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AppSheetがAIで覚醒!写真やPDFからデータを自動抽出&分類する新機能が正式リリース

出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年7月16日

紙の領収書を一枚一枚手で入力する。
複雑なPDFの見積書から、必要な項目だけを抜き出して転記する。
顧客からの問い合わせメールを読み、内容に応じて「緊急」「通常」「質問」などと仕分ける。
こうした、定型的でありながらも、時間と手間のかかるデータ入力や分類作業。
もし、これらすべてをAIが自動でやってくれるとしたら…?

本日ご紹介するのは、現場の業務アプリを内製できるノーコードツール「AppSheet」が、その夢を現実にする、革命的なアップデートです。

何が変わった?AIタスク「抽出」と「分類」が正式に登場

プレビュー版として注目を集めていた、AppSheetのAI機能が、ついに一般提供開始となりました。これにより、AppSheet Enterprise Plusプランをご利用のユーザーは、作成したアプリの自動化フローの中に、**Geminiを搭載した新しい「AIタスク」**を組み込むことができるようになります。

今回、正式に利用可能になったのは、特に強力な以下の2つの機能です。

1. AIによるデータ「抽出(Extract)」
これは、画像やPDF、あるいは非構造化テキスト(長文のメモなど)の中から、AIが意味を理解して、必要な情報だけをキー情報として抜き出してくれる機能です。

  • 活用例:

    • 写真から情報を読み取る:
      スマホで撮影した名刺の写真から、「会社名」「氏名」「メールアドレス」を自動で抽出して、顧客リストに追加する。
      本の表紙を撮影するだけで、「タイトル」「著者名」を読み取って、蔵書管理アプリに登録する。

    • PDFからデータを抜き出す:
      取引先から送られてきたPDFの見積書や請求書をアップロードするだけで、「請求番号」「金額」「支払期日」といった項目を自動で抜き出し、経理システムに入力する。

    • テキストから要点を抽出:
      顧客からの長文のフィードバックコメントの中から、「製品名」「改善要望」「顧客満足度」に関連する部分だけを抽出して、分析用のデータとして整理する。

2. AIによるデータ「分類(Categorize)」
これは、テキストの内容をAIが解釈し、あらかじめ定義されたカテゴリに自動で仕分けしてくれる機能です。

  • 活用例:

    • 問い合わせの自動トリアージ:
      ヘルプデスクに届いた問い合わせメールの内容をAIが判断し、「技術的な質問」「契約に関する相談」「緊急の障害報告」といったカテゴリに自動で分類。適切な担当者に、適切な優先度でタスクを割り振ります。

    • 顧客の声の感情分析:
      アンケートの自由記述欄のコメントを、「肯定的」「否定的」「中立」といった感情で分類し、顧客満足度の傾向を分析します。

これらのAIタスクにより、これまで人間が目と手で行っていた、時間のかかる面倒な作業を、完全に自動化することが可能になります。

正式リリースに伴う追加の改善点

プレビュー期間中のフィードバックを受け、さらにいくつかの機能改善も行われています。

  • 関連テーブルからの情報も利用可能に:
    抽出や分類の際に、他のテーブルと連携した参照(REF)タイプの列も扱えるようになり、より複雑でリッチなデータの処理が可能になりました。

  • 非構造化テキストにも対応:
    入力データとして、画像やPDFだけでなく、スプレッドシート内の長文テキストデータなども直接指定できるようになりました。

  • AIクレジットの利用状況を可視化:
    管理者向けに、組織に付与されたAIクレジットのうち、どれだけが消費され、どのユーザーやアプリで利用されているかを詳細に確認できるダッシュボードが提供されます。

日本のビジネス現場にもたらすインパクト

このAppSheetのAI機能は、特に人手不足や生産性向上が課題となっている日本のビジネス現場に、大きな変革をもたらします。

  • 現場のDXが加速:
    経費精算、在庫管理、顧客対応など、あらゆる現場業務で発生する手作業を自動化。現場の担当者自身が、AIを組み込んだ高度な業務改善アプリを、専門知識なしで作成できるようになります。

  • データ入力ミスの撲滅:
    手作業による転記ミスや分類ミスがゼロになり、データの品質が向上。より正確なデータに基づいた、迅速な意思決定が可能になります。

  • 従業員の負担軽減と高付加価値業務へのシフト:
    単純作業から解放された従業員は、より創造的で、人間にしかできない付加価値の高い業務に集中することができます。

まとめ

AppSheetにGeminiの力が加わったことで、このツールは単なる「アプリ作成ツール」から、「AIを活用した業務プロセス改革プラットフォーム」へと、大きく進化を遂げました。

写真やPDFが、もはやただの画像や文書ではなく、構造化された「データ」に変わる。この魔法のような体験が、あなたの会社の生産性を、新たなレベルへと引き上げることは間違いありません。ぜひ、テンプレートアプリをコピーするところから、この未来の業務自動化を体験してみてください。