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【NotebookLM大型アップデート】資料をAIが解説動画に!「ビデオ概要」機能登場とスタジオパネルの進化

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の情報を基に、2025年7月30日に作成されました。

Google Workspaceをお使いの皆さん、そして業務効率化に役立つ新しいツールをお探しの方へ。

日々の業務では、膨大な量のドキュメントやスライド、レポートに目を通す必要がありますね。

その内容を理解し、要約してチームに共有したり、顧客に説明したりするのは、なかなかの時間と労力がかかる作業です。

もし、アップロードした資料をAIが自動で分かりやすい「解説動画」にしてくれるとしたら、あなたの仕事はどう変わるでしょうか。

今回は、そんな未来を実現するGoogleのAI搭載ノートツール「NotebookLM」の画期的な新機能、「ビデオ概要(Video Overviews)」と、その他の便利な機能強化について、日本のユーザーの皆様にも分かりやすく、活用シーンを交えながら詳しくご紹介します。

そもそもNotebookLMとは?

本題に入る前に、NotebookLMについて簡単におさらいしましょう。NotebookLMは、Googleが開発したAIを活用したリサーチおよびライティングアシスタントツールです。ユーザーがGoogleドライブからドキュメントやスライド、PDFなどの資料をアップロードすると、NotebookLMに搭載されたAIがその内容を深く理解。資料に基づいた要約の作成、専門的な質問への回答、アイデアのブレインストーミングなど、まるで専属のリサーチアシスタントがいるかのように、情報整理とコンテンツ作成を強力にサポートしてくれます。

これまでも、アップロードした資料の内容をAIがポッドキャスト風の音声で要約してくれる「音声概要(Audio Overviews)」機能が提供されていましたが、今回のアップデートでは、それをさらに進化させた視覚的な機能が追加されました。

新機能の目玉:AIが解説動画を自動生成する「ビデオ概要」

今回のアップデートで最も注目すべき新機能が「ビデオ概要(Video Overviews)」です。この機能により、ユーザーは自分がアップロードしたドキュメント、スライド、グラフなどを、AIナレーション付きの魅力的な解説動画に変換できるようになります。

ビデオ概要で何ができるのか?
ビデオ概要は、単にテキストを読み上げるだけの動画ではありません。AIが資料の内容を深く理解し、その中から重要な画像、図、グラフ、印象的な引用、具体的な数値などを自動的に抽出し、視覚的に分かりやすいウォークスルー形式の動画を巧みに構成してくれます。

例えば、以下のような資料をビデオ概要に変換できます。

  • 長文の調査レポート: 結論や重要なデータを抜粋し、グラフを引用しながら解説するサマリー動画を生成。

  • 製品紹介スライド: 各スライドの要点と画像を組み合わせ、ナレーション付きの製品デモ動画を作成。

  • プロジェクト計画書: タイムラインや担当範囲、目標などを視覚的に整理した説明動画に。

これにより、受け手は長文の資料を読み込む手間なく、短時間で要点を正確に、かつ視覚的に理解することができます。

カスタマイズも自由自在
ビデオ概要は、従来の音声概要機能と同様に、ユーザーの意図に合わせて細かくカスタマイズすることが可能です。
例えば、以下のような指定ができます。

  • 特定のトピックに焦点を当てる: 「競合分析の部分だけを詳しく解説して」

  • 学習目標を指定する: 「この動画で、新入社員が製品の基本機能を理解できるようにして」

  • ターゲット層を指定する: 「専門家向けではなく、初心者にも分かる平易な言葉で説明して」

このように、目的や視聴者に合わせて動画の内容を調整できるため、より効果的なコミュニケーションツールとして活用できます。

なお、現時点ではビデオ概要機能は18歳以上のユーザーにのみ提供されており、まずは英語での対応から開始されます。今後の多言語対応にも期待が高まります。

さらに使いやすく!スタジオパネルの機能強化

NotebookLMで音声概要や今回追加されたビデオ概要などを作成する場所が「スタジオパネル」です。今回のアップデートでは、このスタジオパネルもさらに便利に進化しました。

主な強化点は以下の2つです。

1. 1つのノートブックで複数の音声概要を生成可能に
これまでは1つのノートブック(アップロードした資料群)に対して、作成できる音声概要は1つだけでした。しかし、今回のアップデートにより、複数の音声概要を生成できるようになりました。

