Google Chatがさらに賢く！AIアシスタント「Comeen」でオフィスの予約や質問がチャットで完結

出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年6月13日

ハイブリッドワークが浸透する中で、オフィスの会議室やフリーアドレスの座席予約、あるいは「あの備品はどこ？」といった社内での探し物に手間取った経験はありませんか？

本日ご紹介するのは、そんな日々のちょっとした手間を劇的に効率化する、Google Chatの新しいアップデートです。

Google Chatと連携するサードパーティアプリ「Comeen」に、生成AIを搭載した「Workplace AI Agent」が新登場。これにより、まるでアシスタントに話しかけるように、自然な言葉でオフィスのリソース予約や質問ができるようになります。

Comeenの新しいAIアシスタント「Workplace AI Agent」とは？

昨年、Google Chat上で会議室やデスクの予約確認・解放をリアルタイム通知で行えるアプリとして「Comeen for Google Chat」が導入されました。今回のアップデートは、そのComeenが生成AIの力を得て、さらに進化したものです。

新機能「Workplace AI Agent」は、ユーザーがチャットで送る「話し言葉」の指示（プロンプト）を理解し、最適なアクションを実行してくれる賢いアシスタントです。専用の予約システムを開いたり、社内ポータルを探し回ったりする必要はもうありません。Google Chatのスレッドで、Comeenに話しかけるだけですべてが完結します。

具体的に何ができる？日本のオフィスでの活用シーン

このAIアシスタントの真価は、その柔軟な対話能力にあります。具体的にどのようなことができるのか、日本のビジネスシーンを想定した活用例とともに見ていきましょう。

1. オフィスリソースのスマートな予約

フリーアドレス制を導入している企業では、出社時の座席確保が意外と手間になることがあります。また、急な打ち合わせで空いている会議室を探すのも一苦労です。ComeenのAIアシスタントを使えば、以下のように簡単に予約ができます。

• 簡単なデスク予約:
  「明日、デスクを1席予約して」
  → AIがあなたの所属ビルや利用履歴を考慮し、最適なデスクを確保してくれます。

• こだわりの条件で検索:
  「デュアルモニターが使えるデスクを予約したい」
  → 備品に基づいた検索も可能です。「窓側」「静かなエリア」といった好みにも対応できる可能性があります。

• 複雑な会議室予約も一瞬で:
  「午後2時から8名で、Google Meetの専用機材がある会議室を予約して」
  → 日時、人数、必要な設備といった複数の条件を一度に伝えれば、AIが条件に合う会議室を瞬時に探し出し、予約を提案します。

2. 職場に関するあらゆる質問に即座に回答

「これ、誰に聞けばいいんだろう？」と思うような社内の質問も、Comeenが解決します。組織の構成や個人の状況に合わせて、文脈を理解した回答を返してくれます。

• 空き状況の確認:
  「今すぐ使える会議室はある？」
  「会議室『東京』は、明日の午後3時に空いてる？」
  → フロアを歩き回って空き会議室を探す必要がなくなります。

• 備品や場所に関する質問:
  「3階のどこでカラー印刷できる？」
  「ゲスト用のWi-Fiパスワードを教えて」
  「ITサポートの窓口はどこ？」
  → 新入社員や他部署のフロアを訪れた際に特に便利です。社内FAQとしての役割も果たし、情報共有の属人化を防ぎます。

導入のメリットと利用開始のステップ

この機能を導入することで、日本の企業やユーザーには以下のようなメリットが期待できます。

• 生産性の向上: 予約や情報検索にかかる時間を削減し、本来の業務に集中できます。

• 従業員体験の向上: スムーズなオフィス利用は、特にハイブリッドワーク環境下での従業員満足度を高めます。

• シームレスなワークフロー: 使い慣れたGoogle Chat上で全ての操作が完結するため、ツールの切り替えによるストレスがありません。

利用を開始するには？

この便利な機能を利用するには、管理者とエンドユーザーそれぞれで簡単な準備が必要です。

• 管理者の方へ:

  1. 組織のセキュリティ設定で、特定のアプリのみを許可している場合は、管理コンソールから「Comeen for Google Chat」を許可リストに追加する必要があります。

  2. 全従業員がすぐに使えるようにするには、Google Workspace MarketplaceからComeenアプリをドメイン単位でインストールするのがお勧めです。

• 利用する従業員の方へ:

  1. この機能の利用には、Comeenのライセンスが必要です。

  2. AIが会議室情報を正しく認識するために、Google Workspaceの会議室リソースをComeenと同期させる必要があります。（この設定が重要です）

  3. 個人で追加する場合は、Google Chatのチャット作成ボックス横にある「+」ボタンからアプリを検索して追加できます。

まとめ

今回のComeen Workplace AI Agentの登場により、Google Chatは単なるコミュニケーションツールから、日々の業務を支えるスマートな「ワークプレイス・ハブ」へと大きく進化しました。

AIとの対話を通じてオフィスの利便性を最大限に高めるこの機能は、これからの日本の働き方をより柔軟で快適なものに変えていく可能性を秘めています。ぜひ、あなたの職場でもこの未来の働き方を体験してみてください。