多くの企業で、日々の業務にGoogle WorkspaceとNotionが併用されています。
しかし、それぞれのツールが持つポテンシャルを最大限に引き出せているでしょうか。
情報が散在し、「あのファイルはどこだっけ?」「最新の議事録はどっち?」といった非効率が発生していませんか。
この記事では、Google WorkspaceとNotionを連携させ、組織のナレッジ共有を劇的に強化するための具体的な方法を、基本的なものからAPIやGoogle Apps Scriptを活用した高度なテクニックまで、網羅的に解説します。
2026年2月時点の最新情報に基づき、あなたのチームの生産性を飛躍させるヒントを提供します。
なぜ今、Google WorkspaceとNotionの連携が重要なのか?
現代のビジネス環境において、情報のサイロ化は生産性を著しく低下させる大きな課題です。チーム内でのコミュニケーションはGoogle Workspace(Gmail, Chat, Meet)、文書作成や表計算も同様に(Docs, Sheets)、そしてプロジェクト管理やナレッジの集約はNotionで、というようにツールを使い分けること自体は合理的です。しかし、これらのツール間で情報が分断されると、業務フローが滞り、貴重な時間が探し物に費やされてしまいます。
それぞれのツールの強みと弱み
まず、両者の特性を理解することが重要です。
- Google Workspace: リアルタイムの共同編集、シームレスなコミュニケーション、そして堅牢なセキュリティに強みを持ちます。GmailやGoogleカレンダーはビジネスの根幹を支えるツールであり、多くの人にとって最も慣れ親しんだインターフェースです。一方で、情報を構造化して蓄積する「ナレッジベース」としての機能は、専用ツールに一歩譲ります。
- Notion: 柔軟なブロックエディタと強力なデータベース機能により、情報を自由自在に構造化できるのが最大の強みです。プロジェクトのタスク管理、議事録、社内wikiなど、あらゆる情報を一元的に集約する「第二の脳」として機能します。しかし、リアルタイムのコミュニケーションや、エンタープライズレベルでの厳密な権限管理においては、Google Workspaceに軍配が上がることがあります。
連携による相乗効果:1+1を3にするワークフロー
これら二つのツールを連携させることで、弱点を補い合い、強みを最大化する相乗効果が生まれます。例えば、以下のような理想的なワークフローが実現可能です。
- Googleカレンダーに登録された会議予定が、自動でNotionの議事録データベースに新規ページとして作成される。
- Gmailで受け取った重要な問い合わせメールを、ワンクリックでNotionのタスクリストに追加し、担当者を割り当てる。
- Google Drive上のファイルへのリンクをNotionに貼り付けると、リッチなプレビューが表示され、Notion上でファイル内容の確認からコメントまで完結する。
- Google Sheetsで管理している数値を、自動でNotionのダッシュボードに反映させ、プロジェクトの進捗を可視化する。
このように、Google WorkspaceとNotionの連携は、手動でのコピー&ペーストや情報の二重管理といった無駄を徹底的に排除し、チームメンバーが本来注力すべき創造的な業務に集中できる環境を構築します。情報の流れを自動化し、組織全体のナレッジ資産を最大化することが、この連携の最終的なゴールです。
基本的な連携方法 – 標準機能とサードパーティツールでここまでできる
APIやスクリプトと聞くと難しく感じるかもしれませんが、まずは誰でも簡単に始められる基本的な連携から試してみましょう。Notionの標準機能や、広く使われているサードパーティの連携ツールを活用するだけで、業務効率は格段に向上します。
Google Driveファイルの埋め込みとプレビュー
これは最も基本的かつ強力な連携機能です。NotionのページにGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライドなどの共有リンクをペーストするだけで、Notionが自動的に内容を認識し、埋め込みプレビューを作成してくれます。
- Google Driveで共有したいファイルの共有設定を「リンクを知っている全員」に変更し、リンクをコピーします。
- Notionのページにリンクをペーストします。
- 表示されるメニューから「埋め込みを作成する」を選択します。
これにより、Notionのページを離れることなく、ドキュメントの内容を閲覧したり、スライドを再生したりできます。議事録ページに関連資料を埋め込んだり、プロジェクトページに要件定義書を配置したりする際に非常に便利です。
GoogleカレンダーとNotionデータベースの同期
会議や締め切りをNotionのタスク管理と連携させることは、スケジュール管理の鍵となります。これにはいくつかの方法があります。
- Notion公式カレンダー連携: Notionが提供する公式機能を使えば、Googleカレンダーの予定をNotionのデータベースに直接表示させることができます。これにより、Notion上でタスクと予定を一元管理できます。(2026年2月時点では、読み取り専用の同期が主ですが、機能は順次拡充されています)
- サードパーティツールの活用 (Zapier, Makeなど): ZapierやMake (旧Integromat) といったiPaaS(Integration Platform as a Service)を利用すると、より高度な双方向同期が可能です。「Googleカレンダーに新しい予定が作成されたら、Notionのデータベースに新しいページを作成する」といった、トリガーとアクションを組み合わせた「レシピ」や「シナリオ」をノーコードで構築できます。これにより、会議の詳細情報をNotionに自動的に転記し、議事録のテンプレートを準備しておくといった自動化が実現します。
