個人事業主として活動を始めると、避けては通れないのが確定申告。
そして、その負担を軽減してくれるクラウド会計ソフト選びは、まさに事業初期の大きな関門の一つですよね。
特に「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計」は、人気も機能も拮抗しており、「一体どっちを選べばいいの?」と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私自身も開業2年目、日々の取引が増え始め、Excelでの管理に限界を感じていた頃、この二大ソフトを前に数週間は本気で悩みました。
無料プランを使い倒し、ネットの情報を隅から隅までチェックし、最終的に「これだ!」と納得して選んだのがマネーフォワード クラウド確定申告(以下、マネーフォワード)でした。
この記事では、単なる機能比較に留まらず、私が実際に両者を使い込み、最終的にマネーフォワードを選んだリアルな過程と、その決め手となったポイントを、体験談を交えながら包み隠さずお伝えします。
この記事が、あなたのソフト選びの一助となれば幸いです。
なお、マネーフォワード クラウド確定申告の基本的な機能や料金プランについて先に全体像を把握したい方は、こちらの完全ガイド「【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説」も併せてご覧いただくと、本記事の比較がより深く理解できるはずです。
比較の前に:マネーフォワードとfreee、思想からしてこんなに違う!
具体的な比較に入る前に、両ソフトがどのような思想に基づいて作られているかを知っておくと、機能や操作性の違いがなぜ生まれるのか、その背景が理解しやすくなります。
- マネーフォワード クラウド確定申告:
「会計のプロフェッショナルも満足する詳細な機能を、クラウド技術で誰にでも使いやすく提供する」という意志を感じます。複式簿記の堅牢な構造を基礎としつつ、AIや自動化技術で日々の業務効率を極限まで高めようとしています。自分で仕訳を細かく管理したい、経営数値を多角的に分析したいという、会計業務に主体的に深く関わりたいユーザーの期待に応える設計です。私自身、簿記の知識を活かして事業のお金の流れをしっかり把握したいという思いがあったため、この思想は非常に魅力的に感じました。 - freee会計:
「簿記の知識は一切不要。誰もが本業に集中できるよう、会計業務は可能な限りシンプルに」という明確なメッセージ性を感じます。ユーザーに簿記を意識させることなく、日常的な言葉での質問に答えるだけで、バックグラウンドで適切な会計処理がなされることを目指しています。「会計は苦手だけど、確定申告はクリアしないといけない」というユーザーに徹底的に寄り添う優しさがあります。試用した際、そのあまりの簡単さには「これならどんなに忙しくても続けられるかも」と素直に驚きました。
私の独自の視点: ここが最も重要な分岐点です。あなたが会計業務とどう向き合いたいか、ソフトに何を一番求めるか(自分で細かくコントロールしたいのか、とにかく手間を省きたいのか)によって、どちらの思想が心地よく感じるかが大きく変わってきます。
【徹底比較】マネーフォワード vs freee:個人事業主が本当に知りたい7つの本音ポイント
それでは、個人事業主が特に気になるであろう7つのポイントで、両ソフトを具体的に比較していきましょう。(情報は2025年5月現在のものです。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。)
1. 「直感」vs「習熟」:操作画面、本当に使いやすいのはどっち?
マネーフォワード:
多機能であるがゆえに、最初は情報量の多さに戸惑うかもしれません。しかし、ダッシュボードはカスタマイズ可能で、慣れてくると自分に必要な情報が一目で把握でき、非常に効率的に作業を進められます。「習うより慣れろ」で、使い込むほどにその機能美が理解できるスルメのようなUIだと感じました。
freee:
「次に何をすべきか」が非常に分かりやすく提示され、ステップ・バイ・ステップで作業を進められるため、PC操作や会計ソフトが初めての方でも直感的に使えます。「迷わせない」という強い意志を感じる、徹底的にユーザーフレンドリーな設計です。
私の体験談: freeeは本当に初日から迷わず使えました。一方、マネーフォワードは最初の3日間くらいは「あの機能どこだっけ?」と探すこともありましたが、ヘルプを見たり実際に操作したりするうちにすぐに慣れました。慣れてからは、マネーフォワードの豊富な情報とカスタマイズ性の高さが、むしろ作業効率を上げてくれるように感じました。特に、複数のレポートを同時に確認しながら作業できる点は重宝しています。
2. 銀行/カード連携と自動仕訳:日々の手間、本当に減るのは?
