Google Driveの動画エンゲージメント分析機能がさらに進化！再生回数が一目でわかる新機能登場

この情報は、2025年5月27日のGoogle Workspace アップデートブログからのものです。

日々の業務やプライベートでGoogle Driveを活用されている皆様、朗報です！

Google Driveの動画機能がまた一つ、画期的な進化を遂げました。

この度、アップロードされた動画の「再生回数（オープンカウント）」を簡単に確認できる新機能が導入されます。

これまでも、Google Driveの動画プレイヤーは、デザイン刷新、自動生成キャプション、そして最近追加された動画トランスクリプトなど、様々な改良が重ねられてきました。

これらの機能は、動画をよりアクセスしやすく、理解しやすいものにするためのものでしたが、今回のアップデートは、動画コンテンツの「効果」を可視化する上で非常に重要な一歩となります。

新機能の概要：動画のエンゲージメントが「見える化」

本日より、Google Driveにアップロードされた動画ファイルについて、その動画が「合計で何回開かれたか」というデータが、新しい「アナリティクス」セクションで確認できるようになります。この「再生回数（オープンカウント）」は、動画の「詳細」パネル内に表示されます。

これは、単に動画を共有するだけでなく、「実際にどれだけの人が関心を持って再生したのか」を把握したいという、多くのユーザーからの強い要望に応えるものです。このシンプルながらも強力な指標により、共有した動画がどれだけ視聴者のエンゲージメントを得ているかを理解する手助けとなります。

なぜこの機能が重要なのか？日本のビジネスシーンにおける活用例

この「再生回数」機能は、一見すると地味な変更に思えるかもしれません。しかし、日本の多様なビジネスシーンや教育現場、さらには個人の情報共有において、その潜在的な価値は計り知れません。動画コンテンツがコミュニケーションの中心になりつつある現代において、その効果を測定できることは、戦略的な意思決定に直結します。

具体的な活用例をいくつかご紹介しましょう。

1. 社内コミュニケーションの質の向上

企業内の情報伝達において、動画は非常に効果的なツールです。経営層からのメッセージ、週次ミーティングの要約、部門間の連携を促すための動画など、多岐にわたります。

社員研修・オンボーディング動画の進捗把握: 新入社員向けの研修動画や、既存社員向けのスキルアップ動画が、実際にどれだけ視聴されているかを把握できます。例えば、研修動画の再生回数が伸び悩んでいる場合、内容の見直しや視聴を促す施策を検討するといった、データに基づいた改善が可能です。
経営層からのメッセージの浸透度測定: CEOや役員からの全社向けメッセージ動画が、どれだけの社員に届き、関心を持たれているかを確認できます。再生回数が低い場合は、配信方法や告知の改善、あるいはメッセージ内容の再考に繋げることができます。
社内イベントや勉強会の記録の活用: 社内イベントや勉強会の様子を録画し共有した場合、その動画がどれだけ多くの社員に見られているかを知ることで、今後のイベント企画や記録方法の改善に役立てられます。

2. マーケティング・広報活動の最適化

顧客やパートナー企業に対する情報発信においても、動画は欠かせないツールです。

製品紹介・サービス説明動画の効果測定: 顧客に個別に共有した製品紹介動画やサービス説明動画が、実際にどの程度開かれているかを確認できます。これにより、顧客の関心度合いを推測し、その後の商談アプローチや提案内容をよりパーソナライズすることができます。例えば、動画をたくさん開いてくれている顧客には、より詳細な情報提供やデモンストレーションを提案する、といった具体的な行動に繋がります。
限定公開プロモーション動画のリーチ確認: 特定のターゲット層にのみ公開しているプロモーション動画やキャンペーン告知動画の効果を、再生回数という具体的な数字で測ることが可能になります。A/Bテストを実施する際にも、より明確なデータが得られます。
採用活動における企業文化紹介: 採用候補者向けに企業文化や職場の雰囲気を紹介する動画を共有した場合、どれだけの候補者が関心を持って視聴しているかを知ることで、採用広報戦略の改善に役立てられます。

3. 教育現場での活用

学校や大学、塾など、教育機関でのGoogle Workspaceの利用が広がる中で、この機能は大きな意味を持ちます。

オンライン授業の講義動画の視聴状況把握: オンラインで提供される講義動画や補足資料の動画が、学生によってどれだけ視聴されているかを把握できます。これにより、学生の学習進度や理解度を間接的に推測し、個別指導やフォローアップの必要性を判断する材料となります。
教材コンテンツのエンゲージメント評価: 作成した教材動画の人気度や関心度合いを把握し、今後の教材作成において、どのような動画がより魅力的で効果的であるかを分析するためのデータとして活用できます。

