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Misocaの多言語・多通貨対応は?グローバルな取引がある場合の請求書作成ガイド

グローバル化が進む現代、フリーランスや中小企業でも海外のクライアントと取引する機会が増えてきましたね。

しかし、そこで頭を悩ませるのが「請求書」の問題です。

「英語で請求書を作成するにはどうすればいいの?」

「ドルやユーロ建ての請求に対応したいけど、日本の会計処理はどうなる?」

「そもそも、いつも使っているMisocaは海外取引に使えるんだろうか?」

そんな疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、人気の請求書作成サービス「Misoca(ミソカ)」を使い、海外のクライアント向けに請求書を作成するための具体的な方法と注意点を、2025年11月時点の情報に基づいて徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたも自信を持ってグローバルな取引に臨めるようになります。

Misocaは海外取引に対応できる?多言語・多通貨機能の現状

まず結論からお伝えすると、2025年11月現在、Misocaには公式の「多言語対応機能」や「多通貨対応機能」は搭載されていません。Misocaは主に日本国内の取引を想定して設計された、非常にシンプルで使いやすいサービスです。

「なんだ、じゃあ使えないのか…」とがっかりするのはまだ早いです。公式機能がないからといって、海外取引に全く使えないわけではありません。いくつかの工夫をすることで、Misocaを海外取引にも十分活用することが可能です。ここでは、その「工夫」の具体的な中身について、多言語と多通貨の2つの側面から見ていきましょう。

多言語対応の現状と「工夫」で乗り切る方法

Misocaの管理画面やメニューはすべて日本語です。しかし、請求書自体に英語を記載することは可能です。請求書の各項目は自由に入力できるため、ここを英語表記にすることで「英語の請求書(Invoice)」を作成できます。

  • 件名: 「ご請求書」となっている部分を「Invoice」に変更します。
  • 品目: 「コンサルティング料」を「Consulting Fee」、「デザイン制作費」を「Design Services」のように、提供するサービスや商品を英語で入力します。
  • 備考欄: 支払条件(例: Payment due in 30 days.)や感謝のメッセージ(例: Thank you for your business.)など、伝えたいことを英語で自由に追加できます。

このように、請求書のPDFに出力される部分を英語で作成することで、海外のクライアントにも理解しやすい請求書を発行できます。テンプレートとして一度設定してしまえば、次回からはスムーズに作成できるでしょう。

多通貨対応の現状と会計処理のための代替案

通貨に関しても、Misocaには特定の外貨を選択したり、為替レートを自動計算したりする機能はありません。しかし、これも手動で対応することが可能です。

例えば、通貨記号($, €など)は品目の単価や金額欄に直接入力できます。ただし、ここで非常に重要なポイントがあります。日本の会計ルールでは、売上はすべて日本円で記録しなければならないということです。

そこで、次のような工夫をおすすめします。

  1. 品目欄に、外貨での請求額を記載します。(例: USD 1,000.00)
  2. 備考欄に、請求書発行日の為替レートと、それに基づいた日本円換算額を明記します。(例: Exchange Rate (as of Nov 1, 2025): 150 JPY/USD, Total Amount in JPY: 150,000)

この「円貨併記」は、クライアントへの透明性を確保するだけでなく、なにより自分自身の確定申告や経理処理のために不可欠です。Misocaの売上レポートは当然ながら円ベースで集計されるため、この一手間を加えておくことで、後々の会計作業が格段に楽になります。

実践!Misocaで英語・外貨建て請求書を作成する具体的なステップ

それでは、実際にMisocaを使って海外取引向けの請求書を作成する手順を、より具体的に見ていきましょう。いくつかのポイントを押さえるだけで、プロフェッショナルな英語の請求書(Invoice)が完成します。

