「ChatGPTのAPIを使ってみたいけど、プログラミングはちょっと…」
「毎日のルーティンワークにAIの力を借りて、もっと効率的に仕事を進めたい!」
「MakeとChatGPTを連携させると、具体的にどんな業務が自動化できるの?」
このような期待や疑問をお持ちではないでしょうか?
今話題の生成AI「ChatGPT」と、ノーコード自動化ツール「Make」を組み合わせることで、プログラミングの知識がなくても、驚くほど簡単にAIを活用した業務自動化システムを構築できます。
文章作成、要約、翻訳、アイデア出し、データ分析など、その可能性は無限大です。
この記事では、MakeとChatGPT (OpenAI) を連携させるメリット、具体的な自動化アイデアと設定手順の基本、さらにAI活用の効果を最大限に引き出すためのヒントまで、実践的な情報を分かりやすく解説します。
「Makeって何?どうやって使うの?」という基本的なところから知りたい方は、まず当サイトのMakeガイド記事「Make(メイク)とは?機能・料金・使い方を徹底解説!今日から始めるノーコード自動化生活」をお読みください。
本記事のChatGPT連携についても、よりスムーズにご理解いただけるはずです。
さあ、MakeとChatGPTの連携で、あなたのビジネスや日々の業務にAI革命を起こしましょう!
なぜMakeでChatGPTを連携させるのか?その強力なメリット
数あるツールの中で、Makeを使ってChatGPTとの連携を自動化するメリットは非常に大きいです。
- ノーコードで簡単AI連携: Makeの直感的なビジュアルインターフェースと専用のOpenAIモジュールを使えば、プログラミングスキルがなくても、ドラッグ&ドロップ操作でChatGPT APIとの連携を簡単に設定できます。
- 既存業務フローへのAI組込み: Gmail、Slack、Googleスプレッドシート、CRM、SNSなど、あなたが普段利用している数百種類のアプリケーションとChatGPTをシームレスに連携。メール返信案作成、レポート要約、SNS投稿文生成など、既存業務の中にAIを自然に組み込めます。
- 定型的なAIタスクの完全自動化: 毎回同じようなプロンプト(指示文)をChatGPTに手入力して結果をコピペする…といった手間から解放されます。Makeが定型的なプロンプト実行と結果の処理を自動で行います。
- アイデア次第で多様なAIアシスタントを構築: 単純な文章生成だけでなく、データ分類、感情分析、キーワード抽出、アイデアの壁打ち相手など、あなたの発想次第で様々なAIアシスタント業務を自動化できます。
- Makeの無料プランから試せる: Makeには無料プランがあり、OpenAI APIの利用料金は別途かかりますが、Make自体の連携機能はコストを抑えて試すことが可能です。
Makeの無料アカウントを作成してAI連携の準備を始める
MakeでChatGPT連携を始める前の準備
AI連携をスムーズにスタートするために、以下の準備を整えましょう。
- Makeアカウントの作成: まだお持ちでない方は、Make公式サイトから無料アカウントを作成してください。
- OpenAIアカウントの作成とAPIキーの取得:
- ChatGPTを利用するためには、OpenAI Platformでアカウントを作成し、APIキーを取得する必要があります。
- APIキーは、MakeからOpenAIのサービスを利用するための「鍵」のようなものです。取得したAPIキーは大切に保管してください。
- 重要: OpenAI APIの利用は従量課金制です。 利用したトークン数(テキストの量)に応じて料金が発生します。OpenAIの料金ページで詳細を確認し、予算管理を意識しましょう。
- MakeのOpenAIモジュールへのAPIキー設定: Makeのシナリオ内でOpenAIモジュールを使用する際、取得したAPIキーを「Connection」設定で登録します。
- 自動化したいAIタスクの明確化:
- どんな入力データ (インプット) をChatGPTに与えるか? (例: 顧客からのメール本文、ブログ記事のキーワード、長文ドキュメント)
- ChatGPTにどんなタスク (役割) を実行させたいか? (例: 返信文案作成、タイトル提案、要約、翻訳、アイデア出し)
- どんな形式の出力 (アウトプット) を期待するか? (例: 自然な文章、箇条書きリスト、JSON形式)
Make × ChatGPT 自動化アイデア5選(設定例と共に)
MakeとChatGPTを連携させることで実現できる、業務効率を飛躍的に向上させる自動化アイデアを5つご紹介します。
アイデア1: Gmailで受信した問い合わせメールへの返信文案をChatGPTが自動生成
- 課題: 顧客からの定型的な問い合わせへの返信作成に時間がかかっている。迅速かつ丁寧な対応を維持したい。
- Makeシナリオ構成例:
- Gmail – Watch emails (トリガー: 特定のラベルが付いた問い合わせメールや、特定のキーワードを含むメールを受信したら)
- OpenAI (ChatGPT) – Create a Chat Completion (または Create a Completion) (アクション: 受信メールの本文と件名を入力情報とし、「この問い合わせに対する丁寧な返信文案を作成してください。宛名は〇〇様でお願いします。」といったプロンプトでChatGPTに指示)
