「海外送金の手数料は3,000円です」
こう聞いて安心していませんか?
実は、表示されている手数料以外に「隠れコスト」が存在することをご存知でしょうか。
この隠れコストを知らないために、多くの人が知らず知らずのうちに余計なお金を支払っているのです。
私も以前は気づいていませんでした。
海外在住の家族への送金や、海外のサービスへの支払いで、表示されている手数料だけを見て「まあ、こんなものか」と思っていたのです。
しかし、ある時ふと計算してみると、実際に相手が受け取った金額が予想よりもかなり少ないことに気づきました。
そこで初めて「隠れコスト」の存在を知ったのです。
為替レートの「隠れコスト」とは何か?
隠れコストとは、実際の為替レート(ミッドマーケットレート)と、銀行や送金サービスが提示する為替レートの差額のことです。
例えば、今日の実際の為替レートが1ドル=150円だとしましょう。
しかし、銀行で両替すると1ドル=153円と提示されることがあります。
この3円の差額が「隠れコスト」なのです。
「たった3円?」と思うかもしれません。
しかし、1,000ドル送金する場合、3,000円も余計に支払うことになります。
年間で数回送金すれば、簡単に1万円以上の差額になってしまうのです。
なぜ「隠れ」コストと呼ばれるのか
この為替レートの差額が「隠れ」コストと呼ばれる理由は、多くの金融機関がこの差額を明確に説明しないからです。
「送金手数料3,000円」とは大きく表示されていても、為替レートに含まれる手数料については小さく書かれているか、まったく説明されていないことが多いのです。
実際にどれくらい損をしているのか?具体例で検証
実際の例を見てみましょう。
アメリカ在住の息子に生活費として毎月10万円を送金するケースで計算してみます。
銀行Aの場合
- 送金手数料:4,000円
- 為替レート:1ドル=153円(実際のレートは150円)
- 送金額:100,000円
計算すると:
– 手数料を引いた送金可能額:96,000円
– 受取額:96,000円 ÷ 153円 = 627.45ドル
実際のレートで計算した場合
もし実際のレート(1ドル=150円)で送金できたら:
– 96,000円 ÷ 150円 = 640ドル
つまり、為替レートの差だけで12.55ドル(約1,883円)も損をしていることになります。
年間で計算すると:
– 送金手数料:4,000円 × 12回 = 48,000円
– 為替レートの隠れコスト:1,883円 × 12回 = 22,596円
– 合計:70,596円
表示されている送金手数料だけでなく、隠れコストを含めると年間7万円以上も余計に支払っていることになるのです。
隠れコストが発生する仕組み
では、なぜこのような隠れコストが発生するのでしょうか?
1. 金融機関の収益源
銀行や送金サービスにとって、為替レートの差額は重要な収益源です。
送金手数料を低く見せながら、為替レートで利益を確保しているのです。
2. 複雑な仕組みで分かりにくい
為替レートは常に変動しているため、一般の人には「今のレートが適正かどうか」を判断することが難しいです。
この複雑さを利用して、隠れコストが設定されているのです。
3. 比較が困難
各金融機関で為替レートの表示方法が異なるため、単純に比較することが難しくなっています。
そのため、多くの人が「いつも使っている銀行だから」という理由で、隠れコストに気づかないまま利用し続けているのです。
隠れコストを見抜く方法
では、どうすれば隠れコストを見抜けるのでしょうか?
以下の方法を試してみてください。
1. ミッドマーケットレートを確認する
GoogleやXE.comなどで「USD JPY」と検索すると、現在の実際の為替レート(ミッドマーケットレート)が表示されます。
これと金融機関が提示するレートを比較してみましょう。
2. 総コストで比較する
送金手数料だけでなく、為替レートの差額も含めた総コストで比較することが重要です。
計算方法:
1. 送金したい金額を実際のレートで割る(理想的な受取額)
2. 送金したい金額を提示されたレートで割る(実際の受取額)
3. その差額が隠れコスト
3. 透明性の高いサービスを選ぶ
最近では、隠れコストを排除し、実際の為替レートで送金できるサービスも登場しています。
隠れコストを避ける賢い選択肢
隠れコストの存在を知った今、どのような選択肢があるのでしょうか?
