こんにちは、小松由和(@komaty1210)です。
日本に移民が多くなったら、飲食店で働く日本人はみんな解雇されて、飲食店で働く人は安価な時給で働いてくれる外国人ばかりの未来がくるかも?
ロボティクスの発展が進んだら、飲食店で提供される料理はロボットが作ってくれて、飲食店で働くシェフはいなくなる未来がくるかも?
今回はそんな未来を考える内容。未来を悲観しているわけではないです。未来を予測して変化にうまく対応していこうというのが主旨です。
少し前に記事に書きましたが、最近は、これからの働き方を考える上で、まずは知識を得ようと未来予測系、働き方を考える系の書籍を数冊読み進めています。
不透明な時代を生きているからこそ、これからの働き方を考える必要がある
日本で仕事をしている以上、日本の経済成長具合は他人事ではありませんし、ITテクノロジーの進化発展も自分の仕事がITサービスやロボットに置き換わってしまうことを考えると当然他人事ではありません。
私は自営業として独立して丸7年が経ち、今春から8年目に突入します。
7年も個人で仕事をしているので、3ヶ月先に仕事がなくなるなんてことは天変地異や予測不可能な事態が起きない限りはないと思いますが(楽観的)、現代の時代の流れや働き方の変化を考えると、5年後、10年後、20年後どうなっているかはさすがにわかりません。
どうなるか正確に予測はできませんが、確実に言えることは今とは違う仕事や働き方をしているということ。私個人としては、未来の変化にできる限り対応できるようになるために、情報や知識を取り入れて、未来を予測しつつ、日々の生活や仕事で未来に向けて実験をしようとしています。
そこで今回は、私の仕事の1つである飲食事業と絡めて、飲食業界に「移民」「ロボティックス」というキーワードがどう影響してくるのか、飲食業界の未来を考えたいと思います。
なぜ「移民」「ロボティックス」について語るのか。
今回飲食業界の未来を考える上で、なぜ「移民」「ロボティックス」という飲食業界では聞き馴染みのないキーワードと絡めて語るのか、疑問に思った方もいるかと思います。
一般的な飲食店で働いている人たちは「移民」「ロボティックス」について考えたことがない方がほとんどかもしれませんが、日本だけでなく、世界全体含めて、未来を考える上で「移民」「ロボティックス」というキーワードは超重要です。
移民は、国の経済を考える上では常に議論の的になります。
日本は移民に対しての取り組みが他国に比べて進んでいないことや言語の壁も高いのであまり馴染みがありません。しかし、アメリカやドイツは移民によって経済成長を続けていますし(それだけが要因ではないけど)、イギリスEU脱退も移民問題が大きな要因となっています。
今後、日本は少子高齢化、人口減少が進み、経済が縮小していく懸念があります。その際の解決策として、移民の受け入れも検討されていますので(当然賛否両論あるようですが)、近い将来、日本にたくさんの移民が流れてくる可能性もあります。
ロボティクスについて、自動車をはじめ製造業の大手企業の工場はロボットが生産作業を行うことは世界の最先端ではスタンダードとなってきています。
以前は、中国や東南アジアに工場を作って安価な労働力を雇って工場で働いてもらい生産をしていました。それが、中国の経済成長に伴い人件費が高くなって、より安価な労働力を求めて、アフリカに目が向いています。
そして最近では、ITテクノロジーの発展もあり、安価な人件費よりもロボットの方が生産性が高いということで、生産現場や工場では続々とロボットに置き換わっています。
グローバル化、移民によって、自国から東南アジアやアフリカなどの安価な労働力へシフト
↓
ITテクノロジー、ロボティクスによって、安価な労働力から機械へシフト
この流れ、日本ではまだ一部でしか影響がないかもしれませんが、近い将来様々な分野、業界で影響してくる可能性が高いです。
どうでしょうか。もちろん飲食業界も例外ではありません。
飲食業界と移民。
移民の是非や、細かい内容は置いておいて、
仮に日本に移民が多くなった未来が来たとして、まずどんな影響があるのか。
単純に考えると、
移民増える
↓
安価な労働人口が増える(日本に来る移民は日本より物価が安い国から来る人が多いという前提として)
↓
経営者としては当然安価な労働力は嬉しいので、給料が高い日本人ではなく、安価な給料で働いてくれる外国人労働者を採用する流れ続発
という流れになるはず。
アメリカもヨーロッパ各国の先進国も、移民受け入れて国の人口増えて労働も消費も増えて経済成長してやったぜ!の反面、国民の仕事が奪われて不満爆発で、経済成長も欲しいけど、国民の気持ちもわかる、どうしよ〜、という状態で、移民に対してもメリット、デメリットがあります。
移民まで話を飛躍させないでも、現実にコンビニやチェーンの居酒屋やレストランなどしっかりしたマニュアルがあって簡単な仕事は外国人労働者に切り替わっているのを度々感じます。
東京のど真ん中でも既に日本人が不要になってきてる?