- Gmail – Create a Draft (アクション: ChatGPTが生成した返信文案を本文にセットし、元のメールに返信する形で下書きを作成)
- 活用シーン: カスタマーサポートの一次対応、FAQに基づく回答生成、返信メール作成時間の短縮。最終送信前に人間が確認・修正することで、AIの便利さと人的な配慮を両立できます。
アイデア2: ブログ記事のテーマに基づき、タイトル案や構成案をChatGPTが提案しスプレッドシートに記録
- 課題: ブログ記事のネタは思いつくが、魅力的なタイトルや読者を惹きつける構成を考えるのに苦労する。
- Makeシナリオ構成例:
- Google Sheets – Watch new rows (トリガー: 新しい行にブログ記事の「テーマ」や「主要キーワード」が入力されたら)
- OpenAI (ChatGPT) – Create a Chat Completion (アクション: スプレッドシートから取得したテーマとキーワードを元に、「このテーマで読者の検索意図を満たすブログ記事のタイトル案を5つ、そして3部構成の章立て案を作成してください。」といったプロンプトで指示)
- Google Sheets – Update a row (アクション: ChatGPTが生成したタイトル案と構成案を、対応するスプレッドシートの行の別セルに記録)
- 活用シーン: コンテンツマーケティングの企画支援、記事作成の効率化、SEOを意識したタイトル・構成のアイデア出し。
アイデア3: 長文ドキュメントやウェブ記事の要約をChatGPTが行いSlackに通知
- 課題: 毎日大量の情報に目を通す必要があり、全てのドキュメントや記事をじっくり読む時間がない。効率的に概要を把握したい。
- Makeシナリオ構成例:
- Google Drive – Watch files in folder (新規ファイル) または RSS – Watch RSS feed items (トリガー: 特定フォルダに新しいドキュメントファイルが追加されたら、またはRSSフィードが更新されたら)
- (必要に応じて) HTTP – Get a file / HTML to Textなどのモジュール (アクション: ファイル内容の取得やウェブページ本文の抽出)
- OpenAI (ChatGPT) – Create a Chat Completion (アクション: 取得したテキストデータを入力とし、「この記事の重要なポイントを300字以内で要約してください。」といったプロンプトで指示)
- Slack – Create a message (アクション: ChatGPTが生成した要約結果を、関連するSlackチャンネルに通知。元のドキュメントや記事へのリンクも付与)
- 活用シーン: 業界ニュースや競合情報の効率的な収集、社内レポートや議事録の概要共有、リサーチ業務の時短。
アイデア4: SNS投稿テーマに基づき、ChatGPTが投稿文案を複数生成、人間が選択して予約投稿
- 課題: 定期的なSNS投稿のネタ出しや文章作成に時間がかかる。エンゲージメントの高い投稿をコンスタントに行いたい。
- Makeシナリオ構成例:
- (手動または定期実行で) Google Sheets / Notion などに入力された「投稿テーマ」や「伝えたいこと」をトリガーに
- OpenAI (ChatGPT) – Create a Chat Completion (アクション: テーマに基づき、「このテーマでX(旧Twitter)向けの魅力的な投稿文案を3パターン作成してください。各文案には関連ハッシュタグも付けてください。」といったプロンプトで指示)
- (例) Google Sheets – Add multiple rows (アクション: ChatGPTが生成した複数の投稿文案候補をスプレッドシートに保存)
- (人間がスプレッドシート上で最適な文案を選択・編集)
- (選択された文案を元に) Buffer – Create a Post / X (Twitter) – Create a Tweet などのモジュールで予約投稿または即時投稿
- 独自の視点・工夫: この例では、AIが生成した文案を一度スプレッドシートなどに保存し、人間が確認・選択するステップを挟んでいます。AIの創造性を活用しつつも、最終的な発信内容は人間がコントロールすることで、ブランドイメージに合わない投稿や不適切な表現を防ぎ、より質の高いコミュニケーションを実現できます。
- 活用シーン: SNSコンテンツ作成の効率化、多様な表現パターンの生成、投稿品質の向上、炎上リスクの低減。
アイデア5: 外国語のメールやドキュメントをChatGPTが翻訳し、指定先に分かりやすく展開
- 課題: 海外の取引先からのメールや、外国語の資料を読む必要があるが、翻訳ツールを都度使うのが手間。内容を迅速に把握したい。
- Makeシナリオ構成例:
- Gmail – Watch emails (特定の言語フィルタやラベル) または Dropbox – Watch files (特定フォルダに外国語ファイルが追加) (トリガー)
