生活や仕事に役立つライフハック、お得な情報を発信しています。⚠️記事内にPRを含みます

マネーフォワード確定申告で事業の廃業届提出後の最終会計処理手順

個人事業主として事業に区切りをつけ、廃業を決断された皆様、本当にお疲れ様でした。

大きな決断を下し、安堵する一方で、「最後の確定申告」という大きな仕事が残っています。

特に、事業の廃業に伴う会計処理は、通常の年度末とは異なる点がいくつもあり、戸惑う方も少なくありません。

「在庫はどう処理すればいいの?」

「使っていたパソコンや備品は?」

「廃業後にかかった費用は経費になる?」

こうした疑問を抱えながら、慣れない作業に不安を感じているのではないでしょうか。

ご安心ください。

この記事では、多くの方が利用している「マネーフォワード クラウド確定申告」を使い、事業廃業後の最終会計処理と確定申告をスムーズに完了させるための手順を、具体的かつ分かりやすく解説します。

廃業特有の会計処理のポイントから、マネーフォワードでの具体的な操作方法までを網羅しました。

この記事を最後まで読めば、自信を持って最後の確定申告に臨むことができるはずです。

廃業後の確定申告、いつまでに何をすべき?基本の流れを理解しよう

事業を廃業した場合、通常の確定申告とは異なる手続きや注意点が存在します。まずは、廃業後の確定申告における基本的な流れと、押さえておくべきポイントをしっかりと確認しましょう。この最初のステップを理解することが、スムーズな最終会計処理への第一歩となります。

廃業に関する届出と確定申告の期限

事業を廃業したら、まず税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」(通称:廃業届)を提出する必要があります。これは、事業を廃止した日から1ヶ月以内に提出するのが原則です。提出を忘れると、事業が継続していると見なされてしまう可能性があるので注意しましょう。

そして、廃業した年の最終的な確定申告の期限は、翌年の3月15日です。これは通常の確定申告と同じスケジュールです。例えば、2025年11月20日に廃業した場合、2025年1月1日から11月20日までの所得と経費を計算し、2026年3月15日までに申告します。

また、青色申告をしていた方は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」も忘れずに提出しましょう。これは、青色申告を取りやめようとする年の翌年3月15日までに提出します。

廃業年の確定申告で注意すべき3つのポイント

廃業年の最終会計処理では、特に以下の3つのポイントに注意が必要です。

  1. 廃業日までの売上と経費の正確な計上
    廃業日までに発生した売上は、たとえ入金が廃業日以降になったとしても、すべて計上する必要があります。同様に、経費も廃業日までに発生したものは漏れなく計上します。
  2. 棚卸資産(在庫)の最終評価
    商品や原材料などの在庫が残っている場合、これをどう評価し、処理するかが重要です。自家消費(自分で使う)したのか、廃棄したのか、あるいは誰かに贈与したのかによって会計処理が異なります。
  3. 減価償却資産(固定資産)の処理
    事業で使っていたパソコン、デスク、車などの固定資産も、廃業時に適切に処理しなければなりません。事業から除外してプライベートで使い続ける「家事転用」や、廃棄する「除却」などの手続きが必要です。

これらの処理は、通常の確定申告ではあまり意識しない部分かもしれませんが、廃業時には必須の作業となります。マネーフォワード 確定申告の機能を活用すれば、これらの処理も比較的簡単に行うことができます。

【実践】マネーフォワード確定申告を使った廃業時の会計処理

ここからは、廃業時特有の会計処理について、マネーフォワード 確定申告を使った具体的な操作方法や仕訳例を交えながら解説していきます。特に重要な「棚卸資産」「固定資産」「廃業後の経費」の3点に絞って見ていきましょう。

① 棚卸資産(在庫)の最終処理

廃業時に残ってしまった在庫は、適切に処理する必要があります。主な処理方法は以下の3つです。

  • 家事消費: 事業主がプライベートで消費する場合。
  • 廃棄: 在庫を捨てる場合。
  • 贈与・譲渡: 他人に無償または低価格で譲る場合。

最も一般的な「家事消費」の場合、その在庫の「通常の販売価額の70%」と「仕入価額」のいずれか高い方の金額を、事業の売上(事業所得)として計上する必要があります。例えば、仕入価額8,000円、販売価額10,000円の商品を家事消費した場合、高い方の8,000円(10,000円×70%=7,000円 < 8,000円)を計上します。

マネーフォワード 確定申告での仕訳は以下のようになります。

借方:事業主貸 8,000円 / 貸方:家事消費等 8,000円

この仕訳により、期末の在庫がゼロになり、同時に売上(に準ずるもの)が計上されます。もし在庫を廃棄した場合は、「棚卸廃棄損」などの勘定科目で経費として処理します。どのケースにせよ、廃業日の期末棚卸高が「0円」になるように調整することが最終的なゴールです。

② 固定資産の除却・家事転用

パソコンや車両など、事業で使っていた固定資産の処理も忘れてはなりません。マネーフォワード 確定申告に登録している「固定資産台帳」を確認し、一つずつ処理していきましょう。

