海外旅行や留学、海外赴任が終わり、WISE(ワイズ)アカウントがしばらく休眠状態になっていませんか。
「特に使う予定はないけれど、解約するのは面倒…」と、そのまま放置している方も多いかもしれません。
しかし、使わないWISEアカウントを放置すると、思わぬ手数料が発生したり、セキュリティリスクに晒されたりする可能性があります。
この記事では、2025年11月時点の最新情報に基づき、長期間利用しないWISEアカウントの最適な管理方法を徹底解説します。
アカウントを「維持」する場合と「解約」する場合の判断基準から、具体的なセキュリティ対策まで、あなたの状況に合わせたベストな選択ができるよう、分かりやすくガイドします。
なぜWISEアカウントの放置は危険?長期間利用しない場合の3つのリスク
WISEは非常に便利なサービスですが、使わないからといって完全に放置してしまうのは賢明ではありません。主に「手数料」「セキュリティ」「アカウント凍結」という3つの観点から、休眠アカウントが抱えるリスクを具体的に見ていきましょう。
口座維持手数料は発生する?WISEの最新ポリシー(2025年11月時点)
多くの方が気になるのが「口座維持手数料」の有無でしょう。結論から言うと、2025年11月時点では、WISEの個人アカウント(パーソナルアカウント)に有効期限や口座維持手数料はかかりません。これは、長期間利用がなくても、アカウントを持っているだけで費用が発生することはないということを意味します。これは他の海外送金サービスや銀行と比較しても大きなメリットです。
ただし、注意点が2つあります。1つ目は、これはあくまで「個人アカウント」に関するポリシーであるという点です。法人向けの「ビジネスアカウント」では、一部機能に料金が発生する場合があります。2つ目は、利用規約は将来的に変更される可能性があるという点です。過去には、残高を2年以上保持したまま取引がない場合、少額の手数料を課すポリシーを導入した国もありました。現時点で日本在住者には適用されていませんが、今後ポリシーが変更されないとも限りません。そのため、WISEからの重要なお知らせメールは見逃さないようにし、半年に一度は公式サイトで最新の料金体系を確認する習慣をつけておくと安心です。
セキュリティリスクの増大:休眠アカウントが狙われる理由
長期間利用していないアカウントは、サイバー犯罪者にとって格好の標的となり得ます。その理由は、不正アクセスがあっても持ち主が気づきにくいからです。日常的に利用していれば、身に覚えのない取引やログイン通知があればすぐに異変を察知できます。しかし、何ヶ月もログインしていないと、その発見が大幅に遅れてしまうのです。
特に危険なのが、登録情報が古いままになっているケースです。WISEに登録したメールアドレスや電話番号を現在使っていない場合、パスワードがリセットされたり、不審なログインがあったりしても、WISEからの重要な警告通知を受け取ることができません。その間に、アカウントに残しておいた資金が不正に送金されたり、個人情報が盗まれたりするリスクが高まります。WISEは高いセキュリティ基準を誇っていますが、最終的にアカウントを守るのは利用者自身です。放置は、その防御を自ら手放す行為に等しいのです。
いざという時に使えない?アカウントの一時凍結・停止の可能性
「手数料もかからないし、残高もゼロだから大丈夫」と考えるのも早計です。WISEはマネーロンダリング対策や不正利用防止のため、世界中の金融当局の規制を遵守しています。そのため、あまりにも長期間にわたって活動がないアカウントに対して、セキュリティ上の理由から一時的な機能制限や凍結措置を取る可能性があります。
これは、アカウントが第三者に乗っ取られて不正利用されるのを防ぐための予防措置です。もしアカウントが凍結されると、いざ海外送金が必要になった時にすぐ使えず、本人確認書類の再提出など、面倒な手続きが必要になる場合があります。急な海外出張や、海外の友人への送金が必要になった際に、「使いたいのに使えない」という事態に陥らないためにも、アカウントの放置は避けるべきです。定期的なメンテナンスが、将来の利便性を確保することに繋がります。
WISEアカウントを「維持」する?それとも「解約」する?判断基準を徹底解説
長期間使わないWISEアカウントのリスクを理解した上で、次に考えるべきは「維持」と「解約」のどちらを選ぶかです。これはあなたのライフプランや今後の海外との関わり方によって変わってきます。ここでは、それぞれの選択がどのような人におすすめなのか、具体的な判断基準を解説します。
アカウント維持がおすすめなケース
WISEアカウントは、一度解約すると再登録が少し面倒になる場合があるため、少しでも将来使う可能性が残っているなら「維持」を選択するのが賢明です。以下のようなケースに当てはまる方は、アカウントを維持しておくメリットが大きいでしょう。
- 将来的に海外渡航の予定がある方:数年以内に海外旅行、出張、留学、ワーキングホリデーなどの計画があるなら、WISEアカウントは必須級のツールです。現地での支払いに便利なデビットカードや、有利なレートでの両替・送金機能は、旅のコストを大幅に削減してくれます。
- 海外在住の家族や友人がいる方:誕生日プレゼントやご祝儀など、海外に住む大切な人へ手軽に送金する機会があるかもしれません。日本の銀行から送金するより、手数料を格段に安く抑えられます。
- 海外のサービスを利用する方:海外のECサイトでのショッピング、オンラインコースの受講料、ソフトウェアのサブスクリプション料金の支払いなど、外貨での決済が必要な場面は意外と多くあります。WISEのデビットカードがあれば、クレジットカードの為替手数料を気にせず支払いが可能です。
- 外貨を資産として保有したい方:日本円だけでなく、米ドルやユーロなどの外貨を資産ポートフォリオの一部として保有しておきたいと考える方にとって、WISEは手軽な外貨保有手段となります。銀行の外貨預金よりも有利なレートで両替し、好きなタイミングで日本円に戻すことができます。
