毎年やってくる確定申告の季節。
特に、医療費控除の領収書集計や、複数の源泉徴収票の転記作業は「面倒だな…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな確定申告の手間を劇的に削減できる方法が、マイナポータルと「マネーフォワード クラウド確定申告」の連携です。
この連携機能を使えば、これまで手入力していた医療費の通知情報や公的年金の源泉徴収票などを、ボタン一つで自動取得できるようになります。
この記事では、2025年12月時点の最新情報に基づき、マイナポータル連携で確定申告を効率化する具体的な手順と、最大限に活用するためのヒントを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
「確定申告にもっと時間をかけたくない!」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもマイナポータル連携とは?確定申告が劇的に楽になる仕組み
最近よく耳にする「マイナポータル連携」ですが、具体的にどのようなもので、なぜ確定申告が楽になるのでしょうか。まずはその基本的な仕組みとメリットから理解を深めていきましょう。
マイナポータルとは?
マイナポータルは、政府が運営するオンラインサービスです。子育てや介護をはじめとする行政手続の検索・電子申請ができたり、行政機関が保有するあなたの情報を確認できたりします。まさに「自分専用の行政ポータルサイト」と言えるでしょう。マイナンバーカードを使ってログインすることで、以下のようなサービスが利用できます。
- 自己情報表示: 年金記録、税情報、世帯情報などを確認できます。
- 電子申請: 転出届や保育所の入所申請などをオンラインで行えます。
- お知らせ通知: 行政機関からの様々なお知らせを受け取れます。
- 外部サイト連携: 民間サービスと連携し、行政データを活用できます。
今回のテーマである確定申告の効率化は、この「外部サイト連携」機能が鍵となります。
なぜマネーフォワードと連携すると便利なのか?
マネーフォワード クラウド確定申告がマイナポータルと連携することで、確定申告に必要な証明書データをマイナポータル経由で一括取得し、申告書に自動で反映させることが可能になります。
これまでの確定申告では、
- 医療機関の領収書を一枚一枚集計する
- 年金事務所から届く「公的年金等の源泉徴収票」を探し出す
- 生命保険会社から送られてくる控除証明書のハガキを保管しておく
といった手間が必要でした。しかし、マイナポータル連携を使えば、これらの情報をデータとして直接取り込めるため、面倒な手入力や転記ミスが大幅に削減されます。特に、年間の医療費が多い方や、複数の年金収入がある方にとっては、計り知れないメリットがあると言えるでしょう。
連携で自動取得できる主なデータ
2025年12月現在、マネーフォワード クラウド確定申告とマイナポータルを連携することで、主に以下のデータを自動取得できます。
- 医療費通知情報: 1年間に支払った医療費のデータ。医療費控除の計算に利用できます。
- 公的年金等の源泉徴収票: 国民年金や厚生年金などの情報。
- 生命保険料・地震保険料の控除証明書: 各保険会社が発行する控除証明書データ。
- iDeCo・小規模企業共済の掛金証明書: 年末調整や確定申告で所得控除の対象となる掛金の情報。
- ふるさと納税(寄附金)の証明書: 各自治体が発行する寄附金受領証明書のデータ。
これらの情報が自動で入力されることで、確定申告の準備にかかる時間が大幅に短縮され、より正確な申告が可能になります。
【実践】マネーフォワード確定申告とマイナポータルを連携する5つのステップ
ここからは、実際にマネーフォワード クラウド確定申告とマイナポータルを連携させるための具体的な手順を5つのステップで解説します。画面キャプチャをイメージしながら進めてみてください。
ステップ1: 事前準備
連携作業をスムーズに進めるために、以下のものを準備しておきましょう。
- マイナンバーカード: ICチップが内蔵されたプラスチック製のカードです。カード受け取り時に設定した「署名用電子証明書パスワード(6〜16桁の英数字)」と「利用者証明用電子証明書パスワード(4桁の数字)」の両方が必要になります。
- スマートフォンまたはPCとICカードリーダー: マイナンバーカードの情報を読み取るために使用します。スマートフォンはNFC(近距離無線通信)対応機種である必要があります。
