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青色申告会の指導を受けながらクラウド会計ソフトを使うことは可能?

個人事業主として事業を始め、初めての確定申告を意識し始めたあなた。

「青色申告は節税メリットが大きいらしいけど、帳簿付けが複雑で難しそう…」。

そんな不安を抱える中で、「青色申告会」という心強い存在を知ったかもしれません。

専門家の指導を受けられるのは魅力的ですが、同時にこんな疑問も浮かんでいませんか?

「日々の記帳は、銀行口座とも連携できるクラウド会計ソフトで効率化したい」。

「でも、青色申告会って手書きの帳簿や独自のソフトを推奨しているイメージがある…」。

「果たして、青色申告会の指導を受けながら、マネーフォワード クラウドのような便利なソフトを使うことはできるのだろうか?」。

結論からお伝えします。

事前の確認と少しの工夫次第で、その両立は十分に可能であり、むしろ個人事業主にとって最強の組み合わせになり得ます。

この記事では、青色申告会とクラウド会計ソフトを上手に併用し、確定申告の効率と正確性を最大限に高めるための具体的な方法、メリット・デメリットを徹底的に解説します。

青色申告会とクラウド会計ソフトの基本を理解する

まず、それぞれの役割と特性を正しく理解することが、賢い併用の第一歩です。なぜ多くの個人事業主が青色申告会を頼り、同時にクラウド会計ソフトに魅力を感じるのか、その背景を見ていきましょう。

青色申告会とは?その役割とサポート内容

青色申告会は、個人事業主が青色申告制度を正しく利用し、適正な納税ができるようにサポートすることを目的とした納税者団体です。全国各地に支所があり、税務署のOBや税理士などが指導員として在籍していることが多く、専門的な知識に基づいたアドバイスを受けられるのが大きな特徴です。

主なサポート内容は以下の通りです。

  • 記帳指導: 複式簿記の仕組みから、日々の取引の記帳方法まで、丁寧に教えてくれます。
  • 決算・申告書作成支援: 一年間の帳簿を締め、青色申告決算書や確定申告書を作成する複雑なプロセスをサポートしてくれます。
  • 税務相談: 節税対策や税制改正に関する情報提供など、税金に関する様々な相談に対応してくれます。
  • 年末調整の指導: 従業員を雇用している場合の年末調整についてもサポートが受けられます。

会費は地域によって異なりますが、年間1〜2万円程度が相場です。税理士に顧問を依頼するよりもはるかに安価で専門家のサポートが受けられるため、特に事業を始めたばかりの個人事業主にとっては非常に心強い存在と言えるでしょう。ただし、歴史のある団体のため、支部によっては伝統的な手書きの帳簿や、会が推奨する独自の会計ソフトを前提とした指導スタイルが根付いている場合があることも事実です。

クラウド会計ソフトの普及とそのメリット

一方、近年急速に普及しているのが「マネーフォワード クラウド確定申告」や「freee」、「弥生会計オンライン」といったクラウド会計ソフトです。これらがなぜ多くの個人事業主に支持されているのか、その理由は圧倒的な「効率化」にあります。

クラウド会計ソフトの主なメリットを見てみましょう。

  • 銀行口座・クレジットカード連携による自動仕訳: 利用明細を自動で取得し、AIが勘定科目を推測して仕訳候補を提案してくれます。これにより、入力の手間が劇的に削減されます。
  • スマートフォン対応: スマートフォンアプリを使えば、レシートを撮影するだけで経費登録が完了します。移動中や待ち時間などの隙間時間を有効活用できます。
  • 法改正への自動対応: 税率の変更や新しい控除制度の導入など、頻繁に行われる法改正にソフトウェアが自動でアップデート対応してくれます。常に最新のルールで申告できる安心感があります。
  • 場所を選ばないアクセス: データはクラウド上に保存されているため、インターネット環境さえあれば、自宅のPC、外出先のノートPC、スマートフォンなど、どのデバイスからでもアクセス・作業が可能です。
  • 申告書作成の自動化: 日々の仕訳が正しく入力されていれば、決算書や申告書に必要な数字が自動で集計され、書類作成を強力にサポートしてくれます。

これらのメリットにより、これまで経理作業に費やしていた時間を大幅に短縮し、本来の事業活動に集中できるようになります。この「効率性」と「正確性」が、多忙な個人事業主にとって最大の魅力なのです。

青色申告会でクラウド会計ソフトは本当に使えるのか?