これからWISEアカウントを新規で開設しようと考えている方や、基本的な使い方をもう一度しっかり確認したい方は、こちらの「【完全ガイド】WISE個人口座の登録から初めての海外送金まで徹底解説!手数料を抑えるコツも紹介」で登録手順から活用術まで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
解約を検討すべきケース
一方で、アカウントを持ち続けることが管理の手間や精神的な負担になる場合や、情報漏洩のリスクをゼロにしたいと考える場合は、「解約」も合理的な選択です。
- 今後、海外との関わりが全くないと断言できる方:海外渡航の予定がなく、海外送金や外貨決済の機会も一切ないという場合は、アカウントを維持する必要性は低いでしょう。
- アカウント管理をシンプルにしたい方:複数の金融サービスを利用しており、使わないものは整理して管理を簡素化したいというミニマリスト的な考え方の方にも、解約は適しています。
- 個人情報のリスクを最小限にしたい方:どんなに強固なセキュリティがあっても、サービスに個人情報を預けている以上、情報漏洩のリスクはゼロにはなりません。そのリスクを根本から断ち切りたいと考えるなら、解約が最も確実な方法です。
解約前の注意点と手続き方法
WISEアカウントの解約はオンラインで簡単に行えますが、いくつか重要な注意点があります。まず、アカウント内のすべての通貨の残高をゼロにする必要があります。外貨が残っている場合は、ご自身の日本の銀行口座へ出金手続きを済ませておきましょう。残高がゼロになったら、ウェブサイトまたはアプリの設定画面から「アカウントを解約する」に進みます。手続き自体は数分で完了します。ただし、一度解約すると、基本的には同じメールアドレスでの再登録はできなくなる点には注意が必要です。将来少しでも使う可能性があるなら、解約は慎重に判断しましょう。
長期間使わないWISEアカウントの最適な管理・セキュリティ対策
WISEアカウントを「維持」すると決めた場合、放置は禁物です。安全かつスマートにアカウントを維持するための、具体的な管理方法とセキュリティ対策を3つのステップでご紹介します。これらの対策を実践することで、休眠アカウントのリスクを最小限に抑え、いつでも安心して使える状態を保つことができます。
ステップ1:まずは残高の整理とゼロ化
アカウントを長期間使わないのであれば、不要な残高は整理しておくのが基本です。特に、少額の外貨が複数の通貨で残っている状態は管理が煩雑になる原因です。まずは、すべての外貨残高を日本円に両替し、ご自身の日本の銀行口座に出金してしまいましょう。これにより、万が一不正アクセスがあった場合でも、金銭的な被害を防ぐことができます。
「またいつか使うかも」と外貨を残しておきたい場合でも、管理する通貨は米ドルやユーロなど、主要な1〜2通貨に絞るのがおすすめです。残高をゼロまたは最小限にしておくことが、最もシンプルで効果的なセキュリティ対策の一つです。
ステップ2:セキュリティ設定の総点検と強化
次に、アカウントのセキュリティ設定を総点検し、最新の状態にアップデートします。これは非常に重要なステップです。
- パスワードの強化:他のサービスで使い回しているパスワードは絶対に使用せず、長くて複雑な、推測されにくい独自のパスワードに変更しましょう。大文字、小文字、数字、記号を組み合わせるのが理想です。
- 2段階認証の有効化:まだ設定していない場合は、必ず有効化してください。SMS認証よりも、Google AuthenticatorやAuthyなどの認証アプリを使用する方法が、SIMスワップ詐欺などのリスクも低減できるため、より安全です。
- 登録情報の確認:WISEに登録しているメールアドレスと電話番号が、現在も日常的に使用しているものであることを確認してください。もし古い情報であれば、すぐに更新しましょう。重要な通知を見逃すことがなくなります。
これらの設定を見直すだけで、アカウントの安全性は飛躍的に向上します。
ステップ3:通知設定の最適化と定期的なログイン
最後に、アカウントを「見守る」仕組みを作ります。まず、WISEの通知設定を見直し、「すべての取引」や「アカウントへのログイン」に関する通知が、メールやプッシュ通知で必ず届くように設定しておきましょう。これにより、万が一の異変を即座に察知できます。
そして、最も効果的なのが「定期的なログイン」を習慣化することです。例えば、「毎月1日」や「3ヶ月に一度」など、自分でルールを決めてカレンダーに登録し、WISEにログインする日を作りましょう。ログインして残高や取引履歴に異常がないかを確認するだけで、アカウントがアクティブであるとシステムに認識され、不必要な凍結リスクを下げることができます。また、ログインする際に、最新の利用規約やポリシーの変更に関するお知らせが表示されることもあるため、情報収集の機会にもなります。この一手間が、あなたのWISEアカウントを長期的に守ることに繋がるのです。
まとめ:使わない期間も賢く管理してWISEを最大限に活用しよう
この記事では、長期間利用しないWISEアカウントの管理方法について、放置するリスクから、維持・解約の判断基準、そして具体的なセキュリティ対策まで詳しく解説しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- WISEの個人アカウントに口座維持手数料はかからないが、放置はセキュリティリスクやアカウント凍結の可能性がある。
- 将来少しでも海外との関わりがあるなら「維持」、全くないなら「解約」を検討する。
- 維持する場合は、「残高の整理」「セキュリティ設定の強化」「定期的なログイン」の3つを徹底することが重要。
WISEは、国境を越えてお金をやり取りするすべての人にとって、非常にパワフルでコスト効率の良いツールです。使わない期間も適切に管理しておくことで、いざという時にそのメリットを最大限に享受できます。この記事を参考に、ぜひご自身のWISEアカウントを見直し、最適な管理を実践してみてください。
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