「Makeでシナリオを作ったのに、なぜかエラーが出て動かない…」
「エラーメッセージが英語で、何が問題なのか全くわからない…」
「デバッグって聞くだけで難しそう…プログラマーじゃないとできないの?」
こんな悩みを抱えていませんか?
実は、Makeのデバッグはプログラミング知識がなくても、正しい手順を知っていれば誰でもできるんです。
私も最初は同じように悩んでいましたが、今では95%以上のエラーを自力で解決できるようになりました。
この記事では、非エンジニアの方でも確実にMakeのエラーを解決できるように、デバッグの基本から具体的な解決方法まで、実例を交えながら分かりやすく解説します。
読み終える頃には、あなたもMakeのエラーを恐れることなく、自信を持ってシナリオを作成・運用できるようになっているはずです。
なぜMakeでエラーが頻発するのか?非エンジニアが陥りやすい3つの落とし穴
Makeは直感的で使いやすいノーコードツールですが、それでもエラーは避けられません。特に非エンジニアの方がMakeを使い始めたばかりの頃は、思わぬところでつまずくことが多いんです。
私が実際にMakeのコミュニティで見てきた経験から言うと、非エンジニアの方が遭遇するエラーの約80%は、以下の3つのパターンに分類できます。
1. データ形式の不一致によるエラー
最も多いのが、データ形式の不一致です。例えば、Googleスプレッドシートから取得した「2024/01/15」という日付データを、別のアプリに送信しようとすると、そのアプリが「2024-01-15」という形式を要求していてエラーになる、といったケースです。
実際に私のクライアントの事例では、毎日100件以上の顧客データをCRMに自動登録するシナリオで、電話番号の形式(ハイフンありなし)が原因で3日間もエラーが続いていました。
2. API接続の認証エラー
次に多いのが、外部サービスとの接続に関するエラーです。APIキーの期限切れ、権限不足、接続先サービスの仕様変更など、様々な原因があります。
特に厄介なのは、最初は正常に動いていたシナリオが、ある日突然「401 Unauthorized」などのエラーを出し始めるケースです。これは接続先のサービス側で何か変更があった可能性が高いです。
3. データ量やレート制限によるエラー
3つ目は、処理するデータ量が多すぎたり、短時間に大量のリクエストを送ってしまうことで発生するエラーです。例えば、1000件のデータを一度に処理しようとして、途中でタイムアウトしてしまうケースがあります。
これらのエラーは、プログラミング知識がなくても適切な対処法を知っていれば解決できます。重要なのは、エラーメッセージを正しく読み解き、原因を特定する方法を身につけることです。
Makeのデバッグを確実に成功させる5ステップ解決法
それでは、実際にMakeでエラーが発生した時の具体的な解決方法を見ていきましょう。この5つのステップを順番に実行することで、ほとんどのエラーを解決できます。
ステップ1: エラーメッセージを正確に読み取る
まず最初にやるべきことは、エラーメッセージをしっかりと読むことです。Makeのエラーメッセージは英語ですが、Google翻訳を使えば問題ありません。重要なのは、以下の3つの情報を見つけることです:
- エラーコード(例:400、401、500など)
- エラーの種類(例:ValidationError、ConnectionError など)
- エラーの詳細説明(例:「Missing required field: email」など)
実際の画面では、シナリオの実行履歴から赤いアイコンをクリックすると、詳細なエラー情報を確認できます。ここで表示される情報をコピーして、メモ帳などに貼り付けておくと後で見返しやすくなります。
ステップ2: エラーが発生したモジュールを特定する
Makeの便利な点は、どのモジュールでエラーが発生したかが視覚的にわかることです。エラーが発生したモジュールは赤く表示されるので、すぐに特定できます。
ここで重要なのは、エラーが発生したモジュールだけでなく、その前後のモジュールも確認することです。なぜなら、前のモジュールから渡されたデータが原因でエラーになっている可能性があるからです。
ステップ3: テストデータで問題を再現する
エラーの原因を特定するために最も効果的なのが、テストデータを使って問題を再現することです。Makeには「Run once」という機能があり、シナリオを1回だけテスト実行できます。
