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「Backlogで担当者を複数設定しようとしたら、1人しか選べなかった…」
「複数のプロジェクトをまたいで、誰が何を担当しているのか把握できない」
そんな悩みを抱えていませんか?
結論からお伝えすると、Backlogの1つの課題に設定できる担当者は1人のみという仕様です。これは不便な制限ではなく、「タスクの責任の所在を1点に定める」ための設計思想に基づいています。この記事では、複数の担当者が必要なときの具体的な対処法と、私が実際に10以上のプロジェクトを同時管理してきた経験から得た複数プロジェクト運用のコツを、操作手順とあわせて解説します。
この記事のポイント
- Backlogの課題に設定できる担当者は1人のみ(仕様)。理由は「誰がボールを持つか」を明確にするため
- 複数担当者が必要なときの3つの対処法はタスク分割(子課題)・主担当指名・リレー方式
- 複数プロジェクトを横断して担当者別にタスクを確認するなら「マイ課題」フィルターが便利
- ガントチャートで複数課題・複数担当者の同時進行と作業量の偏りを可視化できる
- 記事末尾のFAQで「担当者を複数にできる?」「通知は届く?」などの疑問に即回答
なぜBacklogでの複数プロジェクト・複数担当者管理が難しいのか
複数プロジェクト管理が難しくなる最大の原因は、「責任の所在」と「情報の置き場所」がプロジェクトごとにバラバラになることです。開発、マーケティング、社内改善など性質の異なるプロジェクトを同時進行させると、命名規則・担当の決め方・進捗の見せ方が統一されず、全体像が見えなくなります。Backlog(ヌーラボが提供するプロジェクト管理ツール)は本来この一元管理に強いツールですが、基本的な課題管理機能しか使っていないチームでは、その強みを活かしきれていません。
複数プロジェクト管理でよくある4つの課題
私がこれまでコンサルティングしてきた企業では、複数プロジェクト運用で次の4つの課題が繰り返し見られました。いずれも「担当が曖昧」「情報が散在」という根本原因に行き着きます。
- 情報の散在:プロジェクトごとに異なる命名規則を採用し、全体像が見えなくなる
- 優先順位の混乱:どのプロジェクトのどのタスクを優先すべきか判断できない
- リソース配分の非効率:メンバーの稼働状況が把握できず、特定の人に作業が集中する
- コミュニケーションの断絶:プロジェクト間の連携が取れず、重複作業や共有漏れが発生する
実際、ある製造業の企業では5つのプロジェクトを別々に管理していたため、同じ顧客向けの作業が重複し、月間で約40時間もの無駄が発生していました。原因をたどると「同じ作業を、別プロジェクトの別担当者がそれぞれ抱えていた」という、担当の重複・分散の問題でした。
Backlogで担当者を複数設定できない理由と3つの対処法
Backlogの1つの課題に設定できる担当者は1人のみで、複数人を同時に担当者へ割り当てる標準機能はありません(出典: Backlog公式ヘルプ)。理由は明確で、担当者を複数にすると「誰がボールを持っているのか」が曖昧になり、タスクが放置・遅延しやすくなるためです。Backlogはあえて担当者を1人に絞ることで、各課題の責任を1点に定めています。複数の作業者が関わる場合は、次の3つの方法で対応します。
