「今日も終電か…」
そんなため息をつきながら、オフィスで一人黙々と仕訳作業をしている経理担当者の方は少なくないでしょう。
月末月初の締め作業、請求書の処理、領収書の整理…。
経理の仕事は細かい作業の積み重ねで、どうしても時間がかかってしまいがちです。
でも、ちょっとした工夫と適切なツールの活用で、その残業時間は大幅に削減できるんです。
今回は、実際に多くの経理担当者が実践して効果を上げている「時短術」を5つご紹介します。
1. エクセルの関数とショートカットを使いこなす
まず最初に取り組みたいのが、日常的に使うエクセルの効率化です。経理業務の多くはエクセルで行われているため、ここを改善するだけでも大きな時短効果が期待できます。
覚えておきたい必須関数
- VLOOKUP関数:取引先コードから会社名を自動入力
- SUMIF関数:条件に合う数値だけを合計
- CONCATENATE関数:複数のセルを結合して仕訳摘要を作成
時短に効くショートカットキー
- Ctrl + C / V:コピー&ペースト
- Ctrl + Shift + 矢印:範囲選択
- Alt + =:SUM関数の自動挿入
- F4:直前の操作を繰り返す
これらを使いこなすだけで、1日30分〜1時間の時短が可能です。特に繰り返し作業が多い経理業務では、F4キーの活用は必須と言えるでしょう。
2. 紙の書類をデジタル化する
経理部門に山積みになっている紙の書類。これらをデジタル化することで、検索性が向上し、物理的な保管スペースも削減できます。
スキャナーの活用
まずは複合機のスキャン機能を活用しましょう。OCR(文字認識)機能付きのスキャナーなら、スキャンした書類の文字情報も検索可能になります。
スマートフォンアプリの利用
最近では、スマートフォンのカメラで撮影するだけで、領収書や請求書をデジタル化できるアプリも増えています。外出先で受け取った領収書も、その場でデジタル化しておけば紛失の心配もありません。
電子帳簿保存法への対応
2024年1月から電子取引データの電子保存が義務化されました。これを機に、紙の書類管理から脱却し、完全デジタル化を進める企業も増えています。
3. 定型業務をテンプレート化する
毎月繰り返し行う業務は、できる限りテンプレート化しましょう。一度作成すれば、あとは数値を入れ替えるだけで済むようになります。
テンプレート化できる業務例
- 月次決算報告書
- 部門別損益計算書
- 資金繰り表
- 請求書フォーマット
- 経費精算書
テンプレート作成のコツ
テンプレートを作る際は、以下の点に注意しましょう:
- 入力箇所を色分けして分かりやすくする
- 計算式は保護して誤って削除しないようにする
- マクロを活用して自動化できる部分は自動化する
- 使い方の説明を別シートに記載しておく
4. クラウド会計ソフトで自動化を進める
ここまでの時短術でもかなりの効率化が図れますが、さらに大幅な時短を実現したいなら、クラウド会計ソフトの導入が効果的です。
クラウド会計ソフトでできること
- 銀行口座との自動連携:入出金データを自動で取り込み、仕訳を提案
- クレジットカード連携:経費精算の手間を大幅削減
- 請求書の自動作成:顧客情報を登録しておけば、ワンクリックで請求書発行
- 経費精算の効率化:領収書をスマホで撮影するだけで経費登録完了
特に銀行口座との連携機能は画期的で、これまで手入力していた仕訳の多くが自動化されます。月末の締め作業が3日かかっていたのが、1日で終わるようになったという声も珍しくありません。
クラウド会計ソフトの中でも、マネーフォワード クラウド会計の導入ガイドでは、具体的な導入方法や活用事例を詳しく解説しています。初めての方でも安心して始められる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
導入時の注意点
クラウド会計ソフトを導入する際は、以下の点に注意しましょう:
- 現在使用している会計ソフトからのデータ移行が可能か確認
- 税理士や会計士との連携機能があるか
- セキュリティ対策がしっかりしているか
- サポート体制が充実しているか
5. 業務フローを見直して無駄を削減
最後に、そもそもの業務フロー自体を見直すことも重要です。「なぜこの作業をしているのか」「本当に必要なのか」を問い直すことで、意外な無駄が見つかることがあります。
見直しポイント
- 承認フローの簡略化:金額に応じて承認者を減らす
- 報告書の統廃合:似たような報告書を一つにまとめる
- 会議の効率化:定例会議の頻度や参加者を見直す
- 締め日の分散:部門ごとに締め日をずらして作業を平準化
業務フロー改善の進め方
- 現状の業務を洗い出し、フローチャートを作成
- 各作業にかかっている時間を測定
- 削減・簡略化できる部分を特定
- 新しいフローを試験的に実施
- 効果を検証し、必要に応じて修正
時短術を組み合わせて相乗効果を狙う
ここまで5つの時短術を紹介してきましたが、これらは単独で実施するよりも、組み合わせることで大きな効果を発揮します。
例えば、クラウド会計ソフトを導入(時短術4)した上で、エクセルのテンプレート(時短術3)と連携させれば、月次レポートの作成時間を大幅に短縮できます。また、紙の書類をデジタル化(時短術2)することで、クラウド会計ソフトへの取り込みもスムーズになります。
まとめ:小さな改善の積み重ねが大きな成果に
経理の残業を減らすには、一つの大きな改革よりも、小さな改善の積み重ねが効果的です。今回紹介した5つの時短術のうち、まずは取り組みやすいものから始めてみてください。
特にクラウド会計ソフトの導入は、初期の学習コストはかかりますが、長期的に見れば最も大きな時短効果が期待できます。マネーフォワード クラウド会計なら1ヶ月無料で試せるので、まずは実際に使ってみて、自社の業務にフィットするか確認してみるのもおすすめです。
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本記事で紹介したクラウド会計ソフトについて、もっと詳しく知りたい方は、「マネーフォワード クラウド会計」徹底ガイドをご覧ください。導入のメリットから具体的な操作方法まで、分かりやすく解説しています。