本記事はGoogle Workspace Updatesブログ( https://workspaceupdates.googleblog.com/ )の記事を元に、日本のGoogle WorkspaceユーザーおよびGoogle Workspaceに興味がある方々に向けて、2025年12月5日に公開された情報を分かりやすく解説したものです。
Google Driveに保存したPDFや動画ファイルを確認する際、プレビュー画面のデザインが少し古めかしいと感じたり、長いドキュメントの移動に不便さを感じたりしたことはないでしょうか。
Google Driveは単なるストレージではなく、日々の業務で様々なファイルを確認・共有するためのハブとして機能しています。だからこそ、その「閲覧体験(ビューワー)」の使い勝手は、私たちの生産性に直結します。
2025年12月5日、Googleはウェブ版Google Driveにおけるサードパーティ製ファイル形式(Googleドキュメントなど以外の形式)の閲覧インターフェースを大幅に刷新することを発表しました。
対象となるのは、PDF、動画、画像、音声ファイルなど、私たちが頻繁に扱うファイル形式です。
今回のアップデートにより、デザインがよりモダンで洗練されたものになるだけでなく、機能面でも大幅な改善が図られています。
特に、ページ数の多いPDF資料や、長時間の動画コンテンツを確認する際の効率が劇的に向上します。
本記事では、新しくなったビューワーの具体的な変更点と、それがもたらすメリットについて詳しく解説します。
何が変わるのか?新しくなった閲覧画面の4つのポイント
今回の刷新は、単なる見た目の変更にとどまりません。ユーザーがより直感的に、そしてスピーディーに目的の情報にたどり着けるよう、機能的な改善が施されています。主な変更点は以下の4つです。
1. PDFナビゲーションが進化!「左サイドパネル」の追加
これまで、長いPDFを読む際に目的のページを探すのが大変でした。
新しいビューワーでは、画面左側に専用のナビゲーションパネル(左レール)が追加されます。
ここには、以下の機能が統合されています。
目次(Table of Contents): PDFに設定されている目次情報を表示し、クリックするだけで該当セクションにジャンプできます(目次情報がある場合)。
サムネイル一覧: 各ページの縮小画像が一覧表示され、視覚的にページを探して素早く移動できます。
数百ページに及ぶマニュアルや契約書、論文などを読む際のストレスが大幅に軽減されるでしょう。
2. 動画検索が進化!「文字起こし検索」が可能に
動画ファイルにおいて、画期的な機能が追加されました。
動画の内容を確認する際、「文字起こし(トランスクリプト)」に基づいた検索が可能になります。
会議の録画データやウェビナー動画などで、「あの話題について話していたのはどこだっけ?」という時に、キーワードで検索して該当箇所を特定できるようになります。
(※注:文字起こし機能が有効になっている動画ファイルに限られます)
3. 新しい「ファイルメニュー」
ファイル操作に関するメニュー構成が見直され、より現代的で使いやすいデザインになります。必要なアクションに迷わずアクセスできるよう整理されました。
4. 刷新された「ツールバー」と「アプリバー」
画面上部のツールバーやアプリバーのデザインも一新されます。Googleの他の最新アプリ(マテリアルデザイン3など)と統一感のある、クリーンでモダンなインターフェースになります。これにより、直感的な操作性が向上します。
誰にとってメリットがある?
このアップデートは、Google Driveを利用するすべてのユーザーに恩恵があります。
大量の資料を扱うビジネスパーソン:
契約書、仕様書、調査レポートなど、PDF資料を読み込む機会が多い方にとって、目次やサムネイルでの移動機能は強力な時短ツールになります。動画コンテンツを活用するチーム:
社内研修動画や会議のアーカイブを活用する際、文字起こし検索によって必要な情報へのアクセスが格段に速くなります。クリエイティブ職の方:
画像や音声ファイルの確認作業も、より洗練されたUIで行えるため、作業の快適性が向上します。
いつから使える?展開スケジュールと対象ユーザー
利用開始時期:
この新機能は、Google Driveのウェブ版で対象のファイル形式を「新しいタブ」で開いた際に自動的に適用されます。
即時リリース(Rapid Release)ドメイン:
2025年12月5日より、すでに利用可能です(Available now)。計画的リリース(Scheduled Release)ドメイン:
2025年12月11日より、1〜3日かけて完全に展開されます。
日本の多くの企業で採用されている「計画的リリース」の場合、12月中旬頃には新しい画面に切り替わるでしょう。
対象ユーザー:
すべてのGoogle Workspaceをご利用のお客様
Google Workspace Individualをご契約のお客様
個人のGoogleアカウントをご利用のユーザー
企業ユーザーだけでなく、個人の無料アカウントでもこの新しい体験を利用できるのは嬉しいポイントです。
設定について:
この機能はデフォルトでオンになり、管理者やユーザーが設定を変更する必要はありません。また、機能を無効にする管理者コントロールもありません。
まとめ:毎日の「見る」をもっと快適に
Google Driveのファイルビューワーは、私たちが意識せずに毎日何度も使っている機能です。
だからこそ、ここが改善されることは、日々の業務全体の快適さや効率に直結します。
特にPDFのナビゲーション機能強化は、多くのユーザーが待ち望んでいた機能ではないでしょうか。
新しくなったインターフェースで、よりスムーズでストレスフリーなファイル閲覧体験をぜひ実感してください。
