Airbnbや民泊ビジネスのオーナーにとって、日々の売上管理や経費計算は頭の痛い問題ではないでしょうか。
特に、複数の予約サイトからの入金、プラットフォームごとに異なる手数料、そして清掃費や光熱費といった多様な経費。
これらを手作業で管理するのは非常に手間がかかり、ミスも起こりがちです。
その結果、確定申告の時期に慌ててしまい、本来受けられるはずの控除を見逃してしまうケースも少なくありません。
しかし、ご安心ください。
会計ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」を活用すれば、こうした複雑な会計業務を劇的に効率化できます。
この記事では、Airbnbや民泊オーナーがマネーフォワードを使って、どのように売上と経費をスマートに管理し、確定申告をスムーズに進めることができるのか、具体的な仕訳例や経費計上のルールを交えながら徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたは会計業務の悩みから解放され、より質の高いゲスト対応や事業拡大に集中できるようになるでしょう。
なぜAirbnb・民泊の売上管理にマネーフォワードが最適なのか？
数ある会計ソフトの中で、なぜ特に「マネーフォワード クラウド確定申告」がAirbnbや民泊のオーナーにおすすめなのでしょうか。その理由は、民泊特有の複雑な収支構造をシンプルに管理できる、優れた機能性にあります。ここでは、マネーフォワードが最適である3つの主要な理由を掘り下げていきます。
複数の予約サイトからの入金を一元管理
多くの民泊オーナーは、集客力を高めるためにAirbnbだけでなく、Booking.com、楽天トラベル、Vrboなど複数の予約サイト（OTA）を活用しています。しかし、プラットフォームが増えるほど、入金管理は煩雑になります。それぞれのサイトから異なるタイミングで、異なる手数料が引かれて入金されるため、全体像を把握するのが困難です。
マネーフォワード クラウド確定申告の最大の強みは、銀行口座やクレジットカードとの強力な連携機能です。一度設定すれば、各プラットフォームからの入金履歴を自動で取得し、帳簿に反映してくれます。これにより、「どのサイトから、いつ、いくら入金されたか」を手入力で確認・記録する作業が不要になり、大幅な時間短縮と入力ミス防止につながります。複数の収益源を一つのダッシュボードで可視化できるため、経営状況の把握も容易になります。
手数料や海外送金など複雑な売上計上を自動化
Airbnbをはじめとする海外のプラットフォームでは、「宿泊料総額からサービス手数料が差し引かれた金額」が円建てで振り込まれるのが一般的です。会計の原則（総額主義）では、手数料が引かれる前の金額を「売上高」として計上し、差し引かれた手数料を「支払手数料」として経費計上する必要があります。これを手作業で毎回計算し直すのは非常に面倒です。
マネーフォワードには「自動で仕訳ルール」を作成する機能があります。例えば、「Airbnbからの入金」という取引明細に対して、「売上高10,000円、支払手数料300円」といった複合仕訳のルールを一度登録しておけば、次回以降、同様の取引が発生した際に自動で適切な仕訳を行ってくれます。為替レートの変動がある場合でも、テンプレートを元に金額を修正するだけで済むため、複雑な計算から解放されます。
スマホアプリでいつでもどこでも収支を確認
民泊運営は、ゲスト対応や清掃、備品の買い出しなど、施設の内外を問わず常に動き回ることが多いビジネスです。PCの前に座ってじっくり経理作業をする時間を確保するのは難しいかもしれません。
マネーフォワードは高機能なスマートフォンアプリを提供しており、これが多忙なオーナーにとって強力な味方となります。例えば、備品を購入した際のレシートをスマホのカメラで撮影するだけで、日付や金額を読み取り、経費として簡単に登録できます。また、移動中や清掃の合間に、アプリを開いてリアルタイムの収支状況を確認することも可能です。この機動性の高さにより、経費の計上漏れを防ぎ、いつでも最新の経営状態を把握できる安心感を得られます。
【実践】マネーフォワードを使ったAirbnb売上の具体的な仕訳方法
理論は分かっても、実際の仕訳となると戸惑う方もいるでしょう。ここでは、マネーフォワード クラウド確定申告を使って、Airbnbの売上を具体的にどのように登録していくのか、ステップ・バイ・ステップで解説します。これを真似するだけで、正確な帳簿付けが可能です。
基本的な売上（宿泊費）の計上方法
まず、最も基本となる宿泊費の売上が銀行口座に入金された際の処理です。例えば、ゲストが1泊し、宿泊費として15,000円が振り込まれたとします。（ここでは手数料は一旦無視します）
マネーフォワードに連携された銀行口座に「15,000円」の入金履歴が表示されたら、その取引を選択し、勘定科目を「売上高」として登録します。仕訳は以下のようになります。
