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【Google Voice】Starterプランが大幅強化!固定電話サポートと通話録音機能がついに登場

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の記事を元に、日本のGoogle WorkspaceユーザーおよびGoogle Workspaceに興味がある方々に向けて、2025年11月12日に公開された情報を分かりやすく解説したものです。

Google Workspaceとシームレスに連携し、場所を選ばずに会社の電話番号で発着信できる「Google Voice」。
その中でも、最も手軽に導入できる「Starterプラン」は、小規模な組織やスタートアップにとって、コストを抑えながらビジネスフォン環境を構築できる魅力的な選択肢です。

しかし、その手軽さの一方で、これまで多くの管理者やユーザーが導入をためらう要因となっていた、2つの大きな機能的制約がありました。
一つは、「使い慣れたオフィスの固定電話機が使えないこと」。
もう一つは、「重要な通話を録音する機能がないこと」。

この、Starterプランの大きな課題を解決する、待望の機能強化が発表されました。
これまで上位プランであるStandardプランやPremierプランでのみ利用可能だった「固定電話機のサポート」と「オンデマンド通話録音機能」が、ついにStarterプランにも追加されます。

今回のアップデートは、Google Voice Starterプランを単なる「PC/スマホ用の簡易的な電話」から、「本格的なビジネスニーズに応える、コストパフォーマンスに優れたクラウドPBXソリューション」へと進化させる、非常に重要な一歩です。
その詳細を詳しく見ていきましょう。

何が変わるのか?Starterプランに追加される2つの重要機能

今回のアップデートの核心は、ユーザーからの要望が非常に高かった2つの機能が、最もベーシックなStarterプランで利用可能になる点です。

  1. 固定電話機(デスクフォン)およびアナログ電話アダプタ(ATA)のサポート
    オフィスのデスクにある、使い慣れた物理的な電話機でGoogle Voiceの通話ができるようになります。

  2. オンデマンド通話録音機能
    通話中に、ユーザーが必要だと判断したタイミングで、手動で通話の録音を開始できるようになります。

これらの機能が追加されることで、Starterプランは、Google Workspaceとの連携による柔軟性を維持しつつ、企業が電話システムに求める中核的な機能を網羅した、より完全なソリューションへと生まれ変わります。

【詳細解説1】使い慣れた操作感をオフィスに。「固定電話機サポート」

「やはり電話は、受話器を取って話すのが一番しっくりくる」
「PCの操作が苦手な従業員にも、簡単に電話を使わせたい」
「受付カウンターに、PCなしで置ける電話機が欲しい」

クラウド電話の導入において、こうした物理的な電話機への根強いニーズは、特に日本のビジネス環境において無視できません。今回のアップデートは、このニーズに正面から応えるものです。

Google Voice Starterプランを契約している組織でも、Google Voiceに対応したIP電話機(デスクフォン)や、既存のアナログ電話機をIPネットワークに接続するためのアダプタ(ATA)をプロビジョニングし、管理できるようになります。
これにより、ユーザーはPCのソフトフォンやスマートフォンのアプリだけでなく、従来のオフィスで使っていたような物理的な電話機を使って、Google Voiceの番号で電話をかけたり、受けたりすることが可能になります。

  • 従業員の多様な働き方への対応
    電話応対が主業務である受付担当者やカスタマーサポート担当者にとって、物理キーを備えた電話機は、PCの画面をクリックするよりも素早く、確実な操作を可能にします。また、PC操作に不慣れな従業員でも、これまでと同じ感覚で電話業務を行えるため、導入後のトレーニングコストを削減し、生産性の低下を防ぎます。

  • スムーズなクラウド移行を実現
    既存のオンプレミスPBXからクラウドへの移行を検討している企業にとって、従業員が使い慣れた固定電話機を継続して利用できることは、変化に対する心理的な抵抗を和らげ、スムーズな移行を後押しします。すべての電話を一度にソフトフォンに切り替えるのではなく、部署や個人の希望に応じてハイブリッドな環境を構築できます。

