確定申告の時期、多くの個人事業主やフリーランスを悩ませるのが、会計ソフトと銀行口座の連携エラーです。
特に、人気の「マネーフォワード クラウド確定申告」を使っていて、「なぜか急に銀行データが取得できなくなった!」という経験はありませんか。
日々の取引を自動で取り込んでくれるはずが、肝心な時に限ってエラー表示…。
焦って何度も更新ボタンを押してみるものの、状況は一向に改善しない。
そんな八方塞がりの状況に、頭を抱えている方も少なくないでしょう。
この記事では、マネーフォワード確定申告で銀行連携エラーが発生した際に、ご自身で試せる5つの具体的な対処法を、原因から分かりやすく解説していきます。
この記事を最後まで読めば、エラーの自己解決能力が身につき、今後の確定申告業務をよりスムーズに進められるようになります。
なぜ?マネーフォワードで銀行連携エラーが起こる4つの主な原因
対処法を試す前に、まずはなぜ連携エラーが起こるのか、その原因を理解することが重要です。原因が分かれば、適切な対処法を迅速に選択できます。主な原因は以下の4つに大別されます。
原因1: 金融機関側の仕様変更やメンテナンス
最もよくある原因の一つが、連携先である銀行やクレジットカード会社のウェブサイト仕様変更や、システムメンテナンスです。金融機関はセキュリティ強化やサービス向上のため、定期的にサイトのアップデートを行います。その際、ログイン画面のURLや認証方法が変更されると、マネーフォワード側がそれに追従できず、一時的にデータ取得ができなくなることがあります。また、深夜や早朝に行われる定期メンテナンスの時間帯も、同様に接続エラーが発生しやすくなります。
これはユーザー側ではどうしようもない問題ですが、「自分の設定ミスではない」と切り分けることができるため、最初に疑うべきポイントです。
原因2: ID・パスワードの変更や入力ミス
非常に単純ですが、意外と見落としがちなのが、IDやパスワードの情報が古い、あるいは間違っているケースです。金融機関のサイトでパスワードを変更したのに、マネーフォワード側の設定を更新し忘れていませんか?あるいは、マネーフォワードに登録している情報が、そもそもタイプミスだったという可能性も考えられます。特に複数の金融機関を登録していると、どのIDとパスワードがどの口座のものだったか、混乱してしまうこともあります。
原因3: 2段階認証や追加認証の設定
近年、セキュリティ対策として多くの金融機関が導入しているのが2段階認証や追加認証(秘密の質問、合言葉など)です。これらの設定を変更したり、新たに追加したりすると、マネーフォワードからの自動アクセスがブロックされてしまうことがあります。例えば、普段は不要だったワンタイムパスワードの入力が求められるようになり、連携がストップしてしまうのです。マネーフォワード側もこれらの認証方式に対応していますが、設定のタイミングや金融機関の仕様によっては、再設定が必要になる場合があります。
原因4: マネーフォワード側のシステム障害
頻度は低いですが、マネーフォワード クラウド自体のシステムに障害が発生している可能性もゼロではありません。特定の金融機関だけでなく、複数の金融機関で同時に連携エラーが発生している場合は、この可能性を疑ってみましょう。マネーフォワードの公式サイトや公式X(旧Twitter)アカウントで、障害情報がアナウンスされていることがあります。
【基本編】まず試したい!銀行連携エラーの3つの対処法
原因の切り分けができたら、いよいよ具体的な対処法を試していきましょう。まずは、誰でも簡単に試せる基本的な3つの方法からご紹介します。多くの場合、これらの方法でエラーは解消します。
対処法1: 情報を再確認し、手動で更新する
エラー解消の第一歩は、登録情報の再確認と手動更新です。以下の手順で進めてみてください。
- IDとパスワードの再確認: まず、連携エラーが出ている金融機関の公式サイトに、マネーフォワードに登録しているIDとパスワードでログインできるか試します。ここでログインできなければ、情報が間違っているか、金融機関側でロックがかかっている可能性があります。正しい情報に修正しましょう。
- マネーフォワードで情報を更新: 金融機関のサイトにログインできることを確認したら、マネーフォワードの「口座連携」画面を開きます。エラーが出ている金融機関の「設定」ボタンから、正しいIDとパスワードを再入力して保存します。
- 手動で再取得: 情報を更新した後、「データ取得」ボタン(または「再取得」ボタン)を押して、手動でデータを取得できるか試します。自動更新のタイミングを待たずに、即座に結果が分かります。
この手順で、単純な入力ミスやパスワード変更の更新漏れによるエラーは、ほとんどが解決するはずです。
対処法2: 金融機関とマネーフォワードの障害・メンテナンス情報を確認する
手動更新でも解決しない場合、次に確認すべきは「お知らせ」です。
- 金融機関の公式サイト: 連携したい銀行やクレジットカード会社の公式サイトにアクセスし、「重要なお知らせ」や「システムメンテナンス情報」といった項目を確認します。サイトリニューアルや障害発生のアナウンスがあれば、それが原因です。この場合、金融機関側の対応が完了するまで待つしかありません。