Q. Backlogで担当者を複数設定できますか?
A. いいえ。1つの課題に設定できる担当者は1人のみです。複数の担当者が必要な場合は、作業を子課題に分割してそれぞれに担当者を割り当てるか、主担当を1人決めて他のメンバーはコメントの@メンションで連携します。
3つの対処法と、それぞれを「いつ使うか」は次のとおりです。
- タスク分割(子課題に分けて割り当て):1つの作業を工程や役割で分けられるときに使う。例:開発・デザイン・レビューを並行させたい場合に親課題を立て、子課題ごとに別の担当者を割り当てる。
- 主担当指名:相談やレビューに複数人が関わるが、責任者は1人でよいときに使う。担当者にはボールを持つ1人だけを設定し、関係者は@メンションで巻き込む。
- リレー方式:企画→制作→確認のように工程が時系列で進むときに使う。フェーズが終わるたびに担当者を次の人へ引き継ぐ。
3つの対処法の比較表
どの方法を選ぶかは「作業が分けられるか」「工程が同時か順番か」で判断できます。Backlog上の操作と注意点を一覧にまとめました。
| 方法 | 適したケース | Backlog上の操作 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| タスク分割(子課題) | 1つの作業を工程・役割で分けられるとき | 親課題を作成→「子課題を追加」→子課題ごとに担当者を設定 | 親課題には全体責任者を1人だけ指定する |
| 主担当指名 | 相談・レビューに複数人が関わるが責任者は1人でよいとき | 担当者に主担当1人を設定→関係者はコメントで@メンション通知 | 関係者を担当者と誤解させないよう役割をコメントに明記 |
| リレー方式 | 企画→制作→確認のように工程が時系列で進むとき | フェーズ完了ごとに担当者を次の人へ変更→コメントで引き継ぎ | 引き継ぎ漏れ防止にステータスと担当者を必ず連動させる |
なお、どうしても「副担当」を記録したい場合は、プロジェクト設定のカスタム属性(プロジェクト設定→カスタム属性→リスト型で「副担当者」を追加)に補助担当を残す方法もあります。ただし通知は飛ばないため、確実に届けたい連絡は@メンションを併用してください。
【実例】担当者を複数指名して失敗したケースと改善
担当者を1人に絞る運用は、現場で大きな効果を生みます。あるWeb制作会社では、1つの課題に複数人をコメントで指名する運用をしていた結果、月に十数件の課題が「誰の担当か曖昧なまま」放置されていました。そこで「担当者は必ず主担当1人」「作業が分かれるものは子課題に分割」というルールに切り替えたところ、担当不明による放置課題はほぼゼロになり、差し戻し・確認待ちの停滞も目に見えて減りました。担当者を増やすより、1人に決めて引き継ぐほうが速い、という典型例です。
担当者の受け渡し(リレー方式)の実践例
リレー方式とは、1つの課題を工程ごとに担当者を順番に引き継いで進める方法です。コンテンツ制作(企画→執筆→校正→公開)のように、工程が時系列で並ぶ業務に向いています。Backlogでの担当者変更は課題詳細画面の右側パネルから2クリックで完了するため、引き継ぎの手間がほとんどかかりません。具体的な手順は次のとおりです。
- 課題を作成し、最初の工程「企画」担当者を設定する
- 企画が完了したら、課題詳細の右側パネルで担当者を「執筆」担当へ変更する
- 変更と同時に、コメントへ引き継ぎ事項(決定事項・残課題・参考リンク)を記入する
- ステータスを「処理中」に更新し、次の担当者へバトンを渡す
- 「校正」「公開」も同じ流れで担当者を順に引き継ぎ、完了時にステータスを「完了」にする
時差のあるチームや拠点が分かれた体制でこのリレーを回すコツは、Backlogを使った非同期コラボレーションのコツでも詳しく解説しています。引き継ぎコメントの書き方は、リレー方式の成否を左右する最重要ポイントです。
Backlogで複数プロジェクトを効率的に管理する実践テクニック
担当者を1人に保ちながら複数プロジェクトを回すには、「構成の統一」「全体像の可視化」「課題の構造化」の3つが軸になります。ここからは実際に効果を実感できた具体的なテクニックを順に説明します。
1. プロジェクト構成を最適化する
複数プロジェクトを管理しやすくするには、プロジェクトキーの命名規則を統一することが第一歩です。課題番号を見ただけで、どの種類のプロジェクトかを即座に判断できるようになります。例えば次のような規則を設定します。
- 開発プロジェクト:DEV-プロジェクト名(例:DEV-WEBAPP)
- マーケティング:MKT-キャンペーン名(例:MKT-CAMPAIGN)
- 社内改善:IMP-改善項目(例:IMP-WORKFLOW)
さらに、全プロジェクトで共通のカテゴリー構造(要件定義/設計/実装・制作/テスト・レビュー/リリース・公開)を採用すると、プロジェクトをまたいだ横断分析が可能になります。
