「VPNって、なんだか少し怪しいイメージがある…」
「日本でNordVPNを使ったら、法律に触れたりしないかな？」
「海外の動画を観たいけど、著作権が心配…」
インターネットのプライバシーやセキュリティ意識の高まりとともに、NordVPNのようなVPNサービスの利用を検討する方が増えています。
しかし、その一方で「合法なのか」「どんなリスクがあるのか」といった疑問や不安を感じている方も少なくないでしょう。
特に、著作権に関する問題は複雑で、どこまでが許される範囲なのか分かりにくいですよね。
この記事では、2025年11月時点の情報に基づき、日本国内におけるNordVPNの利用の合法性、著作権法上の具体的なリスク、そして安心してサービスを活用するための注意点について、専門的かつ分かりやすく深掘りしていきます。
この記事を読めば、NordVPNを安全に、そして最大限に活用するための正しい知識が身につきます。
結論：日本国内でのNordVPN利用は完全に合法です
まず最も重要な結論からお伝えします。日本国内でNordVPNをはじめとするVPNサービスを利用すること自体は、完全に合法です。日本の法律には、VPNの利用そのものを禁止する条文は存在しません。VPNは、本来インターネット通信を暗号化し、セキュリティを向上させるための正当な技術です。多くの企業が、社外から社内ネットワークへ安全にアクセスするためにVPNを導入しており、個人がプライバシー保護のために利用することも、全く問題ありません。
なぜ「VPN＝違法」という誤解が生まれるのか？
では、なぜ「VPNは違法かもしれない」といったネガティブなイメージがつきまとうのでしょうか。主な理由は2つ考えられます。
- 犯罪行為に悪用されるケースがあるから
VPNは通信経路を匿名化できる特性を持つため、残念ながらサイバー攻撃や違法なコンテンツのやり取りといった犯罪行為に悪用されることがあります。ニュースなどで「VPNを経由して不正アクセスが…」といった報道を目にすることで、「VPN＝犯罪のツール」という誤った印象が形成されてしまうのです。しかし、これは包丁が料理だけでなく、凶器としても使われることがあるのと同じです。道具そのものに罪はなく、問題なのはあくまでその使い方です。 - 著作権侵害と結びつけられやすいから
VPNを利用して海外のサーバーに接続すると、日本からでは視聴できない海外限定の動画配信サービスなどにアクセスできる場合があります（これを「ジオブロッキングの回避」と呼びます）。これが、後述する著作権法の問題と関連し、「VPN利用＝違法なコンテンツ視聴」というイメージにつながりやすいのです。しかし、これもVPNの機能の一部に過ぎず、VPN利用の全てが著作権侵害になるわけではありません。
重要なのは、「VPNの利用」と「VPNを利用した違法行為」を明確に区別して考えることです。NordVPNをセキュリティ強化やプライバシー保護といった正当な目的で利用する限り、法律的な心配は一切ありません。
日本の法律とVPNの関係
日本において、VPNサービスは「電気通信事業法」の規制対象となる場合があります。しかし、これはサービスを提供する事業者側の話であり、利用者には直接関係ありません。利用者が法律を意識する必要があるのは、VPNを使って何をするか、という点です。例えば、VPNを使って他人のネットワークに不正アクセスすれば不正アクセス禁止法違反に問われますし、違法にアップロードされたと知りながら音楽や映像をダウンロードすれば著作権法違反に問われる可能性があります。これは、VPNを使わずに同じ行為をした場合と全く同じです。つまり、VPNを使ったからといって、罪が重くなったり、逆に軽くなったりすることはないのです。
NordVPN利用における著作権法上の3つのリスクと注意点
NordVPNの利用は合法であると解説しましたが、その使い方によっては著作権法に抵触するリスクが伴います。特に注意すべきなのは、海外サーバーを経由したコンテンツの視聴やダウンロードです。ここでは、具体的なリスクと、それを回避するための注意点を詳しく見ていきましょう。
リスク1：ジオブロッキング回避によるコンテンツ視聴
多くの動画配信サービスやテレビ局のサイトは、ライセンス契約に基づき、特定の国や地域からしかアクセスできないように制限（ジオブロッキング）をかけています。例えば、アメリカでしか配信されていないドラマや、イギリスの公共放送BBCの番組などがこれにあたります。