- OpenAI (ChatGPT) – Create a Chat Completion (アクション: 取得したメール本文やドキュメント内容を元に、「以下の英文を自然な日本語に翻訳してください。専門用語があれば、その意味も補足してください。」といったプロンプトで指示)
- Gmail – Send an email (翻訳結果を自分宛に送信) または Google Drive – Upload a file (翻訳済みドキュメントとして別名保存) または Slack – Create a message (翻訳結果と原文リンクを通知) (アクション)
- 活用シーン: グローバルコミュニケーションの円滑化、多言語ドキュメントの迅速な内容理解、海外市場リサーチの効率アップ。翻訳精度が重要な場合は、最終的に人間がレビューすることも推奨します。
MakeでChatGPT連携シナリオを作成する基本ステップ
MakeでChatGPTとの連携シナリオを作成する基本的な手順は以下の通りです。
- Makeにログインし、新しいシナリオを作成: ダッシュボードから「Create a new scenario」を選択。
- トリガーモジュールの設定: ChatGPTへの入力データを提供するアプリケーション(例: Gmail, Google Sheets, RSSなど)のモジュールを最初に追加し、トリガー条件を設定します。
- OpenAI (ChatGPT) モジュールの選択と設定:
- プラス(+)ボタンを押し、モジュール検索で「OpenAI」と入力して選択します。
- Connectionの設定: 初めて使用する際は「Add」をクリックし、事前に取得したOpenAIのAPIキーを登録して接続を作成します。
- Actionの選択:
- Create a Completion (Legacy): 旧モデル(text-davinci-003など)やシンプルなテキスト生成タスク向け。
- Create a Chat Completion: GPT-3.5 TurboやGPT-4など、チャット形式の対話モデルを利用する場合。こちらが現在主流です。
- Modelの選択: 利用したいGPTモデル(例: `gpt-3.5-turbo`, `gpt-4`, `gpt-4-turbo-preview` など)を選択します。モデルによって性能や料金が異なります。
- Messages (Create a Chat Completionの場合) または Prompt (Create a Completionの場合) の設定:
- Messages: 「Add item」で役割(Role: `system`, `user`, `assistant`)と内容(Content)を設定します。通常、`system` でChatGPTの役割や前提条件を指示し、`user` で具体的な質問や指示を入力します。トリガーモジュールから取得したデータを、このContent部分に動的にマッピングします。
- Prompt: ChatGPTへの指示文を直接入力します。同様に、トリガーからのデータを動的に挿入できます。
- その他パラメータの設定 (任意):
- Max Tokens: 生成されるテキストの最大長(トークン数)。コスト管理と出力の簡潔さのために適切に設定します。
- Temperature: 出力のランダム性(0に近いほど決定的、1に近いほど多様)。通常は0.7前後が使われますが、タスクに応じて調整します。
- アクションモジュールの設定: ChatGPTからの出力(例: 生成された文章、要約結果)を活用するアプリケーション(例: Gmail, Slack, Google Sheetsなど)のモジュールを追加し、ChatGPTの出力をマッピングして処理を設定します。
- テスト実行と有効化: 「Run once」でシナリオをテスト実行し、OpenAIモジュールが期待通りに動作するか、プロンプトやパラメータが適切かを確認します。問題なければ、SCHEDULINGをONにして有効化します。
- 実行履歴の確認とプロンプトチューニング: 実行履歴でChatGPTの入出力内容を確認し、期待した結果が得られない場合は、プロンプトの表現を具体的にしたり、指示の仕方を変えたりする「プロンプトチューニング」を行います。
ChatGPT連携を最大限に活かすMakeの機能とプロンプトエンジニアリングのヒント(独自の視点)
MakeとChatGPTの連携効果を最大限に引き出すには、Makeの機能とプロンプトエンジニアリングの知識を組み合わせることが鍵となります。
- 効果的なプロンプトエンジニアリング:
- 明確かつ具体的な指示: ChatGPTに何をしてほしいのか、曖昧さを排して具体的に指示します。「この記事を要約して」よりも「この記事の主な結論を3つの箇条書きで、各100字以内でまとめてください」の方が良い結果を得やすいです。
- 役割 (Role) の設定: `system` メッセージで「あなたは経験豊富なコピーライターです」「あなたは親切なカスタマーサポート担当者です」のように役割を与えることで、出力のトーンやスタイルを制御できます。