マネーフォワード:
連携可能な金融機関数は業界でもトップクラスを誇り、マイナーな地方銀行やネットバンクにも幅広く対応している印象です。AIによる勘定科目の提案精度も高く、使えば使うほど賢くなるため、手入力の手間は劇的に減ります。
freee:
多くの金融機関と連携可能で、明細取得後の「これは〇〇の経費ですか?」といった平易な言葉での確認フローは、簿記初心者には非常に分かりやすいです。自動登録ルールも柔軟に設定できます。
私の体験談: 連携のスムーズさやAIの基本的な賢さでは、両者に大きな差は感じませんでした。ただ、freeeの会話形式での仕訳提案は、会計知識が全くない状態では非常に安心感がありました。しかし、取引件数が増えてくると、一つ一つ確認するのが逆に手間に感じる場面も。マネーフォワードは、ある程度自分で仕訳ルールをコントロールしたい、または取引量が多い場合に、一括編集機能などが便利だと感じました。
3. 確定申告プロセス:「私でもゴールできる?」安心感と効率のバランス
マネーフォワード:
確定申告に必要な各書類の作成ステップが明確に分かれており、全体像を把握しながら進められます。e-Taxにももちろん対応しており、ソフト内で申告まで完結できます。ある程度、確定申告の流れを理解している人にとっては非常に効率的です。
freee:
「確定申告ナビ」という機能が非常に優秀で、〇×形式の質問に答えていくだけで、必要な情報が整理され、申告書類が自動作成されます。まるで税理士にマンツーマンで教えてもらっているような安心感があります。
私の体験談: 初めての青色申告で右も左も分からなかった頃の私だったら、freeeの「確定申告ナビ」の安心感は絶大だったと思います。数回確定申告を経験し、ある程度流れを理解した今の私にとっては、マネーフォワードの「必要な部分だけをピックアップして作業できる」自由度の高さが、結果的に時間短縮とストレス軽減に繋がっています。
4. 請求書発行:一体型 vs 連携、どっちが業務にフィットする?
マネーフォワード:
「マネーフォワード クラウド請求書」とシームレスに連携(一部プランに標準搭載)。会計データと連動した売掛金管理、入金消込が効率的に行えます。請求書のテンプレートも豊富で、カスタマイズ性も高いです。
freee:
会計ソフト内に請求書機能が完全に統合されており、作成した請求書の情報はリアルタイムで会計帳簿に反映されます。見積書から請求書への変換、定期発行、郵送代行(有料)もスムーズです。
私の独自の視点: 請求書発行が事業のメイン業務の一つである場合は、freeeの一体型は非常に魅力的です。入力の二度手間が一切なく、売上計上から入金管理までが一気通貫で行えます。私は請求書発行頻度が月数件程度だったので、マネーフォワードの連携機能でも十分満足しています。むしろ、会計と請求書で頭を切り替えられるのが良いと感じることもあります。
5. スマホアプリ:ぶっちゃけ「どこまで使える」レベル?