ステップ1: 英語表記用のテンプレートを準備する

まずは、海外取引専用の請求書設定を行いましょう。Misocaでは請求情報や自社情報をあらかじめ設定できます。

  • 自社情報の英語表記: 「自社情報設定」メニューで、会社名や住所を英語表記にしたものを準備します。ただし、ここに登録できるのは1パターンなので、国内取引と併用する場合は、都度請求書作成画面で修正するか、備考欄を活用するのが現実的です。
  • 件名を「Invoice」に: 請求書作成画面の「件名」を「請求書」から「Invoice」に書き換えます。
  • 英語の振込先情報を備考欄に記載: 海外からの送金を受け取るためには、国内振込とは異なる情報が必要です。以下の情報を備考欄に記載するための定型文を作成しておくと便利です。
    • Bank Name: (銀行名)
    • Branch Name: (支店名)
    • SWIFT Code / BIC: (スイフトコード)
    • Account Number: (口座番号)
    • Account Holder Name: (受取人名)
    • Bank Address: (銀行の住所)

    これらの情報は、ご利用の金融機関に問い合わせれば正確なものを入手できます。

ステップ2: 品目と金額を外貨・円貨併記で入力する

次に、請求内容を入力します。前述の通り、外貨建ての金額と日本円での換算額を併記することが重要です。

例えば、1,500ドルのコンサルティングフィーを請求する場合、以下のように入力します。

  • 品目: Consulting services for October 2025
  • 数量: 1
  • 単位:
  • 単価: USD 1,500.00

そして、備考欄には以下のように追記します。

[備考欄の記入例]
Payment Terms: Net 30 (30日以内の支払いをお願いします)

— Bank Information —
Bank Name: GEMINI BANK
SWIFT Code: GEMIJPJT
Account Number: 1234567
Account Holder Name: Yoshi Yoshi

— For Accounting —
Exchange Rate (as of Nov 1, 2025): 150 JPY/USD
Total Amount in JPY: 225,000

このように、請求額は外貨で明確に示しつつ、経理上の記録となる円貨額も併記することで、双方にとって分かりやすく、かつ国内の会計基準にも準拠した請求書となります。

海外取引で請求書を発行する際の注意点とヒント

Misocaを使って海外向けの請求書を作成する方法はご理解いただけたかと思います。しかし、海外取引には国内取引にはない特有の注意点が存在します。特に「税金」と「為替」に関する問題は、事前に知っておくことでトラブルを避けられます。

注意点1: 消費税の取り扱い(輸出免税・不課税)

海外のクライアントに対してサービスを提供する「役務の提供」は、多くの場合、日本の消費税法において「輸出免税」または「不課税取引」に該当します。つまり、国内取引のように10%の消費税を上乗せして請求する必要はありません。

Misocaで請求書を作成する際は、消費税の項目を「対象外」や「0%」に設定するのを忘れないようにしましょう。デフォルト設定のままだと、誤って消費税を請求してしまう可能性があります。

ただし、取引の内容によっては課税対象となるケースもゼロではありません。特に物品の輸出などは条件が複雑になることがあります。不安な場合は、必ず税理士や管轄の税務署に確認することをおすすめします。

注意点2: 源泉徴収(Withholding Tax)の可能性

取引相手の国によっては、報酬を支払う際に、その国の税法に基づいて税金が天引き(源泉徴-収)されることがあります。これを「Withholding Tax」と呼びます。

もし源泉徴収されると、請求した満額が振り込まれないため、「入金額が足りない!」と慌てることになりかねません。これを避けるためには、「租税条約に関する届出書」を現地の税務当局に提出することで、源泉徴収が免除または軽減される場合があります。

請求書を送付する前に、クライアントに源泉徴収の有無や手続きについて確認しておくとスムーズです。必要であれば、請求書の備考欄に「The withholding tax is exempted based on the tax treaty. (租税条約に基づき源泉徴収は免除されます)」といった一文を加えておくのも良いでしょう。

ヒント: 為替レートの変動リスクに備える

請求書を発行した日から、実際に入金される日までの間にはタイムラグがあります。その間に為替レートが変動し、円換算した際の手取り額が変わってしまうのが「為替変動リスク」です。