「専門家の安心感」と「日々の効率化」。この二つを両立させたいと考えるのは当然のことです。では、青色申告会に相談する際に、クラウド会計ソフトの利用は現実的に受け入れられるのでしょうか。ここでは、多くの人が抱くこの疑問に深く切り込んでいきます。

指導員の本音と支部による対応の違い

この問題に関する最も重要な答えは、「対応は、所属する青色申告会の支部や担当する指導員による」というものです。全国一律のルールがあるわけではなく、各支部の運営方針や指導員のITスキルに大きく左右されるのが実情です。

2025年12月現在、多くの支部ではクラウド会計ソフトの利用者が増えている現実を認識しており、柔軟に対応してくれるケースが増えています。特に都市部の若い指導員がいる支部などでは、「マネーフォワードのこの画面を見せてください」といった形で、クラウド会計ソフトを前提とした指導が進められています。私自身の経験や周りの個人事業主仲間からの話でも、ここ数年で対応が格段に良くなったという声が多く聞かれます。

しかし、依然として一部の支部、特にご年配の指導員が多い場所では、手書きの帳簿や会指定のPCインストール型ソフトを前提とした指導しか行っていない場合もあります。彼らにとって見慣れないクラウド会計ソフトの画面を見せても、「まずは私たちのやり方で帳簿を作って持ってきてください」と言われてしまう可能性もゼロではありません。

そこで最も確実な対策は、入会を検討している、あるいはお住まいの地域の青色申告会に事前に電話で問い合わせてみることです。「現在、マネーフォワード クラウド確定申告を使って記帳しているのですが、こちらのデータ(印刷した帳票など)を基に指導していただくことは可能でしょうか?」と具体的に質問してみましょう。その際の対応で、その支部の方針や雰囲気を掴むことができます。

クラウド会計ソフト利用を前提とした相談のコツ

たとえクラウド会計ソフトに詳しい指導員でなくても、少しの工夫でスムーズな相談は可能です。重要なのは、「ソフトの操作方法」を聞きに行くのではなく、「会計・税務のルール」を確認しに行くというスタンスです。

指導員は会計と税務のプロフェッショナルですが、全ての会計ソフトのプロではありません。したがって、以下のような準備をして相談に臨むのがおすすめです。

  • 質問を具体的にしておく: 「この経費はどの勘定科目にすれば良いですか?」「この売上の計上タイミングはいつが正しいですか?」など、ピンポイントで質問をまとめておきましょう。
  • 関連する帳票を印刷していく: 指導員が確認しやすいように、「仕訳帳」や「総勘定元帳」を該当期間分印刷して持参するのが最も確実です。クラウド会計ソフトには必ず帳票の印刷機能があります。
  • ノートPCやタブレットを持参する: 印刷が難しい場合や、その場で別のデータを確認したくなった時のために、ノートPCやタブレットを持参し、すぐにソフトの画面を見せられるようにしておくと便利です。
  • 「この処理をしたいのですが、会計原則としてどう仕訳すれば良いですか?」と聞く: ソフトの画面を見せながら、「この取引を登録したい」ではなく、「こういう取引があったのですが、複式簿記のルールではどう処理するのが適切ですか?」という聞き方をすると、指導員も専門家として答えやすくなります。

このスタンスで臨めば、指導員はあなたの記帳が正しいか、税法上問題がないかを的確に判断し、アドバイスをくれるはずです。ソフトの操作はあくまで手段であり、目的は「正しい申告」であることを忘れないようにしましょう。

併用のメリット・デメリットと具体的な活用術

青色申告会とクラウド会計ソフトの併用は、単に「可能かどうか」だけでなく、それをどう活用するかが重要です。ここでは、両者を組み合わせることで得られる具体的なメリット、そして考えられるデメリットとその対策について解説します。

併用する最大のメリット:効率化と安心感の両立

この組み合わせが「最強」と言える理由は、日々の作業効率と申告内容の信頼性を同時に手に入れられる点にあります。

  • 圧倒的な時間創出: 日々の記帳はクラウド会計ソフトの自動連携機能に任せることで、経理作業にかかる時間を大幅に削減できます。創出された時間をもっと重要な事業活動に充てることができます。
  • 専門家による最終チェックの安心感: どれだけソフトが優秀でも、「この処理で本当に合っているだろうか?」という不安は残るものです。特に決算時の複雑な仕訳(減価償却、家事按分など)や、最終的な申告書の内容を青色申告会の指導員にチェックしてもらうことで、自信を持って税務署に提出できます。これは精神的に非常に大きなメリットです。
  • 的確な節税アドバイス: AIは過去のデータから最適な提案をしてくれますが、あなたの未来の事業計画までを考慮した節税アドバイスはできません。指導員との対話の中で、「来年はこんな投資を考えている」といった話をすれば、それを踏まえた上で「それなら、この経費は今年のうちに計上した方が良い」「こんな控除が使えますよ」といった、パーソナライズされた的確なアドバイスをもらえる可能性があります。
  • 税務調査への備え: 万が一、税務調査の対象となった場合でも、「青色申告会の指導のもとで作成しました」と胸を張って言える帳簿があることは、大きな強みになります。