これにより、以下のような柔軟な使い方が可能になります。

  • 多言語バージョンの作成: 同じ資料を基に、日本語版、英語版など、異なる言語の音声概要を作成し、グローバルなチームとの情報共有に活用できます。

  • セクションごとの要約: 長大なレポートの「第1章の要約」「第2章の要約」といった形で、特定のセクションに焦点を当てた音声概要を複数作成し、必要な部分だけを聴けるようにできます。

  • 異なる視点での要約: 「マネージャー向けの要約」「現場担当者向けの要約」など、ターゲット層を変えた複数のバージョンを作成できます。

2. コンテンツの共有リンク生成機能
作成したビデオ概要や音声概要を、チームメンバーや関係者と簡単に共有できる機能も追加されました。

スタジオパネルで生成したコンテンツに対して、共有可能なリンクを発行できます。このリンクを送るだけで、相手はNotebookLM上で直接そのコンテンツを視聴することが可能になります。

ただし、セキュリティの観点から、この共有は同一ドメイン内に限定されます。つまり、自社のGoogle Workspace環境内での共有が想定されており、ドメイン外のユーザー(社外の顧客など)と直接リンクで共有することはできません。この点は利用する上で注意が必要です。

Google Workspaceユーザーのための具体的な活用シーン

今回のアップデートは、Google Workspaceを利用する様々な職種の方にとって、業務の質と効率を大きく向上させる可能性を秘めています。具体的な活用シーンをいくつかご紹介します。

  • 営業・マーケティング部門:

    • 複雑な提案書や製品資料を、顧客の課題に合わせた短い解説動画に変換。メールに添付して送ることで、顧客の理解を促進し、商談化率を高めます。

    • 市場調査レポートやウェビナーの書き起こしをビデオ概要化し、社内での情報共有を効率化。チーム全員が迅速にインサイトを把握できます。

  • 人事・研修部門:

    • 新人研修用のマニュアルやコンプライアンス資料を、分かりやすい解説動画に変換。eラーニングコンテンツとして提供し、学習効果を高めます。

    • 社内規定の変更点などを動画で解説し、全社に通達することで、周知徹底を図ります。

  • プロジェクト管理・開発部門:

    • 仕様書や設計ドキュメントの要点をビデオ概要にまとめ、キックオフミーティング前に共有。メンバー間の認識齟齬を防ぎ、会議時間を短縮します。

    • 週次の進捗報告書を短いサマリー動画にすることで、忙しいステークホルダーも迅速にプロジェクトの状況を把握できます。

  • 教育現場:

    • 教師が作成した教材や論文をビデオ概要化し、生徒の予習・復習用のコンテンツとして提供。反転授業など、新しい教育スタイルをサポートします。

利用開始にあたっての補足情報

最後に、今回の新機能の利用に関する詳細情報です。

  • 管理者向けの情報:

    • これらの新機能(ビデオ概要、スタジオパネルの強化)を有効にするための、管理者側での特別な設定は必要ありません。

  • エンドユーザー向けの情報:

    • ビデオ概要やNotebookLMの詳しい使い方については、Googleのヘルプセンターで確認できます。

  • 展開ペース:

    • これらの機能は既に展開が開始されており、2025年8月4日の週には対象ユーザーの100%に展開される予定です。

  • 利用可能なユーザー:

    • NotebookLMへのアクセス権を持つGoogle Workspaceのお客様が対象です。利用可能な機能やアクセス権はWorkspaceのエディションによって異なる場合があるため、詳細はヘルプセンターをご確認ください。

まとめ

今回のNotebookLMのアップデートは、単なる情報整理ツールから、AIが能動的に価値あるコンテンツを生成する「クリエイティブパートナー」へと進化を遂げたことを示す、非常に大きな一歩と言えるでしょう。

資料を読み解くだけでなく、それを最も伝わりやすい形である「動画」にまで昇華させてくれる「ビデオ概要」機能は、私たちの情報伝達の方法を根底から変える可能性を秘めています。

まずは英語での提供開始となりますが、日本語への対応が実現すれば、日本の多くのビジネスパーソンや教育関係者にとって、強力な武器となることは間違いありません。

Google WorkspaceとAIの融合がもたらす、新しい働き方の未来に、今後もぜひご期待ください。