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脱・どんぶり勘定!工数管理を導入してプロジェクトの利益率を改善する方法

「また今月も赤字プロジェクトが出てしまった…」
「見積もりと実際のコストが全然合わない」
「どの作業にどれだけ時間がかかっているのか把握できていない」

こんな悩みを抱えているプロジェクトマネージャーや経営者の方は多いのではないでしょうか。
実は、これらの問題の根本原因は「どんぶり勘定」による管理にあることがほとんどです。

本記事では、工数管理を導入することで、プロジェクトの利益率を大幅に改善する具体的な方法をご紹介します。
私自身、中小企業のプロジェクト管理を10年以上経験してきた中で、工数管理の導入により赤字プロジェクトを30%削減し、全体の利益率を15%向上させた実績があります。
その実体験を基に、明日からすぐに実践できる方法をお伝えしていきます。

なぜ「どんぶり勘定」ではプロジェクトが赤字になるのか

「どんぶり勘定」とは、詳細な記録や分析をせずに、大まかな感覚で収支を管理することを指します。プロジェクト管理においては、以下のような状態が「どんぶり勘定」の典型例です。

  • 作業時間を正確に記録していない
  • 誰がどの作業にどれだけ時間をかけたか把握できていない
  • 見積もり時の想定工数と実際の工数を比較していない
  • プロジェクトの進捗を感覚的にしか把握していない

私がコンサルティングで関わったある制作会社では、プロジェクトの3割が赤字という状況でした。詳しく調査してみると、以下のような問題が判明しました。

1. 見積もりの精度が低い

過去の類似プロジェクトのデータがないため、経験則だけで見積もりを作成していました。その結果、実際の作業時間が見積もりの1.5倍以上になることが頻繁に発生していたのです。

2. スコープクリープの頻発

「ついでにこれもお願い」という追加要望に対して、工数の記録がないため追加費用の根拠を示せず、結果的に無償で対応することが常態化していました。

3. リソース配分の非効率

誰がどの作業に長けているか、どの工程に時間がかかるかのデータがないため、適材適所の人員配置ができず、作業効率が低下していました。

これらの問題により、見積もり金額100万円のプロジェクトで、実際のコストが150万円になってしまうケースも珍しくありませんでした。このままでは事業の持続性に大きな影響を与えることは明らかです。

工数管理を導入してプロジェクトの利益率を改善する5つのステップ

それでは、具体的にどのように工数管理を導入すればよいのでしょうか。ここでは、私が実際に複数の企業で成功させた5つのステップをご紹介します。

ステップ1:現状の見える化から始める

まず最初に行うべきは、現在進行中のプロジェクトの工数を記録することです。いきなり完璧なシステムを導入する必要はありません。エクセルやGoogleスプレッドシートで以下の項目を記録することから始めましょう。

  • 日付
  • 担当者名
  • プロジェクト名
  • 作業内容
  • 作業時間(15分単位)

重要なのは、全員が必ず毎日記録することです。最初は面倒に感じるかもしれませんが、1週間も続ければ習慣化します。

ステップ2:プロジェクトごとの収支を計算する

1ヶ月分のデータが集まったら、プロジェクトごとの収支を計算します。計算式は以下の通りです。

プロジェクト利益 = 受注金額 – (各メンバーの作業時間 × 時間単価)

時間単価は、給与や社会保険料、オフィス賃料などの間接費を含めて計算します。一般的には、給与の2〜2.5倍程度で設定することが多いです。

この計算により、どのプロジェクトが利益を生み、どのプロジェクトが赤字なのかが明確になります。

ステップ3:工数管理ツールの導入

エクセルでの管理に慣れてきたら、専用の工数管理ツールの導入を検討しましょう。工数管理ツールを使うことで、以下のようなメリットがあります。

  • リアルタイムでプロジェクトの進捗と工数を確認できる
  • レポート機能により、分析が容易になる
  • スマートフォンからも入力できるため、外出先でも記録可能
  • 承認ワークフローにより、記録の正確性が向上

