GetResponseのスコアリング機能とは?
GetResponseのスコアリング機能は、見込み客(リード)の行動に基づいて点数を付け、その熱量を可視化する仕組みです。具体的には、以下のような行動に対してスコアを付与できます。
- メールの開封・クリック
- 特定のページへのアクセス
- フォームの送信
- ウェビナーへの参加
- カートへの商品追加
これらの行動にスコアを付けることで、「どの見込み客が自社の製品やサービスに最も関心を持っているか」を客観的な数値で判断できるようになります。スコアが高い見込み客は「ホットリード」として、優先的にアプローチすることが可能です。
このスコアリング機能は、GetResponseのMarketing Automationプラン以上で利用できます。
なぜスコアリングが重要なのか?
スコアリングは、単に見込み客を点数化するだけではありません。マーケティング活動全体を効率化し、成果を最大化するための重要な機能です。主なメリットを3つ紹介します。
営業とマーケティングの連携強化
スコアリングによって、マーケティング部門は成約確度の高い「ホットリード」を特定し、営業部門に引き渡すことができます。これにより、営業部門は有望な見込み客に集中してアプローチできるため、成約率の向上が期待できます。
また、スコアが低い見込み客に対しては、マーケティング部門が引き続き育成(ナーチャリング)を行うことで、将来的なホットリードへと育てることができます。
効率的なナーチャリング
スコアに基づいて見込み客をセグメント化し、それぞれの関心度に応じたアプローチを行うことで、ナーチャリングを効率化できます。
- ホットリード(スコア高): 導入事例の送付、個別相談会の案内など、購買を後押しするコンテンツを提供
- ウォームリード(スコア中): 関連製品やサービスの紹介、限定オファーの提示など、関心をさらに高めるコンテンツを提供
- コールドリード(スコア低): 課題解決に役立つブログ記事やホワイトペーパーの提供など、長期的な関係構築を目指すコンテンツを提供
このように、見込み客の状況に合わせたコミュニケーションを行うことで、エンゲージメントを高め、効果的に育成することができます。
ROI(投資対効果)の向上
成約確度の高い見込み客にリソースを集中させることで、マーケティングや営業活動のROI(投資対効果)を向上させることができます。無駄なアプローチを減らし、コストを削減しながら、より高い成果を目指すことが可能です。
GetResponseでのスコアリング設定方法
GetResponseでは、オートメーション機能を使ってスコアリングを設定します。ここでは、具体的な設定手順を4つのステップで解説します。
ステップ1: スコアリングルールの設計
まず、どのような行動に何点つけるかという「スコアリングルール」を設計します。ポジティブスコア(加点)とネガティブスコア(減点)の両方を設定できます。
ポジティブスコア(加点)の例:
- メールを開封: +1点
- リンクをクリック: +5点
- 料金ページを閲覧: +10点
- 資料をダウンロード: +20点
- ウェビナーに登録: +30点
ネガティブスコア(減点)の例:
- 30日間無反応: -5点
- 登録解除: スコアを0にリセット
これらのスコアは、自社のビジネスモデルや顧客の行動パターンに合わせてカスタマイズすることが重要です。
ステップ2: オートメーションでの設定手順
次に、設計したルールをGetResponseのオートメーション機能で設定します。
- GetResponseにログインし、「オートメーション」メニューから「ワークフローを作成」をクリックします。
- 「ゼロから構築」を選択し、ワークフローの作成を開始します。
- 「条件」タブから、スコアリングのトリガーとなる条件(例: 「メッセージを開封」)をドラッグ&ドロップします。
- 条件を設定したら、「アクション」タブから「スコアを付与」をドラッグ&ドロップし、条件と接続します。
- 付与するスコアの値を入力します。
- この手順を繰り返し、複数のスコアリングルールを組み合わせたワークフローを作成します。
GetResponseのオートメーション機能については、こちらのページで詳しく解説されています。
ステップ3: スコアに基づいたセグメントの作成
スコアリングルールを設定したら、スコアに基づいて見込み客をセグメント化します。
- 「コンタクト」メニューから「検索」を選択します。
- 「高度な検索」をクリックし、「条件を追加」を選択します。
- 「コンタクトアクション」から「スコア」を選択し、条件(例: 「50以上」)を設定します。
- 検索結果を「セグメントとして保存」します。
例えば、以下のようなセグメントを作成できます。
- ホットリード: スコアが50点以上
- ウォームリード: スコアが20〜49点
- コールドリード: スコアが19点以下
