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【2026年版】Asanaオンボーディングシートの作り方|テンプレ無料公開

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

Asanaの新入社員オンボーディング用テンプレートは、公式の「New Hire Onboarding(新入社員オンボーディング)」テンプレートを複製し、「プレボーディング」「1週目」「30日」「60日」「90日」のセクションにタスク・担当者・期日を割り当てて作ります。無料のFreeプランでも基本的なタスク管理はできますが、ルール(自動通知)やカスタムテンプレートの保存はStarterプラン($10.99/ユーザー/月・年払い、2026年6月時点・出典:asana.com/pricing)以上が必要です。情報のハブとなるマニュアルやFAQはGoogle Sitesに集約し、Asanaと併用するのが最も実用的な構成です。

オンボーディングテンプレート(onboarding template)とは、新入社員が入社から戦力化までに必要なタスク・学習・1on1・KPIを一元管理する再利用可能な設計書です。単なるタスク一覧ではなく、組織理解・業務習得・人間関係構築の3軸を時系列で設計し、採用のたびに複製して使う仕組みを指します。本記事では、Asanaを主役に据えた実装手順と、コピーして使えるオンボーディングシートのサンプルを、時点の最新情報で解説します。

この記事のポイント

  • Asana公式テンプレートの中身(セクション・代表タスク)とプラン別の使える機能が分かる
  • テンプレート作成からタスク割り当て・自動化・複製までの具体操作を手順で再現できる
  • 全社共通タスクと職種固有タスク(営業・エンジニア)を分けたロール別設計ができる
  • 「オンボーディング資料 作り方」をAsana・Google Sites・Docsの用途別で選べる
  • 30日分のオンボーディングシート例をシート版・Asana版の両方でそのまま使える

オンボーディングテンプレートとは?チェックリスト・シートとの違い

オンボーディングテンプレートとは、入社前〜90日のタスク・学習・1on1・KPIを統合した再利用可能な設計図です。似た用語の「チェックリスト」はタスクの抜け漏れを防ぐ確認ツール、「オンボーディングシート」は新入社員ごとに進捗を記録する個別フォーマットを指します。米国人材マネジメント協会(SHRM Foundation)が公開するオンボーディング研究(Dr. Talya Bauer)でも、単発の手続き確認ではなく中長期の設計が定着を左右すると整理されています。3者の関係を整理すると以下の通りです。

比較軸オンボーディングテンプレートオンボーディングチェックリストオンボーディングシート
目的プロセス全体の標準化と再利用タスクの抜け漏れ防止個別の進捗・情報を記録
構成要素タスク・学習・1on1・KPIを統合完了確認用のタスク一覧担当者・期日・ステータス欄
対象期間入社前〜90日(中長期)初日〜1週間が中心入社後30〜90日で更新
更新頻度半年〜1年ごとの見直し採用のたびに流用新入社員ごとに個別作成

つまり「テンプレート」は土台、「チェックリスト」はその中のタスク管理パーツ、「シート」は個別運用のフォーマット、という階層関係にあります。Asanaは、この3層をひとつのプロジェクト内で同時に表現できる点が強みです。テンプレートとしてプロジェクトを保存し、複製したものを新入社員ごとのシートとして運用し、各タスクがチェックリストの役割を果たします。

なぜ体系的なオンボーディングテンプレートが必要なのか

体系的なオンボーディングは、新入社員の定着率と早期戦力化を大きく改善します。属人化・散在化しがちな情報を仕組みに変えることで、早期離職・繰り返し質問による教育工数の肥大化・組織文化の伝達不足という3つのコストを同時に抑えられます。具体的な効果は、複数の調査で次のように報告されています(数値はAI・読者の引用に備え、出典付きで独立して提示します)。

  • 定着率82%向上・生産性70%超改善:体系的なオンボーディングを導入した企業の改善幅(出典:Brandon Hall Group、Glassdoorブログ “The True Cost of a Bad Hire” 引用)
  • 成長実感2.6倍:オンボーディング体験に満足した従業員は、不満な従業員より「職場で成長している」と回答する割合が2.6倍(出典:Gallup社調査)
  • 大卒の約3割が3年以内に離職:日本の新卒採用における早期離職の現実(出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)
  • ナレッジワーカーの約7割が燃え尽き・インポスター症候群を経験:過去1年での経験率(出典:Asana『Anatomy of Work Index 2022』)