- マネーフォワード クラウド確定申告のアカウント: まだアカウントをお持ちでない場合は、事前に登録を済ませておきましょう。
- 「マイナポータル」アプリ: スマートフォンで手続きする場合は、事前にインストールしておくとスムーズです。
独自の視点: パスワードを忘れてしまうと、市区町村の窓口で再設定が必要になり、大幅なタイムロスに繋がります。確定申告の時期は窓口も混み合うため、事前にパスワードを確認しておくことを強く推奨します。
ステップ2: マネーフォワードにログインし、連携画面へアクセス
まず、マネーフォワード クラウド確定申告にログインします。左側のメニューから「申告書の作成」を選び、申告書作成画面に進みます。
その中に「マイナポータル連携」や「控除証明書等の連携」といったメニューがあるので、そちらをクリックして連携設定画面を開きます。
ステップ3: マイナポータルでの認証
連携画面の指示に従い、「連携する」ボタンを押すと、マイナポータルの認証画面に遷移します。ここで、スマートフォンまたはPC(ICカードリーダー使用)のどちらで認証するかを選択します。
スマートフォンの場合:
- 画面に表示されるQRコードをスマートフォンの「マイナポータル」アプリで読み取ります。
- アプリが起動したら、利用者証明用電子証明書パスワード(4桁の数字)を入力します。
- スマートフォンの指定された位置にマイナンバーカードをかざし、読み取りが完了するまで動かさないようにします。
つまずきポイント: スマートフォンのNFCリーダーの位置は機種によって異なります。多くの場合は背面上部(カメラ付近)にありますが、事前にメーカーの公式サイトなどで確認しておくと確実です。
ステップ4: 取得するデータを選択
認証が成功すると、マイナポータル側で取得可能な証明書の一覧が表示されます。医療費通知情報、年金、保険料控除など、確定申告に必要なデータにチェックを入れ、「データ取得に進む」といったボタンを押します。
ステップ5: 連携完了とデータ反映の確認
データの取得が開始され、数分待つとマネーフォワード側にデータが反映されます。連携が完了したら、「申告書の作成」画面に戻り、医療費控除や各種所得控除の欄に、取得したデータが正しく反映されているかを確認しましょう。金額や支払先などに間違いがないか、最終的なチェックは必ず自分で行うことが重要です。これで連携作業は完了です。
ケース別!医療費通知・公的年金等データを自動取得して確定申告する方法
マイナポータル連携で取得したデータを、実際にどのように確定申告書に反映させていくのか。ここでは「医療費控除」と「公的年金」の2つのケースを例に、具体的な手順と注意点を解説します。
医療費控除の申請手順(取得データの確認と修正点)
マイナポータル連携で取得した医療費データは、マネーフォワード クラウド確定申告の「医療費控除」の入力画面に自動で反映されます。基本的にはその内容を確認するだけで済みますが、いくつか注意すべき点があります。
注意点1: 全ての医療費が取得されるわけではない
マイナポータルで取得できるのは、健康保険が適用された医療費のみです。そのため、以下のような費用はデータに含まれていません。
- 自由診療(人間ドック、インプラント、美容整形など)
- マイナ保険証に対応していない医療機関での支払い
- 薬局で購入した市販薬
- 通院のための交通費(公共交通機関)
これらの費用も医療費控除の対象となるため、別途領収書や記録をもとに手動で追加入力する必要があります。マネーフォワードでは、取得したデータに加えて手動で項目を追加できるので、漏れなく入力しましょう。
注意点2: データの反映タイミング
医療機関で支払った情報がマイナポータルに反映されるまでには、通常2〜3ヶ月程度のタイムラグがあります。例えば、12月にかかった医療費は、確定申告期間に間に合わない可能性があります。その場合も、該当月の領収書をもとに手動で追加してください。
公的年金等の源泉徴収票の取り込み手順
公的年金を受け取っている方は、毎年1月頃に日本年金機構などから「公的年金等の源泉徴収票」が送付されます。マイナポータル連携を利用すれば、この源泉徴収票のデータを電子的に取得し、申告書に自動入力できます。
マネーフォワードの「雑所得(公的年金等)」の入力画面でマイナポータルから取得したデータを選択するだけで、「支払金額」や「源泉徴収税額」などが自動で転記されます。これにより、ハガキを見ながら数字を一つずつ入力する手間と、入力ミスのリスクをなくすことができます。