マネーフォワード:
レシート撮影からの自動仕訳(AI提案あり)、手動での仕訳入力、口座残高の確認、簡単なレポート閲覧など、外出先での基本的な会計処理をサポート。UIも洗練されていて使いやすいです。
freee:
同様の機能に加え、スマホだけで確定申告書類の作成からe-Tax送信まで完結できるのが大きな強み(マイナンバーカードと対応機種が必要)。まさに「いつでもどこでも確定申告」を実現します。
私の独自の視点: 私は基本的にPCでじっくり腰を据えて会計作業を行うタイプなので、スマホアプリは補助的なレシート入力や移動中の残高確認がメインです。この使い方であれば、どちらのアプリも十分な機能を持っています。しかし、「スキマ時間を最大限に活用して、スマホ中心で確定申告を終わらせたい!」というフットワークの軽い方には、freeeのスマホ完結機能は非常に大きなアドバンテージになるでしょう。
6. 料金と費用対効果:「私の事業規模ならどっちが合理的?」
両ソフトとも無料プランと複数の有料プランがあり、機能やサポート内容に応じて価格が設定されています。(最新の料金プランは必ず公式サイトでご確認ください。)
私の独自の視点: 単純な月額料金の比較だけでなく、「自分の時間的コスト」「学習にかかるコスト」「精神的なストレスの軽減度」「将来的な事業拡大への対応力」といった目に見えない価値まで含めたトータルな費用対効果で考えることが重要です。私は両方の無料プランを徹底的に試し、「この機能とサポートがあるなら、月額〇〇円は将来への投資として合理的だ」と納得できたマネーフォワードの有料プラン(当時はパーソナルプラン)を選びました。特に、詳細な経営レポート機能は、私にとって月額料金以上の価値があると感じています。
7. サポート体制:本当に「困ったとき」頼りになるのは?
マネーフォワード:
FAQやオンラインヘルプが非常に網羅的で、大抵の疑問はここで解決できます。有料プランでは、レスポンスの早いチャットサポートやメールサポート、プランによっては電話サポートも利用可能です。
freee:
こちらもFAQやヘルプが充実。有料プランではチャット、メール、電話(プランによる)サポートが用意されています。また、ユーザー同士で質問や情報交換ができるコミュニティも活発です。
私の体験談: マネーフォワードのチャットサポートは、実際に何度か利用しました。特に消費税の扱いに関する少し複雑な質問をした際、30分程度で専門的な知識を持つ担当者から的確かつ分かりやすい回答を得られた時は、本当に感動しました。freeeは試用期間中だったのでAIチャットボットの利用が主でしたが、基本的な操作に関する疑問はその場でほぼ解決できました。どちらも「ユーザーを助けよう」という姿勢はしっかり感じられます。
【私の選択】なぜ数ある会計ソフトの中から、最終的にマネーフォワードを選んだのか
私がクラウド会計ソフトの本格導入を検討したのは、青色申告(65万円控除)を目指したタイミングでした。
Excelでの限界を感じ、いくつかのソフトの無料版を試しました。
freeeの簡単さ、親切さには本当に感動し、「これならどんなに忙しくても続けられる!」と一時はfreeeに大きく傾きました。
しかし、数週間にわたる試用と熟考の末、最終的にマネーフォワードを選んだ決め手は、以下の3点に集約されます。
- 「自分で会計を理解し、コントロールしている」という実感: 簿記の知識を活かして、仕訳の一つ一つを自分の目で確認し、納得しながら進めたいという思いがありました。マネーフォワードは、その「自分で舵を取る」感覚を高いレベルで満たしてくれました。
- 経営判断に直結する詳細なレポート機能: 単に確定申告を終わらせるだけでなく、日々の経営数値を分析し、事業の改善点や新たな可能性を見つけたいという欲求がありました。マネーフォワードの多角的でカスタマイズ可能なレポートは、まさにそのための強力な武器になると感じました。
- 将来的な事業拡大と法人化へのスムーズな移行期待: 当時はまだ漠然としていましたが、「もし事業がもっと大きくなったら」「法人化する日が来たら」と考えたとき、マネーフォワード クラウドシリーズの充実したラインナップと、法人向けプランへのスムーズな移行パスは大きな安心材料でした。
もし私が「とにかく会計業務に時間をかけたくない!」「簿記は全く分からないし、今後も深く関わるつもりはない!」という状況だったら、迷うことなくfreeeの使いやすさとシンプルさを選んでいたと思います。それくらい、freeeの「ユーザーを会計の煩雑さから解放する」という思想は徹底されています。
マネーフォワード クラウド確定申告の各機能のより詳しい使い方や、他のユーザーからの評判については、こちらの徹底解説記事「【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説」で詳しくまとめていますので、より深く知りたい方はぜひ参考にしてください。
マネーフォワード クラウド確定申告が「特におすすめ」なのはこんな人!
