個人事業主やフリーランスとして開業すると、必ず向き合うことになるのが「確定申告」。
そして、その最初の大きな選択が「青色申告と白色申告、どっちを選ぶ?」という問題です。
「青色申告の方がお得だって聞くけど、何がどう違うの?」
「手続きが面倒って聞くけど、本当?」
「自分はどっちを選ぶべきなんだろう…」
そんな疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私も開業当初は「面倒だから、簡単な白色申告でいいや」と本気で考えていました。
しかし、両者の違い、特に節税効果の差を知って、その考えは180度変わりました。
この記事では、青色申告と白色申告の具体的な違いを、メリット・デメリット、手続きの観点から徹底的に比較・解説します。
この記事を読めば、あなたがどちらの申告方法を選ぶべきか、そして、その選択が将来のあなたの手取り額にどれだけ影響するかが明確になるはずです。
一目でわかる!青色申告 vs 白色申告 比較早見表
まずは、両者の主な違いを一覧表で見てみましょう。
項目 | 青色申告 | 白色申告 |
---|---|---|
特別控除額 | 最大65万円(または55万円、10万円) | なし |
赤字の繰越 | 3年間可能 | 不可 |
家族への給与 | 経費にできる(青色事業専従者給与) | 経費にできない(一部例外あり) |
帳簿付け | 複式簿記(原則) | 単式簿記(簡易な方法でOK) |
事前申請 | 必要(青色申告承認申請書) | 不要 |
この表だけでも、青色申告のメリットの大きさがお分かりいただけるかと思います。それでは、それぞれの詳細を見ていきましょう。
白色申告とは?メリットとデメリット
白色申告は、青色申告の申請をしていない全ての個人事業主が行う確定申告の方法です。
メリット:
- とにかく手軽:事前の申請は不要で、帳簿付けも簡易的な「単式簿記」(お小遣い帳のようなイメージ)で良いため、手間がかかりません。
デメリット:
- 節税メリットがほぼない:後述する青色申告のような特別控除や赤字の繰越といった、大きな節税の恩恵を受けることができません。
どんな人向け?:「副業を始めたばかりで所得がまだ少ない」「年に数回しか取引がない」「とにかく手間をかけずに申告義務だけを果たしたい」という方に適しています。
青色申告とは?圧倒的なメリットと“唯一の”デメリット
青色申告は、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出し、正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)で記帳することで、様々な税制上の特典を受けられる申告方法です。
圧倒的な節税メリットの数々
- メリット1:最大65万円の特別控除【最大の魅力】
これが青色申告最大のメリットです。事業所得などから最大65万円を差し引いて税金を計算できます。例えば、所得税率が10%の方なら、単純計算で6.5万円(65万円×10%)、住民税も合わせると約13万円(65万円×約20%)もの税金が安くなる可能性があるのです。これは非常に大きな差ですよね。 - メリット2:赤字を3年間繰り越せる(純損失の繰越控除)
開業初年度などで事業が赤字になった場合、その赤字を翌年以降3年間の黒字と相殺できます。これにより、将来の税金の負担を軽減できます。これは白色申告にはない制度です。 - メリット3:家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与)
生計を同じにする配偶者や親族に支払った給与を、全額必要経費にすることができます(一定の要件あり)。 - メリット4:30万円未満の資産を一括で経費にできる(少額減価償却資産の特例)
通常、10万円以上のパソコンや機材などを購入した場合、一度に経費にはできず、数年に分けて経費化(減価償却)します。しかし、青色申告なら30万円未満であれば、その年に一括で経費にできる特例があります。
“唯一の”デメリット:複式簿記による帳簿付けが必須