2. ダッシュボードで全体を一元管理する
ダッシュボードとは、複数プロジェクトの状況を1画面で把握するための集約ビューです。プロジェクト横断のダッシュボードを作ると、どこにボトルネックがあるかを一目で確認できます。作成手順は次のとおりです。
- ダッシュボードページで「新しいダッシュボードを作成」をクリック
- 「プロジェクト横断」を選択
- 必要なウィジェット(課題一覧、バーンダウンチャート、最近の更新など)を追加
- フィルター条件を設定し、重要な情報のみを表示
私の経験では、用途別に3つのダッシュボードを用意すると効果的です。
- 経営層向け:全プロジェクトの進捗率とリスク課題のみを表示
- PM向け:今週の期限課題とメンバーの稼働状況を中心に表示
- メンバー向け:自分の担当課題と関連課題を優先度順に表示
3. 親子課題で複数担当者の作業を構造化する
親子課題とは、大きなタスクを親課題にまとめ、具体的な作業を子課題として紐づける機能で、複数担当者問題を解決する中心的な手段です。1つの作業に複数人が関わるなら、親課題に全体責任者を、子課題に各作業の担当者を割り当てます。子課題の作成手順は次の3ステップです。
- 親課題の詳細画面を開く
- 「子課題を追加」をクリックして作業ごとに課題を作成する
- 各子課題に、担当者・期限日・優先度を設定する
例えば「新商品Aのリリース準備」を親課題とし、子課題1(DEV-WEBAPP)の商品登録機能開発は開発担当、子課題2(MKT-CAMPAIGN)のキャンペーンページ作成はマーケ担当、子課題3(IMP-WORKFLOW)の受注フロー更新は業務担当——というように、1人ずつ責任者を立てれば「複数担当」を破綻なく実現できます。大規模な体制での親子課題の組み方は、大規模イベント運営のBacklogタスク管理テンプレートも参考になります。
ガントチャートで複数課題の同時進行を可視化する
ガントチャートとは、各課題の開始日・期限日を横棒で時系列に並べ、全体スケジュールを俯瞰できる図です。複数プロジェクト・複数担当者が絡む業務では、課題に開始日と期限日を必ず設定することで、ガントチャート上に全タスクが時系列で並びます。担当者別に並べ替えれば、特定の人だけ作業が重なっている「偏り」をひと目で発見でき、リレー方式の引き継ぎタイミングも視覚的に判断できます。親子課題とガントチャートを組み合わせると、親課題=大日程、子課題=各担当者の作業期間という二層で進行管理ができます。
担当者の同時担当課題数と稼働率の目安
リソースの偏りを防ぐには、1人あたりの同時担当課題数に目安を持つことが有効です。実務上の目安は、開発系で5〜8件、マーケ系で8〜12件程度。これを超えると、抜け漏れや差し戻しが増えやすくなります。稼働率は「割り当て課題の合計見積もり時間 ÷ 稼働可能時間 × 100」で概算でき、80%を超えたら新規アサインを止めて再配分を検討する、というアラート基準を設けると過負荷を未然に防げます。これらはあくまで運用の出発点となる目安で、職種やスキルに応じて自チーム用に調整してください。
複数プロジェクトを横断して担当者別にタスクを確認する(マイ課題)
複数プロジェクトをまたいで特定メンバーの担当課題を一覧確認するには、「マイ課題」または課題検索のフィルターを使います。マネージャーが稼働状況を把握するための具体的な操作手順は次のとおりです。
- グローバルナビの「課題」または「マイ課題」を開く
- プロジェクト欄で対象プロジェクトを複数選択する
- 担当者欄で確認したいチームメンバーを指定する
- 状態を「未完了」に絞り、期限日の昇順でソートする
- 表示された一覧のURLをブックマークすれば、同じ条件をワンクリックで再表示できる
担当者・期限・キーワードを組み合わせた高度な絞り込みは、Backlogの高度な検索クエリで担当者別に課題を抽出する方法で詳しく解説しています。
4. チームコミュニケーションを最適化する
重要な更新を見逃さないためには、通知設定の最適化が欠かせません。個人設定の「メール通知」で「自分が担当者の課題」の追加・更新にチェックを入れ、お知らせは関連プロジェクトを選択しておきます。あわせて、週次でプロジェクト横断レビューを実施し、各プロジェクトの進捗、リソースの過不足、プロジェクト間の依存関係、来週の優先事項を確認すると、担当の偏りや停滞を早期に発見できます。
担当者の変更通知と変更履歴を管理する
担当者を頻繁に入れ替える環境では、変更が当事者に伝わらない・いつ誰が変えたか追えない、という問題が起きがちです。これを防ぐには、プロジェクト設定→「お知らせ」で「担当者に設定されたとき」を有効にし、新担当へ自動通知が届くようにします。変更の経緯は課題詳細の「更新履歴」タブで、いつ・誰が・誰から誰へ変更したかを確認できます。複数課題の担当をまとめて切り替えたいときは、課題一覧で対象を複数選択して一括で担当者を変更すると効率的です。
5. 担当者ルールを含む実践的な運用ルール