- マネーフォワードの公式サイト: マネーフォワード クラウドのログイン後の画面上部や、公式サイトの「お知らせ」ページを確認します。特定の金融機関との連携で障害が発生している場合、ここに情報が掲載されます。情報が出ていれば、復旧を待つのが得策です。
2025年11月時点の情報として、主要な金融機関のメンテナンス情報は、各社のウェブサイトで事前に告知されることがほとんどです。エラーが発生したら、まずは公式サイトを確認する癖をつけると良いでしょう。
対処法3: ブラウザのキャッシュをクリアする
稀なケースですが、お使いのWebブラウザに保存されている古い情報(キャッシュ)が悪影響を及ぼしている可能性もあります。一度ブラウザのキャッシュをクリアしてから、再度マネーフォワードにログインし、データ取得を試してみてください。特に、長期間同じブラウザで利用している場合に有効なことがあります。
【応用編】それでも解消しない場合の2つの最終手段
基本的な対処法をすべて試してもエラーが解消しない…。そんな時は、少し手間がかかりますが、より踏み込んだ方法を試す必要があります。ここでは、最終手段とも言える2つの応用的な対処法をご紹介します。
対処法4: 連携設定を一度削除して、再登録する
これは、連携設定そのものに何らかの不具合が生じている場合に有効な、いわば「リセット」に近い方法です。ただし、実行には注意が必要です。手順と注意点をしっかり確認してください。
【手順】
- マネーフォワードの「口座連携」画面で、エラーが出ている金融機関の「設定」を開きます。
- 画面下部にある「連携を解除する」や「削除する」といったボタンを選択し、連携を一度完全に削除します。
- その後、改めて「新規登録」から同じ金融機関を選択し、最初から連携設定をやり直します。
【注意点】
- データの重複: 連携を再登録すると、過去の取引明細を再度取得し始めることがあります。その際、すでに手入力やファイルで取り込んでいる明細と重複してしまう可能性があります。再登録後は、取得した明細をよく確認し、重複しているものは手動で削除する必要があります。
- 設定の初期化: 勘定科目の自動仕訳ルールなど、その連携先に紐づけていた設定がリセットされる場合があります。再設定の手間がかかることを念頭に置いておきましょう。
この方法は強力ですが、上記のようなデメリットもあるため、他の方法をすべて試してから最終手段として実行することをおすすめします。
対処法5: マネーフォワードのサポートに問い合わせる
最後の手段は、専門家であるマネーフォワードのサポートに直接問い合わせることです。自分では解決できない複雑な問題や、マネーフォワード側のシステムに起因する問題の場合、これが最も確実な解決策となります。
【問い合わせのポイント】
問い合わせフォームから連絡する際は、以下の情報をできるだけ詳しく記載すると、スムーズな解決につながります。
- 利用環境: OS(Windows, Macなど)、ブラウザ(Chrome, Safariなど)
- 金融機関名: エラーが発生している金融機関の正式名称
- エラーの内容: 表示されるエラーメッセージの全文
- 発生日時: いつからエラーが発生しているか
- 試したこと: この記事で紹介した対処法のうち、どれを試したか具体的に伝える
「この記事に書かれている対処法1から4まで全て試しましたが、解決しませんでした」と伝えるだけでも、サポート担当者は状況を把握しやすくなります。
マネーフォワード確定申告の基本的な使い方や料金プランについて、より詳しく知りたい場合は、こちらの完全ガイドが役立ちます。ぜひ合わせてご覧ください。
【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説
まとめ:エラーを恐れず、冷静な対処で確定申告を乗り切ろう
今回は、マネーフォワード確定申告で発生する銀行連携エラーの原因と、5つの具体的な対処法について解説しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- 原因の切り分け: まずは金融機関側、自分、マネーフォワード側のどこに原因があるか見極める。
- 基本対処: ID/パスワードの確認と手動更新、障害情報のチェックを試す。
- 応用対処: 最終手段として、連携の再登録やサポートへの問い合わせを検討する。
連携エラーは、確定申告という時間との戦いの中で発生すると、非常に焦りを感じるものです。しかし、そのほとんどは今回ご紹介したような手順で解決できる問題です。エラー表示が出ても慌てず、一つひとつ原因を探り、冷静に対処していくことが、スムーズな確定申告への一番の近道です。
この記事が、あなたの確定申告業務の一助となれば幸いです。
もし、あなたがまだマネーフォワード クラウド確定申告のパワフルな機能を体験したことがないなら、この機会に試してみてはいかがでしょうか。日々の経理業務が劇的に効率化されることを実感できるはずです。無料プランから始められるので、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。