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【Google Chatアップデート】DMの会話が劇的に変わる!待望の「インラインスレッド機能」がついに登場

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の記事を元に、日本のGoogle WorkspaceユーザーおよびGoogle Workspaceに興味がある方々に向けて、2025年11月5日に公開された情報を分かりやすく解説したものです。

Google Chatでの1対1のダイレクトメッセージ(DM)や、少人数でのグループDM。
その手軽さから、日々の業務連絡や素早い意思決定に欠かせないツールとなっています。
しかし、会話が少し長くなったり、複数の話題が同時に進行したりすると、「あれ、この返信はどの話についてだっけ?」と混乱してしまった経験はありませんか。

次々と流れていくメッセージの中で、過去の発言への返信が埋もれてしまい、話の文脈を見失ってしまう…。
そんなDMならではの悩みを根本から解決する、ユーザー待望の機能がついに発表されました。

これまで、大規模な議論の場である「スペース」でのみ利用可能だった「インラインスレッド機能」が、ついにDMとグループDMにも導入されます。
このアップデートは、Google Chatにおけるコミュニケーションの質を一段階上へと引き上げる、非常に重要な進化です。
今回は、この新機能が私たちの働き方をどのように変えるのか、そのメリットと活用法を詳しく解説していきます。

何が変わるのか?インラインスレッド機能とは?

「インラインスレッド機能」とは、特定のメッセージに対して返信を「ぶら下げる」形で、独立した会話の流れを作ることができる機能です。

これまでのDMやグループDMでは、すべてのメッセージは時系列に沿って一直線に表示されていました。そのため、複数の話題が同時に持ち上がると、それぞれの会話が入り混じってしまい、非常に分かりにくい状況が生まれがちでした。

  • AさんがプロジェクトXについて質問

  • Bさんが経費精算について質問

  • CさんがAさんの質問に回答

  • Dさんがランチの誘いをする

  • EさんがBさんの質問に回答

このように、会話が交錯すると、誰がどの話をしているのかを追いかけるだけで一苦労です。

しかし、今回のアップデートにより、DMやグループDMでも、スペースと同じように任意のメッセージに対してスレッドで返信できるようになります。
これにより、Aさんの質問に対するやり取りはAさんのスレッドで、Bさんの質問に関する議論はBさんのスレッドで、といったように、話題ごとに会話をきれいに整理することが可能になるのです。

インラインスレッドがもたらす3つの絶大なメリット

この機能が導入されることで、私たちのコミュニケーションはより効率的で、より正確なものになります。主なメリットを3つご紹介します。

  1. コミュニケーションの誤解を防ぎ、文脈を明確化する
    最大のメリットは、どのメッセージに対する返信なのかが一目瞭然になることです。「この件、承知しました」という一言も、どのメッセージに対する「承知」なのかがスレッドによって明確に紐づけられるため、コミュニケーションの齟齬や誤解を劇的に減らすことができます。
    特に、複数の依頼や質問が飛び交う状況では絶大な効果を発揮します。それぞれの依頼事項に対して個別のスレッドで進捗を報告すれば、報告漏れや確認ミスを防ぎ、業務の正確性を高めることができます。

  2. 重要な議論を見失わず、後からの確認も容易に
    DMでの会話は、どうしても雑談や他の連絡事項に流されがちです。しかし、インラインスレッドを使えば、特定の重要なトピックに関する議論を一つのまとまりとして保持できます。
    例えば、新しい企画についてのブレインストーミングや、仕様に関する確認事項などをスレッド内で集中的に行うことで、後からその議論の経緯を振り返るのが非常に簡単になります。検索機能と組み合わせることで、特定の意思決定がどのような背景で行われたのかを、素早く正確に把握できるようになるでしょう。

