本記事はGoogle Workspace updatesブログ（ https://workspace.googleblog.com/ ）の情報を基に、2025年10月6日に作成されました。
Google Workspaceをお使いの、データ分析担当者、そして、IT管理者の皆様、こんにちは。
企業の、最も重要な、ビジネスデータを、一元的に管理し、誰もが、信頼できる、唯一の真実（Single Source of Truth）に基づいて、意思決定を行う。
そのための、最強の武器が、Google Cloudの、次世代BI（ビジネスインテリジェンス）プラットフォーム、「Looker」です。
そして、そのLookerに蓄積された、膨大なデータを、専門的なスキルを持たない、現場のビジネスユーザーでも、日頃から、使い慣れた、Googleスプレッドシートの、直感的なインターフェースで、自由に、分析できるようにする。
その、魔法のような、架け橋となるのが、「コネクテッドシート（Connected Sheets）」機能です。
コネクテッドシートを使えば、ユーザーは、Lookerのデータを、わざわざ、CSVでダウンロードしたり、コピー＆ペーストしたりすることなく、スプレッドシート上から、直接、呼び出し、ピボットテーブルや、グラフ、そして、使い慣れた関数を使って、リアルタイムに、分析することが、可能になります。
しかし、その一方で、特に、セキュリティを、最優先で、考える、先進的な企業においては、この、強力な連携機能の、恩恵を、十分に、受けることができない、という、深刻な「壁」が、存在していました。
それは、セキュリティを、最高レベルに保つため、自社のLookerインスタンスを、インターネットから、隔離された、「プライベートIP」の、閉域ネットワーク環境で、運用している、というケースです。
これまでは、この、堅牢なセキュリティ体制が、逆に、コネクテッドシートからの、アクセスを、阻んでしまっていたのです。
「セキュリティ」か、「利便性」か。
管理者は、この、悩ましい、二者択一を、迫られていました。
この、長年の、ジレンマが、ついに、解消されます。
この度、Googleスプレッドシートの、コネクテッドシート機能が、ついに、「プライベートIPで運用されている、Looker Coreインスタンス」への、接続を、サポートしたのです。
今回は、あなたの組織の、データ活用を、セキュリティを、一切、犠牲にすることなく、新たなステージへと、引き上げる、この、極めて重要な、アップデートについて、詳しく解説していきます。
新機能の核心：堅牢な”壁”の向こう側へ、安全な”トンネル”が開通
今回のアップデートの核心は、非常に、技術的でありながら、その影響は、ビジネスの最前線にまで、及びます。
それは、「これまで、パブリックなIPアドレスを持つ、Lookerインスタンスにしか、接続できなかった、コネクテッドシートが、プライベートIPを持つ、Lookerインスタンスにも、安全に、接続できるようになった」という点にあります。
これにより、これまで、セキュリティ上の理由から、コネクテッドシートの利用を、諦めざるを得なかった、多くの企業が、ついに、その、強力なデータ分析能力を、全社員に向けて、解放することが、可能になります。
なぜこれが重要なのか？：「データ活用の民主化」と、「セキュリティガバナンス」の、完全な両立
このアップデートは、組織の、データ戦略における、2つの、最も重要なテーマを、見事に、両立させます。
1. 現場の、データ分析能力を、飛躍的に向上させる
これが、ビジネスの、最前線にもたらされる、最大の価値です。
専門家でなくても、大丈夫:
営業担当者、マーケティング担当者、人事担当者。SQLなどの、専門的な知識を持たない、現場の、すべての従業員が、組織の、最も信頼できる、中央集権化されたデータを、日頃から、使い慣れた、スプレッドシートという「共通言語」で、自由に、そして、安全に、分析できるようになります。リアルタイムな、意思決定:
「先月の、キャンペーンの成果を、今すぐ、分析したい」と思った時。もう、データ分析チームに、レポートを依頼し、その回答を、何日も待つ必要は、ありません。自分自身の手で、コネクテッドシートを開き、Lookerから、最新のデータを、直接、引き出し、その場で、ピボットテーブルを作成し、わずか数分で、必要なインサイトを、得ることができます。この、圧倒的なスピード感が、ビジネスの、競争力を、高めます。
2. IT部門の、ガバナンスと、コントロールを、維持する
そして、これが、IT管理者にとっての、最大の安心材料です。
“野良データ”の、撲滅:
コネクテッドシートの、利用が、制限されていた環境では、多くの場合、現場のユーザーは、仕方なく、Lookerから、データを、CSVで、手動でダウンロードし、それを、自分のスプレッドシートに、アップロードして、分析していました。この「野良データ」は、データが、古くなったり、加工される過程で、間違いが混入したりする、リスクの温床でした。
今回のアップデートにより、すべてのユーザーが、常に、Lookerという「唯一の真実」に、直接、接続されるようになります。これにより、「野良データ」の拡散を防ぎ、組織全体の、データガバナンスを、強化することができます。セキュリティポリシーの、一貫性:
プライベートIP環境で、Lookerを運用するという、組織の、最も厳格な、セキュリティポリシーを、一切、変更することなく、コネクテッドシートの、利便性だけを、ユーザーに、提供することができます。セキュリティを、犠牲にする、必要は、もう、ありません。
利用開始にあたって（管理者・ユーザー向け情報）
この、強力な連携を、実現するためには、管理者による、事前の設定が必要です。
管理者向けの設定:
Lookerコネクテッドシートの有効化:
まず、Google Workspaceの、管理者が、コネクテッドシート for Lookerの、機能を、組織に対して、有効にする必要があります。詳細は、ヘルプセンターをご確認ください。
エンドユーザー向けの、利用方法:
インスタンスIDを、コピー:
まず、あなたが接続したい、Lookerインスタンスの、インスタンスIDを、Lookerの画面から、コピーします。Sheetsから、接続:
次に、Googleスプレッドシートを開き、メニューから、[データ] > [データコネクタ] > [Lookerに接続] を、選択します。IDを、ペースト:
表示されたダイアログに、先ほどコピーした、インスタンスIDを、貼り付けて、接続を実行します。
これだけで、あなたのスプレッドシートは、堅牢なセキュリティで守られた、Lookerのデータと、安全に、接続されます。
まとめ
今回ご紹介した、Lookerコネクテッドシートの、プライベートIPサポート。
それは、企業の、データ活用における、「セキュリティ」と「利便性」という、長年の、トレードオフの関係に、終止符を打つ、画期的な、アップデートです。
組織の、最も厳格な、セキュリティポリシーを、完全に、遵守しながら、
組織の、最も貴重な、データ資産を、すべての従業員の、手に、解放する。
この、理想的な、データ活用の、新しい形が、今、現実のものとなりました。
ぜひ、この、進化したコネクテッドシートを活用して、あなたの組織の、データドリブンな文化を、次のステージへと、押し上げてください。