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【CUIで完結】MillenVPNをLinux(Ubuntu)に設定するコマンドライン手順を徹底解説

Linux、特にUbuntuでMillenVPNを使いたい。

でも、公式サイトを見てもWindowsやMac用のアプリしか見当たらない。

「もしかしてLinuxでは使えないの?」と不安に思っていませんか。

ご安心ください。

この記事を読めば、たとえ公式のGUIアプリがなくても、コマンドラインインターフェース(CUI)だけでMillenVPNをUbuntuに設定し、安全なインターネット接続を確立する方法が分かります。

本記事では、ターミナルでの操作に不慣れな方でも迷わないよう、一つ一つの手順を丁寧に解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたもコマンドを使いこなし、Linux環境で自由にMillenVPNを活用できるようになるでしょう。

なぜLinuxユーザーはMillenVPNの設定でつまずくのか?

多くのユーザーがLinuxでのVPN設定に困難を感じるのには、いくつかの明確な理由があります。特にMillenVPNのようなサービスでは、その傾向が顕著です。ここでは、その背景にある3つの主要な課題を深掘りします。

課題1: 公式のLinux専用アプリが存在しないという現実

最大の障壁は、MillenVPNが公式のLinux専用GUIアプリケーションを提供していない点です。WindowsやmacOSユーザーであれば、数クリックでインストールから接続まで完了する直感的なアプリが用意されています。しかし、Linuxユーザーはその恩恵を受けられません。

これにより、「Linuxはサポート対象外なのか」「設定が非常に難しいのではないか」といった誤解や不安が生まれます。実際には、MillenVPNはLinux環境でも全く問題なく利用できます。ただし、そのためには「OpenVPN」や「IKEv2」といった標準的なVPNプロトコルを手動で設定する必要があるのです。この「手動設定」という言葉が、多くの初心者ユーザーにとって最初のハードルとなります。

課題2: GUIに頼れないCUI(コマンドラインインターフェース)操作の壁

Linux環境、特にサーバー用途ではCUI(黒い画面に文字だけで操作するインターフェース)が主流です。手動設定は、このCUI、つまりターミナル上でのコマンド入力が基本となります。

普段からコマンド操作に慣れているユーザーならまだしも、そうでない方にとっては未知の世界です。以下のような具体的な不安を感じるかもしれません。

  • どのコマンドをどの順番で入力すればいいか分からない。
  • 設定ファイルをどこに作成し、何を書き込めばいいのか見当もつかない。
  • エラーメッセージが表示されたが、その意味が理解できず対処できない。
  • そもそもターミナルを開くこと自体に抵抗がある。

このように、GUIのグラフィカルな補助がないCUI環境は、操作の正確性が求められるため、心理的なプレッシャーを感じやすいのです。

課題3: OpenVPN? IKEv2?プロトコル選択の複雑さ

手動設定を行うにあたり、次に直面するのが「VPNプロトコル」の選択です。プロトコルとは、簡単に言えば「通信するためのお作法やルール」のことです。MillenVPNでは主に「OpenVPN」と「IKEv2」という2つのプロトコルを利用できます。

OpenVPN: カスタマイズ性が高く、非常に安全で安定していることから業界標準として広く利用されています。多くのプラットフォームでサポートされているのが強みです。

IKEv2: 比較的新しいプロトコルで、特にモバイル端末での接続安定性や速度に優れているとされています。

どちらも優れたプロトコルですが、Linux初心者がいきなり「どちらかを選んで設定してください」と言われても、判断基準が分からず混乱してしまいます。設定方法もそれぞれ異なるため、間違った情報や手順を参照してしまうと、接続はうまくいきません。本記事では、汎用性と安定性で定評のあるOpenVPNを利用した設定方法に絞って、分かりやすく解説していきます。

【実践】MillenVPNをUbuntuにコマンドラインで設定する5つのステップ

ここからは、実際にUbuntuのコマンドライン(ターミナル)を使ってMillenVPNに接続する手順を、5つのステップに分けて解説します。各ステップでは、コピー&ペーストでそのまま使えるコマンドを提示しますので、落ち着いて一つずつ実行していきましょう。

ステップ1: OpenVPNクライアントのインストール

まず、VPN接続に必要となる「OpenVPN」クライアントソフトウェアをインストールします。これは、MillenVPNのサーバーとあなたのPCを繋ぐための橋渡し役となるプログラムです。

ターミナルを開き、以下のコマンドを順番に実行してください。

sudo apt update

このコマンドは、パッケージリストを最新の状態に更新します。新しいソフトウェアをインストールする前のお作法のようなものです。パスワードを求められたら、お使いのPCのログインパスワードを入力してください。

