個人事業主としての一歩を踏み出したあなた、希望に満ちたスタートを切ったことでしょう。
しかし、その一方で「開業届っていつまでに出すの?」「税金って何だか難しそう…」「確定申告ってどうやるの?」といった、手続きや税金に関する不安が次々と押し寄せてきていませんか。
特に初めての場合、いつ、何を、どのように進めれば良いのか分からず、途方に暮れてしまう方も少なくありません。
ご安心ください。
この記事では、そんな税金初心者の方に向けて、開業届の提出から初めての確定申告までの年間スケジュールを、やるべきことリストと共に分かりやすく解説します。
この記事を最後まで読めば、1年間の流れが明確になり、手続きの不安から解放され、本来集中すべきあなたの事業に全力で取り組めるようになります。
まずはここから!開業時にやるべき手続きと最重要スケジュール
個人事業主としてのスタートダッシュを成功させる鍵は、最初の「手続き」をスムーズに完了させることです。特に「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出は、今後の節税額に大きく影響するため、最優先で取り組みましょう。
開業届の提出:事業開始から「1ヶ月以内」が鉄則
「開業届」は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、「私はこの日から事業を始めました」と税務署に知らせるための書類です。これを提出することで、あなたは社会的に「個人事業主」として認められます。
提出期限は、事業を開始した日から1ヶ月以内と定められています。例えば、11月15日に事業を開始した場合、12月15日までに提出する必要があります。提出しなかった場合の罰則は特にありませんが、後述する「青色申告」が利用できないなど、節税面で大きなデメリットがあるため、必ず期限内に提出しましょう。
提出先は、あなたの納税地を管轄する税務署です。書類は国税庁のホームページからダウンロードできますが、専門用語が多く、どこに何を書けば良いのか迷ってしまうかもしれません。
青色申告承認申請書:開業から「2ヶ月以内」で最大の節税効果を
開業届とセットで提出したいのが「所得税の青色申告承認申請書」です。確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があり、青色申告を選ぶことで、税制上の様々な優遇措置を受けられます。
- 最大65万円の特別控除:課税対象となる所得から最大65万円を差し引くことができ、所得税や住民税が安くなります。
 - 赤字の3年間繰越し:事業が赤字になった場合、その損失を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来の黒字と相殺できます。
 - 家族への給与を経費にできる:一定の条件下で、家族に支払った給与を全額経費として計上できます。
 
この青色申告の承認を受けるための申請書の提出期限は、事業開始から2ヶ月以内です。開業届と同時に提出すれば、忘れる心配がありません。私自身も開業時にこの制度を知り、すぐに申請したことで、初年度から大きな節税効果を実感できました。
面倒な書類作成は「無料ツール」で一瞬で終わらせよう
開業届や青色申告承認申請書は、手書きや国税庁のサイトでも作成できますが、慣れない作業に時間を取られてしまうのは非常にもったいないことです。私自身も最初は手書きで挑戦しようとしましたが、専門用語の多さに挫折しかけました。
実は、これらの面倒な書類作成を、質問に答えていくだけで、しかも無料で完了させてくれる便利なサービスが存在します。このようなツールを使えば、数分で正確な書類が完成し、あなたは本来の事業に集中できます。
最初のステップでつまずかないためにも、賢くツールを活用するのがおすすめです。具体的なツールの使い方や、開業手続き全体の流れについては、こちらの「【開業準備ガイド】個人事業主になるには?無料の「マネーフォワード クラウド開業届」で書類作成から提出まで完全サポート!」で詳しく解説しています。ぜひ、この機会にチェックして、スムーズなスタートを切ってください。
事業が軌道に!日々の経理と納税の年間スケジュール
開業手続きが無事に終わったら、次に取り組むべきは日々の経理業務です。確定申告は年に一度ですが、その準備は毎日少しずつ進めていくことが、後々の自分を助けることになります。ここでは、1年間の大まかな税金スケジュールを把握しておきましょう。(※2025年11月時点の情報です)
日々の必須タスク:帳簿付けと領収書の保管
青色申告を行う場合、日々の取引を記録した「帳簿」を作成し、保存する義務があります。これは、確定申告で所得を正確に計算するための基礎となる、非常に重要な作業です。
帳簿付けのポイント:
- 毎日コツコツと:取引が発生したら、その日のうちに記録する習慣をつけましょう。溜め込むと、後で思い出すのが大変になります。
 - 会計ソフトの活用:手書きやExcelでの管理も可能ですが、簿記の知識が必要です。会計ソフトを使えば、日付や金額、取引内容を入力するだけで、専門的な知識がなくても自動で帳簿を作成してくれます。
 
