海外送金サービスとして絶大な人気を誇るWISE(ワイズ)。
その手数料の安さや送金スピードから、多くの人が利用しています。
しかし、WISEには送金機能だけでなく、「アセット」という資産運用機能があることをご存知でしょうか。
このアセット機能を使えば、WISEアカウント内の資金で利回りを得られる可能性があります。
「え、WISEで資産運用もできるの?」
「日本でも使えるならぜひ使ってみたい!」
「金利はどれくらいなんだろう?」
そんな疑問や期待を持つ方も多いでしょう。
この記事では、2025年12月時点の最新情報をもとに、WISEのアセット機能(利回り)が日本で利用できるのか、その仕組みや今後の可能性、そして代替案まで、あなたの知りたい情報を徹底的に解説していきます。
そもそもWISEのアセット機能(利回り)とは?
まず、WISEのアセット機能がどのようなものなのか、基本から理解を深めていきましょう。この機能は、単なる外貨両替や送金に留まらない、WISEの新しい価値提案の一つです。
WISEアカウント内の資金を投資する仕組み
WISEのアセット機能は、一言で言えば「WISEのマルチカレンシー口座に保有している資金を、手軽に投資に回して資産の成長を目指す機能」です。
通常、マルチカレンシー口座のお金は、銀行の普通預金のようにただ保管されているだけで、利息が付くことはありません。しかし、アセット機能を有効にすると、その資金が自動的に投資信託(ファンド)に投資されます。
投資対象は、世界中の株式や債券などで構成されており、その運用成果に応じてアカウントの残高が増減します。つまり、銀行預金よりも高いリターンを期待できる可能性がある一方で、市場の状況によっては元本割れのリスクも伴う、という点が大きな違いです。あくまで「預金」ではなく「投資」であるということをしっかり認識しておく必要があります。
この機能の魅力は、なんといってもその手軽さです。普段使っているWISEのアプリやウェブサイトから数クリックで設定を完了でき、特別な証券口座を開設する手間なく、シームレスに資産運用を始められる点が特徴です。
どのような資産に投資されるのか?
では、具体的にどのような金融商品に投資されるのでしょうか。WISEは、ユーザーが選択できるように複数のファンドを用意していますが、代表的なものは世界最大級の資産運用会社であるBlackRock社が運用するインデックスファンドです。
例えば、イギリスで提供されているサービスでは、以下のようなファンドが選択肢として挙げられます。
- 株式ファンド: FTSE All-World Indexに連動するETF(上場投資信託)など、世界中の株式に広く分散投資することで、世界経済の成長の恩恵を受けることを目指します。
- 債券ファンド: 各国の国債や格付けの高い社債などを中心に構成され、株式よりもリスクを抑えた安定的なリターンを目指します。
- バランスファンド: 株式と債券を組み合わせることで、リスクとリターンのバランスを取った運用を目指します。
このように、低コストで透明性が高く、かつグローバルに分散されたインデックスファンドを主な投資対象とすることで、専門的な知識がない初心者でも安心して資産形成を始められるような設計になっています。リスク許容度に応じて、株式中心の積極的な運用か、債券を含めた安定的な運用かを選べるのも嬉しいポイントです。
対象国と通貨
2025年12月現在、WISEのアセット機能が公式に提供されているのは、主にヨーロッパの一部の国々です。具体的には、イギリス、シンガポール、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、スペインなどが対象となっています。
利用できる通貨も、基本的にはそれらの国で利用されている通貨、例えば英ポンド(GBP)、ユーロ(EUR)、米ドル(USD)などが中心です。つまり、これらの国に居住し、対象通貨をWISEアカウントに保有しているユーザーが、アセット機能の恩恵を受けられるということになります。残念ながら、このリストに「日本」と「日本円(JPY)」は含まれていません。
【2025年12月最新】WISEのアセット機能は日本で使えるのか?