NordVPNを使うと、海外のサーバーを経由してIPアドレスを偽装できるため、こうしたジオブロッキングを回避してコンテンツを視聴することが技術的に可能になります。しかし、これが法的に「クロ」か「シロ」かは、非常にデリケートな問題です。
- 利用規約違反は確実：まず、ほとんどのサービスの利用規約では、VPNなどによるアクセス元の偽装を禁止しています。規約違反が発覚した場合、アカウントの停止などのペナルティを受ける可能性があります。
- 著作権侵害とみなされる可能性：日本の著作権法では、技術的保護手段（ジオブロッキングもこれに含まれると解釈される可能性があります）を回避してコンテンツにアクセスする行為を規制しています。2025年11月現在、この行為だけで直ちに刑事罰の対象となるわけではありませんが、民事上の損害賠償請求のリスクはゼロとは言えません。
【注意点】
ジオブロッキングを回避して海外限定のコンテンツを視聴する行為は、法的なグレーゾーンであり、サービス提供者とのトラブルに発展するリスクを伴います。基本的には、お住まいの国で公式に提供されているサービスを利用することを強く推奨します。
リスク2：違法アップロードコンテンツのダウンロード
これはVPN利用の有無にかかわらず、最も注意すべき点です。インターネット上には、映画、音楽、漫画、アニメなどが違法にアップロードされているサイト（海賊版サイト）が数多く存在します。
こうしたサイトから、違法にアップロードされたものであると知りながらコンテンツをダウンロードする行為は、私的利用の目的であっても著作権法違反となります（刑事罰の対象）。
NordVPNを使えば匿名性が高まるため、「バレないだろう」と安易に考えてしまうかもしれませんが、それは非常に危険な考えです。NordVPNは厳格なノーログポリシーを掲げており、ユーザーの通信記録を保持しませんが、100%の匿名性を保証するものではありません。何より、法を犯しているという事実に変わりはありません。
【注意点】
明らかに公式ではないサイト、不審な広告が多数表示されるサイトなどからのコンテンツダウンロードは絶対にやめましょう。「無料」「最新作」といった甘い言葉に誘われても、手を出さない強い意志が求められます。
リスク3：P2Pファイル共有ソフト（トレントなど）の利用
トレントなどのP2P（ピアツーピア）ファイル共有ソフトは、ユーザー同士が直接ファイルをやり取りする仕組みです。この仕組み自体は違法ではありませんが、共有されているファイルの多くが著作権を侵害したものであるのが実情です。
P2Pソフトを利用する際、ファイルをダウンロードすると同時に、自分もそのファイルを他のユーザーにアップロード（送信可能な状態に）してしまいます。このアップロード行為は、私的複製の範囲を逸脱し、著作権の「公衆送信権」を侵害する行為として、非常に重い罪に問われる可能性があります。
NordVPNにはP2Pに最適化されたサーバーがありますが、これはあくまで合法的なファイル共有を安全に行うためのものです。違法なファイルの共有を推奨・保証するものでは決してありません。
【注意点】
著作権で保護された映画や音楽などをP2Pソフトでやり取りする行為は、発覚した場合に高額な損害賠償請求や刑事罰につながる極めてリスクの高い行為です。絶対に関わらないようにしてください。
著作権侵害を回避し、NordVPNを安全に活用する4つの方法
では、著作権侵害のリスクを避けつつ、NordVPNの恩恵を最大限に受けるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、具体的で実践的な活用法を4つご紹介します。これらはすべて合法で、あなたのデジタルライフをより安全で快適なものにしてくれます。
1. フリーWi-Fiのセキュリティを強化する
カフェ、空港、ホテルなどで提供されているフリーWi-Fiは非常に便利ですが、セキュリティが脆弱な場合が多く、通信内容を盗み見（傍受）されるリスクが潜んでいます。悪意のある第三者が同じWi-Fiに接続していると、あなたが入力したID、パスワード、クレジットカード情報などが盗まれてしまうかもしれません。
ここでNordVPNが絶大な効果を発揮します。Wi-Fiに接続する前にNordVPNをオンにするだけで、あなたのデバイスとVPNサーバー間のすべての通信が強力な暗号化によって保護されます。これにより、たとえ同じWi-Fi上に盗聴者がいても、あなたの通信内容を解読することはほぼ不可能になります。外出先でPCやスマホを使う機会が多い方にとって、これは必須のセキュリティ対策と言えるでしょう。