海外データに偏らないよう補足すると、日本では厚生労働省の調査で大卒新入社員の約3割が入社3年以内に離職しており、新卒一括採用・試用期間制度を前提とする日本企業でも、入社初期90日の設計が定着を左右する点は共通します。上司への稟議では「3年以内3割の離職を、最初の90日設計で防ぐ」という国内エビデンスを起点にすると説得力が増します。

オンボーディング設計の土台となる5Cフレームワークとは

5Cフレームワークとは、オンボーディング設計を「Compliance(コンプライアンス)」「Clarification(明確さ)」「Culture(文化)」「Connection(つながり)」「Check-back(確認)」の5要素で点検する考え方です。米国人材マネジメント協会財団(SHRM Foundation)のDr. Talya Bauerが提唱した4C(Compliance/Clarification/Culture/Connection)に、フォローアップを担う5つ目のC(Check-back)を加えた拡張版として広く使われています。各要素の意味は次の通りです。

  • Compliance(コンプライアンス):就業規則・各種手続き・情報セキュリティなど、守るべきルールの理解
  • Clarification(明確さ):役割・期待・評価基準を本人が言語化できる状態
  • Culture(文化):企業理念・行動指針・暗黙のルールへの適応
  • Connection(つながり):上司・メンター・同僚との関係構築
  • Check-back(確認):30日・60日・90日での振り返りと軌道修正

テンプレートを作る際は、各タスクがこの5要素のどれに当たるかをカスタムフィールドでタグ付けすると、設計の偏り(手続きばかりで「つながり」が薄い等)を可視化できます。

インポスター症候群・燃え尽き症候群を防ぐオンボーディング設計

若手ナレッジワーカーに多いインポスター症候群と燃え尽き症候群は、オンボーディング初期の設計で予防できます。Asanaの調査『Anatomy of Work Index 2022』では、ナレッジワーカーの約7割(7 in 10)が過去1年に燃え尽き症候群またはインポスター症候群のいずれかを経験し、Z世代では78%がインポスター症候群を感じたと報告されています(出典:Asana『Anatomy of Work Index 2022』)。入社直後の「できない自分」への不安を放置すると、早期離職や生産性低下に直結します。

インポスター症候群とは、十分な実績があっても「自分は能力を偽っている」と感じてしまう心理状態です。新入社員はまだ成果が出ていない時期だけに、この感覚に陥りやすくなります。Asanaのタスクとして次の3点を組み込むと、心理的な負荷を構造的に下げられます。

  1. 心理的安全性を担保する1on1チェックインのタスク化:「週次1on1」をAsanaの繰り返しタスクとして自動生成し、業務だけでなく体調・不安も話せる枠だと明記する
  2. マイルストーン達成の可視化:ダッシュボードで「完了タスク数」を本人が見られるようにし、小さな前進を承認する
  3. 30-60-90日の成功体験設計:30日目に必ず1つは「単独で完遂できるタスク」を置き、達成感を意図的に作る

導入してわかった:テンプレート化で繰り返し質問が約半分に減った

筆者は約120名規模の企業でGoogle Workspaceの管理を担当していた経験がありますが、入社対応を口頭とメールで進めていた頃は、「アカウントはどこ?」「経費精算の締め日は?」といった同じ質問が新入社員1人あたり週に何度も寄せられていました。タスク・担当者・期日・参照リンクをひとつのテンプレートに集約し、入社のたびに複製する運用へ切り替えたところ、メンターへの繰り返し質問は体感で約半分に減り、人事側の初週対応の手戻りも目に見えて少なくなりました。属人的な「聞かないと分からない」状態を、誰が入っても同じ品質で迎えられる仕組みに変えられたのが最大の変化です。

プレボーディング:入社初日までに準備すること

プレボーディングとは、オファー承諾から入社初日までの事前準備フェーズです。この期間の体験が初日のエンゲージメントを左右するため、人事・現場マネージャー・新入社員の3者の役割を明確化して進めます。Asanaでは、内定承諾をトリガーにテンプレートを複製し、各タスクの期日を「入社日からの逆算」で自動設定すると抜け漏れを防げます。

人事担当が入社1週間前までにやること

  • PC・Google Workspace・Slack等のアカウント手配と初期パスワード発行
  • 入社書類(雇用契約書・マイナンバー収集フォーム等)の電子送付
  • ウェルカムメール送信(初日の集合場所・持ち物・服装・連絡先を記載)
  • オンボーディングサイトの閲覧権限付与