  3. メインの会話の流れをすっきりと保つ
    本筋の議論とは少し異なる補足情報や、個人的な質問、ちょっとした確認事項などは、スレッド内でやり取りするのがスマートです。これにより、メインのチャット画面は、会話の大きな流れや重要なアナウンスだけが表示されるようになり、非常に見通しが良くなります。
    特に参加者が多いグループDMでは、全員が会話の全体像をストレスなく把握できるため、情報伝達の効率が大きく向上します。ノイズが減り、本当に重要な情報に集中できる環境が整うのです。

こんな時に便利!具体的な活用シーン

では、実際の業務ではどのように活用できるのでしょうか。具体的なシーンをいくつかご紹介します。

  • 上司への「報連相」(1対1のDM)
    複数の担当案件について上司に報告する際、これまでは一つのメッセージにまとめて長文を送ったり、連続でメッセージを送って話が混ざったりしがちでした。今後は、案件Aの報告メッセージを送り、その詳細な質疑応答はスレッド内で行う。次に、案件Bの報告メッセージを送り、その議論も別のスレッドで行う、といったように、案件ごとに会話を整理できます。

  • 小規模プロジェクトチーム(グループDM)
    デザイナー、エンジニア、プランナーの3人チームで新機能開発について話しているとします。UIデザインに関するフィードバック、API仕様に関する技術的な質問、リリーススケジュールに関する確認など、異なる専門分野の話題が同時に発生します。これらをそれぞれのスレッドで議論することで、全員が自分に関係の深い議論に集中しつつ、他のトピックの進捗も簡単に把握できます。

  • 過去のやり取りの再確認
    「1ヶ月前に〇〇さんが送ってくれた、あの資料の件で質問です」といった場合、該当の過去メッセージを見つけ出し、そこにインラインスレッドで質問を投稿します。これにより、相手はすぐに「ああ、あの時のあの話か」と文脈を理解でき、スムーズに回答することができます。会話の前提を改めて説明する手間が省けます。

管理者・ユーザーへの影響は?

この機能は、すべてのユーザーにとってシンプルに使えるように設計されています。

  • 管理者の方へ
    この機能について、管理者が管理コンソールで何かを設定したり、有効化・無効化したりする必要はありません。管理者向けの制御機能はなく、自動的に全ユーザーに展開されます。

  • エンドユーザー(利用者)の方へ
    ユーザー側で機能をON/OFFする設定もありません。展開スケジュールに沿って、お使いのGoogle Chatに機能が自動的に追加されます。これまでスペースでスレッド機能を使ったことがある方なら、全く同じ操作感でDMでも利用できます。メッセージにカーソルを合わせると表示される返信アイコンから、簡単にスレッドを開始できます。

いつから使える?展開スケジュールと対象ユーザー

この新機能は、以下のスケジュールで順次展開されます。

  • 即時リリースドメイン: 2025年11月5日より段階的に展開(機能の表示に最大15日かかる場合があります)

  • 計画的リリースドメイン: 2025年11月19日より段階的に展開(機能の表示に最大15日かかる場合があります)

そして特筆すべきは、対象ユーザーが非常に幅広い点です。

  • すべてのGoogle Workspaceをご利用のお客様

  • Workspace Individualにご加入の方

  • 個人のGoogleアカウント(Gmailなど)をご利用のユーザー

企業の大小やプランの種類を問わず、ほぼすべてのGoogle Chatユーザーがこの便利な機能の恩恵を受けられます。

まとめ

Google ChatのDMとグループDMへのインラインスレッド機能の導入は、まさに「待望」のアップデートであり、コミュニケーションの質を根底から変える可能性を秘めています。

これは、単に会話を整理するだけの機能ではありません。コミュニケーションの誤解を減らし、議論の生産性を高め、チーム全体の情報共有を円滑にするための強力な武器です。
これまで多くのユーザーが感じていた「会話のごちゃごちゃ感」というストレスから解放され、より本質的な対話に集中できるようになるでしょう。
ぜひこの新機能を積極的に活用し、日々のコミュニケーションをさらにスマートで効率的なものにしてください。