海外に住む家族への仕送り、留学費用の支払い、海外通販での決済、あるいは海外クライアントからの報酬受け取りなど、国境を越えたお金のやり取りが必要になる場面は年々増えています。
しかし、従来の銀行を使った海外送金には、「高い手数料」「不透明な為替レート(隠れコスト)」「面倒な手続きと長い待ち時間」といった多くの悩みがありました。
そんな「海外送金の常識」を覆し、世界中で利用者を急増させているのがWISE(ワイズ)です(旧名称:TransferWise)。
この記事では、WISEを初めて利用する個人ユーザー向けに、アカウント登録から最初にお得に海外送金を完了させるまでの全手順を、最新の画面や注意点(マイナンバー対応など)を交えて徹底解説します。
このガイドを読めば、銀行の窓口に並ぶことなく、スマホひとつで「安く・早く・安全な」海外送金を今すぐ始めることができます。
WISE(ワイズ)とは? なぜ銀行より圧倒的に安いのか
WISEは2011年にロンドンで設立されたフィンテック企業です。現在、世界中で1,600万人以上が利用し、毎月多額の送金が行われています。
最大の特徴は、独自の送金システムによる圧倒的な手数料の安さです。
安さの秘密:「実際のお金は国境を越えない」
通常の銀行送金は「SWIFT」という仕組みを使い、複数の中継銀行を経由するため、手数料が高くなり時間もかかります。
一方、WISEは世界各国に銀行口座を持っています。例えば、あなたが日本からアメリカへ送金する場合、あなたのお金は「WISEの日本口座」に入り、アメリカの受取人には「WISEのアメリカ口座」から振り込まれます。
つまり、システム上で情報をマッチングさせているだけで、実際のお金は国境を越えていないのです。これにより、国際送金コストを大幅にカットすることに成功しています。
WISEを利用する5つのメリット
- 「実際の為替レート」を採用: 多くの銀行や空港の両替所は、独自の為替レートに手数料(隠れコスト)を上乗せしています。WISEはGoogle検索で見られるような「ミッドマーケットレート(市場仲値)」をそのまま使うため、レートで損をしません。
- 透明性の高い手数料: 送金前に「手数料がいくらで、相手にいくら届くか」が1円単位で明確に表示されます。あとから追加請求されることはありません。
- 驚くほどの送金スピード: 独自のネットワークにより、多くの送金が数時間、早ければ数秒で完了します(送金先国によります)。
- 高度なセキュリティ: 日本においては「関東財務局長(金商)第444号」および「第二種資金移動業者(第00040号)」として登録されており、お預かりした資金は法務局への供託等により保全されています。
- オンライン完結: 銀行に行く必要はありません。スマホアプリやPCから24時間いつでも手続き可能です。
ステップ1:WISEアカウント登録と本人確認(無料)
まずはアカウントを作成しましょう。登録自体は無料で、維持費もかかりません。日本居住者の場合、登録と同時にオンラインでの本人確認(eKYC)を行うのが一般的です。
用意するもの
日本にお住まいの方が送金する場合、以下のいずれかの本人確認書類が必要です。特にマイナンバー関連書類が必須となる点にご注意ください。
- マイナンバーカード(これ1枚でスムーズに登録可能)
- マイナンバー通知カード + 顔写真付き身分証(運転免許証やパスポートなど)
- マイナンバー記載の住民票 + 顔写真付き身分証
登録手順
- WISE公式サイトへアクセス:
WISE公式サイトにアクセスし、「会員登録」をクリックします。 - メールアドレスとパスワードの設定:
メールアドレスを入力し、「個人アカウント」を選択、居住国(日本)を選びます。GoogleやAppleアカウントでの登録も可能です。 - 電話番号認証(2段階認証):
携帯電話番号を入力し、SMSで届く6桁の認証コードを入力します。 - お客様情報の入力:
氏名、生年月日、住所などを入力します。必ず本人確認書類と一致する情報を入力してください。
アカウント作成自体はここで完了ですが、実際の送金を行うには本人確認手続きに進む必要があります。
ステップ2:初めての海外送金(クロスカレンシー送金)実践ガイド
アカウントができたら、実際に送金手続きを進めながら本人確認を完了させましょう。ここでは「日本円(JPY)」から「米ドル(USD)」へ送金する例で解説します。
1. 送金額と通貨のシミュレーション
ダッシュボードの「送金する」ボタンを押し、金額を入力します。
- 送金する額を指定:「10万円分送りたい」場合はJPY側に入力。
- 受け取る額を指定:「学費などで1,000ドルきっちり届けたい」場合はUSD側に入力(着金予定額固定)。
この画面で「手数料」「適用レート」「着金予定日」がすべて表示されます。銀行と比べてどれくらい節約できるかも確認できます。
2. 受取人情報の入力
誰に送るかを選択します。
- 自分自身の海外口座: 自分の名義の他国口座へ送る場合。
- その他(家族・友人・企業など): 第三者へ送る場合。
必要な情報は国によって異なりますが、主に以下の情報が必要です。
※メールアドレスのみで送金する機能もありますが、初回は口座情報を入力する方が確実です。
- 受取人名(アルファベット)
- アメリカの場合:Routing Number(ABA)とAccount Number
- ヨーロッパの場合:IBANコード(とBIC/SWIFTコード)
- その他の国:各国の銀行コードと口座番号
3. 本人確認(eKYC)の実施
日本からの初回送金時、ここでスマホを使った本人確認が求められます。
- 画面に表示されるQRコードをスマホで読み取ります。
- 指示に従い、「マイナンバーカード(または通知カード等)」の撮影を行います。
- 続いて、「自身の顔写真(セルフィー)」の撮影を行います。
- さらに、画面の指示に従って首を傾けるなどの「リアルタイムチェック」を行います。
※本人確認の審査は通常数分〜数時間で完了しますが、場合によっては数営業日かかることもあります。余裕を持って手続きしましょう。
4. 入金方法の選択と振込
送金内容の最終確認を終えたら、WISEへの入金方法を選びます。
- 銀行振込(推奨): あなたの日本の銀行口座から、WISEの指定する日本口座(PayPay銀行や三菱UFJ銀行など)へ振り込みます。手数料が最も安く済みます。
- デビットカード: 即時反映されますが、カード手数料が加算されます。
【重要】 WISEの指定口座へ振り込む際は、WISEのアカウント名義と同一名義の口座から振り込んでください。また、振込名義人の欄に指定された「会員番号(Pから始まる番号)」の入力を求められる場合があります(現在は自動照合が進んでいますが、念のため画面の指示に従ってください)。
5. 送金手続き完了!あとは待つだけ
あなたがWISEへの振込を完了し、WISE側で着金が確認されると、自動的に海外への送金処理が始まります。
アプリやメールで「送金手続き開始」「送金完了」などの通知が届くので、安心して待つことができます。
WISEを利用する際の注意点・知っておくべきこと
非常に便利なWISEですが、利用にあたって知っておくべきポイントがいくつかあります。
1回の送金上限額(日本居住者)
日本の法令(第二種資金移動業)に基づき、1回あたりの送金上限額は100万円までとなっています。100万円を超える送金をしたい場合は、複数回に分けて送金する必要があります。
海外送金以外の受け取りやSWIFT送金は不可
WISEの口座は基本的に「送金・決済・資金移動」のためのものです。日本の銀行口座のように利息がついたり、小切手の換金ができたりするわけではありません。
さらに賢く使う!手数料を抑えるコツ
- 入金は「銀行振込」を選ぶ: クレジットカードやデビットカードでの入金は便利ですが、追加の手数料がかかります。コスト最優先なら銀行振込一択です。
- 為替レートが良い時を狙う: WISEアプリには「レートアラート機能」があります。希望のレートを設定しておけば、到達した瞬間に通知が来るので、急ぎでなければタイミングを見計らうことができます。
- マルチカレンシー口座を活用する: WISEのアカウント内では、米ドル、ユーロ、ポンドなど約40通貨を保有できます。円高のタイミングでドルに両替して「保有」しておき、必要な時に送金・決済に使うといった運用も可能です。
まとめ:WISEで世界とのお金のやり取りを自由に
この記事では、WISEの仕組みから具体的な送金手順まで解説しました。
WISEを選ぶべき理由は明確です。
- 隠れコストのない正直なレートで両替できる
- 銀行よりも圧倒的に安い手数料で節約できる
- オンライン完結で、手続きが簡単かつスピーディー
これまで銀行手数料に数千円も支払っていたのがもったいなく感じるほど、WISEの体験は快適です。
初めての方でも、日本語のガイドに従って進めれば迷うことはありません。
ぜひこの機会にアカウントを作成し、スマートな海外送金ライフをスタートさせましょう!
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