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【もう集計に悩まない】Googleフォームの自由回答、AIが”自動で”要約!アンケート分析が劇的に変わる

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の情報を基に、2025年9月18日に作成されました。

Google Workspaceをお使いの皆さん、こんにちは。

顧客満足度調査、従業員エンゲージメントサーベイ、イベント後のアンケート。

日々の業務で、Googleフォームを使って、多くの「声」を集める機会は、非常に多いですね。

選択式の質問は、自動でグラフ化され、全体の傾向を簡単に把握できます。しかし、アンケートの真の価値は、しばしば、「自由記述欄」に寄せられる、定性的な、生の声にこそ、宿っています。

しかし、その価値ある「声」を、一つひとつ読み解いていく作業に、途方もない時間と労力を、奪われてはいませんか。

「数百件にも及ぶ、自由回答のすべてに目を通すのは、物理的に不可能だ…」

「たくさんの意見が書かれているけど、全体として、ポジティブな意見が多いのか、ネガティブな意見が多いのか、その『温度感』が、いまいち掴めない…」

「結局、回答者たちが、最も伝えたかった、重要なポイントは何だったんだろう…?」

このように、自由回答という「情報の宝の山」を前にしながらも、そのすべてを分析しきれず、貴重なインサイト(洞察)を見逃してしまっている。これは、多くのフォーム作成者が抱える、共通の、そして深刻な課題でした。

これまでも、Googleフォームには、ユーザーが「特定の質問」を指定して、その回答の要約を、手動でAIにリクエストする機能がありました。しかし、この度、その機能が、さらに一歩、ユーザーの先を行く、驚くべき進化を遂げました。

今回は、あなたのアンケート分析を、リアクティブ(受動的)なものから、プロアクティブ(能動的)なものへと変革する、Geminiによる「自由回答の自動要約」機能について、詳しく解説していきます。

新機能の核心:あなたが何もしなくても、AIが「結論」を教えてくれる

今回のアップデートの核心は、非常にシンプルでありながら、そのインパクトは絶大です。

それは、「Googleフォームの『回答』タブを開くと、短文回答や、段落形式の自由回答に対して、AI『Gemini』が生成した、その回答全体の要約やインサイトが、自動的に(プロアクティブに)、表示されるようになった」という点にあります。

あなたのアンケート分析体験は、こう変わる

  • これまでの体験 (Before):
    あなたは、膨大な自由回答のリストを前に、どこから手をつけていいか、途方に暮れていました。要約機能を使うにも、「どの質問を、要約してほしいか」を、自分で判断し、クリックする必要がありました。

  • 新しい体験 (After):
    あなたが、フォームの「回答」タブを開いた、その瞬間。Geminiは、すでに、すべての自由回答を、あなたに代わって読み込み、分析を終えています。そして、回答リストの上部に、「これらの回答から、以下のような傾向が見られます」といった形で、AIが導き出した、簡潔で、的確なサマリーを、あなたに提示してくれるのです。

もう、あなたが、AIに「要約して」と、お願いする必要はありません。あなたが、結果を見ようと思った時には、すでに、AIが、その「結論」を用意して、あなたを待っていてくれる。そんな、未来のデータ分析が、今、現実のものとなったのです。

なぜこれが重要なのか?ビジネスの意思決定を加速させる3つのメリット

この「プロアクティブな要約」機能は、私たちの働き方に、3つの大きなプラスの変化をもたらします。

メリット1:分析の「スピード」が、異次元のレベルに
これが、最も直接的で、強力なメリットです。
これまで、数百件の自由回答を読み込み、その傾向を把握するのに、数時間、あるいは数日かかっていた作業が、わずか数秒で完了します。

  • 活用例:顧客満足度調査
    新製品に関するアンケートを実施。数百人の顧客から、「改善してほしい点」について、多くの自由回答が寄せられました。
    あなたが「回答」タブを開くと、Geminiは即座に、「多くのユーザーが、バッテリーの持続時間に関する懸念を表明しています。また、デザインに関しては、概ね高い評価を得ていますが、色のバリエーションを望む声も、少数見られます」といった、完璧なサマリーを提示します。
    製品開発チームは、このインサイトを基に、次の改善アクションについて、即座に議論を開始することができます。意思決定のサイクルが、劇的に短縮されるのです。

メリット2:見えなかった「感情(センチメント)」の可視化
AIは、単に言葉を要約するだけではありません。その背後にある、回答者の「感情(センチメント)」まで、読み解いてくれます。

  • 活用例:従業員エンゲージメントサーベイ
    「職場環境について、自由に意見をお聞かせください」という質問に対して、様々な意見が寄せられました。
    Geminiの要約は、「全体として、ポジティブな意見が7割を占めていますが、特にコミュニケーションの円滑化に関しては、いくつかの部署から、改善を求める強い意見が出ています」といったように、全体のセンチメントバランスと、注意すべきネガティブなトピックを、明確に示してくれます。
    これにより、人事担当者は、組織が抱える課題の核心を、データに基づいて、客観的に把握し、的確な対策を講じることができます。

メリット3:インサイトの「見逃し」を防ぎ、データの価値を最大化
人間の目では、どうしても、印象的な一部の意見に引きずられてしまったり、膨大な情報量の中で、重要な少数意見を見落としてしまったり、というバイアスが生じがちです。
AIは、すべての回答を、公平に、そして網羅的に分析します。

  • 活用例:イベント後のアンケート
    イベント参加者アンケートの「その他、ご意見」欄。多くは感謝の言葉ですが、その中に、たった一件だけ、「会場のWi-Fi接続が不安定で、セッションに集中できなかった」という、次回のイベント運営における、極めて重要な改善点に関する指摘が、埋もれていたとします。
    人間なら見逃してしまうかもしれない、この貴重な意見を、AIは、重要なインサイトとして、要約の中に含めてくれる可能性が高まります。
    この機能は、データの山の中に眠る、小さな、しかし価値のある「宝物」を、あなたが見つけ出すのを、強力にサポートしてくれるのです。

利用開始にあたって(管理者・ユーザー向け情報)

  • 管理者向けの情報:
    この機能は、対象となるライセンスを持つユーザーに対して、デフォルトで「オン」になります。管理者は、管理コンソールから、組織のGemini機能へのアクセスを、管理することができます。

  • ユーザー向けの情報:
    特別な設定は不要です。あなたが作成したフォームの「回答」タブを開けば、自由回答の質問に対して、AIが生成した要約が、自動的に表示されるようになります。

  • ロールアウト(展開ペース):

    • 即時リリースドメイン: 2025年9月15日から、最大15日間かけて順次展開。

    • 計画的リリースドメイン: 2025年10月6日から、最大15日間かけて順次展開。

まとめ

今回ご紹介した、Googleフォームにおける、AIによる「自由回答のプロアクティブな要約」機能。
これは、アンケート分析という、これまで多くの時間と、人間の直感に頼らざるを得なかった領域に、AIという強力な「客観的な目」と「分析のエンジン」をもたらす、革命的なアップデートです。

もう、自由回答の集計に、頭を悩ませる必要はありません。
AIに任せられる分析は、徹底的にAIに任せる。そして、人間は、AIが導き出したインサイトを基に、「次に、何をすべきか」という、より高度で、より戦略的な意思決定に、その貴重な時間を集中させる。

Google WorkspaceとAIの融合が目指す、未来のデータドリブンな働き方が、また一つ、具体的な形で、私たちの目の前に現れました。ぜひ、この新しい力を、あなたのビジネスに、ご活用ください。