マネーフォワード クラウド会計の利用を開始された皆さん、おめでとうございます!
この革新的なクラウド会計ソフトは、あなたの経理業務を劇的に効率化してくれることでしょう。
しかし、その恩恵を最大限に受けるためには、最初の「初期設定」が非常に重要です。
ここでつまずいてしまうと、せっかくの便利機能も宝の持ち腐れになりかねません。
「何から手をつければいいの?」
「設定項目が多くて難しそう…」
そんな不安を抱えている方もご安心ください。
この記事では、マネーフォワード クラウド会計の初期設定の手順を、ステップごとに分かりやすく、そして私の実体験も交えながら徹底的に解説します。
このガイドを読めば、迷うことなくスムーズに初期設定を完了し、快適なクラウド会計ライフをスタートできるはずです。
ちなみに、マネーフォワード クラウド会計の全体像や、導入メリット、プラン比較など、より包括的な情報については、ぜひ「マネーフォワード クラウド会計」徹底ガイド|1ヶ月無料で始める法人・個人事業主向けクラウド経理の決定版をご覧ください。
本記事と合わせて読むことで、理解がより一層深まります。
初期設定の前に:心構えと準備しておくと良いもの
初期設定は、いわば「あなたのビジネスに合わせた会計ソフトのカスタマイズ作業」です。
少し手間はかかりますが、ここを丁寧に行うことで、後々の経理作業が驚くほど楽になります。
私が実際に設定した際は、「最初に頑張れば後が楽になる!」と自分に言い聞かせながら進めました。
可能であれば、以下のものを手元に準備しておくとスムーズです。
- 法人の方:登記簿謄本(会社情報確認のため)、前期の決算書(開始残高設定のため)
- 個人事業主の方:開業届の控え(事業情報確認のため)、前年の確定申告書(開始残高設定のため)
- 共通:利用している銀行口座情報(通帳やキャッシュカード)、クレジットカード情報(オンライン明細のログイン情報など)
特に銀行口座やクレジットカードのオンラインサービスのログイン情報は、連携設定の際に必須となりますので、事前に確認しておきましょう。
マネーフォワードクラウド会計 初期設定の7ステップ
それでは、具体的な初期設定のステップを見ていきましょう。大まかには以下の流れで進めます。
- 事業者情報の設定
- 会計期間の設定
- 勘定科目の確認・設定
- 開始残高の設定
- 金融機関・クレジットカード連携
- 自動仕訳ルールの確認・設定
- (任意)その他便利な設定
順番に見ていきましょう!
ステップ1:事業者情報の設定
ログイン後、まず初めに行うのが事業者情報の設定です。法人の場合は会社名、法人番号、所在地、代表者名など。個人事業主の場合は屋号(あれば)、氏名、住所などを入力します。ここは間違いのないよう、正確に入力しましょう。
個人事業主として開業したばかりの私は、屋号を登録するか少し迷いましたが、銀行口座なども屋号付きで開設していたため、統一感を持たせるために登録しました。後から変更も可能ですが、最初にある程度固めておくと良いでしょう。
ステップ2:会計期間の設定
次に、会計期間(事業年度)を設定します。法人の場合は定款で定めた会計期間を、個人事業主の場合は原則として1月1日から12月31日となります。
この会計期間は、決算や確定申告の基準となる非常に重要な情報です。特に初年度は、設立日や開業日から最初の決算日までの期間が変則的になる場合があるので注意が必要です。マネーフォワード クラウド会計では、このあたりも柔軟に設定できるようになっています。
ステップ3:勘定科目の確認・設定
マネーフォワード クラウド会計には、一般的な事業で使われる勘定科目があらかじめ用意されています。まずはデフォルトで設定されている科目を確認し、自社の業種や取引内容に合わせて追加・修正が必要か検討します。
最初は「勘定科目って難しそう…」と思っていましたが、デフォルトの科目が非常に充実しており、私の小規模なコンサルティング業ではほとんど追加の必要がありませんでした。ただ、特定のクライアントへの売上を細かく管理したかったため、「売上高」の補助科目をいくつか作成しました。このカスタマイズも直感的にできて便利でした。
ステップ4:開始残高の設定
すでに事業を開始しており、前期からの繰越資産や負債がある場合(法人)、または前年から事業を行っている個人事業主の方は、期首時点での各勘定科目の残高(開始残高)を設定します。これにより、会計期間の途中からでも正確な財務状況を把握できます。新規開業・設立で、期首残高がない場合はこのステップは不要です。
開始残高の設定は、少し骨が折れる作業かもしれません。前期の決算書や確定申告書、試算表などを見ながら正確に入力する必要があります。私は、入力ミスを防ぐために、一度Excelなどでリスト化してから入力しました。ここで正確な数値を入力することが、正確な会計帳簿作成の第一歩です。
ステップ5:金融機関・クレジットカード連携
