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ExpressVPNはスマートウォッチで使える?Apple Watch・Wear OSでの制限と現実的な代替案

「外出先でApple Watchの通知やメッセージをVPNで保護したい」と考えたことはないでしょうか。

スマートウォッチは今や健康管理だけでなく、メールの確認や電子決済など個人情報を扱う場面が増えています。

セキュリティ意識の高いユーザーほど「スマートウォッチにもVPNを入れたい」と考えるのは自然なことです。

しかし結論から言えば、2026年5月時点でExpressVPNをApple WatchやWear OS搭載デバイスに直接インストールすることはできません。

ただし「スマートウォッチのVPN保護が不可能」というわけではありません。

筆者自身がApple Watch Series 9とPixel Watch 2で検証した経験をもとに、どの方法が最も実用的かを率直にお伝えします。

なぜExpressVPNはスマートウォッチに対応していないのか

watchOSとWear OSの技術的制約

スマートウォッチ向けOS(watchOS、Wear OS)には、VPNアプリが動作するために必要なネットワーク制御のAPI(プログラムがOSの機能を利用するための仕組み)が提供されていません。iPhoneやAndroidスマートフォンでは、OSがVPNトンネルの作成を許可するフレームワークを備えています。しかしwatchOSやWear OSにはこの仕組み自体が存在しないため、どのVPNプロバイダーであってもネイティブアプリを開発できないのが現状です。

これはExpressVPNに限った話ではなく、NordVPNやSurfsharkなど主要なVPNサービスすべてに共通する制限です。AppleやGoogleがスマートウォッチ向けOSにVPN用APIを追加しない限り、この状況は変わりません。

スマートウォッチの通信構造を理解する

スマートウォッチの通信は、大きく3つのパターンに分かれます。

  • Bluetooth経由でペアリングしたスマートフォンの通信を利用するパターン
  • Wi-Fi接続で直接インターネットにアクセスするパターン
  • セルラー(LTE)モデルで単独通信するパターン

Bluetooth経由の場合、実質的にはスマートフォンがインターネットとの橋渡しをしています。つまりスマートフォン側でExpressVPNを有効にしていれば、Bluetooth経由のスマートウォッチ通信もVPNトンネルを経由します。これは多くのユーザーが見落としているポイントです。

問題になるのは、Wi-Fi直接接続時とセルラー通信時です。この2つのケースでは、スマートウォッチが独立して通信を行うため、スマートフォンのVPNが保護の対象外になります。

保護されない通信で何が起きるのか

カフェやホテルの公共Wi-Fiにスマートウォッチが自動接続してしまうケースは珍しくありません。Apple WatchはiPhoneが記憶しているWi-Fiネットワークに自動的に接続する仕様になっています。このとき通信が暗号化されていなければ、メール通知の内容やカレンダーの予定など、個人情報が第三者に傍受されるリスクがあります。

また、フリーWi-Fi環境でApple PayやGoogle Payの通信が行われる場合、決済情報そのものはトークン化(暗号化された代理値に置き換える処理)されているものの、どの店舗でいくら使ったかといったメタデータは保護の対象外です。セキュリティに敏感なユーザーにとって、この「見えないリスク」は無視できません。

スマートウォッチでVPN保護を実現する3つの方法

方法1:スマートフォンのExpressVPNを常時オンにする(最も手軽)

最もシンプルかつ効果的な方法は、ペアリングしているスマートフォンでExpressVPNを常時接続状態にしておくことです。

前述のとおり、スマートウォッチがBluetooth経由でスマートフォンの通信を利用している間は、スマートフォン側のVPNトンネルがそのまま適用されます。

ExpressVPNのスマートフォンアプリには自動接続機能が用意されており、以下の手順で設定できます。

  • ExpressVPNアプリを開き、左上のメニュー(ハンバーガーアイコン)をタップ
  • 「設定」から「VPNの自動接続」を選択
  • 「すべてのネットワーク」または「Wi-Fiのみ」を選択して有効化

この設定により、スマートフォンがネットワークに接続するたびに自動的にVPNが有効になります。スマートウォッチがBluetooth圏内にある限り、特別な操作なしでVPN保護が適用されます。

ただし注意点が1つあります。スマートフォンが近くにない場合(ランニング中にスマートフォンを自宅に置いてきた場合など)、スマートウォッチはWi-Fiまたはセルラーに自動切替えします。このときはVPNの保護対象外になります。

ExpressVPNの基本的なインストールや設定方法については、ExpressVPNの使い方・始め方ガイドで詳しく解説しています。まだ導入していない方は先にそちらを確認してください。

方法2:Wi-FiルーターにExpressVPNを設定する(最も確実)

自宅やオフィスのWi-Fiルーターに直接ExpressVPNを設定すれば、そのネットワークに接続するすべてのデバイス(スマートウォッチを含む)がVPNで保護されます。これが最も確実な方法です。

ExpressVPNはルーター向けの専用ファームウェア「Aircove」を提供しています。また、対応するルーター(ASUS、Linksys、Netgearの一部モデル)に手動でExpressVPNを設定することも可能です。

設定の大まかな流れは以下のとおりです。

  • ExpressVPNの公式サイトにログインし、ルーター用の設定情報(サーバーアドレス、認証キー)を取得
  • ルーターの管理画面にアクセスし、VPNクライアント機能を有効化
  • 取得した設定情報を入力して接続を確立
  • スマートウォッチを含むデバイスをそのWi-Fiに接続

筆者の環境ではASUS RT-AX86Uを使用しており、設定完了まで約15分でした。一度設定してしまえば、以降はルーターが自動的にVPN接続を維持するため、スマートウォッチ側で何も操作する必要がありません。