- 借方：普通預金 15,000円
- 貸方：売上高 15,000円
マネーフォワードでは、取引明細を選んで勘定科目をプルダウンから選択するだけなので、簿記の知識がなくても直感的に操作できます。
重要！Airbnbの手数料（支払手数料）の処理
ここが民泊会計の最重要ポイントです。Airbnbからの入金は、宿泊費の総額からサービス手数料（通常3%程度）が差し引かれています。例えば、宿泊費総額が10,000円で、手数料300円が引かれ、口座に9,700円が振り込まれたケースを考えます。
この場合、売上は9,700円ではなく、10,000円として計上しなければなりません。そして、手数料の300円は「支払手数料」という経費として扱います。マネーフォワードの「複合仕訳」または「振替伝票」機能を使うと、これを1つの取引としてきれいに登録できます。
【仕訳例】
- 借方：普通預金 9,700円
- 借方：支払手数料 300円
- 貸方：売上高 10,000円
この仕訳を「自動で仕訳」ルールとして登録しておけば、次回から「Airbnbからの入金」があった際に、自動でこの形式が適用され、手動で修正するのは金額部分のみとなります。これにより、正確な売上と経費を把握でき、節税にも繋がります。
返金やキャンセル料の会計処理
民泊運営では、ゲスト都合のキャンセルや、何らかのトラブルによる返金が発生することもあります。これらの会計処理も正しく行いましょう。
【全額返金した場合】
一度計上した売上を取り消す処理が必要です。例えば、10,000円の売上を返金した場合、元の仕訳の逆の仕訳を行います。
- 借方：売上高 10,000円
- 貸方：普通預金 10,000円
【キャンセル料を受け取った場合】
キャンセルポリシーに基づきキャンセル料を受け取った場合、これは事業の売上に付随する収入なので「雑収入」として計上するのが一般的です。ただし、実質的に宿泊料の一部と見なせる場合は「売上高」に含めても問題ありません。例えば、5,000円のキャンセル料が入金された場合、
- 借方：普通預金 5,000円
- 貸方：雑収入 5,000円
このように、イレギュラーな取引もしっかり記録しておくことが、正確な確定申告の基礎となります。
民泊運営で間違いやすい経費計上の重要ルール
売上を正しく計上することと同じくらい重要なのが、経費を漏れなく正確に計上することです。経費を適切に計上できれば、課税対象となる所得を抑え、結果的に税金の支払額を減らすことができます。ここでは、民泊オーナーが特に間違いやすい経費の計上ルールについて、具体的な勘定科目とともに解説します。
清掃費（クリーニング代）の計上タイミング
ゲストのチェックアウト後に発生する清掃費は、民泊運営における主要な経費の一つです。この計上方法は、清掃を誰が行うかによって異なります。
- 清掃業者に外注した場合：
業者に支払った費用は「外注費」または「支払手数料」として計上します。例えば、業者に1回5,000円を支払った場合、仕訳は「外注費 5,000円 / 現金 5,000円」となります。定期的に依頼している場合は、請求書や領収書を必ず保管しておきましょう。 - 自分で清掃した場合：
自分で清掃した場合、自分の労働時間に対して給料のような形で経費を計上することはできません。しかし、清掃のために購入した洗剤、スポンジ、ゴミ袋などの費用は「消耗品費」として計上できます。また、清掃のために電車や車で移動したのであれば、その交通費は「旅費交通費」として認められます。コインランドリーでリネン類を洗濯・乾燥させた費用も経費になります。これらの小さな経費も、積み重なると大きな金額になるため、レシートをしっかり管理し、マネーフォワードにこまめに入力する習慣をつけましょう。
Wi-Fiや光熱費などの按分計算
自宅の一部を民泊として貸し出している「自宅兼民泊」の場合、家賃や水道光熱費、通信費（Wi-Fi代）などの費用は、事業で使用した分と私生活で使用した分に分ける必要があります。この手続きを「家事按分（かじあんぶん）」と言います。
按分の基準は、客観的に説明できる合理的なものである必要があります。例えば、以下のような基準が一般的です。
- 家賃：全体の床面積のうち、民泊専用スペースが占める面積の割合で按分します。（例：家全体が80㎡で、民泊用の部屋が20㎡なら、20㎡ / 80㎡ = 25%を経費とする）
- 水道光熱費・通信費：民泊として貸し出した日数や、事業用コンセントの数、使用時間などを基に按分します。（例：月の半分を貸し出しているなら50%を経費とする、など）
どのくらいの割合にするか悩むかもしれませんが、2025年12月時点の税務慣行では、事業での使用実態を合理的に説明できれば問題ありません。マネーフォワード クラウド確定申告には、この家事按分を簡単に行える機能も搭載されており、一度割合を設定すれば、自動で経費額を計算してくれます。