【家事転用する場合】
事業で使っていたパソコンを、廃業後もプライベートで使い続けるケースです。この場合、廃業日時点での未償却残高を「事業主貸」として振り替えます。特別な損失や利益は発生しません。

マネーフォワード 確定申告の「固定資産台帳」から該当の資産を選び、「売却・除却」メニューで「除却」を選択します。その際の仕訳で「事業主貸」勘定を使います。

【除却(廃棄)する場合】
資産を廃棄する場合、未償却残高を「固定資産除却損」として経費計上できます。例えば、未償却残高が50,000円の備品を廃棄した場合、50,000円が経費になります。

マネーフォワード 確定申告での仕訳は以下のようになります。

借方:固定資産除却損 50,000円 / 貸方:工具器具備品 50,000円

これにより、資産が帳簿から消去され、同時に損失が経費として計上されます。どちらの処理を行うにしても、固定資産台帳の内容を正確に反映させることが重要です。

③ 廃業後にかかった経費の計上

「廃業した後に支払った費用は経費にできないのでは?」と考える方もいますが、そんなことはありません。その支払いの原因が事業活動にあるものであれば、廃業後であっても経費として計上できます。

例えば、以下のような費用が該当します。

  • 事務所や店舗の原状回復費用
  • リース物件の解約違約金
  • 廃業に関する税理士への相談料
  • 事業で使っていた電話回線の最終月の料金

これらの費用は、廃業した年の経費として、最終会計処理に含めることができます。マネーフォワード 確定申告で、通常の経費と同じように日付と内容を正確に入力しておきましょう。計上漏れがないように、廃業後数ヶ月間の支払い明細などをしっかりと確認することが節税にも繋がります。

廃業年の確定申告書作成と提出|マネーフォワードでの最終ステップ

廃業特有の会計処理が完了したら、いよいよ確定申告書の作成です。マネーフォワード 確定申告を使えば、これまでの入力内容を基に、申告書類が自動で作成されるため非常にスムーズです。ここでは、申告書作成から提出までの最終ステップを確認します。

確定申告書Bと青色申告決算書の作成

マネーフォワード 確定申告の左メニューから「決算・申告」>「確定申告書」へと進みます。画面の案内に従って進めていくだけで、必要な情報が反映された申告書が作成されます。

ここで一つポイントがあります。青色申告決算書や収支内訳書の「本年中における特殊事情」欄や、確定申告書第二表の「事業税に関する事項」欄に、「〇年〇月〇日 廃業」と記載しておきましょう。これにより、税務署に対して廃業した事実を明確に伝えることができます。

マネーフォワードでは、各項目の内容を確認しながら進めることができ、医療費控除や生命保険料控除など、事業所得以外の申告内容もまとめて入力・計算できるのが強みです。全体の所得金額や税額が自動計算されるので、計算ミスもなく安心です。

そもそもマネーフォワード 確定申告の基本的な使い方や料金プランについて詳しく知りたい方は、【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説の記事で網羅的に解説していますので、ぜひ参考にしてください。

消費税の確定申告が必要な場合

課税事業者だった方は、所得税の確定申告に加えて、消費税の確定申告も必要です。廃業に伴い、「事業廃止届出書」を速やかに税務署へ提出しましょう。

消費税の申告も、廃業日までの課税売上を基に計算し、申告・納税します。マネーフォワード 確定申告は消費税申告にも対応しており、日々の取引入力で設定した税区分を基に、申告書を自動作成してくれます。所得税の申告と合わせて、忘れずに手続きを行いましょう。

申告書の提出と納税・還付

作成した申告書は、e-Tax(電子申告)で提出するのが最も便利です。マネーフォワード 確定申告はe-Taxとの連携もスムーズで、自宅から申告を完了させることができます。2025年11月時点の情報として、マイナンバーカードと対応スマートフォン(またはICカードリーダライタ)があれば、数分で提出が完了します。

申告の結果、納税額が発生した場合は期限内に納付します。逆に、源泉徴収された報酬などがあり、年間の所得に対して税金を払い過ぎていた場合は、還付金が指定の口座に振り込まれます。

これで、事業の廃業に伴うすべての税務手続きが完了です。お疲れ様でした。

まとめ:マネーフォワードで廃業後の最終会計処理を乗り切ろう

事業の廃業に伴う最終会計処理と確定申告は、在庫や固定資産の処理など、通常とは異なる作業が多く発生します。しかし、一つひとつのポイントを理解し、手順通りに進めれば、決して難しいものではありません。

特にマネーフォワード 確定申告のようなクラウド会計ソフトを活用することで、複雑な仕訳や申告書の作成が大幅に効率化され、ミスなく手続きを完了させることができます。廃業という大きな節目を安心して迎えるためにも、便利なツールを最大限に活用しましょう。

この記事が、あなたの最後の確定申告をスムーズに終えるための一助となれば幸いです。次のステージへの第一歩を、晴れやかな気持ちで踏み出してください。

もし、これから会計ソフトの導入を検討している方や、より高機能なソフトへの乗り換えを考えている方がいらっしゃいましたら、この機会にぜひ一度、その使いやすさを体験してみてください。以下のリンクから詳細の確認と申し込みが可能です。

>>マネーフォワード クラウド確定申告の公式サイトはこちら