Surfshark VPNを利用していると、「特定のアプリやウェブサイトだけ、VPNを通さずに直接インターネットに接続したいな…」と感じることはありませんか?
例えば、VPNで海外サーバーに接続していると日本の銀行サイトにアクセスできなかったり、ローカルネットワーク上のプリンターが使えなくなったりと、少し不便な場面も出てきますよね。
そんな悩みをスマートに解決してくれるのが、Surfshark VPNに搭載されている「Bypasser(バイパサー)」機能です!
これは一般的に「スプリットトンネリング」と呼ばれる技術で、VPNの保護とローカルアクセスの利便性を賢く両立させることができます。
この記事では、SurfsharkのBypasser機能について、その仕組み、具体的な設定方法、そして「こんな時に超便利!」という活用事例やメリットを分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、あなたもBypasserをマスターし、Surfshark VPNをさらに快適に、そして柔軟に使いこなせるようになるはずです。
SurfsharkのBypasser機能(スプリットトンネリング)とは?
まずは、Bypasser機能がどのようなものなのか、基本から理解しましょう。
Bypasser機能の定義と仕組み
Bypasser(バイパサー)とは、Surfshark VPNの機能の一つで、ユーザーが選択した特定のアプリケーションやウェブサイトのインターネットトラフィックを、VPNトンネルから除外するものです。つまり、VPNに接続している状態でも、指定したアプリやサイトだけはVPNサーバーを経由せず、通常のインターネット回線(ISPから提供される回線)を直接利用して通信するようになります。
この技術は、VPN業界では一般的に「スプリットトンネリング(Split Tunneling)」と呼ばれています。この機能により、以下のような柔軟な通信制御が可能になります。
- 選択した通信のみVPN保護:例えば、ブラウザでの検索はVPNで保護しつつ、オンラインゲームは低遅延のために直接接続する。
- 選択した通信のみ直接接続:例えば、海外の動画を見るためにVPNで海外サーバーに接続しつつ、日本の銀行アプリは直接接続で利用する。
なぜBypasser(スプリットトンネリング)が必要なの?
全てのインターネットトラフィックをVPN経由にすると、セキュリティは高まりますが、以下のような不便が生じることがあります。
- 国内限定サービスへのアクセス不可:海外サーバー経由だと、日本のIPアドレスでないと利用できない銀行サイトや動画配信サービスにアクセスできなくなる。
- ローカルネットワークデバイスとの接続問題:プリンターやNAS(ネットワーク接続ストレージ)など、自宅やオフィス内のローカルネットワーク上にあるデバイスにアクセスできなくなることがある。
- 速度低下の影響:VPN経由による若干の速度低下が、特定のアプリ(オンラインゲームや大容量ダウンロードなど)のパフォーマンスに影響を与えることがある。
Bypasser機能は、これらの問題を解決し、VPNのメリットを享受しつつ、必要な場面では直接接続の利便性も確保するために非常に重要な役割を果たします。
SurfsharkのBypasser機能が提供する主なモード
SurfsharkのBypasser機能(スプリットトンネリング)は、主に以下の2つのモードで利用できます。(アプリのバージョンやOSによって、名称や利用できるモードが若干異なる場合があります。)
- Bypass VPN(VPNをバイパス):これが最も一般的な利用モードです。指定したアプリやウェブサイトのトラフィックだけがVPNトンネルを通らず、直接インターネットに接続されます。それ以外の全ての通信は、通常通りVPNで保護されます。
- Route via VPN(VPN経由でルーティング):こちらは逆の動作です。指定したアプリやウェブサイトのトラフィックだけがVPNトンネルを通り、それ以外の通信は直接インターネットに接続されます。特定のアプリの通信だけを確実に保護したい場合に利用します。
多くの場合、「Bypass VPN」モードを利用することで、前述したようなVPN利用時の不便さを解消できます。
超簡単!SurfsharkでBypasserを設定する方法(デバイス別)
Bypasserの設定は、Surfsharkアプリ内で比較的簡単に行うことができます。
Windows / macOS アプリでの設定手順
- Surfshark VPNアプリを起動し、ログインします。
- アプリ画面の左側メニューなどから「設定 (Settings)」アイコン(歯車マークなど)をクリックします。
- 「VPN設定 (VPN Settings)」または「高度な設定 (Advanced)」といった項目を選択します。
- その中に「Bypasser」または「スプリットトンネリング (Split tunneling)」という項目があるので、これを選択します。
- 利用したいモード(例:「Bypass VPN」)を選択します。
- 「アプリを追加 (Add apps)」ボタンで、VPN接続から除外したいアプリケーションを選択します。
- 「ウェブサイト/IPアドレスを追加 (Add websites/IP addresses)」で、除外したいウェブサイトのURLやIPアドレスを入力します。
これで、指定したアプリやサイトはVPN接続の影響を受けなくなります。
Android アプリでの設定手順
Androidでは、アプリ単位での除外設定が一般的です。
- Surfshark VPNアプリを起動し、ログインします。
- 画面下部などにある「設定 (Settings)」や「機能 (Features)」メニューをタップします。
- 「Bypasser」または「スプリットトンネリング」の項目を見つけ、有効にします。
- モードを選択後、「アプリを選択 (Select apps)」などのオプションから、VPN接続から除外したいアプリを選びます。
iOS (iPhone/iPad) での利用について
重要:iOSのシステム的な制約により、残念ながら現時点(2025年5月)では、他のOSのようなアプリ単位での詳細なスプリットトンネリング(Bypasser)機能は提供されていません。SurfsharkもiOS版ではこの機能を提供していないか、非常に限定的な形(例えば特定のURLを除外するような形のみなど)である可能性が高いです。最新の情報は必ずSurfshark公式サイトでご確認いただくか、サポートにお問い合わせください。
