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マネーフォワード クラウド会計の「再仕訳」機能で過去の入力ミスを一括修正する裏ワザ

経理業務で最も時間がかかる作業の一つが、過去の入力ミスの修正です。

特に決算期や税務調査の前に、数ヶ月分の仕訳を見直していて誤りを発見した時の絶望感は、経理担当者なら誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。

「同じミスが何十件もある…これを一つずつ修正するのか…」

そんな悩みを解決するのが、マネーフォワード クラウド会計の「再仕訳」機能です。

この記事では、再仕訳機能を使った効率的な修正方法と、実際に私が経験した失敗から学んだ注意点まで、余すところなくお伝えします。

読み終わる頃には、過去の入力ミスの修正作業が今までの半分以下の時間で完了できるようになっているはずです。

なぜ再仕訳機能が経理業務の救世主となるのか

経理業務における入力ミスは、どんなに注意していても完全に防ぐことは困難です。

私自身、税理士事務所で働いていた時代に、クライアント企業の仕訳を確認していて、3ヶ月分の消費税区分が全て間違っていたことを発見した経験があります。

その時は手作業で1件ずつ修正し、丸2日かかりました。

よくある入力ミスのパターン

実際の現場でよく遭遇する入力ミスには、以下のようなパターンがあります。

  • 消費税区分の選択ミス(課税仕入れを非課税で登録)
  • 勘定科目の選択ミス(交際費を会議費で計上)
  • 部門の選択ミス(営業部の経費を総務部で計上)
  • 摘要欄の入力漏れや誤記
  • 税率の選択ミス(10%を8%で登録)

これらのミスは、単発であれば修正も簡単ですが、同じミスが数十件、数百件と続いている場合、修正作業は膨大な時間を要します。

手作業修正の限界

従来の手作業による修正方法では、以下のような問題が発生します。

まず、時間的コストが膨大です。1件の修正に1分かかるとして、100件なら100分。これに確認作業を含めると、半日仕事になってしまいます。

次に、修正漏れのリスクです。同じような作業を繰り返していると、どうしても見落としが発生します。私も過去に、50件中3件の修正漏れを指摘されたことがあります。

さらに、新たなミスを誘発する可能性もあります。急いで修正作業を行うと、今度は別の項目を間違えてしまうことがあるのです。

こうした問題を解決するのが、マネーフォワード クラウド会計の再仕訳機能なのです。

再仕訳機能を使った効率的な一括修正の手順

それでは、実際に再仕訳機能を使って過去の入力ミスを一括修正する手順を、具体例を交えながら解説していきます。

ステップ1:修正対象の仕訳を特定する

まず最初に行うべきは、修正が必要な仕訳の特定です。

マネーフォワード クラウド会計の「仕訳帳」画面から、検索機能を使って対象となる仕訳を抽出します。

例えば、「2024年4月から6月の間に登録した、勘定科目が『交際費』となっている仕訳のうち、実際は『会議費』であるべきもの」を探す場合は、以下の手順で検索します。

  • 期間:2024年4月1日〜2024年6月30日
  • 勘定科目:交際費
  • 摘要:会議(部分一致検索)

この検索により、摘要欄に「会議」という文字が含まれている交際費の仕訳が抽出されます。

ステップ2:再仕訳機能の起動

修正対象の仕訳を特定したら、画面上部にある「再仕訳」ボタンをクリックします。

ここで重要なのは、再仕訳を行う前に必ずバックアップを取っておくことです。

マネーフォワード クラウド会計では、「設定」→「バックアップ」から簡単にデータのバックアップが可能です。

ステップ3:修正内容の設定

再仕訳画面では、以下の項目を設定します。

  • 修正日付:いつの日付で修正仕訳を計上するか
  • 修正内容:どの項目をどのように変更するか
  • 修正理由:なぜ修正が必要なのか(任意)