それでは、本題である日本での利用可否について、結論と現状を詳しく見ていきましょう。多くの方が最も気になっている部分だと思います。
結論:現時点では日本では利用不可
結論から申し上げますと、2025年12月時点において、WISEのアセット機能(利回り)は日本では利用できません。
WISEの公式サイトやヘルプセンターを確認しても、日本はサービスの対象国に含まれていません。そのため、日本に居住しているユーザーは、たとえWISEアカウント内に米ドルやユーロなどの外貨を持っていたとしても、それをアセット機能で運用することはできないのが現状です。
このニュースにがっかりした方も多いかもしれません。しかし、なぜ日本では提供されていないのでしょうか。その背景には、いくつかの理由が考えられます。
なぜ日本では提供されていないのか?考えられる理由
WISEが日本でアセット機能を提供しない理由は、公式に明言されているわけではありませんが、主に以下の2つの側面から推測できます。
- 法的・規制上のハードル
これが最も大きな理由と考えられます。金融商品を国境を越えて提供するには、その国の法律や規制をクリアする必要があります。日本では、投資信託などの金融商品を販売・仲介する場合、金融商品取引法に基づき、金融庁への登録(第一種または第二種金融商品取引業など)が義務付けられています。
海外の事業者であるWISEが日本居住者向けに投資サービスを提供するためには、この日本の厳格なライセンス要件を満たす必要があり、法的な手続きやコンプライアンス体制の構築に多大なコストと時間がかかります。サービスの仕組みが日本の法律に適合するかの検討も必要であり、これが大きな障壁となっている可能性が高いです。 - ビジネス戦略上の判断
もう一つの理由として、WISEのグローバル戦略における優先順位が考えられます。WISEはまず、世界中どこからでも「安く、速く、透明に」送金できるというコアサービスの普及に最も力を入れています。日本市場においても、まずはこの送金サービスのシェアを確固たるものにすることを最優先しているのかもしれません。
アセット機能の提供は、その次のステップと位置づけている可能性があります。日本市場のニーズや採算性を慎重に調査・検討している段階であり、まだ提供開始のタイミングではないと判断していることも考えられます。
今後の日本での展開可能性と最新情報のキャッチアップ方法
では、今後もずっと日本でアセット機能が使えないのかというと、決してそうとは言い切れません。WISEは常にサービスを拡大し続けている革新的な企業です。将来的には、法的問題をクリアし、日本市場向けにアセット機能が展開される可能性は十分にあると考えられます。
その「いつか」に備えて、最新情報をいち早くキャッチアップする方法を知っておきましょう。
- WISEの公式ブログをチェックする: 新機能やサービス展開に関する公式発表は、まずブログで行われることが多いです。
- WISEのニュースレターに登録する: アカウント登録時に設定すれば、重要な更新情報がメールで届きます。
- 公式SNSアカウントをフォローする: X(旧Twitter)などでリアルタイムの情報を発信することもあります。
これらの公式チャネルを定期的に確認することで、日本でのサービス開始のニュースを見逃さずに済みます。
もし日本でWISEアセットが使えたら?メリットとデメリットを考察
現状は利用できませんが、もし将来日本でアセット機能が使えるようになったら、私たちにとってどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。ここで少し未来を想像し、その価値を考察してみましょう。
考えられるメリット
- 圧倒的な手軽さ
最大のメリットは、やはりその手軽さでしょう。新たに証券口座を開設する面倒な手続きは一切不要。いつも使っているWISEのアプリから、外貨のまま数タップで資産運用をスタートできます。「投資は難しそう」と感じている初心者にとって、このハードルの低さは非常に魅力的です。 - 効果的な円安リスクヘッジ
WISEのマルチカレンシー口座に米ドルやユーロを保有している方は多いでしょう。アセット機能が使えれば、その外貨をただ寝かせておくのではなく、外貨建ての資産として運用できます。これは、円の価値が下落する円安局面において、資産価値の目減りを防ぐ強力なリスクヘッジ手段となります。 - 透明性の高い手数料体系
WISEのサービスは、手数料の透明性が高く評価されています。アセット機能においても、管理手数料やサービス手数料がシンプルで分かりやすく設定されることが期待できます。複雑な手数料に悩まされることなく、安心して利用できるでしょう。
注意すべきデメリット(リスク)
一方で、メリットばかりではありません。利用する上で注意すべき点もあります。
- 元本保証がない投資であること