つい先日、東京の銀座に仕事で行った際に立ち寄った銀座のど真ん中のコンビニの店員さんは2人ともアジア系の方。1人が新人だったもようで、レジのやりとり超手間取ってましたがw、
「東京のど真ん中でも日本人が働く必要がなくなってきてるんだな・・」と痛感しました。
それまでは、コンビニで外国人が働くのって、コンビニに対してもそれなりにサービスや接客も日本人は求めがちだから、中華街近辺とか元々外国人が多く住むエリアのコンビニだけだろう、接客が不要なチェーン居酒屋のキッチンとかが多いかなと思っていましたが、そんな甘い状況ではなくなってます。
接客やサービス業はずっと日本人が重宝されると考える方も多いですが、それはたんなる都合のよい思い込みで、安価な労働力に置き換わる可能性はたっぷりあります。
現に、世界を見てみると、中国やシンガポールでは日本よりも高級でサービスの良いレストランはたくさんありますし、東南アジアの一流リゾートでは多くの現地のスタッフが日本人と遜色ない、というか日本人よりも優れたサービスを提供している現状があります。
要するに、飲食業界で働く人も呑気に仕事している場合ではないということ。
飲食業界とロボティクス。
製造業の最先端では、安価な労働者から、ロボットに切り替わってきれる話を前述しました。
当然、この流れは飲食業界にも波及してきます。
最新の厨房機器はいかに誰でも美味しく料理がつくれるかがポイント
先日、東京ビッグサイトで開催されていた飲食業界向けの厨房機器展に行ってきました。厨房機器メーカー各社が最新機器をデモンストレーションや試食を実施しながら説明をしています。
コンベクションオーブンなど、ほとんどの最新厨房機器の説明が、
「内蔵されたコンピュータに複雑な行程、レシピを記憶できるので、番号で呼び出してボタンを押すだけで調理が可能!」
「シェフがコンベクションオーブンにレシピを登録しておけば、アルバイトさんに作っておいた生地をオーブンに入れてもらってボタンを押すだけで美味しいパンが完成です!」
最新の厨房機器の流れも、いかに属人化しないか、いかに簡単に美味しいものが作れるか、いかに生産性を高めることができるか、に注力されていることが伺えます。
そして、経営者としては、属人化しないことにより人件費の抑制につながり、品質向上、生産性工場が利益率の向上、経営の安定につながっていくなど、機械化、ロボティクスのメリットは多いのです。
コンベクションオーブンなどであれば、100万円前後、大型でも数百万円です。料理人や職人の給料と比べても、使い方がうまくはまれば、すぐにペイできてしまいます。
今までは、大きな飲食店であれば、数人の料理人がいないと成立しなかったのが、
1人の料理人+高機能な厨房機器+機器を扱えるアルバイト数人、で成立してしまいます。
本部があるチェーン店であれば、高機能な厨房機器+機器を扱えるアルバイト数人、で問題なし。
大手イタリアンチェーンのサイゼリアは、すでにキッチン内部の効率化が進んでいて、各店舗で調理するのはアルバイトでも平気なくらい、オペレーションやセントラルキッチンから半調理品が納品されるなど、効率化が進んでいます。
飲食業界にもいずれ変化が起きるのは確実。それにどう対処していくのか。
技術の発展、時代の変化は一個人ではどうにもなりません。うまく対処対応していくしかないのです。
「今やってる仕事、誰でもできそうだよな。」
「この仕事、自分がやる必要あるのかな。」
もし、あなたが仕事中にそう思う時があったら、危険信号です。
・安価な労働力に代替されないように、自分の仕事の価値を高めていく。
・IT、機械、ロボットに代替されないような、仕事をしていく。
仕事は自分が好きなことや得意なことをするのがまず第一だと思いますが、「代替されにくい仕事かどうか」という視点も考えられると、これからの時代の変化にもうまく対応していけるのではないかと。
おわりに
私も常々考えていますが、「今の環境、状況がずっと続くことはない」ということ。今の仕事のやり方がうまくいってたとしても、数年後、外部環境や様々な要因でうまくいかなくなる可能性もあること。
常にそういった危機感を持って、未来を予測しながら日々実験中です。
今回の記事を読んで、「たしかに危機感持たないとな」なんて思って行動に移してくれたら幸いです。
以上、「飲食業界に忍び寄る「移民」「ロボティクス」の影響について考える。」でした!
それではまた!