ウェルカムギフトやアメニティの勘定科目
ゲスト満足度向上のために提供するウェルカムドリンクやお菓子、室内に常備するシャンプー、歯ブラシ、タオルなどのアメニティ類も、もちろん経費として計上できます。
これらの勘定科目は主に「消耗品費」となります。ゲストのために特別に購入した物品であり、事業運営に直接必要な費用だからです。高価なワインや特産品など、単価が高いギフトを提供する場合は「接待交際費」として計上することもありますが、一般的なアメニティであれば消耗品費で問題ないでしょう。購入時のレシートやクレジットカード明細を忘れずに保管し、マネーフォワードのカメラ入力機能などを活用して効率的に登録しましょう。
マネーフォワードで確定申告を完結させるための最終チェック
日々の売上と経費をマネーフォワードにコツコツ入力してきたら、いよいよ最終ゴールである確定申告です。マネーフォワード クラウド確定申告を使えば、申告書類の作成から提出まで、驚くほどスムーズに進めることができます。ここでは、確定申告を完璧に終わらせるための最終チェックポイントを見ていきましょう。
収支レポートで年間の経営状況を分析
確定申告書類を作成する前に、ぜひ活用したいのがマネーフォワードの「レポート・分析機能」です。この機能を使えば、年間の売上推移、経費の内訳、利益率などがグラフで分かりやすく可視化されます。
例えば、「夏休み期間は売上が伸びるが、冬は落ち込む」「水道光熱費が想定より高い月がある」といった経営の傾向や課題を発見できます。これは、単に税金を計算するためだけでなく、来年度以降の料金設定の見直しや、経費削減の戦略を立てるための貴重なデータとなります。確定申告は、1年間のビジネスの成績表です。この機会にしっかりと経営状況を振り返り、より収益性の高い民泊運営を目指しましょう。
確定申告書類の作成と提出方法
日々の仕訳データが正確に入力されていれば、確定申告書類の作成はほぼ自動で完了します。マネーフォワードの確定申告メニューに進み、画面の指示に従っていくつかの質問に答えるだけで、以下の重要な書類が自動的に生成されます。
- 確定申告書B
- 青色申告決算書（または収支内訳書）
作成された書類の内容（売上、経費、所得控除など）を最終確認し、問題がなければ提出ステップに進みます。提出方法は、印刷して税務署に郵送または持参する方法と、e-Tax（電子申告）を利用する方法があります。e-Taxを利用すれば、税務署に行かなくても自宅から申告が完了し、さらに青色申告の場合は控除額が最大65万円になるという大きなメリットがあります。マネーフォワードはe-Taxにも完全対応しているため、ぜひ活用をおすすめします。
迷ったら専門家に相談！連携機能の活用
「按分の割合は本当にこれで良いのか？」「この経費は認められるだろうか？」など、会計処理に少しでも不安が残る場合は、税理士などの専門家に相談するのが賢明です。マネーフォワードには、会計データを税理士と簡単に共有できる機能が備わっています。
この機能を活用すれば、税理士はあなたの帳簿データをリアルタイムで確認し、的確なアドバイスをしてくれます。わざわざ資料を印刷して持参する必要もなく、スムーズに連携が取れるため、修正や相談も効率的です。初めての確定申告で不安な方や、より専門的な節税対策をしたい方は、専門家への相談も視野に入れると良いでしょう。
マネーフォワード クラウド確定申告のより詳しい使い方や料金プラン、導入事例については、【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは？使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説の記事で網羅的に解説していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。
まとめ：会計業務を自動化し、民泊経営を次のステージへ
本記事では、Airbnbや民泊のオーナーが「マネーフォワード クラウド確定申告」を活用して、複雑な売上管理や経費計上を効率化し、スムーズに確定申告を乗り切るための具体的な方法を解説しました。
複数の予約サイトからの入金管理、手数料の自動仕訳、家事按分といった民泊特有の会計処理も、マネーフォワードを使えば驚くほどシンプルになります。日々の会計業務から解放されることで、あなたはより多くの時間をゲストへのおもてなしや事業の成長戦略に使うことができるようになるはずです。
手作業での帳簿付けや確定申告に毎年悩まされているのであれば、それは非常にもったいないことです。テクノロジーの力を借りて会計業務を自動化し、あなたの民泊ビジネスをさらに飛躍させてみませんか。
マネーフォワード クラウド確定申告には、使用感を試せる無料プランも用意されています。まずは気軽に始めてみて、その圧倒的な利便性を体感してみてください。健全で効率的な経営体制を築くための、最高のパートナーとなるでしょう。