従来の方法の問題点
- 銀行送金:手数料が高く、為替レートも不利
- 送金業者:手数料は安いが、為替レートに隠れコストが含まれることが多い
- クレジットカード:海外利用手数料が加算される
新しい選択肢:透明性の高い送金サービス
最近注目されているのが、実際の為替レート(ミッドマーケットレート)で送金できるサービスです。
その代表的なサービスがWISE(ワイズ)です。
WISEの特徴:
- 実際の為替レートで送金(隠れコストなし)
- 手数料が明確に表示される
- 送金前に受取額が正確に分かる
- 80カ国以上に対応
実際に先ほどの例(10万円をアメリカに送金)で比較すると:
項目 | 銀行A | WISE |
---|---|---|
送金手数料 | 4,000円 | 約730円 |
為替レート | 1ドル=153円 | 1ドル=150円(実際のレート) |
受取額 | 627.45ドル | 661.53ドル |
差額 | 34.08ドル(約5,112円)お得 |
年間で計算すると、約61,344円も節約できることになります。
海外送金で損をしないための5つのポイント
1. 必ず実際の為替レートを確認する
送金前に必ずGoogleなどで現在の為替レートを確認し、提示されたレートと比較しましょう。
2. 総コストで比較する
送金手数料だけでなく、為替レートの差額も含めた総コストで判断することが重要です。
3. 少額でテストする
初めて利用するサービスは、まず少額で試してみることをおすすめします。
実際の受取額や送金スピードを確認してから、本格的に利用しましょう。
4. 定期的に見直す
「いつも使っているから」という理由で同じサービスを使い続けるのではなく、定期的に他のサービスと比較することが大切です。
5. 透明性を重視する
手数料や為替レートが明確に表示されているサービスを選びましょう。
「隠れコスト」がないことを確認することが、長期的な節約につながります。
よくある質問
Q: 銀行の方が安全ではないですか?
A: 確かに銀行は信頼性が高いですが、最近の送金サービスも金融庁の認可を受けており、安全性は確保されています。
むしろ、オンラインでの利便性や透明性では新しいサービスの方が優れていることが多いです。
Q: 為替レートの差はそんなに重要ですか?
A: 一回の送金では小さな差に見えても、定期的に送金する場合や大きな金額を送る場合は、かなりの差額になります。
年間で数万円の差は、決して無視できない金額です。
Q: 手続きが複雑ではないですか?
A: 最近のオンライン送金サービスは、スマートフォンやパソコンから簡単に送金できるようになっています。
むしろ銀行窓口に行く必要がないため、時間の節約にもなります。
WISEの場合、初回登録から送金まで、すべてオンラインで完結します。
詳しい登録方法や使い方については、【完全ガイド】WISE個人口座の登録から初めての海外送金まで徹底解説!手数料を抑えるコツも紹介で分かりやすく解説していますので、参考にしてみてください。
まとめ:知識が節約につながる
為替レートの「隠れコスト」は、知らない人だけが損をする仕組みです。
しかし、一度理解してしまえば、簡単に避けることができます。
重要なポイントをまとめると:
- 表示されている手数料だけでなく、為替レートにも注目する
- 実際の為替レートと比較して、隠れコストを確認する
- 総コストで送金サービスを比較する
- 透明性の高いサービスを選ぶ
海外送金は今後ますます身近になっていくでしょう。
留学、海外赴任、国際結婚、海外投資など、様々な場面で必要になる海外送金。
その際に「隠れコスト」で損をしないよう、賢い選択をしていきましょう。
もし、透明性の高い送金サービスに興味がある方は、WISEの利用を検討してみてください。
実際の為替レートで送金でき、手数料も明確なので、安心して利用できます。
さらに詳しい情報や具体的な使い方については、WISE完全ガイド記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
知識は力です。
正しい情報を持つことで、無駄な出費を避け、大切なお金を守ることができます。
この記事が、あなたの賢い海外送金の第一歩になれば幸いです。