テクニックを定着させる鍵は、チーム全員で共有するシンプルなルールです。中心に据えるべきは「担当者は必ず1人=ボールを持つ人」という原則です。次のルールセットをチームで共有してください。
- 担当者1人の原則:1課題1担当を徹底する。責任者を1人にすることで、放置・遅延の責任の所在が明確になる
- 複数作業者は子課題に分割:複数人が手を動かす作業は、子課題に分けてそれぞれに担当者を割り当てる
- 担当者変更はステータスと連動:引き継ぎ時は担当者変更・ステータス更新・引き継ぎコメントの3点をセットで行う
- 課題作成時の必須項目:担当者・期限日・優先度は必ず設定する
- コメントで状況共有:進捗に変化があったら、必ずコメントで状況を残す
Backlogの料金プランと担当者・プロジェクト数の上限
複数担当者・複数プロジェクト運用を検討する際は、何人まで・いくつのプロジェクトまで使えるかが導入判断の分かれ目になります。参考として主要プランの上限と料金の目安を示します。料金・上限・機能は改定されるため、契約前に必ずBacklog完全ガイド記事および公式サイトで最新情報を確認してください(下表は2024年時点の公式料金を参考に記載、確認日: )。
| プラン | 主な上限 | 月額(税込・2024年時点の参考) | ガントチャート |
|---|---|---|---|
| フリー | 10ユーザー / 2プロジェクト | 0円 | なし |
| スターター | 30ユーザー / プロジェクト数に上限あり | 2,970円 | なし |
| スタンダード | ユーザー数・プロジェクト数 無制限 | 17,600円 | あり |
| プレミアム | ユーザー数・プロジェクト数 無制限 | 29,700円 | あり(容量・機能が拡張) |
複数プロジェクトを本格運用するなら、プロジェクト数が無制限になりガントチャートも使えるスタンダード以上が基準になります。少人数・少数プロジェクトならフリーやスターターで始め、メンバーやプロジェクトが増えたタイミングで上位プランへ移行するのが現実的です。
よくある質問
- Q. Backlogで担当者を複数設定できますか?
- A. いいえ。1つの課題に設定できる担当者は1人のみです。複数の担当者で進める場合は、作業を子課題に分割してそれぞれに担当者を割り当てるか、主担当を1人決めて他のメンバーは@メンションで連携します。
- Q. 担当者を変更すると通知は届きますか?
- A. はい。プロジェクト設定の「お知らせ」で「担当者に設定されたとき」を有効にしておくと、新しい担当者へ自動でメール・アプリ通知が届きます。誰がいつ変更したかは、課題詳細の「更新履歴」タブで確認できます。
- Q. 担当者なしの課題はどう管理すればよいですか?
- A. 担当者が空欄の課題は放置されやすいため、マイ課題や検索で「担当者未設定」を定期的に洗い出し、必ず1人を割り当てる運用がおすすめです。確定前のタスクはマイルストーンやカテゴリーで仮置きしておくと管理しやすくなります。
- Q. 子課題の担当者は親課題と別に設定できますか?
- A. はい。親課題と子課題はそれぞれ独立して担当者を設定できます。親課題にはプロジェクト全体の責任者、子課題には各工程の作業者を割り当てるのが基本パターンです。
- Q. BacklogとJiraは担当者を複数設定できますか?
- A. どちらも標準では1課題の担当者は1人です。Jiraは追加項目やプラグインで副担当を持たせる運用も可能ですが、「責任を1人に集約する」考え方は両ツール共通です。
- Q. プロジェクトバックログとは何ですか?
- A. プロジェクトバックログとは、そのプロジェクトで実施すべきタスクや要件を一覧化したものを指します。Backlog(ツール)では各プロジェクト内の課題一覧がこれに相当し、優先度・期限・担当者を付けて管理します。
まとめ:担当者を1人に決めて、複数プロジェクトを回す
Backlogで担当者を複数設定できない理由と、その対処法を解説してきました。重要なのは「担当者を増やす」のではなく「担当を1人に決めて、うまく分割・引き継ぐ」ことです。
- 1課題の担当者は1人——責任の所在を明確にするための仕様
- 複数担当が必要なら、タスク分割・主担当指名・リレー方式の3つで対応する
- マイ課題・ガントチャート・更新履歴で、複数プロジェクトの担当状況を可視化する
今すぐ実践できる3ステップは次のとおりです。
- 担当者ルールを決める:「1課題1担当」「複数作業者は子課題に分割」をチームで合意する
- マイ課題ビューを作る:プロジェクト横断で担当者別の未完了課題を一覧化しブックマークする
- 通知設定を見直す:「担当者に設定されたとき」の通知を有効にして引き継ぎ漏れを防ぐ
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著者: こまろぐ運営 Yoshikazu Komatsu(個人ブロガー)/公開日: /最終更新: