出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年6月17日
オンライン会議が日常となった今、Google Meetの「自動字幕起こし機能」は、多くの人にとって欠かせないツールとなっています。
周囲が騒がしい環境での会議や、音声が聞き取りにくい場面、そして聴覚に障がいのある方とのコミュニケーションにおいて、その価値は計り知れません。
しかし、これまでの字幕は便利である一方で、「文字が小さくて読みづらい」「共有されている画面の色と被って見えにくい」といった、個人の見え方や環境に起因する課題も残っていました。
本日ご紹介するのは、そんな”あと一歩”の使いやすさを実現する、待望のアップデートです。
Google Meetの字幕のスタイル（見た目）を、ユーザーが自分自身で自由にカスタマイズできるようになりました。
何が変わった？「あなただけの字幕」をデザインしよう
今回のアップデートにより、Google Meetの会議中に表示される字幕について、以下の4つの要素を自分好みに設定できるようになります。
フォントサイズ（文字の大きさ）: 小さすぎると感じていた文字を、読みやすい大きさに調整できます。
フォントの種類（文字の形）: シンプルなゴシック体や、読みやすいとされる他のフォントなど、好みのスタイルを選べます。
文字の色: 背景とのコントラストを考えて、最も見やすい色に変更できます。
背景の色: 文字がはっきりと浮かび上がるように、字幕の背景に色をつけたり、その色を変更したりできます。
これにより、すべてのユーザーが、自分にとって最も快適で読みやすい「パーソナライズされた字幕」を手に入れることができます。
日本のユーザーにとっての具体的なメリットと活用シーン
この一見ささやかなカスタマイズ機能は、私たちの会議体験の質を大きく向上させる、重要な意味を持っています。
1. アクセシビリティの大幅な向上
このアップデートがもたらす最大の価値は、アクセシビリティの飛躍的な向上です。
弱視の方や高齢の方へ: 文字を大きくしたり、白黒反転のようなハイコントラストな配色にしたりすることで、これまで字幕の利用が困難だった方も、会話の内容をリアルタイムで追いやすくなります。
インクルーシブな職場環境の実現: どのような視覚特性を持つ人でも、等しく情報にアクセスできる環境を提供することは、企業のダイバーシティ＆インクルージョンの推進に直結します。この機能は、誰もが会議に積極的に参加できる環境作りを技術的にサポートします。
2. あらゆる環境での視認性アップ
会議の状況に応じて、字幕の見やすさを最適化できます。
共有画面との干渉を回避: プレゼン資料の背景が白っぽい場合、デフォルトの白文字では見えにくいことがあります。そんな時は、文字色を黒に変えたり、字幕に濃い色の背景をつけたりすることで、視認性が格段に向上します。
長時間の会議でも疲れにくい: 長時間の国際会議などで翻訳字幕を使い続ける場合、自分にとって最も目が疲れにくいフォントや色の組み合わせを選ぶことで、集中力を維持しやすくなります。
3. 個人の好みに合わせた快適な会議体験
機能性だけでなく、単純に「自分が使いやすい」と感じるスタイルを選べることも大きなメリットです。自分好みにカスタマイズされたツールは、日々の業務における小さなストレスを軽減し、仕事への満足感を高めてくれます。
設定はとても簡単！
このカスタマイズ機能は、誰でも直感的に設定できます。
Google Meetの会議中に、字幕を表示させます。
表示された字幕の上にマウスカーソルを合わせると、カスタマイズメニューが表示されます。
あるいは、画面右下の**「設定（歯車アイコン）」>「字幕」>「字幕をカスタマイズ」**と進みます。
開いた設定画面で、フォントサイズ、種類、色、背景色を自由に調整します。
嬉しいことに、一度設定したスタイルは保存され、次回以降のすべての会議に自動で適用されます。 もちろん、いつでも何度でも変更可能です。
まとめ
Google Meetの新しい字幕カスタマイズ機能は、単なる「見た目の変更」ではありません。それは、多様な人々が働く現代において、誰もが情報から取り残されることのない、真にインクルーシブなコミュニケーション環境を築くための、重要で思慮深い一歩です。
この小さなアップデートが、あなたのオンライン会議をより快適で、より生産的なものに変えてくれるはずです。ぜひ一度、設定を試してみて、あなただけの「最強の字幕」を見つけてみてください。