考えられるデメリットとその対策

もちろん、良いことばかりではありません。考えられるデメリットと、それに対する賢い対策も知っておきましょう。

  • コストがかかる: クラウド会計ソフトの利用料(年間1万円前後〜)に加え、青色申告会の会費(年間1〜2万円程度)がかかります。
    • 対策: これを単なるコストと捉えず、青色申告特別控除(最大65万円)を確実に受けるための「保険料」であり、専門家への安価な「相談料」と捉えましょう。税理士に顧問を依頼する費用と比較すれば、はるかに経済的です。
  • 指導員との相性問題: 前述の通り、指導員がクラウド会計ソフトに理解がない場合、コミュニケーションがスムーズにいかない可能性があります。
    • 対策: やはり事前の電話確認が重要です。また、複数の指導員が在籍している場合は、クラウド会計に詳しそうな人を担当にしてもらえないか相談してみるのも一つの手です。
  • 二度手間になる可能性: 指導を受けるために、結局ソフトから帳票を印刷したり、データをまとめたりする手間が発生します。
    • 対策: これは「正しい申告のための最終確認作業」と割り切りましょう。年に数回のこの作業を行うことで、一年間の経理内容を自分自身で再確認する良い機会にもなります。

おすすめの活用術:マネーフォワード クラウドと青色申告会の連携

具体的な連携方法として、ここでは特に利用者も多く、機能が豊富な「マネーフォワード クラウド確定申告」を例に挙げます。日々の記帳はマネーフォワードで行い、年に数回、重要なタイミングで青色申告会を活用するのが最も効率的です。

  1. 日常の記帳: 銀行口座やクレジットカードを連携させ、自動で上がってくる明細をどんどん仕訳登録していきます。レシートもスマホアプリで撮影し、隙間時間に処理します。
  2. 月次の確認: 月末に「試算表」などのレポートを確認し、おかしな点がないかセルフチェックします。不明な取引があれば、この時点でリストアップしておきます。
  3. 決算期(1月〜3月)の相談: 決算整理仕訳(減価償却費の計上、家事按分など)を行う前に、1年分の「仕訳帳」と「総勘定元帳」をPDFで出力(または印刷)します。それらと、月次確認でリストアップした不明点を持って青色申告会の相談会に参加します。ここで専門家のチェックを受け、決算整理仕訳の指導を受けます。
  4. 申告書の作成と提出: 指導内容をマネーフォワードに反映させ、ソフトの指示に従って確定申告書を作成します。完成した申告書も、提出前にもう一度指導員に確認してもらえると万全です。

このように役割分担をすることで、日々の手間は最小限に、そして申告の正確性は最大限に高めることができます。マネーフォワード クラウド確定申告の使い勝手や料金プランについてより詳しく知りたい方は、「【完全ガイド】マネーフォワード クラウド確定申告とは?使い方・評判・料金まで個人事業主向けに徹底解説」の記事で網羅的に解説していますので、ぜひそちらもご覧ください。

まとめ:効率化と安心感を両立させて、事業を加速させよう

この記事では、青色申告会の指導を受けながらクラウド会計ソフトを併用する方法について解説しました。要点をまとめます。

  • 青色申告会とクラウド会計ソフトの併用は、事前の確認と工夫次第で十分に可能です。
  • 併用することで、日々の記帳を「効率化」しつつ、専門家のチェックによる「安心感」も得られるという、個人事業主にとって理想的な環境が手に入ります。
  • 成功のカギは、事前に地域の青色申告会に対応可能か確認し、相談時には「ソフトの操作」ではなく「会計・税務のルール」を聞くスタンスで臨むことです。
  • 「仕訳帳」や「総勘定元帳」を印刷またはデータで持参すると、相談がスムーズに進みます。

確定申告は、年に一度の義務ではありますが、その準備に追われて本業が疎かになってしまっては本末転倒です。日々の面倒な作業はテクノロジーの力で自動化し、専門知識が必要な部分だけを専門家の力を借りる。この賢いハイブリッド型のアプローチこそ、現代の個人事業主が取るべき最適な戦略です。

まずは第一歩として、あなたの地域の青色申告会に問い合わせてみてください。そして、日々の経理作業を劇的に変えるために、クラウド会計ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

特に、銀行口座連携の豊富さや直感的な操作性で多くの支持を集める「マネーフォワード クラウド確定申告」は、これから導入を考える方に非常におすすめです。最初の1ヶ月間は無料で全ての機能を試すことができるので、まずはその便利さを体感してみてください。