「クライアントから源泉徴収された報酬、どうやって仕訳すればいいんだろう…」
Webライターとして活動していると、必ずぶつかるのが源泉徴収された売上の仕訳問題です。
報酬明細を見ると「報酬額10,000円、源泉徴収税1,021円、振込額8,979円」なんて書いてあって、どう処理すればいいか迷いませんか?
私も独立当初は、この仕訳に頭を悩ませました。
でも大丈夫。
この記事では、マネーフォワード クラウド確定申告を使って源泉徴収あり売上を正しく仕訳する方法を、実際の画面を見ながら解説します。
読み終わる頃には、源泉徴収された報酬も自信を持って処理できるようになりますよ。
Webライターが直面する源泉徴収の仕訳問題とは
Webライターの仕事では、クライアント企業から報酬を受け取る際、源泉徴収されることがよくあります。源泉徴収とは、報酬支払者(クライアント)が、支払い時に所得税を天引きして国に納める制度です。
例えば、記事執筆の報酬が10,000円だった場合、実際に振り込まれるのは8,979円。差額の1,021円(10.21%)は源泉所得税として天引きされています。
なぜ源泉徴収の仕訳が複雑になるのか
源泉徴収された売上の仕訳が複雑になる理由は主に3つあります。
- 売上金額と入金額が一致しない:請求額10,000円に対し、実際の入金は8,979円となるため、単純な売上計上では処理できません
- 源泉徴収税の扱いが分かりにくい:天引きされた1,021円をどの勘定科目で処理すべきか迷います
- 確定申告での還付を考慮する必要がある:源泉徴収された税金は、確定申告で精算されるため、その流れを理解した仕訳が必要です
間違った仕訳をするとどうなる?
源泉徴収の仕訳を間違えると、以下のような問題が発生します。
- 売上高が正しく計上されず、事業の実態が把握できない
- 源泉徴収税額を正しく管理できず、確定申告での還付申請に影響する
- 税務調査で指摘を受ける可能性がある
特にWebライターは複数のクライアントから報酬を受け取ることが多いため、源泉徴収の管理は重要です。年間で数十万円の源泉徴収税が発生することも珍しくありません。
だからこそ、正しい仕訳方法を身につけることが大切なのです。
マネーフォワード確定申告での源泉徴収あり売上の仕訳方法
それでは、実際にマネーフォワード クラウド確定申告を使って、源泉徴収された売上を仕訳する方法を解説します。
まだマネーフォワード クラウド確定申告を使っていない方は、【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説で詳しい機能や料金プランを確認してみてください。
ステップ1:取引の基本情報を入力する
まず、マネーフォワード クラウド確定申告にログインし、「取引」→「取引登録」をクリックします。
源泉徴収された売上の仕訳では、「複合仕訳」を使用します。通常の単一仕訳では処理できないため、必ず複合仕訳を選択してください。
基本情報として以下を入力します:
- 取引日:請求書の発行日または売上計上日
- 摘要:「〇〇社 記事執筆料(源泉徴収あり)」など、分かりやすい内容
ステップ2:借方の仕訳を入力する
借方には2つの勘定科目を入力します。
1. 売掛金(または未収入金)
- 勘定科目:売掛金
- 金額:8,979円(実際の入金予定額)
- 補助科目:クライアント名を設定
2. 事業主貸
- 勘定科目:事業主貸
- 金額:1,021円(源泉徴収税額)
- 補助科目:「源泉所得税」を設定
ここで重要なのは、源泉徴収税を「事業主貸」として処理することです。源泉徴収税は事業の経費ではなく、個人の所得税の前払いとして扱うため、事業主貸勘定を使用します。
ステップ3:貸方の仕訳を入力する
貸方には売上高を入力します。
- 勘定科目:売上高
- 金額:10,000円(源泉徴収前の総額)
- 補助科目:必要に応じて設定
売上高は必ず源泉徴収前の総額で計上します。これにより、事業の実際の売上規模を正確に把握できます。
ステップ4:入金時の処理
実際に報酬が振り込まれたら、別途入金処理を行います。
取引登録で以下を入力:
- 借方:普通預金 8,979円
- 貸方:売掛金 8,979円
- 摘要:「〇〇社 記事執筆料入金」
これで売掛金が消込され、源泉徴収された売上の一連の処理が完了します。
実際の仕訳例
具体例として、A社から記事執筆料30,000円(源泉徴収税3,063円)を請求した場合の仕訳を見てみましょう。
売上計上時(複合仕訳):
- (借方)売掛金 26,937円 / (貸方)売上高 30,000円
- (借方)事業主貸 3,063円
入金時:
- (借方)普通預金 26,937円 / (貸方)売掛金 26,937円
よくある間違いと対処法
源泉徴収の仕訳でよくある間違いを3つ紹介します。
1. 入金額だけを売上計上してしまう
間違い:売上高8,979円として計上
正解:売上高10,000円として計上し、源泉徴収分は別途処理
2. 源泉徴収税を経費として処理する
間違い:租税公課や支払手数料として処理
正解:事業主貸として処理
3. 売掛金を使わず直接入金処理する
間違い:普通預金/売上高で一括処理
正解:まず売掛金を計上し、入金時に消込処理
他の会計ソフトとの比較
源泉徴収の仕訳について、マネーフォワード クラウド確定申告と他の会計ソフトを比較してみましょう。
freee会計との比較
freee会計でも源泉徴収の仕訳は可能ですが、以下の違いがあります:
- freeeは「取引登録」画面で源泉徴収の自動計算機能がある
- マネーフォワードは複合仕訳で柔軟に対応できる
- freeeは初心者向けのガイド機能が充実
- マネーフォワードは仕訳の自由度が高い
弥生会計との比較
弥生会計(やよいの青色申告オンライン)では:
- 伝統的な仕訳形式に慣れた人には使いやすい
- 源泉徴収の処理は手動で行う必要がある
- マネーフォワードの方が銀行連携などの自動化機能が充実
マネーフォワードを選ぶメリット
Webライターにマネーフォワード クラウド確定申告をおすすめする理由:
- 複数クライアントの管理が簡単:補助科目でクライアント別に売掛金を管理できる
- 源泉徴収税の集計が楽:事業主貸の補助科目で源泉徴収税を一元管理
- 確定申告書への反映が自動:入力した源泉徴収税額が確定申告書に自動反映される
- 請求書機能との連携:請求書作成時に源泉徴収を考慮した金額設定が可能
特に年間50件以上の取引があるWebライターなら、作業効率の差は歴然です。
まとめ:源泉徴収の仕訳をマスターして確定申告をスムーズに
源泉徴収された売上の仕訳は、一度覚えてしまえば難しくありません。ポイントは以下の3つです:
- 売上高は源泉徴収前の総額で計上する
- 源泉徴収税は「事業主貸」で処理する
- 複合仕訳を使って正確に記帳する
マネーフォワード クラウド確定申告なら、これらの処理を効率的に行えます。源泉徴収税の管理も一元化でき、確定申告時の還付申請もスムーズです。
今すぐできる次のステップ:
- 手元にある源泉徴収された請求書を1つ用意する
- この記事を見ながら実際に仕訳してみる
- 不明な点があれば、マネーフォワードのサポートに相談する
まだマネーフォワード クラウド確定申告を使っていない方は、無料お試しから始めてみてください。源泉徴収の処理だけでなく、日々の経理業務全体が楽になりますよ。
正しい仕訳方法を身につけて、確定申告の不安から解放されましょう。あなたの事業の成長を、適切な経理処理でしっかりサポートしていきましょう。