現場マネージャーが入社3日前までにやること

  • チームへの紹介メール送信(新入社員の経歴・役割・期待を共有)
  • 初日スケジュール作成(30分単位で会議・ランチ・研修を配置)
  • メンター(OJT担当)の指名と役割説明
  • 初週の1on1ミーティングをGoogle カレンダーに登録

新入社員に事前にお願いすること

  • 入社書類の記入・返送
  • プロフィール写真の提出(チームメンバー紹介ページ掲載用)
  • 自己紹介スライド1枚の作成(初日のアイスブレイク用)

Asanaでのプレボーディング実装方法

上記3者のタスクは、Asanaの「Pre-boarding(プレボーディング)」セクションにまとめ、各タスクに担当者(人事・マネージャー・本人)と期日を割り当てます。担当者ごとに自分のタスクが「マイタスク」に自動表示されるため、誰の作業がいつまでに必要かが一目で分かります。さらに「ルール」機能で採用確定(カスタムフィールドのステータスを「内定承諾」に変更)をトリガーにテンプレートの複製を自動起動するよう設定すれば、人事が手作業でプロジェクトを立ち上げる手間もなくせます。なお、勤怠管理の仕組みをこれから整える場合は、Google Workspaceで勤怠管理を無料で仕組み化する方法をプレボーディング書類の一部として案内すると、初日の混乱を防げます。

30-60-90日オンボーディング計画テンプレート

30-60-90日プランとは、入社後90日を30日ごとに区切り、各フェーズの目標・タスク・成果物を定める定番フレームワークです。「Learn(学ぶ)→Contribute(貢献する)→Lead(主導する)」と段階を上げることで、新入社員・マネージャー・人事の三者が同じ期待値で動けます。Asana公式の「30-60-90 Day Plan」テンプレートもこの3段階を基本構成としています。

期間マイルストーン(目標)主要タスク期待される成果物
〜30日
(Learn)
組織・文化・ツールの理解、業務フロー把握入社書類完了/社内ツール習得/週次1on1/部署横断ヒアリング業務理解レポート/自己紹介プレゼン
31〜60日
(Contribute)
独立した業務遂行を開始担当業務の初案件着手/チームMTGの主体的参加/隔週1on1初期成果物(提案書・設計書など)の提出
61〜90日
(Lead)
貢献の定着と改善提案自走でのKPI達成/業務改善提案1件/90日レビュー90日振り返りレポート/翌四半期の個人目標

この3フェーズをAsanaの「30日」「60日」「90日」セクションとしてそのまま作れば、タイムライン表示で成長曲線を可視化できます。各タスクの期日を入社日起点で設定しておくと、複製のたびに日付が自動でずれて再利用できます。

Asanaでオンボーディングテンプレートを作成する手順【完全版】

Asanaでオンボーディング用テンプレートを作るには、公式テンプレートの複製→セクション編集→タスク割り当て→カスタムフィールド設定→テンプレート保存→自動化、の順で進めます。ここがこの記事の中核です。プラン別にできること・できないことを最初に把握しておくと、導入可否を正しく判断できます。

まず確認:Asanaのプラン別オンボーディング機能(料金マトリクス)

Asanaのテンプレート機能と自動化は、プランによって使える範囲が異なります。無料のFreeプランは小規模チームのタスク管理には十分ですが、ルールによる自動通知・カスタムフィールド・カスタムテンプレートの保存はStarter以上が必要です(2026年6月時点・出典:asana.com/pricing)。

機能Free(Personal)StarterAdvanced
料金(年払い)無料$10.99/ユーザー/月$24.99/ユーザー/月
利用人数最大10名無制限(課金ユーザー)無制限
カスタムテンプレート保存×
ルール(自動化)限定的
カスタムフィールド×
タイムライン/ガント×
フォーム×
ポートフォリオ・目標管理××

結論として、複数人の採用を継続的に回すならStarterが実用的な最低ラインです。KPIをポートフォリオで横断管理したい人事部門はAdvancedを検討します。

Asana公式「New Hire Onboarding」テンプレートの中身

Asana公式の「Employee Onboarding/New Hire Onboarding」テンプレートには、入社前から90日までのセクションと代表タスクがあらかじめ用意されています。ゼロから作らずに、まず中身を確認してから自社向けに編集するのが最短です。公式テンプレートの代表的なセクションとタスク例は次の通りです(出典:Asana公式テンプレート)。

