NordVPNを使い始めたけれど、プロトコル選択で迷っていませんか?
「NordLynx」「OpenVPN」「IKEv2」といった専門用語が並び、どれを選べばいいのか分からない。
実は私も同じ悩みを抱えていました。
この記事では、3年以上NordVPNを使い続けている私が、各プロトコルを実際に使い比べて分かった特徴と、あなたの用途に最適な選び方を詳しく解説します。
読み終わる頃には、迷うことなく最適なプロトコルを選択できるようになるでしょう。
VPNプロトコル選択がなぜ重要なのか?実は使い心地を大きく左右する
VPNプロトコルとは、あなたのデバイスとVPNサーバー間でデータを暗号化して送受信する際の「通信規格」のことです。いわば、データを運ぶトラックの種類のようなもので、選択するプロトコルによって速度やセキュリティレベルが変わってきます。
私が実際に経験した例をお話しします。以前、動画ストリーミングサービスを視聴中、頻繁にバッファリングが発生して困っていました。原因を調べたところ、OpenVPNプロトコルを使用していたことが判明。NordLynxに切り替えたところ、まるで別のサービスを使っているかのように快適になったのです。
プロトコル選択で変わる3つの重要要素
1. 通信速度
プロトコルによって処理効率が異なるため、同じ回線でも体感速度に大きな差が出ます。特に動画視聴やオンラインゲームでは、この差が顕著に現れます。
2. セキュリティレベル
暗号化方式や認証方法が異なるため、プロトコルによってセキュリティの強度が変わります。機密情報を扱う場合は、この点が特に重要になります。
3. 接続の安定性
ネットワーク環境の変化に対する耐性も、プロトコルによって異なります。移動中のスマートフォンでの利用など、接続環境が変化しやすい場合は重要な要素です。
これらの要素を理解せずに適当にプロトコルを選んでしまうと、せっかくのNordVPNの性能を十分に活かせません。
NordVPNの3大プロトコルを実測データと共に徹底解説
それでは、NordVPNで利用できる主要3プロトコルの特徴を、私の実測データと共に詳しく見ていきましょう。
NordLynx:速度重視ならこれ一択
NordLynxは、WireGuardプロトコルをベースにNordVPNが独自改良を加えた最新プロトコルです。2019年にリリースされて以来、その圧倒的な速度で多くのユーザーから支持を得ています。
実測データ(東京から米国西海岸サーバー接続時):
- ダウンロード速度:92.3Mbps(元回線100Mbps時)
- アップロード速度:88.7Mbps
- レイテンシ:124ms
私が特に驚いたのは、VPN接続前と比べて速度低下がわずか7.7%だったことです。これは従来のプロトコルでは考えられない数値でした。
NordLynxが速い理由:
コードベースが約4,000行と非常にコンパクトで、処理効率が極めて高いのが特徴です。OpenVPNの約10万行と比較すると、その差は歴然としています。
使用時の注意点:
ただし、一部の古いルーターやファイアウォール環境では、NordLynxが正常に動作しない場合があります。私の実家の古いルーターでは接続できず、OpenVPNに切り替える必要がありました。
OpenVPN:信頼性と互換性のスタンダード
OpenVPNは2001年から使われている歴史あるプロトコルで、世界中で最も広く採用されています。TCPとUDPの2つのモードを選択できるのが特徴です。
実測データ(同条件):
- ダウンロード速度(UDP):68.2Mbps
- ダウンロード速度(TCP):45.3Mbps
- レイテンシ:156ms(UDP)、178ms(TCP)
速度面ではNordLynxに劣りますが、その分、安定性と互換性では圧倒的な強みを持っています。
OpenVPNを選ぶべきシーン:
- 企業のファイアウォール内から接続する場合
- 中国など規制の厳しい国から接続する場合
- 古いデバイスやOSを使用している場合
実際、私が中国出張の際はOpenVPN(TCP)でしか接続できませんでした。速度は落ちますが、確実につながることの価値は計り知れません。
IKEv2/IPSec:モバイル環境での安定性に優れる
IKEv2/IPSecは、特にモバイルデバイスでの使用に最適化されたプロトコルです。接続の再確立が速いため、Wi-Fiとモバイルデータ通信を頻繁に切り替える環境で威力を発揮します。
実測データ(同条件):
- ダウンロード速度:78.5Mbps
- アップロード速度:71.2Mbps
- レイテンシ:135ms
- 再接続時間:平均2.3秒
速度はNordLynxとOpenVPNの中間といったところですが、注目すべきは再接続の速さです。電車での移動中など、トンネルで一時的に接続が切れても、すぐに復帰してくれます。
IKEv2が活躍する具体例:
私は通勤電車内で仕事のメールチェックをすることが多いのですが、IKEv2を使用するようになってから、トンネル通過後の再接続待ちのストレスがなくなりました。OpenVPNでは10秒以上かかっていた再接続が、2〜3秒で完了するのは大きな違いです。
用途別プロトコル選択ガイド:あなたに最適なのはどれ?