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Bypasser機能はこんな時に超便利!活用事例5選
Bypasser(スプリットトンネリング)を実際にどのような場面で活用できるのか、具体的な例を5つご紹介します。
- 国内限定サービスを通常通り利用したい時
シーン:VPNで海外サーバーに接続して海外のコンテンツを楽しんでいるけど、日本の銀行サイトやTVerなどの動画配信サービスも同時に使いたい。
Bypasser活用:銀行のアプリやTVerのウェブサイトURLを「Bypass VPN」で除外設定。これで、VPNは海外サーバーに繋がったまま、これらの国内サービスは日本のIPアドレスで通常通り利用できます。 - 自宅やオフィスのローカルネットワーク機器にアクセスしたい時
シーン:VPN接続中に、Wi-Fi経由で自宅のプリンターで印刷したい、またはNASに保存したファイルにアクセスしたい。
Bypasser活用:プリンター関連のアプリや、NASへのアクセスに使うファイラーアプリ、あるいはローカルネットワークのIPアドレス範囲(例:192.168.1.0/24など)を「Bypass VPN」で除外設定。VPNの保護を受けつつ、ローカルデバイスとの通信も可能になります。 - 特定のオンラインゲームを低遅延でプレイしたい時
シーン:普段はVPNでセキュリティを確保しつつ、シビアな反応速度が求められるオンラインゲームは、VPN経由による遅延を避けたい。
Bypasser活用:そのオンラインゲームのアプリケーションを「Bypass VPN」で除外。ゲームはISPの回線で直接接続し、遅延を最小限に。他のブラウジングや通信はVPNでしっかり保護。 - 一部アプリのVPNによる速度低下を避けたい時
シーン:大容量のファイルをダウンロード・アップロードするP2Pソフトや、特定のクラウドストレージ同期ソフトなど、速度が重要なアプリがある。
Bypasser活用:該当のアプリを「Bypass VPN」で除外。これにより、そのアプリは最速の直接接続を利用し、他の通信はVPNの恩恵を受けられます。 - 業務で特定の社内システムにアクセスする必要がある時 (要注意)
シーン:会社のセキュリティポリシーでVPN利用が許可されており、かつVPN経由だとアクセスできない社内ポータルや業務システムがある場合(個人のVPN利用が会社で許可されているかまず確認)。
Bypasser活用:該当のウェブサイトURLや業務アプリを「Bypass VPN」で除外。ただし、必ず会社のIT部門の指示やセキュリティポリシーに従ってください。無許可での利用は避けましょう。
Bypasser機能を利用する主なメリット
- VPN利用の柔軟性が格段に向上:全ての通信をVPN経由にするか、全くしないかの二択ではなく、必要な通信だけを選択的に保護・非保護にできます。
- 通信速度の最適化:VPN経由が不要な通信を直接接続にすることで、不必要な速度低下を避け、全体的なインターネット体験を快適に保てます。
- 特定サービスの利用制限をスマートに回避:VPN利用によってアクセスできなくなる国内向けサービスなどを、VPNを使い続けながらも通常通り利用できるようになります。
- データ使用量の効率化(限定的):VPNを経由しない通信は、VPNサーバーとの余計なデータ送受信が発生しないため、わずかながらデータ使用量を抑えられる可能性があります。
Bypasser機能を利用する上での注意点
非常に便利なBypasser機能ですが、利用にあたっては以下の点に注意が必要です。
- 除外した通信はVPN保護の対象外:最も重要な点です。BypasserでVPNトンネルから除外設定したアプリケーションやウェブサイトの通信は、VPNによる暗号化やIPアドレスの秘匿といった保護を受けられません。セキュリティが低下する可能性があることを理解しておきましょう。
- 設定の正確性が重要:除外するアプリやウェブサイトの指定を間違えると、意図しない通信が保護されなかったり、逆に保護したい通信が除外されてしまったりする可能性があります。設定後は正しく動作しているか確認しましょう。
- OSによる機能差:前述の通り、特にiOSではBypasser(スプリットトンネリング)機能が限定的、または利用できない場合があります。お使いのOSでの対応状況を事前に確認してください。
- セキュリティリスクのバランスを考慮:何でもかんでも除外するのではなく、本当に必要なものだけを最小限に除外するように心がけ、VPNによる全体的なセキュリティレベルが不必要に低下しないよう注意しましょう。
Bypasserを使いこなして、Surfshark VPNをあなたの最強ツールに!
Surfshark VPNのBypasser機能は、VPNの利便性と柔軟性を飛躍的に高めてくれる、まさに「かゆいところに手が届く」優れた機能です。これを使いこなせるようになれば、あなたのオンライン活動はよりスムーズで、より目的に合ったものになるでしょう。
自分の利用スタイルや目的に合わせてBypasserをカスタマイズすることで、Surfshark VPNのポテンシャルを最大限に引き出し、VPNがある生活をさらに快適なものにしてください。
まとめ:Bypasserをマスターして、VPNライフをより便利でスマートに!
Surfshark VPNのBypasser(スプリットトンネリング)機能について、その仕組みから設定方法、具体的な活用例、そして注意点まで詳しく解説しました。この機能を理解し、適切に活用することで、VPNの強力な保護と、日常的なインターネット利用の利便性を高いレベルで両立させることができます。
「Surfshark VPNの基本的なセキュリティ機能、料金プラン、多くのデバイスで使える同時接続無制限といった他の大きな魅力についてもっと知りたい!」という方は、ぜひ以下の総合ガイド記事をご覧ください。Bypasser機能と合わせて、Surfsharkの全体像をしっかりと把握できるはずです。
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