また、経費の証拠となる領収書やレシートは、原則7年間保存する必要があります。月別に封筒やファイルに分けて整理しておくと、後で見返す際に便利です。
忘れてはいけない!主な税金の納税スケジュール
個人事業主が納める主な税金と、その納税時期の目安は以下の通りです。資金繰りにも関わるため、年間スケジュールとして頭に入れておきましょう。
- 所得税(確定申告):前年1月1日〜12月31日の所得に対してかかります。確定申告と納税の期間は、原則として翌年2月16日〜3月15日です。
 - 住民税:前年の所得をもとに計算され、6月頃に市区町村から納付書が届きます。年4回(6月、8月、10月、翌年1月)の分割払いか、一括払いを選択します。
 - 個人事業税:所得が290万円を超えた場合に課税されます。8月頃に都道府県から納付書が届き、8月と11月の年2回に分けて納付します。
 - 消費税:2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合に納税義務が発生します。納税は翌年3月31日までです。
 
「予定納税」の通知が来ても慌てないで
前年の所得税額が15万円以上だった場合、その年の所得税の一部を前払いする「予定納税」の義務が発生します。7月と11月に、それぞれ年税額の3分の1ずつを納付します。これはあくまで前払いであり、確定申告で計算した年税額が予定納税額より少なければ、差額は還付されます。初めて通知が来ると驚くかもしれませんが、事業が順調な証拠と捉え、納税資金を準備しておきましょう。
いよいよ本番!初めての確定申告を乗り切る完全ガイド
1年間の事業活動の集大成が「確定申告」です。特に初めての場合は、何から手をつけて良いか分からず、不安に感じるかもしれません。しかし、事前に流れを理解し、計画的に準備を進めれば、決して難しいものではありません。
確定申告の準備:1月になったら揃えたいものリスト
確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日ですが、準備は1月から始めておくと安心です。直前になって慌てないよう、以下のものを手元に揃えておきましょう。
- 確定申告書:税務署で受け取るか、国税庁のサイトからダウンロードします。
 - 青色申告決算書(または収支内訳書):日々の帳簿付けの集大成です。
 - マイナンバーカード(または通知カードと本人確認書類):申告書への記載と、電子申告(e-Tax)で必要です。
 - 各種控除証明書:生命保険料、地震保険料、iDeCo、小規模企業共済などの掛金の証明書。
 - 国民年金・国民健康保険料の支払証明書:社会保険料控除に必要です。
 - 売上と経費の根拠となる書類:1年分の帳簿、請求書、領収書など。
 
確定申告の4ステップ:この流れで進めれば大丈夫!
確定申告は、大きく分けて4つのステップで進みます。
- 1年間の収支を確定させる:12月31日までの売上と経費をすべて集計し、帳簿を完成させます。会計ソフトを使っていれば、この作業はほぼ自動で完了します。
 - 確定申告書を作成する:帳簿の内容をもとに、青色申告決算書と確定申告書を作成します。各種控除の適用も忘れずに行いましょう。
 - 税務署に提出する:作成した書類を税務署に提出します。窓口への持参や郵送のほか、自宅から24時間提出できる電子申告(e-Tax)が断然おすすめです。
 - 納税または還付:計算の結果、納めるべき税金があれば3月15日までに納付します。源泉徴収などで税金を払い過ぎていた場合は、後日、指定の口座に還付金が振り込まれます。
 
節税の鍵は会計ソフトにあり
確定申告をスムーズに、かつ最大限の節税効果を得るためには、やはり会計ソフトの導入が不可欠です。私自身、会計ソフトなしでの確定申告は考えられません。
日々の取引を記録するだけで帳簿が自動で作成され、確定申告の時期には、画面の指示に従うだけで複雑な申告書が完成します。銀行口座やクレジットカードを連携させれば、取引データが自動で取り込まれるため、入力の手間も大幅に削減できます。
これから会計ソフトを選ぶなら、開業手続きから確定申告まで一気通貫でサポートしてくれるものが便利です。特に「マネーフォワード クラウド確定申告」は、初心者にも分かりやすい操作性と、強力な自動連携機能で人気があります。まずは無料プランから、その便利さを体験してみてはいかがでしょうか。
まとめ:計画的なスケジュール管理で、賢い個人事業主になろう
今回は、個人事業主が避けては通れない、開業手続きから確定申告までの年間スケジュールと、やるべきことについて解説しました。
最初は専門用語の多さや手続きの煩雑さに圧倒されてしまうかもしれません。
しかし、全体の流れを把握し、一つひとつのタスクを計画的にこなしていけば、決して難しいものではありません。
特に、開業届の提出や日々の帳簿付けといった最初のステップは、今後の事業運営をスムーズにするための重要な基盤となります。
面倒な手続きは、便利なツールを賢く活用して効率化し、あなたは事業の成長という最も重要な仕事に集中しましょう。
まずは、すべての始まりである開業手続きを、無料のツールを使ってスマートに完了させてみませんか。具体的な手順は「【開業準備ガイド】個人事業主になるには?無料の「マネーフォワード クラウド開業届」で書類作成から提出まで完全サポート!」で詳しく紹介しています。
さあ、あなたも今日から、賢くスマートな個人事業主への第一歩を踏み出しましょう。