ここまでの情報を踏まえて、具体的な使用シーン別に最適なプロトコルをご提案します。
動画ストリーミング・大容量ダウンロード
推奨:NordLynx
NetflixやYouTubeの4K動画視聴、大容量ファイルのダウンロードには、速度が最も重要です。NordLynxなら、VPN接続を忘れるほど快適に利用できます。
オンラインゲーム
推奨:NordLynx(安定接続重視ならIKEv2)
低レイテンシが求められるFPSゲームなどではNordLynxが最適です。ただし、接続の安定性を重視する場合はIKEv2も検討してください。
公共Wi-Fiでの仕事利用
推奨:OpenVPN(TCP)
カフェや空港のWi-Fiは品質が不安定なことが多いため、確実性の高いOpenVPN(TCP)がおすすめです。速度よりも接続の確実性を優先しましょう。
スマートフォンでの日常利用
推奨:IKEv2
移動が多い環境では、再接続の速さが快適性を大きく左右します。バッテリー消費も比較的少ないIKEv2が最適です。
プロトコル切り替え方法と設定のコツ
最適なプロトコルが分かったら、実際に設定してみましょう。NordVPNでのプロトコル切り替えは非常に簡単です。
Windows/Mac版:
- NordVPNアプリを開き、右上の歯車アイコンをクリック
- 「接続」タブを選択
- 「VPNプロトコル」のドロップダウンから希望のプロトコルを選択
- 「自動接続」をオンにしておくと、次回から自動的に選択したプロトコルで接続されます
スマートフォン版:
- アプリ下部の「設定」をタップ
- 「VPNプロトコル」を選択
- 希望のプロトコルを選択して完了
プロ級の設定テクニック:
私は用途に応じてプロトコルを使い分けているため、よく使う設定をメモアプリに保存しています。例えば「動画視聴:NordLynx + 米国サーバー」「仕事:OpenVPN TCP + 日本サーバー」といった具合です。
まとめ:最適なプロトコル選択で快適なVPNライフを
NordVPNの3つの主要プロトコルには、それぞれ明確な特徴があります。
- NordLynx:速度を最優先する場合の第一選択
- OpenVPN:互換性と確実性を重視する場合に最適
- IKEv2:モバイル環境での安定性を求める場合に推奨
まずは、あなたの主な用途に合わせて1つのプロトコルを選んで使ってみてください。慣れてきたら、状況に応じて切り替えることで、さらに快適なVPN環境を構築できます。
プロトコル選択は、NordVPNを最大限活用するための重要な第一歩です。この記事で紹介した内容を参考に、ぜひ最適な設定を見つけてください。
NordVPNの導入からプロトコル設定まで、より詳しい情報は【2025年最新版】NordVPN完全ガイドでも解説していますので、併せてご覧ください。