  • 円安に振れた場合: 想定より多くの円を受け取れる(為替差益)
  • 円高に振れた場合: 想定より少ない円しか受け取れない(為替差損)

このリスクを完全になくすことは難しいですが、請求書に「請求書発行日のレートで円換算した金額」を明記しておくことで、会計処理上の基準が明確になります。入金時の差額は「為替差損益」として会計処理を行いましょう。クライアントとの間で、どの時点のレートを適用するかを事前に合意しておくことも、トラブル防止に繋がります。

それでもMisocaをおすすめする理由と他の選択肢

ここまで読んで、「Misocaは手動での作業が多くて、少し面倒かもしれない」と感じた方もいるかもしれません。確かに、海外取引がビジネスの大部分を占める方にとっては、より高機能な海外製サービスの方が適している場合もあります。しかし、それでもなお、多くのフリーランスや中小企業にとってMisocaが有力な選択肢であることには理由があります。

国内取引がメインなら、Misocaのシンプルさは最強の武器

Misocaの最大の魅力は、その圧倒的な使いやすさと、国内取引における業務効率化のパワーです。

  • 直感的な操作で、誰でも簡単に見積書・納品書・請求書を作成できる。
  • 作成した請求書は、ワンクリックで郵送代行やPDF送付が可能。
  • クレジットカード決済機能を導入すれば、クライアントの支払いもスムーズになり、入金管理も楽になる。

普段の国内取引がストレスフリーになるメリットは計り知れません。「たまに発生する海外取引のために、普段使いのツールを複雑なものにしたくない」という方にとって、本記事で紹介した「少しの工夫」で対応できるMisocaは、非常にバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。

Misocaが持つポテンシャルや、基本的な使い方から応用テクニックまで含めた全体像については、【Misoca(ミソカ)完全ガイド】請求書・見積書・納品書作成の悩みを解決し、業務効率を劇的にアップする方法で網羅的に解説しています。ぜひ、こちらの記事も併せてご覧ください。

海外取引がメインなら検討したい代替サービス

もしあなたのビジネスが、海外取引が中心である、あるいは今後そのようにシフトしていく計画があるのなら、以下のような海外製の請求書・会計サービスも視野に入れると良いでしょう。

  • PayPal Invoicing: PayPalアカウントがあればすぐに使え、多通貨に標準対応。
  • Stripe Invoicing: 開発者フレンドリーでカスタマイズ性が高い。多通貨・多言語対応。
  • Xero / QuickBooks: 請求書機能だけでなく、本格的な会計機能も備えたクラウド会計ソフト。

これらのサービスは多機能な反面、UIが英語であったり、日本の消費税(インボイス制度)への対応が不十分であったりする場合があります。自身の事業内容や、国内取引と海外取引の比率を考慮して、最適なツールを選択することが重要です。

まとめ

今回は、Misocaを使って海外向けの請求書を作成する方法について解説しました。

重要なポイントをまとめると以下の通りです。

    • Misocaに公式の多言語・多通貨機能はないが、工夫次第で十分対応可能
    • 件名や品目、備考欄を英語で入力することで「英語の請求書」を作成する。

-会計処理のため、外貨建ての金額と請求書発行日のレートに基づく円貨額を必ず併記する。

  • 海外取引特有の消費税や源泉徴収といった税務上の注意点を理解しておく。

 

Misocaの魅力は、何と言ってもそのシンプルさと手軽さです。国内取引をメインとしながら、時々発生する海外案件にもスマートに対応したい、という方には最適なツールです。本記事で紹介した方法を使えば、請求書作成で悩むことなく、自信を持ってビジネスをグローバルに展開できるはずです。

Misocaは無料プランから利用を開始でき、その優れた操作性をすぐに体験できます。まずは一度、その使いやすさを実感してみてはいかがでしょうか。

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