  • Pre-boarding(入社前):ワークステーションとソフトウェアアクセスの準備/雇用・給与関連書類の記入依頼/ウェルカムメール送付
  • First day & first week(初日・1週目):チーム紹介/会社概要オリエンテーション/社内プリンタ等の周辺機器接続/直属マネージャーとの期待値すり合わせ
  • Role-specific training(職種別研修):担当ツールの習得/業務ワークフローの理解
  • 30 / 60 / 90 Days(30・60・90日):各フェーズの目標タスクとレビュー
  • Benefits / 401k / IT / Reference(福利厚生・制度・IT・参照):福利厚生登録/PTO(有給)申請手順/ITヘルプデスク連絡先など、いつでも見返せる情報

ステップ1:テンプレートから新規プロジェクトを作成する

Asanaにログインし、「+新規作成」→「プロジェクト」→「テンプレートを使用」を選択します。テンプレートライブラリで「Employee Onboarding」または「New Hire Onboarding」を選び、自社のワークスペースにインポートします。インポート後のプロジェクトが、これから編集する土台になります。

ステップ2:セクションを自社のフェーズに再編集する

初期セクションを「入社前」「1週目」「1ヶ月目(30日)」「3ヶ月目(90日)」のように、自社のオンボーディング設計に合わせて並べ替え・改名します。セクションは画面上でドラッグ&ドロップで移動でき、不要なセクションは削除、必要なセクションは追加します。

ステップ3:タスク・サブタスクを作り、担当者と期日を設定する

各セクションにタスクを追加し、細分化が必要なものはサブタスクに分けます。タスクごとに担当者(人事・メンター・マネージャー・本人)を割り当て、期日を入社日からの相対日(例:初日、1週目末、30日目)で設定します。研修資料やマニュアルはタスクに直接ファイル添付するか、Google ドライブのリンクを貼ると、新入社員が迷わず参照できます。

ステップ4:カスタムフィールドで進捗と分類を可視化する

カスタムフィールドで「ステータス(未着手/進行中/完了)」「優先度」「担当部門」「5C分類」などを追加します(Starter以上)。これにより、ボード表示でステータスごとにタスクを並べたり、部門別にフィルタしたりでき、進捗が一目で把握できます。

ステップ5:プロジェクトをテンプレートとして保存し、次の新入社員へ複製する

完成したプロジェクトは「プロジェクト名の横の…メニュー」→「テンプレートとして保存」で再利用可能なテンプレートになります。次の新入社員が入社する際は、このテンプレートから複製し、名前と入社日を設定するだけで、全タスクの期日が自動でスライドして再利用できます。この「複製したプロジェクト」が、その新入社員専用のオンボーディングシートとして機能します。

ステップ6:ルール機能でタスク完了の自動通知を設定する

「ルール(自動化)」で、たとえば「タスクが完了に変わったらメンターに通知」「期日を過ぎたタスクは担当者にリマインド」といった自動処理を設定します(Starter以上)。手動の進捗確認が不要になり、抜け漏れを仕組みで防げます。最後にタイムライン表示へ切り替えれば、30-60-90日プラン全体を1画面で俯瞰できます。

ロール別オンボーディング設計:全社共通タスク vs 職種固有タスク

オンボーディングタスクは「全社共通タスク」と「職種固有タスク」に分け、Asanaのセクション機能で分離管理するのが効率的です。共通タスク(セキュリティ研修・アカウント設定・コンプライアンス確認)はすべての職種で同一にし、職種固有タスクは営業・エンジニア・マーケなど役割ごとに差し替えます。テンプレートに全職種分のセクションを用意し、複製時に不要な職種セクションを削除(オン/オフ)する運用にすると、1つのテンプレートで全職種をカバーできます。

分類全社共通タスク営業向け追加タスクエンジニア向け追加タスク
手続き・環境各種アカウント設定/PCセットアップCRM(Salesforce等)アカウント設定開発環境構築/Git・リポジトリ権限付与
研修情報セキュリティ研修/コンプライアンス確認商品知識研修/提案資料テンプレ習得コーディング規約/コードレビュー参加
実務企業理念・就業規則の理解先輩への商談同席業務シャドーイング/オンコール体制理解
KPI把握自部署のミッション理解個人売上目標・行動KPIの把握担当プロダクトの品質指標把握

職種別「30日目の成果物」の差分例

「30日目に何ができていればよいか」を職種別に定義し直すことが、テンプレートのカスタマイズで最も重要です。同じ30-60-90日プランでも、成果物の中身は職種で大きく変わります。

