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【Google発】AI技術の現状と責任ある開発について

今回は、2024年5月14日のGoogle I/Oで発表されたGoogleが開発を進めるAI技術の現状と、その責任ある開発について、解説していきたいと思います。

 

近年、AIは目覚ましい進化を遂げ、私たちの日常生活から、より高度な専門分野にいたるまで、様々な場面で活躍しています。

例えば、毎日のタスク管理をAIがサポートしてくれたり、創造的な活動や生産性向上に役立ったりと、AIの可能性は無限に広がっています。

Googleでは、画像や動画、音声など、複数の情報を組み合わせて理解する「マルチモダリティ」、長文の文章を理解し、文脈に沿った応答を可能にする「ロングコンテキスト」、そしてユーザーの指示に従って様々なタスクを実行する「エージェント」といった、最先端のAI技術を開発しています。

これらの技術革新により、AIは人々の生活をより豊かに、そして便利にするための大きな可能性を秘めているのです。

 

しかし、あらゆる新しい技術と同様に、AIにもリスクや課題が存在します。AI技術が進化し、その利用範囲が広がるにつれて、予期せぬ問題が発生する可能性も否定できません。

Googleでは、AI開発において、そのリスクと課題に真摯に向き合い、責任ある開発を推進しています。

具体的には、AIの安全性と倫理性に関する独自の原則を定め、ユーザーやパートナー企業、そして社内の研究者からのフィードバックを常に収集し、改善に努めています。AIを責任を持って開発するということは、リスクを最小限に抑えながら、人々や社会にとっての利益を最大化することに他なりません。

 

では、実際にどのような取り組みを行っているのか、具体的に見ていきましょう。

AIモデルの安全性向上

まず、AIモデルの安全性向上のため、Googleでは「レッド teaming」と呼ばれる業界標準の手法を用いています。これは、開発したAIモデルを敢えて攻撃し、脆弱性を洗い出すことで、問題点の早期発見と改善につなげるというものです。

さらに、Google DeepMindが開発したAlphaGoのようなゲームAIの技術を応用し、「AI支援型レッド teaming」と呼ばれる最先端技術の開発にも取り組んでいます。これは、AI同士を競わせることで、レッド teamingの能力を向上させ、より広範囲な脆弱性の発見を可能にするという画期的な技術です。

また、社内のセキュリティ専門家や、学術界、市民団体など、外部の専門家からも積極的に意見を聞き、サイバーセキュリティ上の脅威から、化学物質や生物兵器といった危険な分野における潜在的なリスクまで、様々なリスクを特定し、対策を講じています。

人間による洞察力とAI技術を組み合わせた安全性テストを実施することで、より正確で信頼性が高く、安全なAIモデルと製品の開発を目指しています。特に、音声合成技術の進化により、AIとのコミュニケーションがより人間らしく自然なものになる中で、悪用や倫理的な問題に対する対策はますます重要となっています。

AIの悪用防止

Googleでは、AIモデルの悪用を防止するための新たなツールの開発にも力を入れています。例えば、「Imagen 3」や「Veo」は、よりリアルな画像や動画を生成できるAI技術ですが、悪意を持ったユーザーによって偽情報拡散などに悪用される可能性も懸念されます。

そこで、Googleでは昨年、「SynthID」と呼ばれるツールを開発しました。これは、AIが生成した画像や音声に、人間の目には見えないウォーターマークを埋め込むことで、容易に識別できるようにするというものです。

そして今回、SynthIDを進化させ、テキストと動画にも対応できるようになりました。これは、最先端のウォーターマーク技術を駆使したもので、今後、Gemini、Imagen、Lyria、VeoといったGoogleの最新AIモデルにも統合していく予定です。

また、「Responsible Generative AI Toolkit」という開発者向けツールキットも提供しています。これは、開発者が責任あるAI開発を容易に行えるようにするためのツールキットで、今後、SynthIDのテキストウォーターマーク機能も追加される予定です。

さらに、AdobeやMicrosoft、スタートアップ企業など、様々な企業と協力し、「C2PA」という団体を通じて、デジタルメディアの透明性を向上させるための標準規格の策定と普及にも取り組んでいます。

人類社会への貢献

責任あるAI開発においては、リスクへの対策と同時に、AIをどのように活用して人々や社会に貢献していくかという視点も重要です。

GoogleのAI技術は、既に様々な分野で社会貢献活動に活用されています。例えば、「AlphaFold」は、190カ国、180万人以上の科学者が利用しており、難病の治療法開発など、様々な研究に役立てられています。また、80カ国以上で洪水予測に活用されたり、「Data Commons」を通じて国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成状況を可視化するプロジェクトにも貢献しています。

特に、ジェネレーティブAIは、世界中の情報や知識へのアクセスを容易にし、教育分野に革命をもたらす可能性を秘めています。既に何十億人もの人々が、日々の学習にGoogleのサービスを利用しています。ジェネレーティブAIは、一人ひとりに合わせた個別指導や、教師をサポートする教育アシスタントなど、教育の在り方を根底から変える可能性を秘めているのです。

Googleでは、教育分野に特化した新しいAIモデル「LearnLM」を発表しました。LearnLMは、Geminiをベースに、教育に関する研究成果を取り入れて開発されたAIモデルで、よりパーソナルで魅力的な学習体験を提供します。今後、Google検索、Android、Gemini、YouTubeなど、様々なGoogle製品に搭載される予定です。

例えば、Geminiアプリには、「Learning Coach」という学習支援機能が搭載されます。これは、ユーザーの学習を段階的にサポートし、単に答えを教えてくれるのではなく、理解を深めるための練習問題や記憶術を提供してくれる機能です。

また、YouTubeでは、LearnLMを活用して、教育動画をよりインタラクティブにする機能が導入されています。視聴者は、動画の内容に関する質問をしたり、詳しい説明を受けたり、クイズに挑戦したりすることができます。この機能は、既に一部のAndroidユーザー向けに提供が開始されています。

Googleは、LearnLMを自社製品だけでなく、より広範囲に展開していくために、コロンビア大学ティーチャーズカレッジ、アリゾナ州立大学、Khan Academyといった教育機関や専門家と連携し、LearnLMの機能向上に取り組んでいます。

また、MIT Raiseと共同で、教育者がジェネレーティブAIをより深く理解し、活用するためのオンラインコースを開発しました。さらに、Google Classroomでは、教師がより簡単に授業計画を作成したり、生徒一人ひとりのニーズに合わせた授業内容にカスタマイズしたりできるよう、LearnLMを活用した新しい機能の開発を進めています。

未来への展望

AI技術は、かつてはSFの世界の話でしたが、今や現実のものとなり、人々の生活に欠かせないものになりつつあります。Googleは、AI技術の可能性を信じ、責任ある開発を通じて、人々の生活をより豊かに、そして世界をより良い場所にするために、これからも挑戦を続けていきます。

本日ご紹介した内容は、ほんの一例に過ぎません。AI技術は日々進化しており、その可能性は無限に広がっています。Googleは、皆さんと共に、AI技術の未来を創造していくことを楽しみにしています。