本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の情報を基に、2025年8月18日に作成されました。
Google Workspaceの最先端AI機能を余すところなく活用できる、最高峰のアドオン「Google AI Ultra for Business」。
この強力なツールを手にしたクリエイターやマーケター、コンテンツ制作者の皆さんは、日々、その驚異的な能力を実感していることでしょう。
特に、プロンプトからビデオストーリーを構築する「Flow」や、テキストと画像から新しい画像を生成する「Whisk」といった次世代AIツールは、これまで専門家でなければ不可能だった高度なクリエイティブ作業を、誰の手にも届くものへと変えてくれました。
しかし、そのパワフルさゆえに、「もっとたくさんビデオクリップを生成したいのに、クレジットの上限が…」「アイデアが溢れているのに、今月はもうWhiskを試せない…」といった、「もっと使いたい」という嬉しい悲鳴を上げていた方も少なくないのではないでしょうか。
この度、そんなクリエイターの尽きない創造意欲に応える、非常にエキサイティングなアップデートが発表されました。今回は、あなたのクリエイティブワークをネクストレベルへと引き上げる、2つの重要なニュースについて詳しく解説していきます。
ニュース1:AIクレジットの上限が、一気に「2倍」の25,000へ!
今回のアップデートで最もインパクトが大きいのが、Google AI Ultra for Businessユーザーに毎月付与される「AIクレジット」の上限が、これまでの12,500から、一気に2倍の「25,000」へと引き上げられるというニュースです。
そもそも「AIクレジット」とは?
AIクレジットは、FlowやWhiskといった、特に計算コストの高い高度な生成AI機能を利用する際に消費される、いわば「AI利用ポイント」のようなものです。ビデオのシーンを1つ生成したり、アニメーションを作成したりするたびに、一定量のクレジットが消費されます。
上限が2倍になることで、何が変わるのか?
答えは非常にシンプルです。これまでと同じ月額料金で、FlowやWhiskを使ったクリエイティブな作業を、単純に「2倍」多く行えるようになります。
ビデオストーリー制作ツール「Flow」での活用:
Flowを使って、製品のプロモーションビデオや、社内研修用のストーリーボードを作成しているとします。クレジットが倍増することで、より多くのシーンやクリップを試作できるようになります。様々なカメラアングル、異なるキャラクターの表情、多様な背景設定などを、コストを気にすることなく、思う存分試行錯誤できます。これにより、最終的なビデオのクオリティを、妥協なく追求することが可能になります。画像生成ツール「Whisk」での活用:
Whiskを使って、プレゼンテーション資料の挿絵や、SNS投稿用のユニークな画像を生成しているとします。クレジットが倍増することで、より多くのアイデアをビジュアルとして形にすることができます。「もう少しミニマルなスタイルで」「もっとサイバーパンクな雰囲気で」といったように、様々なバリエーションの画像を生成し、その中から最高の1枚を選び出す、といった贅沢な使い方が可能になります。
このクレジット上限の倍増は、単に利用量が増えるというだけでなく、クリエイターが「失敗を恐れずに、より大胆な挑戦をできる」環境を提供します。この心理的なハードルの低下こそが、これまで生まれなかったような、革新的なアイデアや表現を生み出す土壌となるのです。
【管理者・ユーザー向け補足情報】
クレジットのリセット日:
このアップデートに伴い、AIクレジットがリフレッシュされるタイミングが、毎月「1日」に統一されます。ユーザーへの影響:
特別な操作は不要です。Google AI Ultra for Businessのライセンスを持つすべてのユーザーの月間AIクレジット上限が、自動的に25,000に更新されます。
ニュース2:画像生成ツール「Whisk」が、日本を含む77カ国で新たに利用可能に!
もう一つのエキサイティングなニュースは、これまで一部の国でしか利用できなかった、実験的な画像生成ツール「Whisk」の提供国が、大幅に拡大されるというものです。
2025年8月19日から、日本を含む77の国と地域で、新たにWhiskが利用できるようになります。
「Whisk」とは、どんなツールなのか?
Whiskは、一般的なテキストからの画像生成(Text-to-Image)に加え、「画像」もプロンプト(指示)の一部として利用できる、非常にユニークでパワフルな画像生成ツールです。
例えば、
テキストプロンプト: 「宇宙服を着た猫」
画像プロンプト: (あなたが撮影した愛猫の写真)
と入力すると、Whiskはあなたの愛猫の特徴を捉えながら、それを宇宙服を着た姿の新しい画像として生成してくれます。
この「テキスト+画像」という組み合わせにより、単なるテキストプロンプトだけでは表現しきれない、より具体的で、パーソナルなニュアンスを含んだ、独創的な画像を創り出すことが可能になります。
日本のクリエイターにとってのインパクト
Whiskの日本での提供開始は、日本のGoogle Workspaceユーザーにとって、ビジュアルコンテンツ制作の可能性を大きく広げるものです。
マーケティング担当者:
自社の製品写真と「桜が舞う春の風景」というテキストを組み合わせて、日本市場向けの季節感あふれる広告ビジュアルを瞬時に作成できます。デザイナー:
クライアントから提供されたラフスケッチ(画像)と、「これを水彩画風のエレガントなイラストに」というテキストを組み合わせて、デザインの方向性を素早くビジュアル化し、提案できます。教育関係者:
歴史的な人物の肖像画(画像)と、「この人物が現代の渋谷を歩いている様子」というテキストを組み合わせて、生徒の興味を引きつける、ユニークな教材を作成できます。
Whiskは、最適化されているのは英語ですが、日本語を含む多くの言語をサポートしています。創造性とアイデアさえあれば、誰でもこれまで見たことのないような、新しいビジュアル表現を生み出すことができるのです。
まとめ
今回のGoogle AI Ultra for Businessに関するアップデートは、AIを活用してクリエイティブな仕事をするすべての人々にとって、まさに朗報と言えるでしょう。
AIクレジット上限の倍増:
創造の試行回数を2倍にし、クオリティへの妥協をなくす。Whiskの提供国拡大:
日本のユーザーも、テキストと画像を融合させた、次世代の画像生成を体験できる。
これらの強化により、Google Workspaceは、単なる生産性向上ツールから、ユーザーの創造性を解き放ち、新たな価値を生み出すための「クリエイティブ・プラットフォーム」へと、その存在感をさらに高めています。
Google AI Ultra for Businessをすでにお使いの方は、この増強されたパワーを存分に活用して、あなたのアイデアを次のレベルへと引き上げてください。そして、これまで導入を検討していた方は、この絶好の機会に、AIがもたらす無限の創造性の世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。