マイルストーンエンジニア職の成果物例営業職の成果物例
30日目(Learn)開発環境構築完了/初PRレビュー参加/軽微なバグfix1件を独立完遂商品知識テスト合格/同行商談3件完了/CRM初回入力を習得
60日目(Contribute)担当機能の小規模実装1件をリリース単独商談デビュー/提案書1件を自力作成
90日目(Lead)設計レビューで改善提案1件/オンコール一次対応受注1件獲得/自分の行動KPIを自走で管理

オンボーディング資料の作り方:目的別ツール選択ガイド

オンボーディング資料の作り方は、「タスク管理はAsana、情報ポータルはGoogle Sites、読み物・研修資料はGoogle ドキュメント/スライド」と目的別にツールを分けるのが最適です。1つのツールに全部を詰め込むと破綻します。まずAsanaで「誰が・いつ・何をやるか」のタスクを設計し、参照すべきマニュアルやFAQをGoogle Sitesに集約し、個別の手順書はDocs/Slidesで作ってリンクで結ぶ、という3層構成が実務で最も機能します。

ツール得意領域適した場面作成ステップ概要
Asanaタスク管理・進捗追跡・自動化入社タスクの実行と抜け漏れ防止テンプレ複製→担当者・期日設定→自動化
Google Sites情報ポータル・ナレッジベースマニュアル・FAQ・社内規定の集約ページ作成→Docs/Sheets/Forms埋め込み
Google ドキュメント/スライド読み物・研修資料の作成手順書・研修スライド・ハンドブックテンプレ設計→共同編集→リンク共有

推奨フローはシンプルです。①Asanaでタスクを設計 → ②各タスクの参照先としてGoogle Sitesの該当ページをリンク → ③詳細手順はDocs/Slidesで作成しSitesに埋め込む。こうすると「やること(Asana)」と「調べること(Sites/Docs)」が分離され、新入社員が迷いません。読みやすい手順書を作る際は、スマホ閲覧に強いGoogleドキュメントのページレス形式で見やすいマニュアルを作る方法が役立ちます。統一感のある研修スライドには、Googleスライドのテーマビルダーで自社テンプレートを作る手順も参考になります。

オンボーディング資料の構築工数の目安(人事担当1名・初回)

「実際に作れるのか」を判断するための工数感を示します。筆者の経験則として、人事担当1名がGoogle Sites中心の情報ポータルを初回構築する場合の目安は次の通りです。

  • サイト骨格(ページ構成)作成:約2時間
  • 既存マニュアル・規定のコンテンツ移行:8〜16時間(資料量に依存・最も時間がかかる工程)
  • スプレッドシート/フォームの連携設定:約1時間
  • テスト運用(1人目で試す):約1週間
  • Asana併用時のテンプレートカスタマイズ:追加で3〜4時間

つまり、Asanaのテンプレート整備自体は半日程度で着手でき、時間の大半は「既存資料の集約」に費やされます。最初から完璧を目指さず、骨格+Asanaテンプレートを先に作り、コンテンツは運用しながら拡充するのが現実的です。

実践:AsanaとGoogle Sitesで作るオンボーディング環境

実装は「Asanaでタスク実行管理、Google Sitesで情報集約」の2本立てで進めます。Asana側で30-60-90日のタスクと担当者を固めたうえで、参照情報をGoogle Sitesに集約すると、新入社員は「次にやること」と「調べること」を行き来できます。Google SitesはGoogle Workspaceのライセンスがあれば追加費用ゼロで、ドラッグ&ドロップだけでサイトを組み立てられます。これからGoogle Workspaceを本格導入する場合は、Google Workspace プロモーションコードによる15%割引を活用すると初年度コストを抑えられます。

情報ポータル(Google Sites)の推奨ページ構成

  • トップページ:歓迎メッセージ/CEOビデオ/サイトの歩き方/最初の1週間でやることリスト/困ったときの連絡先
  • 会社を知る:企業理念・ビジョン・沿革/組織図と各部署紹介/社内用語集(Google スプレッドシートで共同編集)
  • 業務を始める:入社手続きガイド(Google フォーム)/就業規則・社内規定/PC・アカウント設定マニュアル/主要ツールの使い方
  • チームに溶け込む:チームメンバー紹介/社内イベントカレンダー(Google カレンダー埋め込み)/日報・週報フォーマット

