個人事業主やフリーランスとして事業に車を使っている方にとって、「車検費用はどこまで経費になるの?」という疑問は、確定申告の時期が近づくと特に気になるポイントではないでしょうか。
車検の見積書には、重量税や自賠責保険料、印紙代など、さまざまな項目が並んでいます。
これらを一つひとつ「これは経費?それとも違う?」と判断し、会計ソフトに入力するのは骨の折れる作業です。
特に、クラウド会計ソフトのマネーフォワードを使い始めたばかりの方にとっては、どの勘定科目を選べば良いか迷ってしまうことも多いでしょう。
この記事では、2026年2月時点の情報に基づき、車検費用のどの部分が経費として認められるのか、そして複雑な内訳をマネーフォワードで正確に仕訳・登録する方法を、具体的な手順に沿って分かりやすく解説します。
この記事を最後まで読めば、もう車検費用の仕訳で迷うことはなくなり、自信を持って確定申告に臨めるようになります。
車検費用はどこまで経費?項目別に見る「経費になるもの・ならないもの」
車検費用のすべてが経費として認められるわけではありません。事業で車を使用している割合(事業専用割合)に応じて按分する必要がある点も重要です。まずは、車検費用の内訳を経費に「できるもの」と「できないもの(ただし経費とは別の科目で処理するもの)」に分けて整理しましょう。
経費として計上できる費用項目
以下の項目は、事業運営に直接関連する費用として「車両費」や「修繕費」などの勘定科目で経費計上が可能です。ただし、プライベートでも車を使用している場合は、後述する「家事按分」を忘れずに行う必要があります。
- 車検基本料(24ヶ月点検費用): 法定点検にかかる基本的な技術料です。車の安全性を維持するための費用なので、経費として認められます。
- 整備費用・部品交換費用: エンジンオイルの交換、ブレーキパッドの交換、タイヤ交換など、点検の結果必要となった整備や部品交換にかかる費用も経費です。
- 検査・代行手数料: 車検を業者に依頼した際の代行手数料や、書類作成費用なども、サービス対価として経費になります。
これらの費用は、事業用車両の維持管理に不可欠なコストです。領収書や明細書は必ず保管し、どの費用が何にあたるのかを明確にしておきましょう。
経費にはならないが、仕訳が必要な費用項目
次に挙げる項目は、税金や保険料であるため、厳密には「経費(損金)」には分類されません。しかし、確定申告の際に事業の支出として正しく処理する必要があります。これらを誤って「車両費」などで処理しないように注意が必要です。
- 自動車重量税: これは税金の一種です。そのため、経費ではなく「租税公課」という勘定科目で処理します。国に納める税金なので、事業の利益から差し引く経費とは性質が異なります。
- 自賠責保険料: 法律で加入が義務付けられている強制保険の保険料です。これは「保険料」という勘定科目で仕訳します。万が一の事故に備えるための費用であり、車両の維持費とは区別して管理します。
- 印紙代(検査手数料): 自動車検査登録印紙や自動車審査証紙の購入費用です。これも税金と同様に「租税公課」として処理するのが一般的です。「支払手数料」で処理するケースもありますが、税金的性格が強いため「租税公課」がより適切と言えるでしょう。
忘れてはいけない「家事按分」の考え方
個人事業主の場合、事業とプライベートの両方で車を使用しているケースがほとんどでしょう。その場合、車に関連する費用は、事業で使用した割合分のみを経費として計上する「家事按分(かじあんぶん)」という計算が必要です。
例えば、車の使用全体のうち、平日の事業利用が70%、土日のプライベート利用が30%であれば、事業専用割合は70%となります。この場合、車検基本料や整備費用などの「経費にできる費用」の合計額の70%を、経費として計上できます。
家事按分の割合は、走行距離や使用時間・日数など、実態に即した合理的な基準で設定する必要があります。「大体このくらいだろう」という曖昧な基準ではなく、「週5日は事業で使い、週2日はプライベートで使うから5/7(約71%)」のように、税務署に説明できる根拠を持っておくことが非常に重要です。
【実践】マネーフォワードで車検費用を正確に登録する具体的な仕訳方法
それでは、実際にマネーフォワード クラウド確定申告を使って車検費用を登録する手順を見ていきましょう。車検費用は複数の勘定科目が混在しているため、「複合仕訳」機能を使うと一度にまとめて登録できて非常に便利です。
複合仕訳を使った登録例
ここでは、以下の内容の車検費用を現金で支払った場合の例で解説します。(事業専用割合70%とします)
- 支払総額: 120,000円
- 【内訳】
- 車検基本料: 40,000円
- エンジンオイル交換費用: 10,000円
- 自動車重量税: 24,600円
- 自賠責保険料: 17,650円
- 印紙代: 1,750円
- 【家事按分対象の費用】
- 車検基本料(40,000円)+ オイル交換費用(10,000円)= 50,000円
マネーフォワードの「手動で仕訳」から「複合仕訳」を選択し、以下のように入力します。
借方(費用の発生)
-
勘定科目: 車両費
金額: 35,000円 (50,000円 × 事業専用割合 70%)
摘要: 車検費用(車検基本料・オイル交換) -
勘定科目: 事業主貸
金額: 15,000円 (50,000円 × プライベート分 30%)