この方法の最大のメリットは、ExpressVPNの同時接続台数にスマートウォッチがカウントされない点です。ルーター1台分の接続枠で、配下のすべてのデバイスを保護できます。ExpressVPNは1アカウントで最大8台まで同時接続できますが、IoTデバイスやスマートウォッチが増えると枠が不足しがちです。ルーター設定ならこの問題を根本的に解決できます。

デメリットとしては、自宅のWi-Fi以外(職場やカフェなど)では保護されないこと、ルーターの処理能力によっては通信速度が低下する可能性があることが挙げられます。

方法3:モバイルホットスポット経由で接続する(外出先向け)

外出先でスマートウォッチのWi-Fi通信もVPNで保護したい場合は、スマートフォンのモバイルホットスポット機能を活用する方法があります。

手順は以下のとおりです。

  • スマートフォンでExpressVPNに接続
  • スマートフォンのモバイルホットスポット(テザリング)を有効化
  • スマートウォッチのWi-Fi設定からホットスポットに接続

この方法では、スマートウォッチのWi-Fi通信がスマートフォンのVPNトンネルを経由するため、公共Wi-Fiに直接接続するよりも安全です。

ただしいくつか注意点があります。まずバッテリー消費が大きい点です。ホットスポットとVPNを同時に動かすと、スマートフォンのバッテリーは通常より30〜40%早く減ります。また、Apple WatchはペアリングしたiPhoneのホットスポットに直接接続する機能を標準では持っていないため、一度Bluetooth接続を解除するか、iPhoneが遠くにある状態でWi-Fiとして接続する必要があり、やや手間がかかります。

実用的な場面としては、海外旅行中にホテルの公共Wi-Fiを避けてスマートウォッチを使いたいケースや、セキュリティが不明な公共ネットワーク環境での利用が考えられます。

よくある失敗と回避方法

筆者が実際に試した中で遭遇したトラブルをいくつか共有します。

まず「ルーターにVPNを設定したのにスマートウォッチが保護されない」というケースです。これはスマートウォッチがルーター配下のWi-Fiではなく、別のネットワーク(以前接続した隣家のWi-Fiなど)に自動接続していたことが原因でした。Apple Watchの場合、iPhoneの「設定」→「Wi-Fi」で不要なネットワークの自動接続をオフにすることで解決します。

次に「VPN接続中にスマートウォッチの通知が遅延する」という現象です。VPNサーバーとの距離が遠い場合、数秒の遅延が発生することがあります。最寄りのサーバーを選択するか、ExpressVPNの「スマートロケーション」機能を使うことで改善できます。

他のVPNサービスとの比較

スマートウォッチ保護の観点で見た各サービスの対応状況

2026年5月時点で、スマートウォッチ用のネイティブVPNアプリを提供しているVPNサービスは存在しません。つまり、どのサービスを選んでもスマートウォッチへの直接インストールはできず、代替手段に頼ることになります。

その前提で比較すると、ExpressVPNには以下の優位点があります。

  • ルーター向けの専用ファームウェア(Aircove)を提供しており、ルーター経由の保護が最も簡単に設定できる
  • 105か国にサーバーを展開しており、海外でスマートウォッチを使う際にも最寄りサーバーを見つけやすい
  • Lightway(独自プロトコル)による高速通信で、ルーター経由でも速度低下が少ない
  • 同時接続8台に対応しているため、ルーターを1台分として数えても十分な余裕がある

一方で、ルーター設定が不要でスマートフォン連携だけで済ませたい場合は、どのVPNサービスでも大きな差はありません。自動接続機能はNordVPNやSurfsharkにも搭載されています。

総合的に見ると、スマートウォッチを含む複数デバイスを一元的にVPN保護したいユーザーには、ルーター対応が充実しているExpressVPNが最も適しています。

セルラーモデルのスマートウォッチを使っている場合

Apple Watch GPS+CellularやPixel Watch LTEモデルなど、単独でモバイル通信が可能なスマートウォッチの場合、セルラー通信をVPNで保護する手段は現時点では存在しません。キャリアの通信はルーターを経由しないため、ルーター設定では対応できず、OS側がVPN機能を開放していない以上、技術的に不可能です。

ただし、セルラー通信自体はキャリアの暗号化によって一定レベルの保護がされています。公共Wi-Fiほどのリスクはないため、過度に心配する必要はありません。セルラー通信時のリスクが気になる場合は、スマートウォッチのWi-Fi自動接続をオフにしてセルラー通信のみを使用する設定にすることで、少なくとも暗号化されていない公共Wi-Fiへの意図しない接続を防げます。

まとめ:スマートウォッチのVPN保護は「間接的な方法」がカギ

スマートウォッチにExpressVPNを直接インストールすることはできませんが、通信経路を工夫することで実質的なVPN保護は十分に実現可能です。

状況に応じた最適な方法を整理すると、以下のようになります。

  • 日常使い(スマートフォンが近くにある場合):スマートフォンのExpressVPNを常時オンにする
  • 自宅での利用:Wi-FiルーターにExpressVPNを設定して、ネットワーク全体を保護する
  • 外出先でWi-Fi接続する場合:モバイルホットスポット経由で接続する

まだExpressVPNを導入していない方は、ExpressVPN公式サイトから30日間の返金保証付きで試すことができます。まずはスマートフォンにインストールし、自動接続を有効にするところから始めてみてください。導入手順や料金プランの詳細はExpressVPNの使い方・始め方完全ガイドにまとめています。

スマートウォッチのOS側がVPN対応するまでには時間がかかる見込みですが、今できる対策を講じておくことで、日々の通信を安全に保つことは十分に可能です。