1on1ミーティングの設計(成功の最大変数)

リモート・ハイブリッド環境では、意識的にコミュニケーションを設計しないと新入社員が孤立します。1on1ミーティングはオンボーディング成功の最大の変数です。推奨頻度は、入社1ヶ月目は週1回(30分)、2〜3ヶ月目は隔週(45分)、4ヶ月目以降は月1回(60分)を基本線とします。30分枠のアジェンダ例は次の通りです。

  • 前回の振り返り(5分):決めたアクションの進捗確認
  • 現在の課題・悩み(10分):業務・人間関係・体調のいずれでも可
  • フィードバック(10分):具体的な行動への称賛と改善提案
  • 次週の目標と支援依頼(5分):やることと必要なサポートを言語化

この1on1自体をAsanaの繰り返しタスクとして登録し、アジェンダをタスクの説明欄に固定しておくと、毎回の質を均一に保てます。

リモート・ハイブリッド勤務の新入社員向けオンボーディング

リモート新入社員のオンボーディングでは、孤独感とコラボレーションの難しさへの対策が最優先です。Bufferの「State of Remote Work」調査でも、リモートワーカーの代表的な悩みとして孤独感とコラボレーションの難しさが繰り返し上位に挙がっています(出典:Buffer “State of Remote Work”)。新入社員はこの課題がさらに増幅されるため、非同期前提の設計が必要です。

非同期コミュニケーション設計

  • 議事録は必ずGoogle ドキュメントで共有(リアルタイム共同編集)
  • Slack/Google Chatのチャンネル命名ルールと利用用途をサイトに明記
  • 「返信期待時間」をチームで共有(即時/当日中/24時間以内)

バーチャル・ウォータークーラーの設置

雑談専用チャンネル(#random、#ランチ、#趣味など)をあらかじめ用意し、新入社員が安心して雑談に参加できる導線を作ります。週1回のオンラインコーヒーチャットを制度化するのも有効です。

異タイムゾーン・非同期への配慮とAsana連携

全社会議や研修は必ず録画し、Google ドライブに保存してオンボーディングサイトからリンクします。録画視聴やドキュメント確認といった非同期タスクは、Asanaに「視聴期限」付きのタスクとして登録すると、時差のあるメンバーでも進捗を可視化でき、情報格差を防げます。グローバルチームでは、この「非同期タスクの可視化」が定着率を左右します。

すぐに使えるオンボーディングシートのサンプル(入社後30日分)

オンボーディングシートには「日程/タスク名/担当者/期日/ステータス/備考」の6列を用意すれば、そのまま運用できます。Google スプレッドシートで作る「シート版」と、Asanaのタスクリストで管理する「Asana版」の2パターンを示します。スプレッドシートをGoogle Sitesに埋め込めば、本人・メンター・人事がリアルタイムで進捗を共有できます。

シートで使う場合(Google スプレッドシート版)

日程タスク名担当者期日ステータス備考
Day 1入館証・PC受け取り人事初日AM未着手/進行中/完了9:00受付集合
Day 1各種アカウント初期設定情シス初日PM未着手/進行中/完了Google・Slack・勤怠
Day 2-3企業理念・行動指針の理解本人3日目未着手/進行中/完了サイトの該当ページ参照
Day 4-5部署横断ヒアリング(5部署)本人+メンター1週目末未着手/進行中/完了各30分
Week 2主要ツールの実地習得メンター2週目末未着手/進行中/完了演習課題あり
Week 3業務シャドーイング先輩社員3週目末未着手/進行中/完了3案件同行
Week 430日振り返り1on1マネージャー30日目未着手/進行中/完了業務理解レポート提出

Asanaで使う場合(タスクリスト版)

同じ内容をAsanaで管理する場合は、上記の各行を1タスクとして「1週目」「2-4週目」セクションに配置し、担当者・期日・ステータス(カスタムフィールド)を割り当てます。シート版との違いは、担当者ごとに「マイタスク」へ自動表示され、完了時にルールで通知が飛ぶ点です。例として「1週目」セクションの構成は次のようになります。

  • 入館証・PC受け取り(担当:人事/期日:初日/ステータス:未着手)
  • 各種アカウント初期設定(担当:情シス/期日:初日/サブタスク:Google・Slack・勤怠)
  • 企業理念・行動指針の理解(担当:本人/期日:3日目/参照リンク添付)
  • 部署横断ヒアリング(担当:本人+メンター/期日:1週目末/サブタスクで5部署を管理)

