出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年7月8日
社内ポータル、プロジェクトの情報共有サイト、あるいはチームのナレッジベース。
手軽に作成できるGoogleサイトは、様々な場面で情報を集約・共有するためのハブとして活用されています。
しかし、これまでのGoogleサイトには、一つ大きな弱点がありました。
サイト内検索が、ページに直接書かれたテキストしか検索できなかったのです。
「あの情報は、確かサイトに埋め込んだPDF資料の中にあったはず…」
「先月の議事録ドキュメントから、特定のキーワードを探したい…」
こんな時、これまでは一度埋め込み先のファイルを開いて、その中で再度検索するという、二度手間が必要でした。
本日ご紹介するのは、そんなGoogleサイトの情報検索における長年の課題を解決する、待望のアップデートです。
何が変わった?検索対象が「ページ」から「ファイルの中身」へ
今回のアップデートにより、Googleサイトのサイト内検索機能が大幅に強化。ページに埋め込まれたファイルの中身まで、検索対象に含まれるようになります。
新たに対象となるのは、ビジネスシーンで頻繁に利用される以下のファイル形式です。
Google ドキュメント
Google スプレッドシート
Google スライド
PDFファイル
これにより、ユーザーはサイトの検索窓にキーワードを入力するだけで、探している情報がページのテキストにあろうと、埋め込まれたプレゼン資料の一枚のスライドにあろうと、あるいは数十ページにわたるマニュアルPDFの中にあろうと、一括で見つけ出すことが可能になります。
もう情報を見失わない!日本のビジネスシーンでの活用メリット
この「包括的検索」機能は、Googleサイトの利便性と価値を、新たなレベルへと引き上げます。
1. 社内ポータルが「真のナレッジベース」に進化
多くの企業で、社内規定や各種申請書、業務マニュアルといったドキュメントが、社内ポータルサイトにPDFやドキュメントとして埋め込まれています。これからは、社員はキーワードを検索するだけで、膨大な資料の中から必要な情報をピンポイントで探し出せます。
「あの申請はどうやるんだっけ?」と思った時に、関連部署に問い合わせる前に自己解決できるケースが増え、全社の生産性向上に繋がります。
2. プロジェクトサイトの情報検索性が劇的に向上
プロジェクトの進行中、共有サイトには議事録、設計書、進捗報告書など、様々なドキュメントが蓄積されていきます。
「確か、先月のA会議の議事録で、B案件について言及があったはず…」
こんな時も、サイト内検索で「B案件」と入力すれば、関連する議事録ドキュメントが瞬時にヒット。過去の経緯や決定事項を素早く確認でき、意思決定のスピードと質を高めます。
3. チームの「引き継ぎコスト」を削減
チーム内に蓄積されたノウハウや知見が、様々なドキュメントとしてサイトに埋め込まれている場合、新しいメンバーはその情報を探すのに苦労しがちです。検索機能が強化されることで、新メンバーはキーワードを頼りに、自ら必要な情報を探求し、キャッチアップしていくことができます。これにより、教育や引き継ぎにかかるコストを大幅に削減できます。
【重要】既存サイトでこの機能を有効にするには?
この便利な新機能の導入にあたり、サイトの管理者・編集者が知っておくべき重要なポイントがあります。
新規作成サイト:
何もしなくても、デフォルトでこの機能は有効になっています。既存サイト:
この機能を最も早く有効にするための推奨される方法は、サイトを「再公開」することです。サイトの編集画面から、公開ボタンを再度クリックするだけで、埋め込みファイルが新しい検索インデックスの対象となります。もし「再公開」しない場合でも、今後数ヶ月かけて、既存サイトにも自動的にこの機能は適用されていきますが、すぐに利用したい場合は「再公開」をお勧めします。
まとめ
Googleサイトの埋め込みファイル検索機能は、単なる利便性の向上に留まりません。それは、サイト内に散らばっていた情報の断片を繋ぎ合わせ、組織の「集合知」としての価値を最大化するための、重要なアップデートです。
探す手間から解放され、見つけ出す喜びに変わる。この新しい検索体験が、あなたのチームのコラボレーションを、よりスムーズで、よりインテリジェントなものに変えてくれるはずです。ぜひ、あなたのGoogleサイトを「再公開」して、その力を体感してみてください。