Webサイトの問い合わせが増えない理由
Webサイトを運用しているものの、「なかなか問い合わせが増えない」「アクセスはあるのにコンバージョンに繋がらない」といった悩みを抱えていませんか。
その原因は、ユーザーが問い合わせに至るまでのプロセスに潜んでいる可能性があります。
問い合わせフォームの課題
多くのWebサイトでは、問い合わせ手段として問い合わせフォームが設置されています。
しかし、問い合わせフォームには以下のような課題があります。
- 入力項目が多く、ユーザーが面倒に感じてしまう
- どこに問い合わせフォームがあるか分かりにくい
- 「返信がいつ来るか分からない」という不安感
これらの課題は、ユーザーが問い合わせをためらう原因となり、機会損失に繋がります。
機会損失の具体例
問い合わせフォームの課題は、具体的に以下のような機会損失を生み出します。
- 営業時間外の機会損失: ユーザーが問い合わせをしたいと思ったタイミングが営業時間外である場合、翌営業日まで待たなければならず、その間に興味を失ってしまう可能性があります。
- 離脱率の増加: 疑問や不安をすぐに解決できないユーザーは、サイトから離脱してしまう可能性が高くなります。
- 問い合わせハードルの高さ: 電話やメールでの問い合わせは、ユーザーにとって心理的なハードルが高い場合があります。
チャットボットが解決できること
これらの課題を解決し、機会損失を防ぐ有効な手段が「チャットボット」です。
チャットボットは、Webサイト上でユーザーと自動で対話するプログラムです。チャットボットを導入することで、以下のようなメリットがあります。
- 24時間365日の自動対応: 営業時間外でもユーザーからの問い合わせに即時対応し、機会損失を防ぎます。
- ユーザー満足度の向上: ユーザーの疑問や不安を即座に解決することで、満足度を高め、サイトからの離脱を防ぎます。
- 問い合わせハードルの低減: 対話形式で気軽に質問できるため、電話やメールに比べて問い合わせのハードルが低くなります。
チャットボットで問い合わせを増やす5つのステップ
チャットボットを導入して問い合わせを増やすためには、以下の5つのステップを踏むことが重要です。
ステップ1:目的とKPIの設定
まず、チャットボットを導入する目的を明確にします。例えば、「問い合わせ件数を月20%増やす」「顧客サポートの工数を30%削減する」といった具体的な目標を設定します。
次に、目標達成度を測るためのKPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIには、以下のような指標があります。
- チャットボット利用率: サイト訪問者のうち、チャットボットを利用したユーザーの割合
- コンバージョン率(CVR): チャットボットを利用したユーザーのうち、問い合わせや資料請求などのコンバージョンに至った割合
- 問い合わせ件数: チャットボット経由での問い合わせ件数
ステップ2:チャットボットツールの選定
次に、自社の目的や予算に合ったチャットボットツールを選定します。チャットボットツールには、大きく分けて「シナリオ型」と「AI型」の2種類があります。
- シナリオ型: あらかじめ設定したシナリオに沿って会話を進めるタイプ。比較的安価に導入できますが、複雑な質問には対応できません。
- AI型: AIがユーザーの質問内容を解析し、適切な回答を生成するタイプ。複雑な質問にも対応できますが、シナリオ型に比べて高価になる傾向があります。
ツールの選定ポイントは、料金、機能、操作性、外部ツールとの連携性などです。まずは無料プランやトライアル期間を活用して、複数のツールを試してみるのがおすすめです。
どのツールを選べば良いか分からない場合は、まずは多機能で比較的安価に始められるGetResponseのチャットボットがおすすめです。以下の記事で詳しく解説しています。
【2025年最新】GetResponseのチャットボットとは?設定方法や料金、活用事例を解説
ステップ3:シナリオ(会話の流れ)の設計
チャットボットツールの選定と並行して、シナリオ(会話の流れ)を設計します。シナリオ設計は、チャットボットの成果を左右する重要なステップです。
- ターゲットユーザーの課題を洗い出す: どのようなユーザーが、どのような課題を持ってサイトを訪れているかを想定します。
- 会話のゴールを設定する: 問い合わせ、資料請求、メルマガ登録など、会話のゴールを明確にします。
- 会話の分岐を作成する: ユーザーの回答に応じて、会話がどのように分岐するかを設計します。
例えば、資料請求をゴールとする場合、以下のようなシナリオが考えられます。
シナリオ例:資料請求
- チャットボット: 「ご訪問ありがとうございます。どのような情報をお探しですか?」
- ユーザー: (選択肢から「サービス資料」を選択)
- チャットボット: 「サービス資料ですね。ありがとうございます。資料をお送りするため、お名前とメールアドレスを教えていただけますか?」
- ユーザー: (名前とメールアドレスを入力)
- チャットボット: 「ありがとうございます。ご入力いただいたメールアドレスに資料をお送りしました。その他にご不明な点はございますか?」
ステップ4:チャットボットの実装とテスト
シナリオ設計が完了したら、Webサイトにチャットボットを実装します。多くのチャットボットツールでは、発行されるタグをWebサイトのHTMLに埋め込むだけで簡単に実装できます。