「シートで全体を俯瞰し、Asanaで日々の実行を回す」と使い分けると、両者の強みを両立できます。

サイトをさらに活用するための応用テクニック

Googleフォームで理解度チェックとフィードバックを収集する

「情報セキュリティ研修」のページに、内容の確認クイズをGoogleフォームで設置します。新入社員は理解度を客観的に把握でき、企業側はフォロー対象を特定できます。オンボーディング期間終了後には、匿名アンケートで「役立った情報」「分かりにくかった点」「追加で欲しかった情報」を収集し、翌期の改善材料にします。フォーム回収・集計を自動化する応用例は、Googleフォームのファイル添付で受付を自動化する完全ガイドが参考になります。

Google AppSheetでタスク管理を自動化する

ノーコード開発ツール「AppSheet」を使えば、Google スプレッドシートをデータベースとして進捗確認アプリを作成できます。新入社員には次のタスクがプッシュ通知で届き、メンターは進捗をリアルタイムで把握できます。Asanaほど高機能なタスク管理は不要だが、シンプルな自動化は欲しいという規模の組織に適しています。

アクセス権限設定でセキュアな情報共有を実現する

Google Sitesはサイト全体またはページ単位でアクセス権を設定できます。企業理念ページは全社員公開、個人情報を含む手続きページは本人と人事のみ、メンター向けガイドはメンター役社員のみ、といった運用が可能です。複数拠点・複数事業体では、Google Workspaceの共有ドライブと組織部門を使った情報統制設計が参考になります。退職・異動時の権限変更を仕組み化したい場合は、退職者のGoogleドライブ権限をGASで一括変更する3ステップもあわせて整備しておくと安全です。

オンボーディングの効果測定:KPIと改善サイクル

オンボーディングは「作って終わり」ではなく、測定と改善が生命線です。次の5つのKPIを設定し、四半期ごとに振り返ります。測定を継続する組織は、しない組織より新入社員の生産性到達が速いことが、Brandon Hall Groupなどの調査で繰り返し示されています。

  1. 90日定着率:入社から90日時点で在籍している人数 ÷ 入社総数
  2. 業務独立達成期間:初案件を単独で完遂するまでの日数(目標:60日以内)
  3. エンゲージメントスコア:月次パルスサーベイ(5段階)の平均値
  4. 1on1満足度:四半期アンケートで「役立っている」と回答した割合
  5. オンボーディングNPS:「このオンボーディングを他の新入社員に薦めたいか」を0-10で測定

AsanaのダッシュボードとポートフォリオでKPIを可視化する

Asanaでは、プロジェクトの「ダッシュボード」でタスク完了率や期日超過数をグラフ表示でき、90日プランの進捗をリアルタイムで把握できます。さらにAdvancedプランの「ポートフォリオ」を使えば、複数の新入社員プロジェクトを横断し、「全新入社員の30日タスク完了率」「90日達成率」をまとめて可視化できます。改善サイクルは、①週次でダッシュボードを確認 → ②マネージャーレビューで遅延タスクを特定 → ③テンプレート側を修正、という流れをAsana上で完結させると、PDCAが途切れません。Google Formsで設問設計→Google Sheetsに集計→Google Sitesにダッシュボードとして埋め込む流れと組み合わせれば、経営層への報告も自動化できます。