これだけのメリットがある青色申告ですが、デメリットはただ一つ。原則として「複式簿記」という少し複雑な方法で帳簿付けをしなければならない点です。取引を「借方」と「貸方」に分けて記録するこの方法は、簿記の知識がないと難しく感じられ、多くの人が青色申告を躊躇する最大の原因となっていました。…そう、過去までは。
【本題】青色申告の壁「複式簿記」は、もはや“壁”ではない
「やっぱり複式簿記は難しそう…」と感じたあなた、ご安心ください。現代には、この青色申告最大の壁をいとも簡単に乗り越えるための最強の解決策が存在します。それが「クラウド会計ソフト」です。
手書きやExcelで複式簿記の帳簿を作成するのは、確かに大変です。計算ミスや転記ミスも起こりやすく、挫折する人も少なくありません。
しかし、「マネーフォワード クラウド確定申告」のようなクラウド会計ソフトを使えば、あなたは日々の取引を簡単な操作で入力するだけ。面倒な複式簿記の帳簿は、ソフトが裏側で全て自動で作成してくれるのです。
銀行口座やクレジットカードを連携すれば、取引明細は自動で取り込まれ、AIが勘定科目を提案。スマホアプリでレシートを撮影すれば、経費入力も一瞬です。あなたがやることは、その内容を確認・登録するだけ。それだけで、青色申告に必要な「仕訳帳」や「総勘定元帳」、そして最終的な「青色申告決算書」まで、ほぼ自動で完成します。
私の独自の視点:「正直に言って、もし会計ソフトがなかったら、私も青色申告は挫折していたと思います。しかし、マネーフォワード クラウド確定申告のおかげで、簿記の知識が完璧でなくても、簡単に、そして正確に青色申告ができています。もはや、会計ソフトを使わないで青色申告に挑むのは、地図もコンパスも持たずに山に登るようなもの。その手間とリスクを考えれば、ソフトを利用しない手はありません。」
マネーフォワード クラウド確定申告のような便利な会計ソフトで、具体的にどんなことができるのか、料金はいくらなのか、もっと詳しく知りたい方は、こちらの「【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説」をぜひ参考にしてください。その機能の豊富さと使いやすさに驚くはずです。
あなたはどっち?申告方法選びのフローチャート
ここまで読んでもまだ迷う方のために、簡単な診断フローチャートをご用意しました。
- 質問1:あなたの事業所得(売上-経費)は、年間で数十万円以上になりそうですか?
- YES → 質問2へ
- NO(副業を始めたばかりなど) → まずは白色申告でもOK。でも、青色申告の準備をしておくと後が楽です。
- 質問2:節税に少しでも興味がありますか?
- YES → 断然、青色申告がおすすめです!
- NO(節税より手間をかけないことが最優先) → 白色申告も選択肢ですが、本当にもったいないかもしれません…。
青色申告を始めるための手続き(青色申告承認申請書)
「青色申告に挑戦しよう!」と決めたら、管轄の税務署へ「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。提出期限は、原則としてその年の3月15日までです。その年の1月16日以降に新規開業した場合は、事業開始の日から2ヶ月以内となりますので、忘れないようにしましょう。
まとめ:節税を考えるなら青色申告一択!会計ソフトを味方につけよう
青色申告と白色申告には、これだけの違いがあります。そして、節税という観点から見れば、個人事業主が選ぶべきは圧倒的に「青色申告」です。
かつて青色申告の最大の壁であった「複式簿記による帳簿付け」は、「マネーフォワード クラウド確定申告」のような便利なクラウド会計ソフトの登場によって、もはや過去のものとなりました。簿記の知識がなくても、誰でも簡単に、そして正確に青色申告に挑戦できる時代なのです。
年間で数万円、人によっては数十万円単位の節税に繋がる青色申告。そのメリットを享受しないのは、非常にもったいないことです。ぜひ、便利な会計ソフトを味方につけて、青色申告にチャレンジしてみてください。まずは無料プランから、その第一歩を踏み出してみませんか?
▼会計ソフトで、青色申告はもっと身近になる。まずは無料でその実力を体験!
マネーフォワード クラウド確定申告
無料プランで青色申告の準備を始める