- 出力形式の指定: 「以下の情報をJSON形式で出力してください」「箇条書きで回答してください」など、期待する出力形式を明確に伝えることで、後続のMakeモジュールでの処理が容易になります。
- Few-shot Learningの活用: プロンプト内にいくつかの入出力の「例」を示すことで、ChatGPTがタスクのパターンを学習し、より精度の高い結果を生成しやすくなります。(例: 「質問1:〇〇 回答1:△△ 質問2:□□ 回答2:◇◇ 質問3:XX 回答3:」のように)
- 適切なモデル選択とパラメータ調整:
- タスクの複雑さ、求められる品質、コスト予算に応じて、GPT-3.5 Turbo、GPT-4、GPT-4 Turboなどのモデルを使い分けます。一般的に高性能なモデルほどコストが高くなります。
- Temperature: 創造的な文章生成には高め(例: 0.7~1.0)、正確性や一貫性が求められるタスクには低め(例: 0.2~0.5)に設定します。
- Max Tokens: 生成するテキストの長さを適切に制限することで、APIコストを抑え、不要に冗長な出力を避けます。
- Makeのデータ処理機能との連携:
- ChatGPTに渡す前に、Makeのテキスト関数や変数設定モジュールを使って入力データを整形したり、不要な情報を取り除いたりします。
- ChatGPTからの出力を、MakeのテキストパーサーやJSONモジュールで解析・加工し、後続のアプリで使いやすい形に整えます。
- 高度なエラーハンドリング: OpenAI APIからのエラー(レート制限超過、コンテンツポリシー違反、サーバーエラーなど)をMakeのエラーハンドリング機能で検知し、管理者に通知したり、リトライ処理を入れたりすることで、安定した運用を目指します。
- 独自の視点:人間によるレビューと倫理的配慮の重要性:
- ChatGPTが生成したコンテンツ、特に顧客への返信や外部に公開する情報については、必ず人間が最終確認・修正するフローを組み込むことを強く推奨します。AIは間違いを犯す可能性があり、文脈を誤解したり、不適切な表現を生成したりすることがあります。
- 個人情報や機密情報を扱う際は、OpenAIのデータ利用ポリシーをよく理解し、プライバシー保護に最大限配慮したプロンプト設計やデータマスキングを行う必要があります。
- AIの生成物が著作権や倫理規定に抵触しないよう、常に注意を払いましょう。
MakeでChatGPT連携を運用する際の注意点とコスト管理
MakeとChatGPTの連携は非常に強力ですが、運用にあたっては以下の点に注意が必要です。
- OpenAI APIの従量課金制: 前述の通り、OpenAI APIの利用はトークン数に応じた従量課金です。Makeのシナリオ実行回数が増えたり、処理するテキスト量が多くなったりすると、OpenAI側のAPI利用料も増加します。OpenAIのダッシュボードで利用状況と料金を定期的に確認し、予算内で運用するように心がけましょう。
- Makeのオペレーション数との関係: Makeのプランに応じたオペレーション数とは別に、OpenAI APIの利用料が発生することを理解しておく必要があります。
- APIキーの厳重な管理: OpenAIのAPIキーは、あなたのアカウントへのアクセス権そのものです。絶対に外部に漏洩しないよう、MakeのConnection設定以外では安全に管理してください。
- プロンプトと出力の品質管理: 同じプロンプトでも、ChatGPTのモデルのアップデートや状態によって出力が微妙に変わることがあります。定期的に出力品質を確認し、必要に応じてプロンプトを調整するメンテナンスが求められます。
- 意図しない出力のリスク: 曖昧なプロンプトや不適切な入力データは、ChatGPTに意図しない、あるいは不正確な出力をさせてしまう可能性があります。十分なテストと検証を行いましょう。
- OpenAIの利用規約とモデル更新の確認: OpenAIの利用規約や、各モデルの機能・性能、料金体系は変更されることがあります。公式サイトで常に最新の情報を確認する習慣をつけましょう。
まとめ:MakeとChatGPT連携で、AIドリブンな業務自動化の新時代へ!
MakeとChatGPT (OpenAI) を連携させることで、これまで専門的なプログラミングスキルが必要だったAI活用型の業務自動化が、誰でも驚くほど簡単に実現できるようになりました。メール作成支援からコンテンツ生成、情報収集・要約、多言語対応まで、その応用範囲は計り知れません。
最初は、この記事で紹介したような比較的小さなタスクから自動化を始めてみてください。AIが日々の業務をどれだけ効率化し、新たな価値を生み出してくれるかを実感できるはずです。そしてその経験が、さらに高度で創造的なAI活用のアイデアへと繋がっていくでしょう。
ChatGPT連携でAI活用の第一歩を踏み出したら、Makeの持つ無限の可能性をもっと探求してみませんか?Makeの全機能、詳細な料金プラン、そしてさらに多様な自動化事例については、当サイトのピラー記事「Make(メイク)とは?機能・料金・使い方を徹底解説!今日から始めるノーコード自動化生活」で余すところなく解説しています。ぜひ、あなたのビジネスと働き方の革新にお役立てください。
今こそ、MakeとChatGPTの力を融合させ、AIと共に未来の働き方を創造しましょう!