ここがマネーフォワード クラウド会計の真骨頂とも言える機能です!利用している銀行口座(都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫など多数に対応)やクレジットカード、電子マネー、通販サイトのアカウントなどを連携させると、取引明細が自動で取得され、記帳の手間が大幅に削減されます。
この機能には本当に感動しました!以前は通帳のコピーを取って一件ずつ手入力していた作業が、連携設定後はほぼ自動。毎朝コーヒーを飲みながら前日の明細が取り込まれているのを確認するのが日課になりました。セキュリティ面も高度な暗号化技術で保護されているとのことで、安心して利用しています。複数の口座やカードを持っている人ほど、この恩恵は大きいでしょう。
ステップ6:自動仕訳ルールの確認・設定
金融機関から取り込まれた明細は、AIが内容を推測して勘定科目を提案してくれます。これが「自動仕訳」です。最初はAIの提案が100%正確ではないかもしれませんが、何度か手動で修正するうちにAIが学習し、徐々に精度が向上していきます。また、特定の取引先や摘要に対して、固定の勘定科目を割り当てる「自動仕訳ルール」を自分で作成することも可能です。
「水道光熱費」や「通信費」など、毎月発生する同じような取引は、一度ルールを設定してしまえば、次からは完全に自動で仕訳が完了します。最初はAIの提案をチェックしていましたが、数ヶ月もすると「うんうん、その通り!」と頷ける提案ばかりになり、今はほぼAIにお任せ状態。本当に経理作業が楽になりました。
ステップ7:(任意)その他便利な設定
上記以外にも、部門別会計を行いたい場合の「部門設定」や、よく使う取引内容を登録しておく「摘要辞書」、固定資産の管理など、ビジネスの状況に合わせて便利な設定が多数用意されています。必要に応じて設定しておくと、さらに効率がアップします。
私の場合は、小規模なので部門設定は利用していませんが、「摘要辞書」は活用しています。例えば、「〇〇社コンサルティング料」といった摘要を登録しておけば、入力の手間が省け、表記の揺れも防げます。少しずつでも良いので、これらの便利機能を試してみることをお勧めします。
初期設定でつまずかないためのポイント・Q&A
- Q1. 金融機関の連携がうまくいかないのですが?
- A1. まずは入力したログインIDやパスワードが正しいか再確認しましょう。金融機関によっては、事前にオンラインバンキングの利用開始手続きやAPI連携サービスの申し込みが必要な場合があります。マネーフォワード クラウドのヘルプページや、各金融機関の公式サイトも確認してみてください。
- Q2. どの勘定科目を選べばいいか分かりません。
- A2. マネーフォワード クラウド会計には、勘定科目の説明や一般的な使用例が表示される機能があります。それでも迷う場合は、税理士や会計に詳しい方に相談するか、税務署が発行している「勘定科目ハンドブック」などを参考にすると良いでしょう。最初は大まかな分類でも、後から修正も可能です。
- Q3. 設定項目が多くて一度に全部できません…
- A3. 全てを完璧に一度で設定しようとしなくても大丈夫です。まずは「事業者情報」「会計期間」「主要な金融機関連携」など、最低限必要な部分から始め、徐々に慣れていきながら他の設定を進めていくのでも問題ありません。特に自動仕訳ルールは使いながら育てていくものです。
私も最初は「これで合ってるのかな?」と不安になることもありましたが、マネーフォワード クラウドのサポート(チャットやメール)が充実していたり、公式のヘルプページやユーザーコミュニティも参考になったりするので、一人で抱え込まずに活用するのがおすすめです。
初期設定完了!次のステップへ
お疲れ様でした!これで基本的な初期設定は完了です。この状態になれば、日々の取引が自動で取り込まれ、仕訳も半自動で行われるようになっているはずです。
次のステップとしては、
- 定期的にログインして、取り込まれた明細を確認・仕訳を確定する
- 請求書の作成・発行機能を使ってみる(該当する場合)
- 経費精算機能を使ってみる(該当する場合)
- 試算表や損益レポートを確認し、経営状況を把握する
などがあります。ぜひ、マネーフォワード クラウド会計の多機能ぶりを体験してみてください。
まとめ:丁寧な初期設定が、未来のあなたを助ける
マネーフォワード クラウド会計の初期設定は、一見すると少し手間がかかるように感じるかもしれません。しかし、この最初のステップを丁寧に行うことで、その後の経理業務の負担は劇的に軽減されます。まさに「急がば回れ」。未来の自分のために、そしてより本業に集中できる時間を確保するために、ぜひこのガイドを参考に初期設定を完了させてください。
そして、もしあなたがマネーフォワード クラウド会計の導入を本格的に検討していたり、他の機能や料金プランについてもっと詳しく知りたい場合は、私たちのピラー記事「マネーフォワード クラウド会計」徹底ガイド|1ヶ月無料で始める法人・個人事業主向けクラウド経理の決定版もぜひご覧ください。あなたのビジネスの成長を、マネーフォワード クラウド会計が力強くサポートしてくれることを願っています。