ExpressVPNを利用していると、プロトコルの設定画面で「TCP」や「UDP」という文字を目にしたことはありませんか。
これらは通信のルールのようなもので、どちらを選ぶかによってVPNの使い心地が大きく変わることがあります。
しかし、専門用語が並んでいるため、多くの人が「どちらを選べば良いのか分からない」と感じているのが現状です。
この記事では、ExpressVPNのプロトコル設定におけるTCPとUDPの違いと、あなたの利用目的に合わせた最適な選び方を、初心者にも分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたは自信を持って最適なプロトコルを選択し、ExpressVPNの性能を最大限に引き出せるようになるでしょう。
VPNプロトコルの基本:TCPとUDPとは?
まず、プロトコルとはコンピューター同士が通信する際の「お約束事」や「手順」のことです。ExpressVPNで選択できるOpenVPNプロトコルには、主に「TCP」と「UDP」という2つの方式が使われています。これらは同じ目的(データを送受信する)を持ちながら、その方法と特性が大きく異なります。
信頼性重視の「TCP」
TCP(Transmission Control Protocol)は、データの信頼性を最優先するプロトコルです。データを送る際に、相手に正しく届いたかを一つひとつ確認しながら通信を行います。例えるなら、荷物を送る際に「書留郵便」を利用するようなものです。途中でデータが欠けたり、順番が入れ替わったりした場合は、再送信を要求して完璧な状態でデータが届くことを保証します。
この丁寧な確認作業のため、通信速度はUDPに比べて少し遅くなる傾向があります。しかし、その分、非常に安定しており、データの欠損が許されない重要な通信(例:ファイルのダウンロード、メールの送受信、重要なWebサイトの閲覧など)に向いています。
スピード重視の「UDP」
一方、UDP(User Datagram Protocol)は、通信の速さを最優先するプロトコルです。TCPのような厳密な確認作業を行わず、データを一方的に送り続けます。これは「普通郵便」に似ており、多少のデータロスは気にせず、とにかく早く届けることを目的としています。
そのため、UDPはTCPよりも通信速度が速く、遅延が少ないという大きなメリットがあります。この特性から、リアルタイム性が求められる用途、例えばオンラインゲーム、ビデオ通話、高画質な動画ストリーミングなどに最適です。少しデータが欠けても映像や音声が致命的に途切れることは少ないため、速度が快適さを大きく左右する場面で真価を発揮します。
【利用シーン別】TCPとUDPの最適な選び方
TCPとUDPの基本的な違いを理解したところで、次にあなたの使い方に合わせた具体的な選び方を見ていきましょう。ExpressVPNのアプリでは、多くの場合「自動選択」が推奨されていますが、手動で設定を最適化することで、より快適なインターネット環境を構築できます。
ストリーミングやオンラインゲームには「UDP」がおすすめ
NetflixやYouTubeなどの動画を高画質で楽しみたい、またはApex LegendsやVALORANTのようなオンラインゲームでラグを最小限に抑えたい場合、迷わず「UDP」を選択しましょう。
UDPの高速なデータ転送は、読み込みのバッファリング(待機時間)を減らし、ゲーム中の遅延(ラグ)を軽減する効果が期待できます。特に、一瞬の判断が勝敗を分けるFPSゲームなどでは、UDPの恩恵を大きく感じられるはずです。ExpressVPNの独自プロトコルである「Lightway」もUDPをベースに開発されており、速度とセキュリティを両立させています。通常は「自動選択」にしておくと、このLightway(UDP)が選ばれることが多いです。
安定した接続が最優先なら「TCP」を選択
逆に、速度よりも接続の安定性や確実性が重要な場面では「TCP」が適しています。
- 公共のWi-Fiを利用する時: カフェや空港などの公共Wi-Fiは、接続が不安定なことがあります。TCPを選ぶことで、通信が途切れにくくなり、より安全にインターネットを利用できます。
– 重要なファイルを送受信する時: 仕事の重要なファイルや、サイズの大きいデータをダウンロードする際に、データの欠損を防ぎ、確実に送受信を完了させることができます。
– Webサイトが正常に表示されない時: UDPで接続している際に、一部のWebサイトの読み込みに失敗したり、表示が崩れたりする場合、TCPに切り替えることで問題が解決することがあります。
このように、通信の品質が求められるシーンではTCPが頼りになります。
ExpressVPNの「自動選択」と手動設定の使い分け
ExpressVPNのプロトコル設定には「自動選択」というオプションがあります。これは、2025年11月時点の環境において、ユーザーのネットワーク状況に応じて最適なプロトコルを自動で選んでくれる非常に賢い機能です。ほとんどのユーザーは、普段はこの「自動選択」のまま利用するのが最も簡単で効率的です。
「自動選択」のメリット
「自動選択」は、ExpressVPNが開発した最新プロトコル「Lightway」を優先的に利用します。LightwayはUDPの速度とTCPの信頼性の良い部分を兼ね備え、さらに高いセキュリティレベルを実現しています。そのため、日常的なブラウジングから動画視聴まで、幅広い用途で高いパフォーマンスを発揮します。
あえて手動で設定するケースとは?
では、どのような時に手動でTCPやUDPを選ぶべきなのでしょうか。それは、特定の状況下で接続に問題が発生した場合です。
- 特定のサービスに繋がらない: UDPでは接続できない特定の社内ネットワークやサービスがある場合、TCPに切り替えることで接続できることがあります。
– 通信規制が厳しい国での利用: 一部の国ではVPNの通信が検知され、ブロックされることがあります。そのような場合、TCP(特にポート443を使用する設定)にすることで、通常のHTTPS通信に偽装し、ブロックを回避しやすくなることがあります。これは、より高度な使い方ですが、海外渡航時には非常に有効な手段となり得ます。
基本は「自動選択」に任せ、もし何か問題が発生したら「手動で切り替えてみる」というスタンスが、ExpressVPNを賢く使うコツと言えるでしょう。
まとめ:あなたの使い方に最適なプロトコルを選ぼう
今回は、ExpressVPNのプロトコル設定におけるTCPとUDPの選び方について解説しました。要点をまとめると以下のようになります。
- 速度重視なら「UDP」: ストリーミング、オンラインゲーム、ビデオ通話に最適。
– 安定性重視なら「TCP」: 重要なファイルの送受信、不安定なネットワークでの利用に最適。
– 普段使いなら「自動選択」: ほとんどの状況で最高のパフォーマンスを発揮する「Lightway」が選ばれるため、基本はこれでOK。
もしExpressVPNの基本的な使い方や設定方法から詳しく知りたい方は、私たちの総合ガイド「【2025年最新版】ExpressVPNとは?使い方・料金・評判を徹底解説!始め方ガイド」もぜひ参考にしてください。より詳細な情報があなたを待っています。
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