次に、OpenVPNをインストールします。

sudo apt install openvpn -y

これで、OpenVPNクライアントの準備は完了です。-yオプションは、インストール中の確認メッセージに自動で「Yes」と答えるためのものです。

ステップ2: MillenVPNからOpenVPN設定ファイルのダウンロード

次に、MillenVPNのサーバーに接続するための「設計図」となる設定ファイルをダウンロードします。

  1. まず、MillenVPN公式サイトからマイページにログインします。
  2. マイページ内のメニューから「OpenVPN設定」またはそれに類する項目を探し、クリックします。
  3. 接続したい国(例: 日本)のOpenVPN設定ファイル(通常は.zip形式で提供されます)をダウンロードします。ファイル名はmillen-openvpn.zipのようになっています。
  4. ダウンロードした.zipファイルを、Ubuntuのホームディレクトリなどに配置します。

ファイルが配置できたら、ターミナルでそのファイルを解凍します。unzipコマンドが必要なので、もしインストールされていなければ、以下のコマンドでインストールしてください。

sudo apt install unzip -y

そして、ダウンロードしたファイルを解凍します。ファイル名がmillen-openvpn.zipの場合、以下のようになります。

unzip millen-openvpn.zip

解凍すると、複数の.ovpnという拡張子のファイルが展開されます。これらが各サーバーへの接続設定ファイルです。

ステップ3: 設定ファイルの配置と認証情報の設定

このステップが最も重要です。解凍した設定ファイルを適切な場所に配置し、あなたの認証情報を安全に設定します。

1. 設定ファイルの選択と配置

解凍したファイルの中から、接続したいサーバーの.ovpnファイルを一つ選び、システムが認識しやすいように/etc/openvpn/ディレクトリにclient.confという名前でコピーします。ここでは例としてJP-Tokyo.ovpnを選びます。

sudo cp JP-Tokyo.ovpn /etc/openvpn/client.conf

2. 認証情報ファイルの作成

毎回パスワードを入力する手間を省き、安全に認証情報を管理するため、専用のファイルを作成します。/etc/openvpn/auth.txtというファイルを作りましょう。

sudo nano /etc/openvpn/auth.txt

エディタが開いたら、以下のように記述します。

  • 1行目: MillenVPNのマイページに記載されている「接続ID」
  • 2行目: MillenVPNのマイページに記載されている「接続パスワード」

入力したら、Ctrl + Xを押し、次にY、最後にEnterを押して保存します。

3. 認証情報ファイルの保護

このファイルには重要なパスワードが書かれているため、所有者(あなた)以外は読み書きできないようにパーミッション(権限)を変更します。これはセキュリティ上、必須の作業です。

sudo chmod 600 /etc/openvpn/auth.txt

4. 設定ファイルの編集

最後に、先ほど配置したclient.confに、作成した認証情報ファイルを使うよう指示を書き加えます。以下のコマンドでclient.confを開きます。

sudo nano /etc/openvpn/client.conf

ファイルの中からauth-user-passと書かれている行を探し、以下のように変更します。

変更前: auth-user-pass

変更後: auth-user-pass auth.txt

これで、OpenVPNが起動する際にauth.txtファイルを自動で読み込み、認証を行ってくれるようになります。忘れずに保存(Ctrl + XYEnter)してください。

ステップ4: MillenVPNへの接続とIPアドレスの確認

いよいよMillenVPNに接続します。以下のコマンドを実行してください。

sudo openvpn --config /etc/openvpn/client.conf

ターミナルに大量のログが流れますが、最後に「Initialization Sequence Completed」というメッセージが表示されれば接続成功です!

本当に接続できているか、IPアドレスを確認してみましょう。接続したままのターミナルはそのままにして、新しいターミナルウィンドウを開き、以下のコマンドを実行します。

curl ifconfig.me

表示されたIPアドレスが、あなたのプロバイダのものから変わっていれば、無事にVPN経由の通信ができています。VPNサーバーの国(この例では日本)のIPアドレスになっているはずです。

