生活や仕事に役立つライフハック、お得な情報を発信しています。⚠️記事内にPRを含みます

【Google Chat新機能】既読をつけずに中身をチラ見!マウスオーバーでのメッセージプレビュー機能が登場

本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の記事を元に、日本のGoogle WorkspaceユーザーおよびGoogle Workspaceに興味がある方々に向けて、2025年11月21日に公開された情報を分かりやすく解説したものです。

日々の業務において、チャットツールはなくてはならない存在になりました。
しかし、集中して作業をしている最中に届く通知に、頭を悩ませたことはないでしょうか。
「内容は気になるけれど、今既読をつけてしまうとすぐに返信しなければならない気がする」。
あるいは「後でタスクとして処理したいから、未読のままにしておきたい」。
そんなジレンマを抱えながら、結局チャットを開いてしまい、作業のリズムが崩れてしまった経験は誰にでもあるはずです。

Google Chatから、そんな「既読プレッシャー」や「タスク管理の悩み」を解決する、地味ながらも非常に強力なアップデートが発表されました。

2025年11月21日、GoogleはGoogle Chatの左側メニューにある会話リストから、未読メッセージのプレビューを確認できる新機能を公開しました。

これまでは、メッセージの内容を確認するためには、その会話をクリックして開く必要がありました。
これでは、開いた瞬間に「既読」になってしまいます。
今回のアップデートにより、マウスカーソルを合わせるだけで、既読をつけることなくメッセージの冒頭を確認できるようになります。
この機能は、日々のメッセージ処理(トリアージ)の効率を劇的に向上させる可能性を秘めています。

本記事では、この新機能の詳細と、それがもたらすメリット、そして具体的な活用シーンについて詳しく解説していきます。

新機能「未読メッセージのプレビュー」とは?

機能はいたってシンプルです。
Google Chatの画面左側に表示されている「チャット」や「スペース」の一覧メニュー。
ここに、新着メッセージがあると太字で表示される会話リストがあります。
この太字になっている未読の会話の上に、マウスカーソルを合わせてみてください(ホバー操作)。

すると、クリックしなくても、最後に届いた未読メッセージの内容がポップアップ(ツールチップ)で表示されます。

これまでは、「誰から来たか」までは分かっても、「どんな内容か」を知るにはクリックしてチャットルームを開くしかありませんでした。
しかし、チャットルームを開いてしまうと、その時点でメッセージは「既読」状態になります。
この新機能を使えば、未読状態(太字)を維持したまま、メッセージの中身を覗き見ることができるのです。

なぜこの機能が重要なのか? 3つのメリット

「ただ中身が見れるだけ?」と思われるかもしれませんが、ビジネスコミュニケーションにおいて「既読をつけない」という選択肢が持てることは、非常に大きな意味を持ちます。

1. 「後で返信」忘れの防止(タスク管理としての未読)
多くのビジネスパーソンが、チャットの「未読(太字)」を「未処理タスク」の目印として活用しています。
もし、内容確認のためにチャットを開いて既読にしてしまうと、その会話はリストの中に埋もれてしまい、「後で返信しようと思っていたのに忘れていた」というミスが発生しやすくなります。
プレビュー機能を使えば、中身を確認した上で「これは今すぐ返信不要だな」と判断したら、そのまま未読状態で放置できます。太字のまま残るので、後で時間ができた時に忘れずに処理できるのです。

2. 心理的負担の軽減(既読スルー問題の解消)
相手に「既読」が伝わるかどうかに関わらず、一度メッセージを開いてしまうと「早く返信しなければ」という心理的なプレッシャーがかかります。
プレビューで内容を確認し、「緊急ではない」「単なる報告(『承知しました』など)」だと分かれば、自分の作業が一段落するまで返信を待つという判断がしやすくなります。自分のペースでコミュニケーションをコントロールできることは、精神衛生上も非常に重要です。

3. 優先順位付けの高速化(トリアージ)
大量のメッセージが届いている時、どのメッセージから処理すべきかを瞬時に判断(トリアージ)するのに役立ちます。
マウスを上から順に合わせていくだけで、「これは緊急トラブル」「これは雑談」「これは資料共有」と内容を把握できます。
クリックして画面遷移する時間をゼロにできるため、朝一番のメール・チャットチェックの時間が大幅に短縮されるでしょう。

具体的な活用シーン

実際にどのような場面で役立つのか、シミュレーションしてみましょう。

  • 会議中のチラ見
    オンライン会議中にチャットの通知が来ました。画面共有をしているわけではないですが、ガッツリとチャットを開いて内職していると思われたくない場合。サッとマウスを合わせて内容を確認。「会議が長引きそうです」という連絡ならそのまま会議に集中し、「緊急の承認願いです!」なら即座に対応する、といった判断がスマートに行えます。

  • 「ありがとう」スタンプの確認
    自分が送った資料に対して、何か反応があったようです。わざわざ作業を中断して見に行ったら、ただの「ありがとうございます」スタンプ一つだった、という経験はありませんか?
    プレビュー機能があれば、それが単なる感謝のリアクションなのか、修正依頼のメッセージなのかを開かずに判別できます。感謝の言葉であれば、心の中で受け止めて、作業を継続すれば良いのです。

  • 集中作業(ディープワーク)の維持
    プログラミングや企画書作成など、深い集中が必要な作業中。通知が気になっても、画面を切り替えると集中力が途切れてしまいます。
    プレビュー機能なら、視線を少し動かしてマウスを動かすだけ。最小限の動作で内容を把握し、「今は無視してOK」と即断することで、集中の深さを維持できます。

機能の利用開始方法と展開スケジュール

この機能を利用するために、特別な設定は必要ありません。管理者による設定も、ユーザー個人の設定も不要です。機能が展開され次第、自動的に「デフォルトでON」になります。

展開スケジュール:
この機能は、即時リリース(Rapid Release)および計画的リリース(Scheduled Release)の両方のドメインに対して、2025年11月21日から展開が始まります。
ただし、今回のロールアウトは「拡張ロールアウト(Extended rollout)」とされており、機能が全ユーザーに行き渡るまでには通常より少し時間がかかる見込みです。
2025年12月中旬までには、すべてのユーザーが利用できるようになる予定です。

対象ユーザー:

  • すべてのGoogle Workspaceご利用のお客様

  • Workspace Individualをご契約の方

  • 個人のGoogleアカウントをご利用の方

企業向けのプランだけでなく、個人の無料アカウントでも利用できるのは嬉しいポイントです。

まとめ:小さな変化が大きな生産性を生む

今回の「未読メッセージのプレビュー」機能は、派手なAI機能などと比べると地味なアップデートに見えるかもしれません。
しかし、毎日何十、何百というメッセージを処理する現代のビジネスパーソンにとって、1通あたりの確認にかかるストレスや時間を数秒でも減らせることは、トータルで莫大な生産性向上につながります。

「既読をつけるか、つけないか」。
この主導権をユーザーの手に取り戻してくれるこの機能を、ぜひ日々の業務で活用してみてください。
左側のメニューにマウスを合わせる。たったそれだけの動作が、あなたのチャット疲れを少しだけ軽くしてくれるはずです。

もし、まだご自身のアカウントでこの機能が使えない場合は、12月中旬にかけて順次反映されていきますので、楽しみにお待ちください。