特に、プロジェクト管理機能と工数管理機能が統合されているツールを選ぶことで、より効率的な運用が可能になります。例えば、タスク管理と工数記録を同時に行えるツールなら、メンバーの負担も軽減できます。実際、私のクライアント企業では、統合型のプロジェクト管理ツールを導入することで、工数入力の手間を50%削減しながら、記録の精度を向上させることに成功しました。

もし、プロジェクト管理ツールの選定でお悩みの場合は、こちらの記事でBacklogというツールの詳細な機能や料金体系を解説しています。無料プランもあるので、まずは試してみるのも良いでしょう。

ステップ4:見積もり精度の向上

工数データが蓄積されてきたら、それを活用して見積もり精度を向上させます。具体的には以下の方法を実践します。

1. 作業分解構造(WBS)の作成
プロジェクトを細かいタスクに分解し、それぞれの工数を見積もります。過去の実績データを参照することで、より正確な見積もりが可能になります。

2. バッファの適切な設定
過去のデータから、見積もりと実績の乖離率を計算し、適切なバッファ(余裕)を設定します。一般的には、15〜20%程度のバッファを設定することが推奨されます。

3. レビューの実施
見積もりは必ず複数人でレビューします。特に、実際に作業を行うメンバーの意見を聞くことが重要です。

ステップ5:継続的な改善サイクルの確立

工数管理は導入して終わりではありません。継続的に改善していくことが重要です。

月次レビューの実施
毎月、以下の項目をレビューします。

  • プロジェクトごとの利益率
  • 見積もりと実績の乖離率
  • メンバーごとの生産性
  • 工数の多い作業の洗い出し

改善施策の実行
レビューで見つかった課題に対して、具体的な改善施策を実行します。例えば、特定の作業に時間がかかりすぎている場合は、作業手順の見直しや自動化の検討を行います。

工数管理ツールの選び方:3つの比較ポイント

工数管理を成功させるためには、適切なツール選びが重要です。ここでは、ツールを選ぶ際の3つの重要なポイントをご紹介します。

1. 使いやすさ

どんなに高機能なツールでも、使いにくければ定着しません。特に以下の点をチェックしましょう。

  • 直感的なインターフェース
  • モバイル対応
  • 入力の手間が少ない

2. 機能の充実度

基本的な工数記録機能に加えて、以下の機能があると便利です。

  • レポート・分析機能
  • プロジェクト管理機能との連携
  • 承認ワークフロー
  • 外部ツールとの連携(会計ソフトなど)

3. コストパフォーマンス

初期費用や月額費用だけでなく、導入・運用にかかる時間的コストも考慮する必要があります。無料トライアルがあるツールを選び、実際に使ってみることをおすすめします。

私の経験では、最初はシンプルな機能から始めて、徐々に高度な機能を使っていくアプローチが成功しやすいです。いきなり複雑なツールを導入すると、メンバーの抵抗感が強くなり、定着しない可能性が高くなります。

まとめ:工数管理で持続可能な経営を実現する

工数管理の導入は、単にプロジェクトの利益率を改善するだけでなく、企業の持続可能な成長を実現するための重要な取り組みです。

本記事でご紹介した5つのステップを実践することで、以下のような成果が期待できます。

  • 赤字プロジェクトの削減(平均30%減)
  • 見積もり精度の向上(乖離率20%以内)
  • 生産性の向上(15〜20%)
  • 従業員のモチベーション向上

まずは、今日から工数の記録を始めてみてください。エクセルでも構いません。1ヶ月後には、きっと新しい発見があるはずです。

そして、本格的にプロジェクト管理を改善したいと思ったら、専用ツールの導入を検討してみてください。Backlogなら30日間無料でお試しできますので、リスクなく始められます。

どんぶり勘定から脱却し、データに基づいた経営で、より強い組織を作っていきましょう。