  • 柔軟なオフィスレイアウト
    PCを常設しにくい受付カウンターや、倉庫、共有のミーティングスペースなど、特定の場所に電話番号を設置したい場合に非常に有効です。

この機能は、まずGoogle Workspace管理者が管理コンソールで有効にする必要があります。管理者が有効化した後、エンドユーザーは自身のGoogle Voice設定画面から、新しい固定電話機を追加・登録することができます。

【詳細解説2】「言った言わない」を防ぐ。「オンデマンド通話録音機能」

顧客との電話でのやり取りは、ビジネスにおける重要な接点です。しかし、口頭でのコミュニケーションは、後に「言った、言わない」のトラブルに発展するリスクを常にはらんでいます。

今回のアップデートで追加される「オンデマンド通話録音機能」は、こうしたリスクを低減し、コミュニケーションの正確性を担保するための強力なツールです。

ユーザーは、通話中にGoogle Voiceのインターフェース(PCアプリやウェブ画面)に表示される「録音」ボタンをクリックするだけで、その時点から通話を録音できます。録音された音声ファイルは、後から再生して内容を確認することができます。

  • コンプライアンス遵守とトラブル防止
    特に金融商品や不動産、重要な契約に関する会話など、正確な記録が求められる場面で絶大な効果を発揮します。顧客との合意内容を音声データとして保存しておくことで、後の紛争を防ぐための重要な証跡となります。

  • 業務の備忘録と情報共有の精度向上
    電話で受けた複雑な依頼内容や、多くの数字が含まれる指示などを、後から正確に聞き返すことができます。メモの取り忘れや聞き間違いといったヒューマンエラーをなくし、業務の正確性を高めます。また、録音データをチーム内で共有すれば、担当者が不在の場合でも、他のメンバーが顧客とのやり取りの文脈を正確に理解し、スムーズに対応を引き継ぐことが可能になります。

  • 教育・トレーニングへの活用
    営業担当者やカスタマーサポートの実際の応対を録音し、後から本人や上司が聞き返してフィードバックを行うことで、応対品質の向上に繋げることができます。成功事例や改善すべき点を具体的に示すことができ、効果的な新人研修の教材としても活用できます。

この機能は、アドオンとしてStarterプランを契約している場合、デフォルトで「ON」になっています。管理者は、組織のプライバシーポリシーや運用ルールに合わせて、組織部門(OU)やグループ単位でこの機能を無効にすることも可能です。
エンドユーザーは、自身の所属する組織部門で機能が有効になっていれば、特別な設定なしに通話中の「録音」ボタンを利用できます。

いつから使える?展開スケジュールと対象プラン

この新機能は、以下のスケジュールで順次展開されます。

  • 展開スケジュール:
    即時リリースおよび計画的リリースドメイン共に、2025年11月12日より段階的に展開されます(機能の表示に最大15日かかる場合があります)。

  • 対象プラン:
    今回の機能追加の対象は「Google Voice Starter」プランです。(これらの機能は、すでにStandardおよびPremierプランでは利用可能でした。)

まとめ

今回のGoogle Voice Starterプランの機能強化は、これまで「安価だが機能が限定的」というイメージがあった同プランの価値を、根本から覆すものです。

「固定電話機のサポート」と「オンデマンド通話録音」という、多くの企業がビジネスフォンに求める基本的ながらも極めて重要な機能を手に入れたことで、Starterプランは、小規模オフィスや店舗、SOHO、そして初めてクラウドPBXを導入するスタートアップにとって、まさに「死角のない」選択肢へと進化しました。

これまで機能面でStandardプランを検討せざるを得なかった組織も、今一度、自社のニーズと照らし合わせてStarterプランを再評価する価値が十分にあります。Google Workspaceとのシームレスな連携という強みはそのままに、電話としての基本性能が大幅に向上した新しいGoogle Voice Starterプランで、あなたのビジネスコミュニケーションを次のレベルへと引き上げてみてはいかがでしょうか。