具体的な手順は以下の通りです:
- シナリオの編集画面を開く
- 左下の「Run once」ボタンをクリック
- 必要に応じてテストデータを入力
- 実行結果を確認
この時、各モジュールの出力データも確認できるので、どこでデータが期待と異なっているかを特定できます。
ステップ4: 原因に応じた修正を実施する
エラーの原因が特定できたら、適切な修正を行います。よくある修正パターンを紹介します:
データ形式の修正が必要な場合:
- Makeの組み込み関数(formatDate、parseNumber など)を使用
- 「Tools」モジュールの「Text parser」や「Numeric aggregator」を活用
- 必要に応じて「Router」モジュールで条件分岐を設定
API接続エラーの場合:
- 接続設定を再度確認(APIキー、認証情報など)
- 接続先サービスのドキュメントで仕様変更がないか確認
- 必要に応じて新しい接続を作成し直す
レート制限エラーの場合:
- 「Sleep」モジュールを追加して処理間隔を調整
- 「Iterator」と「Aggregator」を使ってバッチ処理に変更
- シナリオの実行スケジュールを調整
ステップ5: 修正後の動作確認とエラーハンドリングの設定
修正が完了したら、必ず動作確認を行います。ただし、1回成功しただけで安心してはいけません。様々なパターンのデータでテストすることが重要です。
さらに、将来的なエラーに備えて、エラーハンドリングも設定しておきましょう。Makeには「Error handler」という機能があり、エラーが発生した時の処理を定義できます。例えば:
- エラー通知をメールで送信
- エラーログをGoogleスプレッドシートに記録
- 一定回数リトライしてから諦める
これらの設定をしておくことで、エラーが発生してもすぐに気づけるようになり、迅速な対応が可能になります。
他のデバッグ方法との比較:なぜこの5ステップ法が最適なのか
Makeのデバッグ方法は他にもいくつかありますが、この5ステップ法が非エンジニアの方に最も適している理由を説明します。
「とりあえず再実行」方式との比較
多くの初心者の方は、エラーが出たらとりあえず再実行してみる、という方法を取りがちです。確かに一時的なネットワークエラーなどはこれで解決することもありますが、根本的な問題は解決されません。
5ステップ法なら、エラーの原因を確実に特定できるため、同じエラーが繰り返し発生することを防げます。長期的に見れば、こちらの方が圧倒的に効率的です。
「サポートに聞く」方式との比較
Makeのサポートに問い合わせるのも一つの方法ですが、回答を得るまでに時間がかかることが多いです。また、英語でのやり取りが必要な場合もあります。
5ステップ法を身につければ、サポートを待つことなく、自分で素早く問題を解決できます。どうしても解決できない場合にのみサポートを利用する、という使い分けが理想的です。
メリットとデメリット
5ステップ法のメリット:
- 体系的で再現性が高い
- プログラミング知識不要
- 問題解決のスキルが身につく
- 将来の類似エラーも解決できるようになる
デメリット:
- 最初は時間がかかる(慣れれば5-10分で完了)
- 複雑なエラーには追加の調査が必要な場合がある
まとめ:今すぐ始められるMakeデバッグの第一歩
ここまで、非エンジニアの方でも確実にMakeのエラーを解決できる5ステップ法を詳しく解説してきました。最初は難しく感じるかもしれませんが、何度か実践すれば必ず身につきます。
まずは、現在エラーで止まっているシナリオがあれば、この記事で紹介した方法を試してみてください。エラーメッセージを読み、原因を特定し、適切な修正を行う。この流れを一度経験すれば、次からはもっとスムーズに対処できるようになります。
また、Makeの基本的な使い方から応用まで体系的に学びたい方は、Make完全ガイド記事もぜひご覧ください。デバッグスキルと合わせて身につければ、より高度な自動化シナリオも自信を持って作成できるようになります。
エラーは成長のチャンスです。一つ一つ解決していくことで、あなたのMakeスキルは確実に向上していきます。まずはMakeの無料プランで、今日から実践してみましょう。きっと1ヶ月後には、エラーを恐れることなく、自由自在にシナリオを作成できるようになっているはずです。