接続を終了するには、OpenVPNを実行しているターミナルでCtrl + Cを押してください。

ステップ5: 自動接続とDNS漏洩対策

毎回コマンドを打つのは面倒なので、PC起動時に自動でVPNに接続するよう設定しましょう。これにはLinuxのsystemdという仕組みを利用します。

1. サービスの有効化

以下のコマンドで、先ほど設定したclient.confを使うOpenVPNサービスを有効にします。

sudo systemctl enable openvpn@client

2. サービスの開始

今すぐサービスを開始するには、以下のコマンドを実行します。

sudo systemctl start openvpn@client

これで、PCを再起動しても自動的にMillenVPNに接続されるようになります。接続を停止したい場合はstop、自動起動を無効にしたい場合はdisableをそれぞれ使います。

sudo systemctl stop openvpn@client
sudo systemctl disable openvpn@client

【上級者向け】DNS漏洩対策

VPN接続時に、意図せず元のプロバイダのDNSサーバーを使ってしまい、匿名性が損なわれる「DNS漏洩」というリスクがあります。これを防ぐには、/etc/openvpn/client.confの末尾に以下の3行を追記することをおすすめします。

script-security 2
up /etc/openvpn/update-resolv-conf
down /etc/openvpn/update-resolv-conf

これにより、VPN接続・切断時にDNS設定が自動で切り替わり、より安全な通信が確保されます。

GUIツールとの比較:CUI設定のメリット・デメリット

コマンドラインでの設定は強力ですが、万能ではありません。ここでは、CUI設定のメリットとデメリットを客観的に評価し、どのような人にこの方法が向いているのかを考察します。

CUI(コマンドライン)設定のメリット

  • 軽量で高速: GUIアプリケーションのように余計なメモリやCPUを消費しません。リソースが限られた古いPCやサーバーでも快適に動作します。
  • 自動化との親和性: 「特定のプログラムを実行する時だけVPNに接続する」といったスクリプトを組むなど、高度な自動化が可能です。開発者やシステム管理者にとっては大きな利点です。
  • サーバー用途に最適: GUI環境(デスクトップ環境)がインストールされていない純粋なサーバーマシンでは、CUI設定が唯一の選択肢となります。
  • 透明性の高さ: 接続プロセスがすべてログとして表示されるため、何が起きているのかを正確に把握できます。トラブルシューティングの際に非常に役立ちます。

CUI(コマンドライン)設定のデメリット

  • 学習コスト: やはり、コマンド操作に慣れていない初心者にとってはハードルが高いのが事実です。タイプミス一つでエラーになるため、慎重な操作が求められます。
  • 手軽さの欠如: 接続するVPNサーバーを切り替えたい場合、GUIアプリならリストから選んでクリックするだけですが、CUIでは設定ファイルを編集したり、別の設定ファイルでサービスを再起動したりする手間がかかります。
  • エラー対処の難しさ: 表示されるエラーメッセージは専門的なものが多く、原因を特定して解決するにはある程度の知識と経験が必要になります。

どんな人にCUI設定がおすすめか?

以上のメリット・デメリットを踏まえると、CUIでの設定は以下のような方に特におすすめです。

  • Linuxサーバーを管理している方
  • CUIでの操作に慣れている、または学習意欲のある中〜上級者
  • VPN接続のプロセスをスクリプトで自動化したい開発者
  • PCのリソースを極力節約したい方

一方で、「とにかく手軽に、色々な国のサーバーに頻繁に切り替えて使いたい」というデスクトップユーザーの方は、UbuntuのNetworkManagerを使ったGUIでの設定を検討するのも良いでしょう。それもまた別の機会にご紹介できればと思います。

まとめ:コマンドラインを制してLinuxでのVPN体験を向上させよう

本記事では、公式のGUIアプリがないLinux(Ubuntu)環境で、コマンドライン(CUI)を使ってMillenVPNに接続するための全手順を解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  • 準備: openvpnunzipパッケージをインストールする。
  • 設定: MillenVPNマイページからOpenVPN設定ファイルをダウンロード・解凍し、/etc/openvpn/client.confとして配置する。
  • 認証: 接続IDとパスワードを記述したauth.txtを作成し、パーミッションを600に設定。client.confを編集してauth.txtを読み込むようにする。
  • 接続: sudo openvpn --config /etc/openvpn/client.confで手動接続、またはsystemctlでサービスとして自動起動させる。
  • 確認: curl ifconfig.meでIPアドレスが変更されていることを確認する。

最初は難しく感じるかもしれませんが、一度この手順を経験すれば、Linux環境でのネットワーク設定に対する理解が深まり、大きな自信に繋がります。CUIでの設定は、あなたを単なる「ユーザー」から一歩進んだ「管理者」の領域へと引き上げてくれる強力なスキルです。

まだMillenVPNを試したことがない方は、この機会にぜひその高速かつ安定した接続を体験してみてください。以下のリンクから詳細を確認し、申し込みができます。

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また、MillenVPNの料金プランや評判、基本的な使い方についてさらに詳しく知りたい方は、総合的な情報をまとめた以下のガイド記事が役立ちます。本記事と合わせてお読みいただくことで、MillenVPNをより深く理解し、最大限に活用できるでしょう。

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