出典: Google Workspace Updates Blog
元記事の投稿日: 2025年6月13日
会議室での打ち合わせや、全社員が集まるタウンホールミーティング。メインのスクリーンに映し出された資料が遠くて見えづらかったり、発言はしないけれどリアクションやチャットで参加したかったり、ということはありませんか?
かといって、ノートPCを広げるのは場所を取るし、少し大げさに感じる場面もあるでしょう。
本日ご紹介するGoogle Meetのアップデートは、そんな悩みをスマートに解決します。
これまでPCやスマートフォンで利用可能だった「コンパニオンモード」が、新たにiPadやAndroidタブレット、さらには折りたたみ式デバイスでも利用可能になりました。
これにより、タブレット端末が会議における最高の「2台目(サブデバイス)」として活躍します。
そもそも「コンパニオンモード」とは?
コンパニオンモードとは、会議室の音響・映像機器をメインで使いながら、手元の個人デバイスを「サブ画面」として会議に参加できる機能です。
このモードで参加すると、デバイスのマイクとスピーカーは自動的にミュートされます。そのため、会議室でありがちな「キーン」という不快なハウリング音を発生させることなく、安全に2台目のデバイスを会議に参加させることができます。
タブレット対応で広がる、新しい会議参加スタイル
今回のアップデートで、PCよりも手軽で、スマートフォンよりも画面が大きいタブレットでコンパニオンモードが使えるようになりました。これにより、会議の参加スタイルがより柔軟で快適になります。具体的にどのようなことができるのか、活用シーンとともに見ていきましょう。
1. 手元で快適に情報を確認・操作
共有画面を自分のペースで見る: プレゼンターが共有している資料を手元のタブレットに表示し、自分の見たい箇所をピンチアウトで自由に拡大できます。細かい文字やグラフも、もう見逃しません。
会議の流れを止めずに意思表示: 発言者を遮ることなく、「拍手」や「いいね」などの絵文字リアクションを送信できます。また、「挙手」機能でスマートに発言の意思を伝えられます。
チャットで議論に参加: 会議の音声での議論と並行して、チャットでの質疑応答や意見交換が手元のタブレットでスムーズに行えます。
2. 大規模な会議やイベントで真価を発揮
全社会議や部署の定例会など、大人数が参加する場面では特に便利です。
参加者として明確に認識される: 会議室にただ座っているだけでなく、コンパニオンモードでチェックインすれば、参加者リストに自分の名前が表示されます。
聞き取りを補助する字幕機能: 周囲が少し騒がしかったり、発言者の声が聞き取りにくかったりする場合でも、手元のタブレットでリアルタイム字幕をONにすれば、会話の内容を正確に追うことができます。
3. マルチタスクも効率的に
タブレットの分割画面機能を使えば、Google Meetのコンパニオンモードを画面の半分に表示し、もう半分でメモアプリやドキュメントを開くといったマルチタスクも可能です。会議に参加しながら、議事録を取ったり関連情報を調べたりする作業が格段にはかどります。
ご利用にあたって
この便利な機能は、管理者側の特別な設定なしで、デフォルトで有効になります。
管理者の方へ:
この機能に関する管理者向けの制御設定はありません。利用する従業員の方へ:
使い方: Google Meetに参加する前の待機画面で、「コンパニオン モードで参加」を選択するだけです。
注意点: 前述の通り、コンパニオンモードでは音声とマイクは自動でミュートされます。音声での会話は、会議室に設置されたマイクやスピーカーをご利用ください。
アプリのバージョン: この機能を利用するには、Google MeetまたはGmailアプリが特定のバージョン以上である必要があります。App StoreやGoogle Playストアでアプリを最新版にアップデートしておきましょう。
提供開始のスケジュール
この機能は、以下のスケジュールで段階的に展開されます。ご利用のドメイン設定によって、利用可能になる時期が異なります。
Android版:
即時リリースドメイン: 2025年6月12日より順次展開(最大15日間)
計画的リリースドメイン: 2025年7月1日より順次展開(最大15日間)
iOS版 (iPad):
即時リリースドメイン: 2025年6月16日より順次展開(最大15日間)
計画的リリースドメイン: 2025年7月7日より順次展開(最大15日間)
まとめ
Google Meetのコンパニオンモードがタブレットに対応したことで、ハイブリッド会議や対面会議における個人の参加体験が大きく向上します。PCを開くほどではないけれど、手元で情報を確認したり、会議に積極的に関与したりしたい、というニーズに見事に応えるアップデートです。
機動力の高いタブレットを会議の「サブ機」として活用し、よりスマートで質の高いコラボレーションを実現してみてはいかがでしょうか。