GmailをNotionタスクに変換
受信トレイがタスクリストになってしまっている方も多いのではないでしょうか。Gmailで受け取った依頼や重要な情報を、直接Notionのタスクデータベースに送ることで、抜け漏れを防ぎ、効率的に処理できます。
- 公式連携やブラウザ拡張機能: 「Save to Notion」などのChrome拡張機能を使えば、表示しているGmailのスレッドを、数クリックでNotionの指定したデータベースに保存できます。件名をタスク名、本文をページコンテンツとして自動で取り込んでくれるため、非常に効率的です。
- メール転送アドレスの活用: 特定のデータベースには、ユニークなメールアドレスが割り当てられている場合があります。そのアドレス宛にメールを転送するだけで、内容を新しいページとして追加できるサービスも存在します。
これらの基本的な連携を導入するだけでも、日々の業務における多くの手作業を削減できます。特に、Google WorkspaceのBusiness Standardプラン以上で利用できる大容量のクラウドストレージ(2TB/ユーザー)や会議の録画機能は、Notionとの連携で真価を発揮します。録画した会議動画をDriveに保存し、そのリンクをNotionの議事録ページに埋め込むといった活用は、ナレッジ共有の質を大きく向上させるでしょう。
APIを活用した高度な連携術 – 自動化で生産性を最大化
基本的な連携に慣れたら、次はAPI(Application Programming Interface)を活用して、より自社のワークフローに特化した高度な自動化に挑戦してみましょう。API連携は、ツール同士が直接対話し、データをやり取りするための「公式な窓口」です。これにより、サードパーティツールだけでは実現できない、柔軟で強力な連携が可能になります。
Notion APIとGoogle Workspace APIの概要
まず、利用するAPIについて簡単に理解しておきましょう。
- Notion API: Notionのページやデータベース、ブロックに対して、外部からプログラムを通じて読み取り、作成、更新、削除といった操作を行うためのインターフェースです。例えば、「データベースに新しいアイテムを追加する」「特定のページのコンテンツを書き換える」といったことが可能です。
- Google Workspace API: Gmail, Google Calendar, Google Drive, Google Sheetsなど、各Google Workspaceサービスを操作するためのAPI群の総称です。非常に多機能で、「新しいメールを送信する」「カレンダーに予定を登録する」「スプレッドシートの特定のセルに値を書き込む」など、ほとんどの操作を自動化できます。
これらのAPIを利用するには、それぞれのサービスで「インテグレーション」や「APIアクセス」の有効化といった初期設定が必要になりますが、公式ドキュメントに詳細な手順が記載されているため、それに従えば比較的簡単に始めることができます。
実践ユースケース1:Googleフォームの回答をNotionデータベースへ自動蓄積
問い合わせフォームやアンケートの結果を、手動でスプレッドシートからNotionへ転記していませんか?このプロセスはAPIで完全に自動化できます。
- トリガー: Googleフォームに新しい回答が送信される。
- アクション:
- Google Apps ScriptやGoogle Cloud Functionsを使い、フォームの送信イベントを検知します。
- 送信された回答内容(名前、メールアドレス、問い合わせ内容など)を取得します。
- Notion APIを呼び出し、指定した顧客管理データベースや問い合わせ管理データベースに、新しいページとして回答内容を書き込みます。
これにより、フォームから送信された情報がリアルタイムでNotionに集約され、即座にチームで対応状況を共有したり、ステータスを管理したりできるようになります。
実践ユースケース2:Google Chatの特定メッセージをNotionの議事録へ自動転記
Chatでの議論中に生まれた重要な決定事項やアイデアが、ログに埋もれてしまうのは非常にもったいないことです。特定の絵文字リアクションなどをトリガーに、メッセージをNotionに保存する仕組みを構築できます。
- トリガー: Google Chatの特定のスペースで、メッセージに「📝」(メモ)や「📌」(ピン留め)などの絵文字リアクショが付けられる。
- アクション:
- WebhookやGoogle Chat APIを使い、リアクションイベントを検知します。
- メッセージの内容、送信者、タイムスタンプなどの情報を取得します。
- Notion APIを呼び出し、該当するプロジェクトの議事録ページやアイデアリストに、取得した情報を追記します。
この仕組みがあれば、会議の場でなくとも、日々のチャットコミュニケーションから自然にナレッジを蓄積していく文化を醸成することができます。
Google Apps Script (GAS) を使った独自連携の構築
API連携をさらに一歩進め、より柔軟でコスト効率の高い自動化を実現するのがGoogle Apps Script(GAS)です。GASはGoogleが提供するサーバーレスのスクリプト実行環境で、JavaScriptをベースにGoogle Workspaceの各サービスを簡単に操作できます。最大の利点は、Googleのインフラ上で動作するため、別途サーバーを契約する必要がなく、多くのケースで無料で利用できる点です。
GASの強みとNotion連携における利点