実装後は、必ずテストを行い、意図した通りに動作するかを確認しましょう。特に、シナリオの分岐や外部ツールとの連携が正しく機能するかを重点的にチェックします。
ステップ5:効果測定と改善
チャットボットは導入して終わりではありません。KPIを元に効果を測定し、継続的に改善していくことが重要です。
ユーザーの回答や離脱箇所を分析し、シナリオや選択肢を改善することで、より高い成果を目指しましょう。
チャットボットの活用事例
チャットボットは、様々な業界や目的で活用されています。ここでは、BtoB、BtoC、採用における活用事例を紹介します。
BtoBマーケティングでの活用事例
BtoBマーケティングでは、見込み客(リード)の獲得や育成(ナーチャリング)にチャットボットが活用されています。
- サービス紹介と資料請求への誘導: ユーザーの課題やニーズに合わせて、適切なサービスを紹介し、資料請求や問い合わせに繋げます。
- 見込み客のセグメンテーション: ユーザーとの対話を通じて、役職や部署、検討状況などの情報を収集し、見込み客をセグメント分けします。これにより、各セグメントに合わせたアプローチが可能になります。
BtoC ECサイトでの活用事例
BtoCのECサイトでは、顧客満足度の向上や売上拡大にチャットボットが貢献します。
- 商品に関する質問への自動回答: 在庫状況や配送、返品に関する定型的な質問に自動で回答し、顧客サポートの工数を削減します。
- 購入前の不安解消と離脱防止: ユーザーの疑問や不安を即座に解消することで、購入を後押しし、カゴ落ちを防ぎます。
- キャンペーン情報の案内: 実施中のキャンペーンやセール情報を案内し、購買意欲を高めます。
採用活動での活用事例
採用活動においても、チャットボットは有効なツールです。
- 採用候補者からの質問対応: 勤務条件や福利厚生、選考プロセスなど、採用候補者からよくある質問に自動で回答します。
- 応募受付と一次スクリーニング: チャットボットで応募を受け付け、基本的な情報をヒアリングすることで、一次スクリーニングを自動化します。
チャットボット導入の注意点
チャットボットは強力なツールですが、導入に失敗するケースもあります。ここでは、よくある失敗例とその回避策を紹介します。
導入目的が曖昧なまま進めてしまう
「とりあえず導入してみよう」という曖昧な目的で進めてしまうと、効果的なシナリオ設計ができず、成果に繋がりません。
回避策: ステップ1で解説したように、具体的な目的とKPIを設定し、社内で共有することが重要です。
シナリオ設計が不十分でユーザーが離脱する
ユーザーのニーズに合わないシナリオや、選択肢が不適切な場合、ユーザーは途中で離脱してしまいます。
回避策: ターゲットユーザーの視点に立ち、どのような情報を求めているかを深く理解した上でシナリオを設計しましょう。また、定期的にログを分析し、改善を繰り返すことが重要です。
有人対応との連携ができていない
チャットボットは全ての質問に答えられるわけではありません。チャットボットで解決できない質問を、スムーズに有人対応に切り替えるフローが必要です。
回避策: チャットボットで対応できない質問があった場合に、有人チャットに切り替える、または問い合わせフォームに誘導するなどのフローを設計しておきましょう。
他の施策との比較
問い合わせを増やすための施策は、チャットボット以外にもあります。ここでは、問い合わせフォームや電話対応と比較した場合のメリット・デメリットを解説します。
問い合わせフォームとの比較
- メリット:
- 24時間365日、自動で問い合わせを受け付けられる。
- 対話形式で入力のハードルが低く、離脱を防ぎやすい。
- 即時回答により、ユーザー満足度が高い。
- デメリット:
- シナリオ設計やメンテナンスに工数がかかる。
- 複雑な質問には対応しきれない場合がある。
電話対応との比較
- メリット:
- 24時間365日、複数ユーザーに同時に対応できる。
- 人件費を削減できる。
- 問い合わせ履歴をデータとして蓄積・分析できる。
- デメリット:
- 緊急性の高い問い合わせや、複雑なニュアンスを伝えるのには不向き。
- テキストコミュニケーションが苦手なユーザーには不便。
チャットボットがおすすめなケース
以上の比較から、チャットボットは以下のようなケースで特に有効です。
- 24時間365日、問い合わせに対応したい
- 定型的な質問が多く、サポート業務を効率化したい
- Webサイトからのリード獲得を自動化したい
- ユーザーとのエンゲージメントを高めたい
まとめ:チャットボットで問い合わせを自動化し、ビジネスを成長させよう
Webサイトからの問い合わせを増やすためには、ユーザーが気軽に質問できる環境を整え、機会損失を防ぐことが重要です。
チャットボットは、24時間365日、ユーザーからの問い合わせに自動で対応し、問い合わせのハードルを下げる効果的なツールです。また、顧客サポートの効率化や、見込み客の獲得・育成にも貢献します。
まずは無料プランやトライアルを活用して、チャットボットを導入してみてはいかがでしょうか。
GetResponseのチャットボット機能は、他のマーケティング機能と連携しやすく、効果的なリード獲得や顧客エンゲージメントの向上を実現できます。詳細は以下の記事で解説しています。