これは最も重要な点です。アセット機能は銀行預金ではなく、価格が変動する市場で運用される「投資」です。運用がうまくいけば資産は増えますが、市場が下落すれば投資した元本を下回る(元本割れ)リスクがあります。このリスクを許容できるかどうかが、利用の判断基準になります。 - 為替変動リスク
外貨で資産を運用するということは、常に為替リスクが伴います。例えば、米ドルで運用して利益が出たとしても、その間に円高が進行すれば、日本円に換算した際の価値は下がってしまいます。逆に円安が進めば為替差益も得られますが、この変動リスクは理解しておく必要があります。 - 日本の税制優遇(NISAなど)は対象外の可能性
日本で投資を行う場合、NISA(少額投資非課税制度)などを活用して税金の優遇を受けるのが一般的です。しかし、WISEのアセット機能のような海外事業者が提供するサービスは、日本のNISA制度の対象外となる可能性が非常に高いです。運用益が出た場合は、雑所得などとして確定申告が必要になるなど、税務上の手続きが煩雑になることも考えられます。
WISEアセットの代替案!日本在住者が賢く資産を運用する方法
「WISEのアセット機能が使えないのは残念だけど、何か他に良い方法はないの?」と感じている方のために、日本に住みながら賢く資産を運用するための代替案をいくつかご紹介します。
日本国内で利用できる類似サービスを活用する
WISEのアセット機能のように「手軽に国際分散投資を始めたい」というニーズに応えるサービスは、日本国内にも存在します。
- ロボアドバイザー(WealthNavi、THEOなど)
いくつかの質問に答えるだけで、自分のリスク許容度に合ったポートフォリオを自動で構築し、運用まで全自動で行ってくれるサービスです。まさに「おまかせ資産運用」で、WISEアセットのコンセプトに非常に近いです。手数料は年率1%程度とWISEよりは高めですが、NISA口座にも対応しているなど、税制面のメリットがあります。 - ネット証券で海外ETFを購入する(SBI証券、楽天証券など)
もう少し自分で調べて能動的に運用したい方には、ネット証券で海外ETF(上場投資信託)を購入する方法がおすすめです。「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)」のような全世界の株式に分散投資できるETFを1本買うだけで、グローバルな資産形成が可能です。手数料も非常に低コストで、本格的な長期投資に向いています。
まずはWISEの基本機能から!海外送金でお得を実感しよう
WISEのアセット機能はまだ使えませんが、WISEの本来の価値は、やはり「圧倒的に安くて速い海外送金・外貨管理機能」にあります。海外のクライアントからの報酬受け取り、海外通販サイトでの支払い、留学費用の送金など、海外とのお金のやり取りがある方なら、まずWISEの口座を開設してその便利さを体験してみるのが最初のステップとして最もおすすめです。
銀行の最大1/10とも言われる安い手数料で送金できれば、それだけで数千円、数万円単位の節約に繋がります。その浮いたお金を、先ほど紹介した国内の投資サービスに回す、というのも賢い活用法です。
WISEの詳しい登録方法や、どうすれば手数料を最大限抑えられるかについては、以下の記事で初心者にも分かりやすく徹底解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
【完全ガイド】WISE個人口座の登録から初めての海外送金まで徹底解説!手数料を抑えるコツも紹介
まとめ
今回は、WISEのアセット機能(利回り)の日本での利用可否について、2025年12月時点の最新情報をお届けしました。最後に、記事の重要なポイントをまとめておきましょう。
- 結論: 2025年12月現在、WISEのアセット機能は日本では利用できません。
- 理由: 日本の金融商品取引法などの法的規制が大きなハードルになっていると推測されます。
- 将来性: WISEはサービス拡大に積極的であり、将来的には日本でも展開される可能性は十分にあります。
- 代替案: 日本国内のロボアドバイザーやネット証券を利用することで、WISEアセットと同様の国際分散投資が可能です。
WISEのアセット機能は魅力的ですが、現時点では利用できないのが実情です。しかし、がっかりする必要はありません。WISEの真価である海外送金サービスを活用するだけでも、あなたの国際的な金融活動は大きく改善されます。
将来アセット機能が日本で始まったときにスムーズに利用できるよう、また、現在の海外送金や外貨受け取りをよりスマートにするためにも、まずはWISEの口座を持っておくことを強くおすすめします。
口座開設は無料で、数分で完了します。新しい海外送金の形を、ぜひ以下のリンクから体験してみてください。