- 「会計は経営の羅針盤」と考え、数字を元に主体的に事業を運営したい個人事業主。
- 簿記2級・3級程度の知識をお持ちか、または積極的に会計知識を習得したいと考えている方。
- 複数の銀行口座やクレジットカードを駆使し、詳細な資金繰りや多角的な経営分析を行いたい方。
- 将来的に法人成りや従業員の雇用を視野に入れ、バックオフィス業務全体のDXを考えている方。
- 情報一覧性が高く、カスタマイズ可能なインターフェースを好み、PCでの作業がメインの方。
freee会計が「特におすすめ」なのはこんな人!
- 「会計や簿記はチンプンカンプンだけど、とにかく簡単かつ正確に確定申告を済ませたい!」という会計初心者の方。
- 日々の取引入力から確定申告まで、極力手間と時間をかけずに本業に集中したい超多忙な方。
- 請求書発行から入金確認、会計処理までを一気通貫で、しかも直感的に行いたい方。
- スマホをメインツールとして会計作業や確定申告をスマートにこなしたいと考えている方。
- 専門用語を極力避け、日常会話のような平易な言葉でナビゲートしてほしい方。
後悔しないソフト選びの最終チェックポイント:これだけは押さえて!
完璧なソフトというものは存在しません。どちらのソフトにも素晴らしい点があり、また、あなたの使い方によっては少し不便に感じる点もあるかもしれません。最終的には、「何を最優先し、何をある程度妥協できるか」という、あなた自身の価値観と事業スタイルが決め手となります。
ぜひ、両ソフトの無料プランや無料トライアルを実際に操作してみてください。その際、以下の点を意識すると、より自分に合った選択ができるはずです。
- 実際に日々の取引データを1週間分ほど入力してみる: 操作感、仕訳の提案精度、入力スピード、エラー時の挙動などを体感する。
- 最もよく使う金融機関との連携を試す: 連携のスムーズさ、明細取得の正確さ、エラー時の対処法などを確認する。
- レポート画面を色々触ってみる: 自分が欲しい情報が見やすい形で、直感的に理解できるか確認する。
- サポートページ(FAQやヘルプ)を検索してみる: 疑問が生じたときに、自力で解決できそうか、情報は探しやすいかを確認する。
- 「なんとなくこちらの方が好き」「使っていてストレスが少ない」という直感も、実は非常に重要な判断基準です。
焦らず、じっくりと「これなら長く付き合えそうだ」と思える、あなたにとってのベストパートナーを見つけてください。
まとめ:あなたに最適な会計ソフトで、確定申告ストレスから解放されよう
マネーフォワード クラウド確定申告とfreee会計は、日本の個人事業主の確定申告業務を劇的に効率化してくれる、間違いなくトップクラスのクラウド会計ソフトです。どちらを選んでも、手作業やExcelでの管理に比べれば、その負担は大幅に軽減されるでしょう。
大切なのは、他人の評価やネットの評判に左右されるのではなく、あなた自身の事業スタイル、会計知識レベル、そして何よりも「これなら使い続けられそう」という直感に合うソフトを選ぶことです。この記事が、そのための有益な判断材料となれば、これほど嬉しいことはありません。
▼マネーフォワード クラウド確定申告の便利さを、まずは無料で体験してみてください。その機能の豊富さと使いやすさにきっと驚くはずです。
マネーフォワード クラウド確定申告
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▼freee会計も気になる方は、こちらから公式サイトで詳細をご確認いただけます。
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マネーフォワード クラウド確定申告の機能や料金プラン、ユーザーの評判について、より網羅的に、そして深く知りたい方は、ぜひこちらの「【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説」もお役立てください。あなたの会計業務が、もっとスマートで快適になるヒントが満載です。