- Googleサービスとの親和性: GmailApp, CalendarApp, SpreadsheetAppなど、Googleサービスを操作するための便利なクラスが標準で用意されており、数行のコードで簡単にAPIを呼び出せます。
- トリガー機能の豊富さ: 「特定のスプレッドシートが編集された時」「定期的(例:毎日午前9時)」「特定のフォームが送信された時」など、多彩なトリガーを設定してスクリプトを自動実行できます。
- サーバーレス: サーバーの管理や運用を一切気にする必要がありません。コードを書いてトリガーを設定するだけで、あとはGoogleがよしなにやってくれます。
実践例:Google Sheetsの売上データをNotionのKPIダッシュボードへ自動同期
多くのチームで、売上やKPIの管理にGoogle Sheetsが使われています。この数値をNotionで作成したプロジェクトダッシュボードに自動で反映させることで、常に最新の状況をチーム全体で共有できます。ここでは、その具体的な実装ステップを紹介します。
ステップ1: Notionでインテグレーションを作成し、APIキーとデータベースIDを取得
Notionの「設定」→「インテグレーション」から新しいインテグレーションを作成し、APIキー(Internal Integration Token)を取得します。また、同期したいデータベースのページを開き、URLからデータベースIDをコピーしておきます。
ステップ2: Google SheetsでGASのエディタを開く
データを管理しているスプレッドシートを開き、「拡張機能」→「Apps Script」を選択してスクリプトエディタを起動します。
ステップ3: スクリプトを記述
以下は、スプレッドシートの特定のセル(例: A1セル)の値を取得し、Notionの特定のデータベースページを更新するサンプルコードです。(これはあくまで概念を示すサンプルであり、実際にはエラーハンドリングなどが必要です)
function syncSalesDataToNotion() {
const NOTION_API_KEY = 'YOUR_NOTION_API_KEY'; // ステップ1で取得したAPIキー
const NOTION_PAGE_ID = 'YOUR_NOTION_PAGE_ID'; // 更新したいNotionのページID
// Google Sheetから値を取得
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName('売上データ');
const salesValue = sheet.getRange('A1').getValue();
// Notion APIに送信するデータを作成
const payload = {
properties: {
'売上実績': { // Notionデータベースのプロパティ名
number: salesValue
}
}
};
const options = {
method: 'patch',
contentType: 'application/json',
headers: {
'Authorization': 'Bearer ' + NOTION_API_KEY,
'Notion-Version': '2022-06-28'
},
payload: JSON.stringify(payload)
};
// Notion APIを呼び出してページを更新
const url = 'https://api.notion.com/v1/pages/' + NOTION_PAGE_ID;
UrlFetchApp.fetch(url, options);
}
ステップ4: トリガーを設定
スクリプトエディタの左側にある時計アイコン(トリガー)をクリックし、「トリガーを追加」を選択します。「イベントのソースを選択」を「時間主導型」にし、「タイマーの種類を選択」を「日付ベースのタイマー」、「時刻を選択」を「午前8時~9時」などに設定すれば、毎日自動で数値が同期されるようになります。
このような独自の連携を構築することで、市販のツールではカバーしきれない、自社特有のニーズに応えることが可能になります。Google WorkspaceとNotionの連携は、あなたのアイデア次第で無限の可能性を秘めているのです。
まとめ:ナレッジ共有を次のレベルへ
本記事では、Google WorkspaceとNotionを連携させ、組織のナレッジ共有と生産性を向上させるための具体的な手法を、基本的な埋め込みからAPI、Google Apps Scriptを活用した高度な自動化まで、段階的に解説しました。
重要なポイントを振り返ってみましょう。
- 情報の分断を防ぐ: ツール間の情報をシームレスに連携させることで、探し物の時間をなくし、業務の非効率を解消します。
- 簡単な連携から始める: まずはGoogle Driveファイルの埋め込みや、サードパーティツールを使ったカレンダー同期など、手軽に始められるものから試してみましょう。
- 自動化で効率を最大化: APIやGASを活用することで、定型業務を自動化し、チームがより創造的な仕事に集中できる環境を構築できます。
これらの連携を最大限に活用するには、Google Workspaceの機能をフルに使える環境が理想的です。特に、Business Standardプラン以上では、チームの生産性を加速させる多くの機能が提供されています。もし、これからGoogle Workspaceの導入やアップグレードを検討しているなら、コストを抑えて始める絶好の機会があります。
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ツールはあくまで手段です。しかし、適切なツールを賢く連携させることで、組織のコミュニケーションとナレッジ共有は劇的に変わります。この記事を参考に、あなたのチームに最適な連携の形を見つけ、生産性の新たなステージへと踏み出してください。