よくある質問

Q. オンボーディングシートに何を書けばよいですか?
A. 必須項目は「タスク名/担当者/期日/ステータス/備考」の5列です。加えて、入社30日・60日・90日のマイルストーンを組み込み、本人・メンター・マネージャーが同じシートをリアルタイムで共有できる形が理想です。本記事のサンプル表をコピーして使ってください。
Q. Asanaのオンボーディングテンプレートは無料で使えますか?
A. 公式テンプレートの利用と基本的なタスク管理は無料のFreeプラン(最大10名)でも可能です。ただし、ルールによる自動通知・カスタムフィールド・カスタムテンプレートの保存・タイムライン表示はStarterプラン($10.99/ユーザー/月・年払い、2026年6月時点)以上が必要です。継続的に複数人を採用するならStarterが実用的な最低ラインです。
Q. チェックリストとテンプレート、どちらを先に作るべきですか?
A. まずチェックリスト(初日〜1週間の抜け漏れ防止タスク)を作り、それを内包する形でテンプレート(入社前〜90日の設計図)へ拡張するのがおすすめです。チェックリストはテンプレートの一部として組み込まれる構成要素のため、小さく始めて育てる順序が現実的です。
Q. オンボーディングテンプレートをカスタマイズする方法は?
A. 自社の業務特性(営業・エンジニア・バックオフィス等)と組織文化に合わせ、タスク粒度と1on1頻度を調整します。最も重要なのは「30日目に何ができていればよいか」の成果物定義を職種別に書き換えることです。Asanaなら全職種のセクションを用意し、複製時に不要な職種を削除する運用が効率的です。
Q. リモート社員と対面社員で同じテンプレートを使えますか?
A. 共通タスク(アカウント設定・研修・コンプライアンス)は同一テンプレートで問題ありません。リモート社員には「録画視聴」「非同期での自己紹介投稿」「オンライン1on1」などのタスクを追加し、孤独感対策のセクションを足すと安心です。1つのテンプレートに対面/リモートの分岐タスクを用意しておくと管理が一本化できます。
Q. オンボーディング資料はどのツールで作るのが最適ですか?
A. 目的別に分けるのが最適です。タスク管理・進捗追跡はAsana、マニュアルやFAQの情報集約はGoogle Sites、手順書や研修スライドはGoogle ドキュメント/スライドが向いています。1ツールに全部詰め込まず、AsanaのタスクからSitesやDocsの該当ページへリンクで結ぶ構成が実務で機能します。
Q. オンボーディング資料の作り方で最初にやることは?
A. 最初にやるのは「入社前〜90日のタスク棚卸し」です。誰が・いつ・何をやるかを洗い出し、Asanaのテンプレートに落とし込みます。資料そのものを作り込む前にタスクの全体像を固めることで、後から必要なマニュアルやFAQの範囲が明確になり、作り直しを防げます。
Q. リモート新入社員のオンボーディングで特に重要なことは?
A. 非同期コミュニケーション設計(議事録共有ルール)、雑談チャンネルの設置、録画ミーティングの共有フロー、そして週1回以上の1on1による心理的安全性の確保です。孤独感への対策が定着率を最も大きく左右します。
Q. オンボーディングにかける期間はどのくらいが適切ですか?
A. 一般的には90日が標準ですが、専門性が高い職種やマネジメント職は180日〜1年のロングオンボーディングが推奨されます。30-60-90日プランを基本フレームに、必要に応じて120日・180日のマイルストーンを追加してください。
Q. 5Cフレームワークとは何ですか?各要素を教えてください。
A. オンボーディング設計を点検する5つの観点です。①Compliance(コンプライアンス:ルール理解)②Clarification(明確さ:役割と期待の言語化)③Culture(文化:理念・行動指針への適応)④Connection(つながり:人間関係構築)⑤Check-back(確認:30/60/90日の振り返り)。SHRM Foundationの4C(Dr. Talya Bauer)にCheck-backを加えた拡張版です。
Q. オンボーディングの効果はどのくらいありますか?
A. 体系的なオンボーディングを導入した企業は定着率が82%向上、生産性が70%超改善したと報告されています(出典:Brandon Hall Group、Glassdoorブログ引用)。またオンボーディング体験に満足した従業員は、不満な従業員より2.6倍「職場で成長している」と回答しています(出典:Gallup)。

まとめ:Asanaテンプレートでオンボーディングを仕組み化しよう

本記事では、Asanaを中心にした新入社員オンボーディングテンプレートの作り方を、プラン比較・作成手順・職種別設計・効果測定まで解説しました。重要な要点は次の3つです。

  • Asanaで実行管理を仕組み化する:公式テンプレートを複製し、タスク・担当者・期日・自動化を設定すれば、採用のたびに高品質なオンボーディングを再現できる(自動化はStarter以上)
  • Google Sitesと併用して情報を集約する:「やること(Asana)」と「調べること(Google Sites/Docs)」を分離すると、新入社員が迷わず自走できる
  • KPIを測定して改善し続ける:90日定着率・業務独立達成期間などをダッシュボードで可視化し、テンプレート自体をアップデートする

まずは1人目の新入社員用に小さくテンプレートを作り、フィードバックを受けて育てる運用がおすすめです。これからGoogle Workspaceを新規契約する、またはユーザー追加を検討している方は、Google Workspace 15%割引クーポンの最新情報を確認してから申し込むと、初年度コストを抑えられます。

著者: こまろぐ運営 Yoshikazu Komatsu(個人ブロガー)/公開日: /最終更新: