この記事は https://workspaceupdates.googleblog.com/ の記事をもとに作成しています。
元記事の作成年月日:2026年2月25日
日本のGoogle Workspaceユーザーの皆様、そしてこれからGoogle Workspaceの導入を検討されている皆様、こんにちは。
社内の情報共有や業務マニュアルの作成において、テキストから「動画」へとコミュニケーションの比重を移している企業が急増しています。
そんな中、Googleが提供する動画作成・編集アプリ「Google Vids」は、スライドを作成するような手軽さで誰でもプロ並みの動画を作れるツールとして、ビジネス現場で大きな注目を集めています。
しかし、これまでのGoogle Vidsには「動画の長さは最大10分まで」という制限があり、じっくりと詳細な内容を伝えたい場合には、少し物足りなさを感じることもありました。
今回Googleから発表されたのは、まさにその課題を解決する、Google Vidsの「収録・編集時間の制限拡大」に関する非常に嬉しいアップデートです。
このアップデートにより、一つの動画プロジェクトの最大時間が従来の3倍である「30分」に延長され、さらに長時間の外部動画データの読み込みも可能になりました。
本記事では、この時間制限拡大の具体的な詳細と、それが私たちのビジネスや教育の現場にどのようなメリットをもたらすのかを分かりやすく解説いたします。
社内研修のオンライン化や、全社集会などの動画活用を推進している担当者の方は、ぜひ最後までお読みいただき、今後のコンテンツ制作にお役立てください。
動画コミュニケーションの枠を広げる3つの制限緩和
今回のアップデートの核心は、Google Vidsを利用する際の「長さ(時間)」の制限が大幅に引き上げられたことです。これにより、より包括的でリッチな動画コンテンツを柔軟に作成できるようになります。具体的には、以下の3つのポイントで制限が拡大されています。
1. Vidsプロジェクト全体の長さが「30分」へ
これまで、Google Vidsで作成して書き出せる動画の最終的な長さは、最大で「10分」に制限されていました。10分という時間は、簡潔な進捗報告や短い案内には適していましたが、詳細な手順を説明するマニュアル動画としては短すぎるケースがありました。今回のアップデートにより、作成できるプロジェクトの最大長が一気に「30分」へと引き上げられました。これにより、より深い内容の解説動画を一つのファイルとして完結させることができます。
2. Vidsスタジオでの直接録画・録音も「30分」へ
Google Vidsには、パソコンのカメラとマイクを使って、自分の顔や声を直接録画・録音できる「レコーディングスタジオ機能」が備わっています。これまでは、この機能で一度に収録できる長さも制限されていましたが、今後は最大30分間カメラを回し続けることができるようになります。長時間の語り掛けや、画面共有をしながらのデモンストレーションを、途中で途切れることなく一発撮りで収録可能です。
3. 外部動画のインポート上限が「95分(または4GB)」へ
スマートフォンや別のビデオカメラで撮影した動画ファイルや、ZoomやGoogle Meetで録画した会議データなどをVidsに取り込む(インポートする)際の制限も、驚くほど大幅に緩和されました。
なんと、最大95分(またはファイルサイズ4GBまで)の長尺の動画クリップや音声クリップを、そのままGoogle Vidsに読み込むことができるようになります。
【重要な注意点】
95分までの長いクリップをインポートすること自体は可能ですが、Google Vidsの「すべての編集機能(カット、エフェクト追加など)」をそのクリップに対してフルに適用するためには、Vidsの編集画面上でそのクリップの長さを30分以下にトリミング(切り詰め)して短くする必要があります。つまり、「1時間半の録画データを取り込んでおき、その中から必要な20分間だけを切り抜いて編集し、動画資料を完成させる」といった使い方が想定されています。
なぜ「動画の長さ」の拡大が重要なのか?(ビジネスメリット)
動画が職場での知識共有ツールとして定着するにつれ、システム側の「時間の制約」によってストーリーが中断されてしまうことは、大きなストレスとなります。今回の制限緩和は、エンドユーザー(動画の作成者)と、IT管理者(セキュリティ担当者)の双方に大きな恩恵をもたらします。
エンドユーザーの皆様にとってのメリット
10分から30分へ拡大したことで、動画の活用シナリオが一気に広がります。
- 詳細な社内研修(ディープダイブ・トレーニング):新入社員向けのシステム操作説明など、どうしても15〜20分程度の時間が必要な研修動画を、複数本に分割することなく1本の見やすい動画にまとめることができます。
- 長期間のプロジェクトの事後検証(ポストモルテム):複雑なプロジェクトを振り返り、成功要因や反省点をチーム全体に共有する際、背景やコンテキスト(文脈)を省略せずにしっかりと語ることができます。
- 全社集会(タウンホールミーティング)のハイライト作成:1時間以上ある社長のメッセージや全社集会の録画データをそのままVidsにインポートし、重要な発表のパートだけを30分以内に切り抜いて全社員に共有する、といった作業がブラウザ上だけで完結します。
IT管理者(セキュリティ担当者)にとってのメリット
実は、このアップデートは組織のセキュリティ向上にも大きく貢献します。
これまで、長すぎる動画をGoogle Vidsで使いたい場合、ユーザーは無料のオンライン動画圧縮ツールや、会社が認可していない外部の動画編集ソフト(シャドーIT)を使って、事前に動画を短くカットしたりファイルサイズを小さく(圧縮)したりする必要がありました。
未承認の外部ツールに社外秘の会議動画をアップロードすることは、情報漏洩の深刻なリスクとなります。今回、Google Vidsが直接95分・4GBまでの大きなファイルを受け入れられるようになったことで、ユーザーが外部ツールに頼る必要がなくなり、組織の大切なデータが安全なGoogle Workspace環境内に留まるため、コンプライアンスの観点からも非常に安全なワークフローが実現します。
ご利用の準備と展開スケジュール
この素晴らしいアップデートを利用するために、特別な設定は必要ありません。
管理者およびエンドユーザーの設定
Google Workspaceの管理者様が管理コンソールで有効化などの操作を行う必要はありません。また、エンドユーザー側でも設定を変更する必要はなく、機能が展開され次第、自動的に長い動画の作成やインポートが可能になります。
詳細な仕様については、Google公式ヘルプセンターの「Google Vids のストレージ、オブジェクト、バージョン履歴の制限」をご参照ください。
展開スケジュール
機能の展開スケジュールは、ご利用のGoogle Workspaceドメインの設定(即時リリースか計画的リリースか)によって異なります。
- 即時リリースドメインをご利用のお客様:
2026年3月3日よりフルロールアウトが開始されます(すべてのユーザーの環境に機能が表示されるまで1〜3日程度かかります)。 - 計画的リリースドメインをご利用のお客様:
2026年3月17日より段階的なロールアウトが開始されます(機能が完全に展開されるまで最大15日程度かかります)。
対象となるユーザーエディション
この機能は、特定の上位エディションに限定されません。
すべてのGoogle Workspaceをご利用のお客様、Google Workspace Individualをご契約の個人事業主様、および個人のGoogleアカウント(無料版)をご利用のユーザー様が対象となります。どなたでも、より長くて表現力豊かな動画作成をお楽しみいただけます。
まとめ:ストーリーを途切れさせない、新しい表現のステージへ
本日は、Google Vidsの動画作成、録画、インポートの制限時間が大幅に拡大されたアップデートについて解説いたしました。
10分から30分への拡大は、単なる数字の増加ではありません。それは、伝えたいメッセージを無理に圧縮したり、複数のファイルに細切れにしたりすることなく、作成者の意図した通りにストーリーを紡ぐことができる「自由なキャンバス」が提供されたことを意味します。また、外部の編集ソフトを介さずに、Google Workspaceというセキュアな環境の中だけで動画編集が完結することは、企業にとって計り知れない価値があります。
動画制作のハードルを劇的に下げるGoogle Vidsは、今回のアップデートでさらに実用的なビジネスツールへと進化を遂げました。すでにGoogle Workspaceをご利用の皆様は、ぜひ30分の余裕を活かした充実したコンテンツ作成に挑戦してみてください。
そして、これからクラウドツールの導入を検討されている方は、こうした直感的でセキュアな動画コミュニケーション基盤が標準で備わっているGoogle Workspaceのポテンシャルを、ぜひご自身のビジネスで体感していただければ幸いです。
