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Meetハードウェアの管理ログが超詳細に!「誰が・いつ・どの端末に・何をしたか」を完全追跡

出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年7月1日

会議室に設置されたGoogle Meet ハードウェア。
ある日突然、設定が変わっていたり、意図しない再起動がかかったり…。
「一体、誰が、いつ、どんな操作をしたんだろう?」
こうした原因不明のトラブルは、管理者を悩ませる大きな問題でした。
これまでの監査ログでは情報が不十分で、詳細な追跡が困難だったのです。

本日ご紹介するのは、そんな管理者のお悩みを解決し、Meetハードウェアの運用におけるセキュリティとトラブルシューティング能力を飛躍的に向上させる、重要なアップデートです。

何が変わった?監査ログが「大雑把」から「超詳細」へ

今回のアップデートの核心は、Google Meet ハードウェアに対する管理者操作の監査ログが、より詳細で分かりやすく、正確になることです。

これまで「HANGOUTS DEVICE SETTING」という古い名称の、やや大雑把なカテゴリにまとめられていたログが、新しく**「GOOGLE MEET HARDWARE」**という専用のイベントタイプに刷新されます。

これにより、管理コンソールで行われた以下の様な操作が、すべて詳細な記録として残るようになります。

  • デバイスに対する個別コマンドの実行:
    「Aさんが、会議室Xの端末を遠隔で再起動した
    「Bさんが、会議室Yの端末を、特定の会議に強制接続させた
    「Cさんが、会議室Zの端末のマイクをミュートにした
    といった、個別の遠隔操作の記録がすべて追跡可能です。

  • デバイス設定の変更:
    「Dさんが、会議室αの端末でノイズキャンセル機能をオンにした
    「Eさんが、会議室βの端末の占有状況検出機能をオフにした
    など、個々のデバイス設定の変更履歴がすべて記録されます。

  • デバイスの組織部門(OU)移動:
    「Fさんが、会議室γの端末を、”一般会議室OU”から”役員会議室OU”に移動させた
    といった、組織構造上の変更も正確に追跡できます。

  • デバイスのライフサイクル変更:
    「Gさんが、新しい端末をプロビジョニング(有効化)した
    「Hさんが、廃棄する端末をデプロビジョニング(無効化)した
    といった、端末のライフサイクル管理に関する操作も記録されます。

  • 一括操作の実行:
    「Iさんが、”全社会議室OU”に所属する全端末に対して、一括で再起動をかけた
    といった、複数の端末に対する一括操作も、その操作自体と、対象となった個々の端末の両方でログが生成されます。

さらに、これらのログには、デバイスIDやシリアルナンバーといった、端末を特定するための情報も含まれるようになり、より正確な調査が可能になります。

日本の管理者にとっての具体的なメリット

この「監査ログの進化」は、Meetハードウェアを多数運用する日本の企業や学校にとって、計り知れない価値を持ちます。

1. セキュリティの飛躍的な向上
「誰が、いつ、何をしたか」が完全に可視化されることで、不正な操作や意図しない設定変更に対する強力な抑止力となります。万が一インシデントが発生した場合も、迅速かつ正確な原因究明が可能になり、内部統制の強化に直結します。

2. 効率的なトラブルシューティング
「会議室の端末の調子が悪い」といった問い合わせがあった際に、直近で誰かが設定を変更していないか、あるいは特定のコマンドが実行されていないかをログから確認できます。これにより、推測に頼らない、データに基づいた迅速な問題解決が可能になります。

3. 運用状況の正確な把握
多数の拠点でMeetハードウェアを運用している場合、どの端末にどのような設定変更が行われているかを、中央で一元的に把握できます。これにより、全社的な設定の標準化や、ガバナンスの徹底が容易になります。

【重要】管理者向け:移行スケジュールと注意点

この新しいログへの移行は、段階的に行われます。管理者の皆様は、このスケジュールを正確に把握し、必要に応じて準備を進めてください。

  • 2025年7月7日~:新イベントタイプの表示開始
    管理コンソールのイベントフィルターで、新しい「GOOGLE MEET HARDWARE」という項目が選択可能になります。
    **【注意!】**この時点では、まだ実際のログデータは古い「Hangouts Device Settings」の下に記録されています。

  • 2025年7月21日~:新イベントタイプへのデータ記録開始
    この日以降、新しい操作ログは、すべて「GOOGLE MEET HARDWARE」の下に記録されるようになります。

管理者が今やるべきこと:
もし、APIを利用して監査ログを自動で取得・分析するようなスクリプトや、特定のログイベントをトリガーにしたカスタムアラートルールなどを設定している場合は、7月21日までに、新しいイベントタイプ(GOOGLE MEET HARDWARE)に対応するように、スクリプトやルールを修正する必要があります。

まとめ

Google Meet ハードウェアの監査ログ強化は、単なる管理機能の改善ではありません。それは、ますます重要度を増すビデオ会議インフラの「安定性」と「安全性」を、根底から支えるための重要なアップデートです。

これからは、すべての操作が白日の下に晒されます。管理者は、より大きな安心感と自信を持って、組織のコミュニケーション基盤を運用していくことができるようになるでしょう。