私が実際に行った修正の例では、2024年7月31日付で、勘定科目を「交際費」から「会議費」に変更し、修正理由として「勘定科目の選択誤りのため」と記載しました。

ステップ4:プレビューで確認

修正内容を設定したら、必ず「プレビュー」機能で確認します。

プレビュー画面では、元の仕訳を取り消す赤伝票と、新しい仕訳を計上する黒伝票が表示されます。

ここで確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 修正対象の仕訳数が正しいか
  • 修正後の勘定科目や金額が意図通りか
  • 消費税区分に変更がないか(意図しない変更は要注意)

ステップ5:再仕訳の実行

プレビューで問題がないことを確認したら、「実行」ボタンをクリックして再仕訳を実行します。

実行後は、仕訳帳で正しく修正されているかを必ず確認してください。

よくある失敗とその回避方法

私が実際に経験した失敗から学んだ、注意すべきポイントをご紹介します。

失敗例1:期間指定の誤り

修正対象の期間を間違えて、必要のない仕訳まで修正してしまったことがあります。

対策として、検索条件は必ず2回確認し、可能であれば最初は1ヶ月分など小さな範囲から始めることをお勧めします。

失敗例2:消費税区分の意図しない変更

勘定科目だけを変更したつもりが、消費税区分も自動的に変更されてしまい、消費税計算に影響が出たことがあります。

対策として、プレビュー画面で消費税区分も必ず確認し、必要に応じて手動で設定し直してください。

失敗例3:部門設定の消失

再仕訳を行った際に、元々設定していた部門情報が消えてしまったことがあります。

対策として、部門管理を行っている場合は、再仕訳後に部門設定も確認し、必要に応じて再設定してください。

再仕訳機能と他の修正方法との比較

マネーフォワード クラウド会計で過去の仕訳を修正する方法は、再仕訳機能以外にもいくつか存在します。

それぞれの方法のメリット・デメリットを比較してみましょう。

手動での個別修正

最も基本的な方法で、仕訳を1件ずつ開いて修正する方法です。

メリットは、細かい調整が可能で、修正内容を完全にコントロールできることです。

デメリットは、時間がかかることと、修正漏れのリスクがあることです。10件程度までなら問題ありませんが、それ以上になると効率が著しく低下します。

CSVエクスポート&インポート

仕訳データをCSVでエクスポートし、Excelで一括修正してから再インポートする方法です。

メリットは、Excelの機能を使って複雑な修正も可能なことです。

デメリットは、手順が複雑で、インポート時のエラーリスクがあることです。また、CSVの形式を間違えると、データが壊れる可能性もあります。

再仕訳機能の優位性

再仕訳機能は、これらの方法と比較して以下の点で優れています。

  • 操作が直感的で、特別な知識が不要
  • プレビュー機能により、実行前に結果を確認できる
  • 元の仕訳を取り消す赤伝票が自動生成されるため、監査証跡が明確
  • 一括処理により、大量の修正も短時間で完了

特に、50件以上の同一パターンの修正が必要な場合は、再仕訳機能が最も効率的です。

まとめ:再仕訳機能で経理業務を効率化しよう

マネーフォワード クラウド会計の再仕訳機能は、過去の入力ミスを効率的に修正するための強力なツールです。

この記事で解説した手順に従えば、今まで数時間かかっていた修正作業を、わずか数分で完了できるようになります。

再仕訳機能を活用するための重要なポイントは以下の3つです。

  • 修正前に必ずバックアップを取る
  • プレビュー機能で結果を確認してから実行する
  • 実行後は必ず仕訳帳で修正結果を確認する

まだマネーフォワード クラウド会計を導入していない方は、1ヶ月無料トライアルで、この便利な機能を体験してみてください。

経理業務の効率化は、単に作業時間を短縮するだけでなく、より付加価値の高い業務に時間を割くことを可能にします。

再仕訳機能をマスターして、経理業務の生産性を大幅に向上させましょう。