4. 個人利用でも役立つ！プライベートでの情報共有

ビジネスシーンだけでなく、個人のGoogleアカウントユーザーにとっても、この機能は非常に便利です。

家族や友人との思い出共有: 旅行の動画やイベントの録画を家族や友人と共有した際に、「みんな見てくれたかな？」という疑問を解消できます。再生回数を見ることで、相手の関心度合いが分かり、次の共有コンテンツのヒントにもなります。
趣味の作品やチュートリアル動画の反響確認: 趣味で作成したショートムービーや、特定のスキルに関するチュートリアル動画を共有した場合、どれだけの人が関心を持って開いてくれたのかを確認し、今後の創作活動のモチベーションに繋げることができます。

5. データに基づいた改善サイクル

「見られた回数」というシンプルな指標ながら、これはコンテンツのエンゲージメントを測る上で非常にパワフルなデータです。これまで、共有された動画が「実際に開かれたのか」は推測に頼るしかありませんでしたが、今回の機能でこれが明確になります。

どの動画がよく見られ、どの動画があまり見られていないのかが明確になることで、今後の動画作成や共有戦略をデータに基づいて改善していくことができます。無駄なコンテンツ作成を避け、より効果的で響くコンテンツを届けられるようになるでしょう。これは、時間とリソースの節約にも繋がります。

利用開始は簡単！使い方をチェック

この新機能を利用するために、特別な設定や管理者の操作は一切不要です。Google Workspaceの管理者の方々は、特に何か設定を変更する必要はありませんのでご安心ください。

エンドユーザーの皆様は、以下の簡単なステップで動画の再生回数を確認できます。

Google Driveで確認したい動画ファイルを開きます。
再生画面の右上に表示される3点リーダー（その他の操作）をクリックします。
表示されるメニューから「詳細」を選択します。
詳細パネルの中に新しく追加された「アナリティクス」セクションがあり、そこに動画の「再生回数」が表示されます。

展開スケジュールと提供対象

この機能は、すでに一部のドメインで展開が開始されています。

迅速リリース（Rapid Release）ドメイン: すでに利用可能です。
計画的リリース（Scheduled Release）ドメイン: 2025年6月9日より、1〜3日かけて順次展開される予定です。

この新機能は、Google Workspaceの全エディションのお客様、Google Workspace Individual購読者、そして個人のGoogleアカウントをお持ちの全てのユーザーが対象となります。

留意点とさらなる活用ヒント

最後に、この機能を使う上でのいくつかの留意点と、さらに活用するためのヒントをお伝えします。

「再生回数」の定義: ここでいう「再生回数」は、動画ファイルが「開かれた回数」を意味します。必ずしも動画が最後まで視聴されたことを保証するものではありませんが、それでもコンテンツへの関心の度合いを測る上で非常に有効な指標です。今後は「視聴維持率」のような詳細な分析機能への発展も期待したいところです。
プライバシーへの配慮: 共有設定によっては、動画の再生回数が第三者に公開される可能性があります。特に機密性の高い内容を含む動画を共有する際は、共有範囲を適切に設定し、情報公開のポリシーに沿って運用することが重要です。通常は、動画の所有者のみがこのアナリティクス情報を確認できますが、共有設定を注意深く確認してください。
他のDrive機能との連携: 動画の再生回数だけでなく、コメント機能や共有設定と組み合わせることで、動画の共有効果をさらに高めることができます。例えば、動画を見て疑問点があればコメントを残してもらうよう促すことで、再生回数だけでなく、具体的なフィードバックも得られるでしょう。

まとめ

今回のGoogle Driveのアップデートは、単なる動画再生機能の強化にとどまらず、コンテンツのエンゲージメントを深く理解し、より効果的なコミュニケーションを実現するための強力なツールを提供します。動画コンテンツの作成と共有が日常的になる中で、「見られているかどうかがわかる」というシンプルながらも重要な情報は、次のステップを考える上で不可欠です。

ぜひこの新しい「アナリティクス」セクションを活用し、Google Driveに保存された動画コンテンツの可能性を最大限に引き出してください。あなたの動画が、より多くの人々に届き、響くことを願っています。