摘要: 車検費用(家事按分) -
勘定科目: 租税公課
金額: 26,350円 (重量税 24,600円 + 印紙代 1,750円)
摘要: 車検(自動車重量税・印紙代) -
勘定科目: 保険料
金額: 17,650円 (自賠責保険料)
摘要: 車検(自賠責保険料)
貸方(支払方法)
-
勘定科目: 現金
金額: 120,000円 (支払総額)
摘要: 車検費用 支払い
このように入力することで、借方(左側)の合計と貸方(右側)の合計が一致し、すべての費用を一度の入力で正確に振り分けることができます。摘要欄には「車検費用」と明記しておくと、後で見返したときに何の支出かが一目でわかって便利です。
なぜこの仕訳になるのか?勘定科目の意味を理解しよう
- 車両費: 事業で使う車両の維持管理にかかる経費を計上する科目です。車検基本料や整備費用がこれにあたります。
- 事業主貸: 事業用の資金からプライベートの費用を支払った際に使う科目です。家事按分におけるプライベート分は、事業主が事業のお金を個人的に使った、という扱いで処理します。
- 租税公課: 国や地方に納める税金(租税)や、公的な手数料(公課)を処理する科目です。重量税や印紙代が該当します。
- 保険料: 事業に関わる損害保険や生命保険などの保険料を計上する科目です。自賠責保険料はこちらに分類されます。
各勘定科目の意味を理解しておくと、車検費用以外の仕訳でも応用が利き、経理処理の精度が格段に向上します。
確定申告を劇的に効率化するマネーフォワードの活用術
車検費用の仕訳は複雑ですが、マネーフォワード クラウド確定申告のような会計ソフトを使えば、一度流れを覚えてしまえばスムーズに処理できます。しかし、マネーフォワードの真価は、日々の経理業務全体の自動化・効率化にあります。
銀行口座・クレジットカード連携で入力の手間を削減
マネーフォワードの最も強力な機能の一つが、銀行口座やクレジットカードとの連携機能です。連携設定をしておけば、取引明細が自動で取得され、AIが勘定科目を推測して提案してくれます。
例えば、ガソリンスタンドでの給油(クレジットカード払い)や、高速道路のETC利用料なども、一度「車両費」として登録すれば、次回以降は自動で同じように仕訳してくれます。これにより、日々の入力作業から解放され、事業そのものに集中する時間を生み出すことができます。
スマホアプリで領収書を撮るだけ!スキマ時間で経費管理
紙の領収書は、溜めてしまうと整理が大変です。マネーフォワードのスマホアプリを使えば、受け取ったその場で領収書を撮影するだけで、日付や金額を自動で読み取り、データ化してくれます。
電子帳簿保存法にも対応しているため、要件を満たせば紙の領収書を破棄することも可能です。財布がレシートでパンパンになることもなくなり、ペーパーレスでスマートな経費管理が実現します。
確定申告書の作成もガイド付きで安心
日々の仕訳が正確にできていれば、確定申告の時期には、画面のガイドに従っていくつかの質問に答えるだけで、確定申告書がほぼ自動で作成されます。青色申告決算書や貸借対照表といった複雑な書類も、マネーフォワードが自動で作成してくれるため、会計の専門知識がなくても安心です。
車検費用の仕訳のような少し複雑な処理も、この記事で解説したようなポイントを押さえておけば問題ありません。日々の簡単な取引はマネーフォワードに任せ、年に一度の大きな支出だけ注意深く処理する、というスタイルを確立することで、確定申告のストレスを大幅に軽減できるでしょう。
マネーフォワード クラウド確定申告の機能や料金、多くの個人事業主に支持されている理由についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらのガイド記事もご覧ください。あなたの確定申告がもっと楽になるヒントが見つかるはずです。
【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説
まとめ: 正しい仕訳で、賢く節税・時短を実現しよう
今回は、個人事業主にとって悩みの種である車検費用の経費計上と、マネーフォワードを使った具体的な仕訳方法について解説しました。
最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 経費になるもの: 車検基本料、整備費用など(事業専用割合で家事按分が必要)
- 経費にならないもの: 重量税・印紙代(→租税公課)、自賠責保険料(→保険料)としてそれぞれ仕訳する
- マネーフォワードでの登録: 複数の科目が混在する支払いは「複合仕訳」を使うと便利
- 家事按分: 事業とプライベートの利用割合を、合理的な根拠をもって設定することが必須
車検費用は金額が大きいため、正しく処理することが適切な節税に繋がります。同時に、これらの複雑な処理も、マネーフォワード クラウド確定申告のような便利なツールを使えば、驚くほど簡単かつ正確に行うことができます。
日々の記帳を自動化し、確定申告の手間を最小限に抑えることは、貴重な時間を生み出し、事業の成長を加速させるための重要な投資です。まだ導入を迷っている方は、この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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