ステップ4: セグメントへのアプローチ
作成したセグメントに対して、オートメーション機能を使ってアプローチを自動化します。
- ホットリード: 営業担当者にSlackで通知を送り、個別アプローチを促す。
- ウォームリード: 限定オファーやセミナー案内メールを自動配信する。
- コールドリード: 課題解決のためのブログ記事やホワイトペーパーを定期的に配信する。
このように、スコアに応じてアプローチを自動化することで、効率的かつ効果的なナーチャリングが可能になります。
スコアリングの活用事例
ここでは、BtoB SaaS企業とECサイトの2つのケースで、スコアリングの活用事例を紹介します。
BtoB SaaS企業のケース
課題: 営業がフォローすべき見込み客の判断が難しく、アプローチの優先順位がつけられない。
スコアリングルール:
- 資料請求: +20点
- 料金ページ閲覧: +15点
- 導入事例ページ閲覧: +10点
- ウェビナー参加: +30点
- 30日間無反応: -10点
ワークフロー:
- スコアが80点を超えたら、営業担当者にSlackで通知。
- スコアが40〜79点の見込み客には、導入事例の紹介メールを自動配信。
- スコアが39点以下の見込み客には、課題解決のためのブログ記事を定期的に配信。
結果:
この仕組みを導入したことで、営業は成約確度の高い見込み客に集中できるようになり、成約率が15%向上しました。また、マーケティング部門はナーチャリングを自動化し、効率的に見込み客を育成できるようになりました。
ECサイトのケース
課題: カート放棄率が高く、コンバージョンに繋がらない。
スコアリングルール:
- カートに商品を追加: +5点
- 特定カテゴリの商品を閲覧: +3点
- 購入履歴あり: +10点
- カート放棄(24時間後): -5点
ワークフロー:
- カート放棄後24時間以内に、リマインダーメールを送信。
- スコアが30点以上のユーザーには、送料無料クーポンをメールで送信。
- スコアが10点以下のユーザーには、関連商品のレコメンドメールを送信。
結果:
スコアに応じたアプローチを行うことで、カート放棄率が10%改善し、コンバージョン率が5%向上しました。
他のMAツールとの比較
スコアリング機能は、他のMAツールにも搭載されています。ここでは、GetResponseと他の主要なMAツールを比較します。
GetResponseのスコアリング機能が使えるプラン
GetResponseでは、Marketing Automationプラン以上でスコアリング機能を利用できます。月額5,481円(1,000コンタクトの場合)から利用でき、比較的手頃な価格で高度なマーケティングオートメーションを始めることができます。
他のMAツールとの比較
- HubSpot: 高機能で多岐にわたる機能を提供していますが、価格帯は比較的高めです。大規模な組織や、包括的なCRMを求める企業に向いています。
- ActiveCampaign: GetResponseと類似した機能・価格帯のツールです。UI/UXの好みや、他の機能との連携性で選ぶと良いでしょう。
- Mailchimp: スコアリング機能は高価格帯のプランでのみ提供されており、GetResponseに比べてコストパフォーマンスは劣る場合があります。
GetResponseは、特に中小企業やスタートアップにとって、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えます。
GetResponseがおすすめな人
- これからマーケティングオートメーションを始めたい中小企業
- 見込み客の育成(ナーチャリング)を効率化したいマーケター
- 営業とマーケティングの連携を強化し、成約率を向上させたい企業
まとめと次のステップ
本記事では、GetResponseのスコアリング機能について、その重要性から具体的な設定方法、活用事例までを解説しました。
スコアリングは、見込み客の熱量を可視化し、マーケティング・営業活動を効率化するための強力なツールです。GetResponseのオートメーション機能を使えば、自社のビジネスに合わせた柔軟なスコアリングルールを設計し、見込み客へのアプローチを自動化できます。
まずは、自社の「ホットリード」の定義を明確にし、どのような行動を取る見込み客が成約につながりやすいかを分析してみましょう。
GetResponseでは、30日間の無料トライアル期間が設けられています。この機会に、スコアリング機能を実際に試してみてはいかがでしょうか。
より詳しいGetResponseの機能や使い方については、以下の記事も参考にしてください。
【2025年最新】GetResponseとは?機能・料金・評判を徹底比較!使い方や始め方も解説
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