2. プライバシーを保護し、追跡を回避する
あなたがインターネットで何を検索し、どのサイトを訪れたかといった情報は、インターネットサービスプロバイダ（ISP）や、Google、Meta（Facebook）といった巨大テック企業によって常に収集・分析されています。そのデータは、あなたに合わせた広告（ターゲティング広告）を表示するために使われますが、気味が悪いと感じる方も多いでしょう。
NordVPNを利用すると、あなたのIPアドレスがVPNサーバーのものに置き換わり、通信も暗号化されるため、ISPはあなたの通信先を把握できなくなります。また、ウェブサイト側もあなたの本当のIPアドレスを知ることができないため、オンライン上での追跡を大幅に困難にすることができます。プライバシーを重視し、自分のオンライン活動を自分でコントロールしたい方にとって、NordVPNは強力な味方です。
3. 海外から日本のサービスを安全に利用する
これはジオブロッキング回避の応用ですが、完全に合法的で正当な使い方です。海外出張や旅行中に、日本の動画配信サービス（TVer、U-NEXT、Huluなど）や金融機関のサイトにアクセスしようとすると、「海外からのアクセスは制限されています」と表示されることがあります。
このような場合に、NordVPNを使って日本のサーバーに接続すれば、あたかも日本国内からアクセスしているかのように認識され、普段通りサービスを利用できます。これは、あなたが正当な契約者としてサービスにアクセスする権利を行使しているだけなので、著作権法や利用規約上の問題は全くありません。海外渡航の機会が多い方には、非常に便利な使い方です。
4. 安全な価格比較で航空券やホテルを予約する
一部の航空会社やホテル予約サイトでは、ユーザーの閲覧履歴や居住地（IPアドレスから判断）に基づいて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」という手法が用いられていることがあります。何度も同じ路線を検索していると、需要が高いと判断されて価格が上がってしまう、といったケースです。
NordVPNを使って様々な国のサーバーに接続し直してからサイトにアクセスすると、異なる価格が表示されることがあります。複数の国のサーバーを試すことで、最も安い価格を見つけられる可能性があるのです。これは、サイト側が提示している価格を比較検討しているだけであり、違法性はありません。少しでもお得に旅行を計画したい方には、試してみる価値のあるテクニックです。
これらのように、NordVPNには著作権侵害とは無縁の、有益で合法的な使い方が数多く存在します。NordVPNの導入を検討している方は、ぜひこうした安全な活用法から始めてみてください。
NordVPNの具体的な始め方や料金プラン、さらに詳しいメリット・デメリットについては、「【2025年最新版】NordVPN完全ガイド：始め方から料金、メリット・デメリットまで徹底解説！」で網羅的に解説していますので、ぜひそちらもご覧ください。
まとめ：NordVPNはルールを守れば安全で最強のツール
今回は、日本国内におけるNordVPNの利用の合法性と、著作権法上のリスクについて詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- NordVPNの利用は完全に合法：日本にはVPNの利用自体を禁じる法律はありません。
- 注意すべきは「使い方」：違法アップロードされたコンテンツのダウンロードなど、VPNを利用した違法行為は当然罰せられます。
- ジオブロック回避はグレーゾーン：技術的に可能でも、サービスの利用規約違反や著作権侵害のリスクが伴います。
- 安全な活用法は多数ある：フリーWi-Fiのセキュリティ強化やプライバシー保護など、NordVPNには多くの合法で有益な使い道があります。
結論として、NordVPNは法律やサービスのルールを守って正しく利用する限り、あなたのオンライン活動を保護し、インターネットをより自由に、より安全に楽しむための非常に強力なツールです。
「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、操作はアプリでスイッチをオンにするだけと非常に簡単です。この記事を読んで、少しでもセキュリティやプライバシーに不安を感じたなら、それは対策を始める絶好のタイミングです。
あなたのデジタルライフを守る第一歩として、世界中で信頼されているNordVPNの導入を検討してみてはいかがでしょうか。