独自の視点: 個人事業主の方で、事業所得に加えて公的年金も受け取っている場合、この連携機能は特に有効です。事業所得の計算に集中し、年金に関する入力は自動化することで、申告作業全体の負担を大きく軽減できます。また、複数の種類の年金(例: 老齢基礎年金と老齢厚生年金)を受け取っている場合でも、データが合算または個別で正しく取り込まれているかを確認するだけで済むため、非常に効率的です。
マイナポータル連携を最大限に活用するヒントと注意点
非常に便利なマイナポータル連携ですが、利用する上で知っておきたいヒントや注意点もいくつか存在します。安全かつ効果的に活用するために、以下のポイントを頭に入れておきましょう。
セキュリティは大丈夫?安全性について
「行政のデータを民間サービスに連携するのは不安」と感じる方もいるかもしれません。しかし、マイナポータル連携の仕組みはセキュリティが十分に考慮されています。
- 本人の同意が必須: データ連携を行う際は、必ずマイナンバーカードによる本人認証と、本人の明確な同意が必要です。知らないうちにデータが連携されることはありません。
- データは都度取得: マネーフォワード側にあなたの個人情報が永続的に保存されるわけではなく、認証のたびに必要な情報だけを取得する仕組みになっています。
- 強固な通信暗号化: マイナポータルとマネーフォワード間の通信は暗号化されており、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
これらの対策により、安全性は確保されています。ただし、マネーフォワード自体のID・パスワード管理は、利用者自身が厳重に行う必要があります。
データはいつ時点のものが取得できる?
前述の通り、データには反映のタイムラグが存在します。特に重要なのは以下の2点です。
- 医療費: 診療月から約2〜3ヶ月後。11月・12月分は間に合わない可能性が高いです。
- 各種控除証明書: 保険会社や自治体によってデータ提供のタイミングが異なります。通常、確定申告が始まる前までには取得可能になりますが、定期的に連携を試して確認すると良いでしょう。
「データが取得できない」と焦らず、まずはタイムラグを疑い、必要であれば領収書やハガキ原本を元に手入力で補完する、という心構えが大切です。
連携がうまくいかない時のトラブルシューティング
もし連携がうまくいかない場合は、以下の点を確認してみてください。
- パスワードは正しいか: マイナンバーカードのパスワードを連続で間違えるとロックがかかります。
- ブラウザの設定: ポップアップブロック機能が有効になっていると、マイナポータルの認証画面が開かないことがあります。一時的に無効にしてみてください。
- スマホのNFC機能: スマートフォンのNFC機能がオンになっているか確認しましょう。また、金属製のスマホケースなどが読み取りを妨げている可能性もあります。
- アプリ・ブラウザのバージョン: マイナポータルアプリや利用しているブラウザが最新版であるか確認してください。
それでも解決しない場合は、マネーフォワードのサポートや、マイナンバー総合フリーダイヤルに問い合わせてみましょう。
まとめ:マイナポータル連携で確定申告を「作業」から「確認」へ
今回は、マネーフォワード クラウド確定申告とマイナポータルを連携して、確定申告を効率化する方法について詳しく解説しました。
この連携機能の最大のメリットは、これまで「面倒な手入力作業」だった確定申告の一部を、「自動取得されたデータを確認する作業」へと変革できる点にあります。この変化は、特に医療費控除や複数の控除証明書がある方にとって、計り知れない時間的・心理的コストの削減に繋がるはずです。
「まだマネーフォワードを使ったことがない」「もっと詳しく知りたい」という方は、【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説で、サービスの全体像や料金プラン、実際の利用者の評判などを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
マイナポータル連携は、一度設定してしまえば翌年以降も利用できます。確定申告の負担を少しでも軽くしたいと考えている方は、この機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか。まずは無料プランからでもその便利さを体感できます。
>>今すぐマネーフォワード クラウド確定申告で手間のかからない申告を体験する
この記事が、あなたの確定申告をよりスムーズに進めるための一助となれば幸いです。
